政経電論 https://seikeidenron.jp 政経電論は若い世代に向けて政治・経済の大切さを伝え、社会で役立つ情報を発信する佐藤尊徳(さとう そんとく)の個人メディア。歴代の政財界の知見と若い世代の感覚をぶつけて化学反応を起こし、現代を生きる若者の行動を促すことを目指します。 Wed, 19 Jun 2019 07:57:39 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.8 次代を担う外国人力士不足という「危機」 新たな外国人枠新設の提案 https://seikeidenron.jp/articles/11027 https://seikeidenron.jp/articles/11027#respond Wed, 19 Jun 2019 07:00:57 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=11027 令和初の大相撲は、平幕の朝乃山の初優勝で幕を閉じた。横綱白鵬の全休に始まり、新大関貴景勝の取組中のケガによる途中休場からの再出場、再休場。大関の豪栄道と高...

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令和初の大相撲は、平幕の朝乃山の初優勝で幕を閉じた。横綱白鵬の全休に始まり、新大関貴景勝の取組中のケガによる途中休場からの再出場、再休場。大関の豪栄道と高安の不調、栃ノ心は世紀の大誤審を乗り越えての大関復帰、そして米トランプ大統領の観戦と悪い話題の中に光明が見えるような、大荒れの夏場所だったように思う。ただ、この15日間で、令和の大相撲を揺るがしかねない大きな問題が進行していることを多くの方はご存じないだろう……。しかもそれは、不祥事ではないのだ。

皆、外国出身力士の優勝に慣れてしまった

朝乃山の初優勝というニュースは大きく報じられた。だが、このニュースは米トランプ大統領観戦よりは小さな扱いだった。

トランプ大統領が良くも悪くも(大体が悪い方ではあるが……)ニュースバリューがある存在であり、「レイワ、ワン」という表現に代表されるように一挙手一投足が注目され、朝乃山どころか大相撲そのものを完全に“食って”しまったということはある。ただ、それを差し引いたとしても、朝乃山の優勝というのは大相撲の枠の中で大きなニュースだったように思う。

朝乃山はかなりいい男で、大卒ではあるがキャリアも浅いために伸び代が期待できることに加えて、日本出身力士である。少し前ならば日本出身力士として、そして大相撲の次代の担い手としての期待が掛かるところではあるが、そういう次元にまで話が及ばない。過度な期待を背負わせないのはいいことのように映るが、そこまで話が及ばないのには理由がる。

一言で表すと、外国出身力士の優勝に“慣れてしまった”のだ。

日本人の優勝は、10年の空白を経て琴奨菊を皮切りに豪栄道、稀勢の里、御嶽海、そして弱冠22歳の貴景勝までもが成し遂げている。そして、期待の若手力士たちが貴景勝を除いて横綱はおろか大関にすら昇進していないのが実情だ。何よりここ数年の優勝は、世代交代の過渡期によるものであることを皆わかっているのである。

平成の大相撲は、外国出身力士の歴史だ。

小錦・曙・武蔵丸のハワイ勢と二子山部屋をはじめとする日本出身力士が対抗するという構図は、力が拮抗していたために大相撲人気が沸騰したが、その世代が衰えてからは朝青龍の時代だった。そして2003年前後のモンゴル出身力士や東欧系力士が大量入門して、平成後半の大相撲は外国出身力士たちが席巻することになった。

2006年に栃東が優勝してから、永らく日本出身力士は優勝から遠ざかった。朝青龍の独走に“待った”を掛けたのは、白鵬だった。朝青龍が度重なる不祥事で土俵を去るまでは2人の時代が続いた。国技館から日本出身力士の優勝額が消え、ようやく現れた稀勢の里は期待を背負いながら終盤に崩れて優勝を逃し続けた。

日本出身力士にとって優勝が悲願だったあの頃、毎場所のように白鵬が“壁”として君臨していた。白鵬が不調でも、そこには日馬富士がいた。鶴竜もいた。彼らが不調でも、把瑠都や照ノ富士が立ちはだかった。彼らが総崩れの最大のチャンスでさえ、平幕優勝を関脇の旭天鵬にさらわれたことすらあったのだ。

いつから外国人力士が増えたのか

時代的背景を考えると、大相撲の世界は一般社会に先駆けて人材不足に陥った。1976年生まれの世代の入門者が200人を超えたのをピークにその数は減少を続けて、ここ10年は80人程度で推移している。これは人口減少を理由に相対的に減少しているという下がり幅を遥かに超える数字だ。

