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「与える気持ちが大事」悩めるすべての営業マンへおくる“トップセールスへの道”

2019.9.6

ビジネス

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『トップセールスのDNA ~~営業人生DEAD★ALIVE(新装版)』

商材を思うように売ることができず、営業成績がなかなか上がらないことに悩む営業マンは数多くいるのではないだろうか。10年来の知人で、ある人との出会いによって営業として飛躍的な成長を果たした岡田基良さんという方がいる。彼の成功はテクニックのうんぬんではなく、「顧客にために心を砕く」という心の在り方に尽きる。そのエピソードは『トップセールスのDNA ~営業人生DEAD★ALIVE(新装版)』に収められている。悩める営業マンたちすべてに読んでほしい本だ。著者の岡田基良氏に本書の裏話を聞いた。

岡田さんに大きな影響を与えた佐藤康行さんと「サンタ営業メソッド」

『トップセールスのDNA ~営業人生DEAD★ALIVE(新装版)』著者の岡田基良さんは、「サンタ営業メソッド」を開発した佐藤康行さんの直弟子ともいえる人。

佐藤さんは15歳で単身上京し、皿洗いの仕事で作った30万円を元手に化粧品や宝石の営業を開始。月間1000万円の売上を達成するなど日本一の成績を収め、ついに夢であったレストランチェーンのオーナーにまでなった人物だ。また、その傍らで教育プログラムの販売で世界一の営業実績を残している。

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佐藤さんは、その経験をもとに、本書でも紹介されている「サンタ営業メソッド」を開発。その後、岡田さんとともにYSコンサルタント株式会社を立ち上げ、多くのトップセールスマンを輩出している。『トップセールスのDNA』は、佐藤さんから受けた教えをもとに、岡田さんがトップセールスマンになっていく実体験も交えながら書かれたものだ。

安田生命保険相互会社(当時)に入社したころの岡田さんは、“凡人営業マン”だったという。それが佐藤氏に出会ったことによって本書のタイトルにもある“トップセールスのDNA”が目覚め、大阪で最下位の営業所長だったのが、わずか1年で日本一にまで登り詰める。

本書の特徴としては、いわゆる営業的テクニックの指南本ではなく、営業マンとしての姿勢、心の在り方を説いていることだ。それは佐藤さんの思想そのものであり、その体現者が岡田さんというわけだ。

『トップセールスのDNA ~~営業人生DEAD★ALIVE(新装版)』岡田基良氏
岡田基良さん(右)に本書の裏話を聞く「政経電論」編集長・佐藤尊徳。

大切なのはテクニックではなく、心の在り方

では佐藤さんは、岡田さんのどこに日本一の営業マンになり得る資質を見出したのだろうか。本書では言及されていないが、岡田さん曰く、佐藤さんが見出したのは“4つの心”だったという。すなわち、「素直な心」「正直な心」「即実践する心」「感謝の心」

本書でも、教えを受けた岡田さんは素直に教わったことを吸収し、即実践、そして結果をありのまま佐藤さんに正直に伝え、感謝の気持ちを表に出している。一見、何でもないことのようだが、佐藤さんが出会ってきた人の中ではすべてを兼ね備えた人間は少なかったようだ。佐藤さんはそこに岡田さんの中に眠る“トップセールスのDNA”を見出したのだろう。

それに加えて岡田さんは、高い目標と達成への強い執着心を持つことが大事だという。実際に岡田さんが営業成績日本一を目指していたころ、同僚や同業他社をはじめ異業種の優秀な営業マンにまで会って話を聞いてきたところ、彼らには皆、明確な高い目標があり、達成しようとする強い執着心が共通していた。それでいて、それを1ミリも感じさせずに穏やかな雰囲気をまとっていたという。

特に執着心、あきらめの悪さというのはあらゆる才能を引き出す“マスターキー”のようなものだと岡田さんは語る。トップセールスを目指すには、4つの心に加えて、「執着心」も重要なファクターといえるだろう。

明日死ぬ、という意識で一番大事なことを伝える

岡田さん曰く、佐藤さんの教えは基本的に「死という視点から生を見つめることで自分の本質も知ること」だという。つまり、明日死ぬと仮定して、何を一番大事にして、それをどう相手に伝えるべきかという思考法だ。明日死ぬのだから迷っている時間は無い。そうなると自ずと伝えるべきことの優先順位が決まってくるというわけだ。

さらに、自分が属するものの原点に目を向けさせる。仕事なら原点は創業者のビジョンであり、プライベートなら親や先祖となる。それぞれの縦軸の人間関係を原点として大事にすることで横の人間関係も広がるという考えだ。

岡田さんの師である佐藤康行さんは、僕の師匠である佐藤正忠氏の考え方や生き方という点においてよく似ている。師匠はよく、感謝、肯定、奉仕をしろということを言っていた。起きたことを悔やんでも仕方がない。物事を前向きにとらえれば、道は開けてくるのだ。その上で、目の前にいる人にどう役に立つのか、喜んでもらえるのか、何ができるのかを考え、実践する――。それはまさに佐藤さんの「サンタさん営業」そのものだ。

『トップセールスのDNA ~~営業人生DEAD★ALIVE(新装版)』岡田基良氏2
「与えることでできた器にお金は入ってくる」と徹底して“与える”ことの重要性を説く岡田さん。

ふと、師匠が「何も持っていないときは笑顔でいい。要は何かを与えようという気持ちだ」と言っていたのを思い出した。どんな仕事も真心がなくては先細りしてしまう。できる営業マンは話し上手ではなく、聞き上手だ。相手の欲しいものが聞けるから。

この本の内容は、営業だけでなく仕事のあらゆる局面に通じずるものがあると思う。営業マンだけでなく、仕事に悩む人にもぜひ読んでほしい。

『トップセールスのDNA ~営業人生DEAD★ALIVE(新装版)』

アイジーエー出版(2012年6月15日)

“凡人営業マン”だった岡田基良さんが、トップセールスに上り詰めるまでのエピソードを公開。明治安田生命時代、その後、師と仰ぐ佐藤康行さんと出会い、「サンタ営業メソッド」の指導を受けた岡田さんは、全国1000営業所中トップの成績を収めます。その極意とは、「顧客にために心を砕く」という心の在り方にありました。

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