サッカーやバスケットボールなどに代表される平成の人気スポーツの台頭により、スポーツエリートの獲得は困難になった。衛星放送の始まりと海外移籍により、人々が世界のスポーツに目を向ける時代が到来した。日本国内のスポーツリーグで頂点に立つことに価値を見出だす者は次第に減少し、巨人戦ですら地上波から姿を消した。

このような時代で、相撲部屋は担い手が少ないなか、質の高い力士を求めた結果、外国人力士のスカウトに走った。朝青龍や旭鷲山の活躍を見て、モンゴル人の中で大相撲という選択肢ができたことと時代的背景が重なり、モンゴル人力士が大量に入門するというトレンドが生まれた。そしてこの頃はまだ、東欧からの入門も多かった時代だ。それぞれの部屋に、将来性のあるハングリーな外国出身力士が在籍し始めた。

だが、外国人力士が台頭するようになったことで日本相撲協会は2002年に「外国人力士の採用は各部屋1人」という制限を掛け、さらに2010年には「外国人力士」を「外国出身力士」に変更して帰化した力士も含めて「外国人出身力士の採用は各部屋1人」としたため、外国人力士にとって大相撲の世界は狭き門になった。力士の引退を待つか、新しい部屋に入るか。いずれにしても入りたくても入れないという状況だ。それでも、狭き門を通過した彼らによる時代が続くのではないかと思われた。

だが、実際は違った。

有望な若手の不在、揺らぎ始めた外国人力士の文化

10年前に20人余りいた幕内在籍の外国人力士は、今は10人前後で落ち着いている。そして、幕内の下位の地位である十両についても同じく10人前後だ。現在在籍している外国人力士の総数が40人以下というなか、半数以上が関取というのはやはりすごいが、一方で課題もある。現在の外国人力士の分布を紐解いてみたい。

現在、横綱の外国人力士は、白鵬と鶴竜だ。大関は、名古屋場所から栃ノ心が復帰することになる。三役に定着している力士は初場所に優勝した玉鷲と230キロに迫る巨漢の逸ノ城がいる。だが、逸ノ城以外の力士はすべて30代だ。さらに幕内の上位に在籍する碧山も、現在帰化している魁聖も30代。幕内下位に目をやると20代半ばの千代翔馬と大翔鵬がいるが、上位にはまだ遠いのが実情である。

十両でさえほとんどが30代であり、若手といえるのは水戸龍と霧馬山くらいだ。彼らも徐々に力をつけているが、少し下の世代に貴景勝や阿武咲といった日本人力士がいて、すでに台頭している。

また、さらに下の世代に目を向けても夏場所に十両優勝を果たしてブレイク間近の貴源治と、幕下優勝を果たして十両昇進が決定した貴ノ富士もいる。下を見れば琴櫻の孫の琴ノ若や貴闘力の息子である納谷もいる。今のところ彼らに対抗できそうな若手外国人力士は朝青龍の甥である豊昇龍くらいだ。

つまり、平成を支えてきた外国人力士という文化がここに来て揺らいでいるのである。

今の時代は曙も白鵬も入門することは難しい

日本人力士も先に有望株を紹介したが、大関や横綱になるような速度で昇進している力士は今のところ貴景勝だけだ。最近の大相撲は、以前であれば衰えるような年齢の力士たちが実力を保てるように進化していることも事実。それ故に貴景勝以外の横綱・大関はほとんど30代だという実情があるが、若手力士の昇進スピードが総じて遅いというのは、逸材が成長できる状態で入門していないことを意味している。

現在の制度を考えてみると、ある程度致し方ない部分もある。外国人出身力士は各部屋1人という制約があり、しかも日本人力士は質量ともに不足している実情を考えると、ある程度実力と伸び代が期待できる力士を欲しいと考えるのは自然なことだ。すると相撲に親和性があり、かつ日本文化にも親しんだ経験もある、日本のアマチュア相撲の経験と日本滞在経験のあるモンゴル人力士を獲得する方向で動くことになるわけである。
日本のアマチュア相撲を経由した力士で規格外の相撲を取る力士は少ない。相撲の型を覚えた分だけ、彼らは上手い相撲を取ることができる。しかも運動能力に優れているので、総合力の高さで幕内十両に安定して昇進することになる。ただ、そこから伸びることがなかなか難しい。

実際、彼らの中で曙や朝青龍、白鵬ほどのスピードで伸びた力士はこの10年でほとんどいない。大関に昇進した照ノ富士と、三役に定着している逸ノ城くらいだろう。彼らが安定して強さを発揮しているのは間違いない。だが、大相撲の顔になれる逸材がこのルートでは発掘できなかったこともまた事実なのである。

考えてみると小錦も曙も武蔵丸も白鵬も日馬富士も鶴竜も、来日してから本格的に相撲に取り組んだ力士たちである。彼らのような潜在能力があり、それぞれがそれぞれの長所に合わせた規格外の相撲を身につけたからこそ、圧倒的な成績を残すことができたのだ。

相撲未経験の外国人枠を新設したらどうか

日本人力士さえ若乃花以降、稀勢の里が横綱に昇進するまでに19年を要した。日本人力士も外国人力士も質が低下するなか、次代を担う力士は、指をくわえて見ているだけでは出現しないことは明白だ。

それでは、今の時代に曙や白鵬を入門させるにはどうすればいいか。

一つの案としては、外国人力士の入門制限を緩和することだ。1人しか入れないからこそ計算できる力士をスカウトしている実情があるのだから、潜在能力が高く相撲経験の無い力士にも門戸を開くようにすることが現実的な対策といえるだろう。

ただ、これをするにはリスクがある。外国人力士に対する教育の問題だ。過去には薬物で角界を追放された力士もいたし、無免許運転をした力士もいた。八百長問題を起こした力士も暴力問題で力士としてのキャリアを終えた力士もいた。

これらは外国人力士に限ったことではないが、処分を受けた力士の割合で見るとその比率が日本人力士よりも高かったことも事実。彼らを受け入れるのであれば罪作りになるようなことは未然に防ぐべきではないかと思う。ただ、文化的背景の異なる力士に向き合うことを考慮すると、やみくもにスカウトしたのでは管理しきれなくなるリスクが向上してしまう。どこかで制限を設けるのが現実的なところだろう。

そこで一つ考えたのが、旧来の1人枠に加えて相撲未経験の外国人枠を1人分新設してはどうか、ということである。相撲未経験の“金の卵”とともに部屋としても成長していくことを目的とするならば、まずはこの辺りから始めて、実績ができてきたら枠を拡大するというのが過去の事例を踏まえた現実的なラインなのではないかと思う。

日本人力士も外国人力士も質量ともに不足しているなかで、相撲協会は手を打たねばならない時期に来ていることは間違いない。貴乃花引退後、一向に改革の進まない相撲協会がいつ動くのかはわからないが、数年前の不祥事の際に代表されるように歴史上外圧が無ければ改革が進まない組織であることは間違いないので、私は事あるたびにこの問題について取り上げていこうと思う。

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警官隊がデモ隊に催涙弾を放つ理由 揺らぐ香港社会 https://seikeidenron.jp/articles/11001 https://seikeidenron.jp/articles/11001#respond Tue, 18 Jun 2019 04:00:29 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=11001 2019年6月12日、「逃亡犯条例」改正案(=犯罪者引き渡し条例)に反対する人が香港政府庁舎と隣にある立法会がある周辺に集まり、周辺の道路を占拠。そこは2...

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2019年6月12日、「逃亡犯条例」改正案(=犯罪者引き渡し条例)に反対する人が香港政府庁舎と隣にある立法会がある周辺に集まり、周辺の道路を占拠。そこは2014年の「雨傘運動」で占拠した現場と同じ場所だ。同日夜には道路の封鎖は解かれたものの、警官隊は催涙弾を発砲するなどして約70人が負傷、まさに2014年の再現映像を見ているかのような光景が繰り広げられた。そして、市民の反発が香港政府の予想を超え、6月15日に林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は改正案の審議を延期すると発表。しかし、「撤回」には応じなかったために、さらに大きな反発を招く事態に発展している。

衝突する要因は警官隊とデモ隊の“ビビり”

6月12日のデモ隊と香港警察が衝突した実際の現場の様子はこんな感じだ。

基本的に警官隊とデモ隊は数十メートルの距離を置いてにらみ合いをしている。警官はシールド、催涙弾、デモ隊に警告するための旗などを所持している。一方、デモ隊の先頭グループはヘルメット、ゴーグル、マスク、傘、皮膚が露出しているところには食品を保存するためのラップを巻いている。警察は催涙弾のほかにもペッパースプレーなどがありそれが直接肌に触れると激痛が走るからだ。

にらみ合いを観察していると、一列に並んでいる警察は、実はその表情は怖がっているようにも見える。というのは、武器は持っているものの、目の前には何千、何万というエネルギーに満ちあふれたデモ隊が目の前にいるからだ。渋谷のスクランブル交差点を1回で渡る人数が3000人といわれているので、その数倍の人数と相対していると想像してもらえれば少しは実感がわくかもしれない。

警察官とにらみ合うデモ隊(6月9日のデモ)
警察官とにらみ合うデモ隊(6月9日のデモ)

一方のデモ隊は武器が無く、スプレーから逃れるための傘があるくらい。警察に捕まれば自分の将来がどうなるのかわからないので、こちらも怖がっているところもある。

こういう張りつめた状況の場合、どちらかが大声を出して相手を挑発。それに呼応して声がどんどん大きくなって攻撃的になり、互いに威嚇するために距離も近づき、そして衝突が起こる……という展開が多い。つまり、この“ビビり”が衝突すると大きな反動となり、無抵抗になった市民にもさらに打撃を加えるということになる。

ケンカを肯定はしないが、ケンカ慣れするとこれ以上やると大変なことになるというのが体でわかるのだが、香港警察は、こんな状況には慣れていないので、手加減がわからないのだろう。

どこかで見た映画の光景そのもの

筆者はデモ隊の中にいた知り合いに話を聞いていた。そんなとき、催涙弾が発射された。デモ隊全員が後退するわけだが、筆者は群衆の中にいたので、それに逆らって動くのは難しく、一緒に逃げざるを得ないのだが、警察側はどんどん催涙弾を撃ち込んでくる(警察発表によると150発撃ったらしい)。

すると筆者の左前方50センチに後ろから飛んできた催涙弾が着弾。煙を吹き出しながら回っていた。どこかで見た映画の光景そのものだ。筆者がマスクはしていたがゴーグルはなかったので目を細め、ペットボトルの水を携えながら移動。知り合いはタオルを口に当てて逃げた。

催涙弾から逃げるデモ隊
催涙弾から逃げるデモ隊

何とか煙から遠くなったものの、涙は出るし、硫黄と何かを混ぜたような変なにおいもするし、息も苦しくなり、正直、何度も唾を吐いた。持っていたペットボトルで目も洗った。そんななか、あるデモ隊の人が「喘息の持ちの女性が発作を起こしている。吸入薬はないか?」と叫んでいた。実は知り合いが喘息持ちで吸入薬をカバンに常備していたので渡すことができたが、それがなかったと思うとぞっとする。

そうして、落ち着いたらまた、警察に向かっていくというのがデモ隊だ。今はスマートフォンを使って警察の位置関係も把握しており「警察が包囲し始めているから、あちらの方に動いてください」という指示も出している。

6月12日のデモの様子
6月12日のデモの様子
6月16日のデモの様子
今回は物資のサプライチェーンも充実
「雨傘運動」の経験から物資のサプライチェーンはアッという間にできた

なぜ香港警察は初日から催涙弾を放ったのだろうか?

6月12日のコラム で、2003年に起きたデモは香港市民にとっての成功体験と書いたが、2014年の「雨傘運動」は香港政府と中国政府にとっての成功体験だといえる。

100万人規模となったデモ隊、香港

デモの力を信じる香港人 「犯罪者引き渡し条例」デモのサイドストーリー

2019.06.12

ただ、「雨傘運動」でも催涙弾は使用されたが比較的マイルドな形で対応したため運動が約3カ月にわたるほど延びてしまったという反省がある。今回、香港政府は6月20日の採決を目指していたこともあり、最初から一気に叩いてしまおうという意図が見えた。

2003年の「国家安全条例」は50万人デモの影響で棚上げされたが、今回、香港政府は撤回する気配を見せない。それはなぜか? 簡単にいえば「国家安全条例」はあくまで香港内で帰結するからで、法制化してもしなくても、大きな問題にならないからだ。

しかし、「犯罪者引き渡し条例」は、中国や台湾、マカオというところが相手になる。相手がいる以上、自分のところだけで帰結できない。まして、実際には中国政府からの注文であるから、もし香港政府の内心は撤回したいと考えていても、それはかなり言いにくい(=自分の首が飛ぶくらいの覚悟がいる)だろう。

法制化すれば、香港政府にデメリットがあることは彼らも重々承知だ。諮問機関「米中経済安全保障調査委員会(USCC)」は5月7日に、「香港は容易に中国当局から政治脅迫の影響を加速度的に受けやすくなり、香港の自治権が侵食され、アメリカ企業にとって安全な進出先という香港の評判がむしばまれる。香港にあるアメリカ企業の経済的利益も損なわれる可能性がある」と指摘。

米国務省報道官のオルタガスも6月10日に「条例改正が香港のビジネス環境に影響する恐れがある」と指摘している。

国際的に特別扱いされてこその香港

もし、「犯罪者引き渡し条例」を法制化することで、香港は中国とは異なる地域として扱うことを規定した「米国-香港政策法(The United States–Hong Kong Policy Act)」に抵触するとアメリカ政府が判断した場合、香港はその時点で国際的な信用を失い、事実上、アジアの金融センターとしての地位を失うといっても過言ではない。

ファーウェイが米グーグルのOS「Android」を使えなくなることよりも、ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手アームとの取引ができなくなることによって事業モデルの根幹が揺らぐのと同じで、香港がアメリカから特別扱いされなくなるのは、国際ビジネスにおいて決定的なマイナスになる可能性が高い。

米中の経済摩擦が激しさを増しているが、中国企業の一部は、中国で製造した部品を香港経由で輸出した場合、制裁が適用されないケースも一部あった。それが出来なくなることは香港の魅力がなくなったのと同義だ。

今回も「雨傘運動」同様に学生の動きが強いが、大きく違うのはビジネス界からの懸念する声が強いことだ。香港ビジネス界は信用を失ってビジネスが回らなくなる不安を抱え、香港に拠点を置くたくさんの外国企業においては、自社の駐在員が突然連れ去られるリスクを抱えることになるかもしれず、香港に拠点を構えにくい。もし、「犯罪者引き渡し条例」法制化によって香港から撤退する企業が出れば香港経済の足元がぐらつき始める。そこをどう判断するか……が鍵になるかもしれない。

2003年には民意が勝ち、2014年には政府側が勝った。格闘技でいう今回の“ラバーマッチ”は、市民が望む「撤回」にまでは至ってはいないが、現時点では市民に軍配が上がったといえるだろう。

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世界の食問題を解決する指針を淡路島から発信!各国対抗料理バトルも【第1回ワールドシェフ王サミット】 https://seikeidenron.jp/articles/10955 https://seikeidenron.jp/articles/10955#respond Mon, 17 Jun 2019 13:00:55 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10955 2008年から地方再生事業の一環として、淡路島で新たな産業と雇用を生み出す“人材誘致”に取り組むパソナグループ。地域の食材を生かしたレストランやカフェ等の...

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2008年から地方再生事業の一環として、淡路島で新たな産業と雇用を生み出す“人材誘致”に取り組むパソナグループ。地域の食材を生かしたレストランやカフェ等の運営をはじめ、地域活性化に従事する人材の育成、若手農家やアーティストの支援、イベントの開催など、地域創生に向けた仕組み作りに挑戦している。

 

そのパソナグループが新たに取り組むのが、兵庫県淡路島にて6月24日、25日、26日の3日間にわたって開催される『第1回ワールドシェフ王サミット ~第9回世界美食大会~』。6月28日・29日開催のG20大阪サミット2019の応援プログラムとして外務省から承認された国際イベントで、「食」「健康」「地方創生」を通じ、持続可能な社会のあり方を提言することが狙いだ。

G20大阪サミットに先駆けた食の国際イベント

同サミットは、G20大阪サミット2019の参加国20カ国の料理人が参加する「ワールドシェフ王料理大会」、食に関わる専門家、実務家、研究者がパネルディスカッションを行う「世界食学(EATOLOGY)フォーラム」、参加者とシェフとの交流を図る「G20シェフ晩餐会」の3部構成。開会式や晩餐会にはパソナグループが淡路島で実施している次世代リーダー育成プログラム「Awaji Youth Federation」から32カ国43名が参加し、演奏や合唱で大会を国際色豊かに盛り上げる。

兵庫県淡路島
パソナは2008年より、兵庫県淡路島での“人材誘致”による地方創生事業をスタート。新たな食文化の提案や遊休資産を活用した観光施設の運営のほか、世界各国から人材が集まる仕組み作りにも挑戦している。

共催は食に関するメディア・教育事業、人材育成などを幅広いサービスを提供する中国の北京東方美食研究院。2001年から8回に渡って「世界美食大会」の開催に尽力している“食”のリーディングカンパニーである。

最高顧問は高村正彦元外務大臣と中国の李肇星元外務大臣、名誉顧問は井戸敏三兵庫県知事、特別顧問には建築デザイナーである安藤忠雄氏と香港新華集団会長蔡冠深氏、顧問には淡路市・洲本市・南あわじ市の各市長、落語家の桂文枝氏、辻調理専門学校校長である辻芳樹氏、ファッションデザイナーのコシノジュンコ氏が就任。食を中心に笑いやファッションなどの文化との融合も目指す。

同サミット開催にあたり、実行委員長を務めるパソナグループの南部靖之代表は、「淡路島は国生みの島であり、古くから朝廷においしい食材を供給してきた御食国(みけつくに)です。現在も仁徳天皇が飲んだと伝えられるわき水をはじめ、ウニや3年トラフグ、伊勢エビ、アワビ、淡路ビーフなど、世界に誇る自然の恵みが豊富。“天の利・時の利・人の利”という3つの利の一つである“天の利”を備えた絶好の場所です。またG20大阪サミット2019、2025年に開催される大阪万博という“時の利”があり、ともに実行委員長を務める北京東方美食研究院院長・劉広偉氏という“人の利”を得たことも同サミットを実現する力となりました。サミットから世界中の人々に安心・安全な食の必要性を発信し、医食同源を実現していきたいと思います」とコメント。

実行委員長を務めるパソナグループの南部靖之代表
実行委員長を務めるパソナグループの南部靖之代表

また、都心部ではない地域で国際大会を開催することで、地方へのMICE(※)誘致のモデルとし、地方創生につなげていく考えも明かした。
※MICE[Meeting/Incentive/Conference(Convention)/Event(Exhibition]とは、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称

世界の一流料理人20人が集結

「ワールドシェフ王料理大会」は、パソナグループが手掛けた創作オリエンタルレストラン「HELLO KITTY SMILE(ハローキティスマイル)」で開催。各国20人のシェフが3ブロックに分かれて創作料理で予選を競い合い、決勝に選ばれた4人が自国料理でナンバーワンを狙う。日本代表は、ミシュランガイド大分2018の「3つ星ホテル」に選ばれたウェルネスオーベルジュ&スパ「Benefit for you」のシェフである高記智行氏だ。

「Benefit for You」の高記智行シェフ
「Benefit for You」の高記智行シェフ。地元大分で草木堆肥や露地栽培にこだわって作られた自然栽培野菜をメインに、その日に届く朝採れ野菜の顔ぶれを見てから決める創作メニューは、美と健康に関心の高い美食家たちからも称賛を得ている。

条件は淡路島の食材を用いることのみ。中国・大董美食代表 董振祥氏と学校法人服部学園 服部栄養専門学校理事長・校長 服部幸應氏の2人を含む5人で審査。大会はオープンキッチンで行われ、一般来場者も無料で見学できる。

大会の総合プロデューサーを務める「HAL YAMASHITA東京本店」エグゼクティブシェフ山下春幸氏は、「私はこれまで7回の世界大会に出場し、2度ワールドチャンピオンをいただきましたが、ここまで規模が大きい世界大会は初めて。日本に居ながら世界のトップシェフが本気で腕を振るう姿を見ることができ、その味を食べられることに感激しています。ヨーロッパでは病気になったら医者に、病気になる前はシェフに聞け、と言われるほど人々の健康と食は切り離せないもの。各国の料理・文化・食材などの知識・体験を共有し、交流を深めることで世界が一つになり、ひいては人々の健康に貢献できたら」と大会開催に向けた意気込みを語る。

世界の食問題を解決する指針を淡路島から発信

淡路夢舞台国際会議場で行われる「世界食学(EATOLOGY)フォーラム」は、国連が2015年に発表した「持続可能な開発目標(SDGs)」の17の目標のうち12の目標が食物と関係があることに着目。世界から集まった食にかかわる専門家、実務家、研究者が「SDGsと食物の生産・利用・秩序」という3つのテーマでセッションを行う。

世界食学フォーラムにおける3つのセッションのテーマ 議論されるSDGsの目標とは

セッション1【SDGsと食物生産】

目標:農業と技術革新の基盤をつくろう/気候変動に具体的な対策を/海の豊かさを守ろう/陸の豊かさも守ろう

セッション2【SDGsと食物利用】

目標:貧困をなくそう/すべての人に健康と福祉を/安全な水とトイレを世界中に/つくる責任、つかう責任

セッション3【SDGsと食の秩序】

目標:飢餓をゼロに/質の高い教育をみんなに/人や国の不平等をなくそう/パートナーシップで目標を達成しよう

さらに食と健康の観点から国際社会のモデルとなる実施指針をまとめ、「SDGs淡路島宣言」として採択。健康寿命をできるだけ延ばすための具体的かつシンプルで実用的な行動指針を国際社会に向けて発信する。

フォーラムに参加する国立民族学博物館名誉教授・石毛直道農学博士は「地球環境を悪化させず、世界の人々の食を充足させるにはどうすればいいかを示したい」と「SDGs淡路島宣言」への期待を寄せる。

また、同フォーラム開催に先駆け、食学体系についての特別講義を行う劉氏は「健康寿命が世界トップクラスの日本から学ぶべきことは多い。その日本でフォーラムが開けるのはとても意義があること。世界各国の政府が食物の管理を食学の観点をもって食問題を解決することで、人々の健康寿命の延長につなげてほしい」と抱負を語った。

北京東方美食研究院院長・劉広偉氏
北京東方美食研究院・劉広偉院長

なお同サミットで採択された「SDGs淡路島宣言」は、日本語、中国語、英語で世界に配信。SDGsに従った食の安心・安全、食材の使い方をPRし、世界の食問題解決を目指していく。

世界最高峰の味を通して国際交流

同サミットの締めくくりとなる「G20シェフ晩餐会」は、会場となる創作オリエンタルレストラン「HELLO KITTY SMILE」に、参加シェフやフォーラム関係者、スポンサー企業、後援団体などの関係者が集結。料理大会の授賞式、「SDGs淡路島宣言」の発表などが行われる。

パソナグループは、同サミットを通じ、淡路島の経済振興・地方創生に向けてさらに貢献していく考え。また健康的な社会のあり方を提言すべく、今後も食をテーマにした世界フォーラムを継続的に開催する方針だ。

「第1回ワールドシェフ王サミット ~第9回世界美食大会~」

日程:2019年6月24日(月)、25日(火)、26日(水)
場所:兵庫県 淡路島

ワールドシェフ王料理大会

予選 6月25日(火) 開催地/HELLO KITTY SMILE
決勝 6月26日(水) 開催地/HELLO KITTY SMILE

世界食学(EATOLOGY)フォーラム

日程:6月24日(月)、25日(火)、26日(水) 開催地/淡路夢舞台国際会議場

G20シェフ晩餐会

日程:6月26日(水) 開催地/HELLO KITTY SMILE

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「3方良し」を実現すれば世界一が見えてくる 国内トップの美容医療グループSBC、第2フェーズ https://seikeidenron.jp/articles/10885 https://seikeidenron.jp/articles/10885#respond Thu, 13 Jun 2019 22:00:09 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10885 情熱と誠実さを武器に「安心・安全・良心価格」の美容医療を追求し、業界の常識を覆してきたSBCメディカルグループは、創業19年の今、“国内で業界トップ”とい...

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情熱と誠実さを武器に「安心・安全・良心価格」の美容医療を追求し、業界の常識を覆してきたSBCメディカルグループは、創業19年の今、“国内で業界トップ”という第1フェーズを達成し、満を持して第2フェーズの“世界進出”へと駒を進めようとしている。次なる挑戦を前に、相川佳之代表が改めて経営理念と今後のSBCのミッションを語る。

※本企画は2018年10月にSBCメディカルグループ内で行われた講演を基にしています。

SBCメディカルグループ 代表

相川佳之 あいかわ よしゆき

1970年生まれ、神奈川県出身。1997年、日本大学医学部卒業後、癌研究所附属病院麻酔科に勤務。大手美容外科を経て、2000年に独立、湘南美容外科クリニックを開院。料金体系の表示、治療直後の腫れ具合の写真を公開するなどの美容業界タブーを打ち破り、わずか18年で全国に75拠点80院を構えるまでに成長。さらに、審美歯科や頭髪治療、不妊治療、眼科、血管外科、整形外科、がん免疫療法など多分野に進出。2019年中には100拠点を予定。

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美容院に行く感覚で、月1で美容外科に行ける世の中に

最近、美容整形をカミングアウトする芸能人やSNSなどで発信する一般人が増えてきた。それに対する世間の反応も、「整形でポジティブになれるなら、コンプレックスを抱えてネガティブに生きるより良い」「整形後の方が、笑顔が増えてステキになった」などの好意的な意見が増えているようだ。もはや美容整形は後ろめたいことでも、隠すべき秘密でもなくなってきている。

こうした世の中の流れを推進してきたひとりとして、相川代表は、「美容外科への心理的なハードルが昔より下がり、私たちが提供する医療サービスが患者さんに届きやすくなったことはうれしいですね」と話す一方、「現状に満足はしていません」と表情を引き締める。

「まだまだ美容医療はメニューによっては高額なものもありますし、“万人が気軽に受けられる医療”にはなっていません。みんなが毎月、美容院へ行くように、美容外科にも月1で行くくらい“当たり前”のものにするのが、私の夢です」(相川院長、以下同)

従業員に向けて語るSBCメディカルグループ・相川佳之代表

SBCメディカルグループのクリニックは現在、国内に81院(2018年11月) ある。拠点数の面では、“行きつけの美容院”に近い感覚で利用できる数字を実現していると言っていいだろう。価格面での相川代表の理想は、「1~2カ月に1回通うには、1回あたり1万5000円以下」で、さらに「値段の2倍以上の価値を提供したい」という。

この高い理想を実現するには企業努力が不可欠だが、相川代表だけの頑張りでは限界がある。やはり従業員の協力が不可欠だ。

「SBCという船がどこに向かっているのかを明確に示して、みんなで同じ方向に進むことが大事だと思っています。そのためには、舵を握る船長である私が何を考えているかを伝えなくてはなりません」

そこで、相川代表は現在約3000人いる従業員に向けて、研修などの機会を通じて自身の経営を言葉にして伝え、企業としての目標を共有することに力を注いでいる。

顧客満足が最優先、その先に企業の利益がある

SBCが目指すゴールは明確で、“世界一の医療グループになる”ことだ。

それを実現するための経営について、相川代表の考え方のベースには「先客後利(せんきゃくこうり)」がある。先に顧客を満足させた結果、利益がついてくるという考え方だ。実際、SBCの顧客満足度は高く、リピーター率は業界随一の80%を誇っている。

「お客様に喜んでもらった結果、従業員が裕福になり、仕事に誇りとやりがいを持って良い医療サービスを提供でき、企業は社会にとってなくてはらない存在になると考えます。“SBCのクリニックがなくなると困る”と言ってもらえる企業になりたいですね」

ちなみに、先客後利とは逆に、先に従業員を満足させた結果、サービスが向上して顧客満足につながるという、「先利後客」の考え方もある。これは卵が先か鶏が先かというのと同じ問題で、経営者によって考え方はそれぞれで、どちらが正解というわけではない。

顧客・従業員・社会を幸福にする“3方良しの経営”でゴールを目指す

さて、“世界一の医療グループになる”というゴールに向けて船旅をするSBCだが、大海原では日々波の高さや風向きが違ってくる。ときには嵐もやって来る。船長である相川代表はその場その場で状況を判断し、正確に舵取りをしなくてはらない。

「判断を迷うときには、足りないものが2つあります。1つは『情報』です。正しい情報を集めて判断材料にします。もう1つは『判断軸』です。自分の中にブレない判断軸があれば、遠い目標でも見失わずに進んで行けます」

相川代表が自身の判断軸として掲げているのが“3方良しの経営”だ。

「3方とは、お客様・従業員・社会のこと。この3つが同時に幸福になる経営が、私にとっての正しい経営です。かみ砕いて言うと、全スタッフの物心両面の幸福を追求するとともに、お客様に最高・最良の美容・健康・医療サービスを提供し、社会に貢献します」

SBCメディカルグループの理念
SBCメディカルグループの理念が書かれた冊子

これまで経営上の判断で迷いそうになったとき、相川代表はいつも「どう舵を切れば、3方良しに近づくか」を自分に問いかけ、正解を求めてきた。

人間なら楽して儲かる道や自分に都合の良い道を選びたくなっても不思議ではない。しかし、相川代表は「自らの判断軸に照らして、3方良しから遠ざかる道は、決して選んでこなかった」と自負する。

彼が選んだ道が、はたから見ると遠回りに見えたり、間違った道に思えたりすることがあるかもしれない。従業員にしてみれば、「代表はなぜそんな儲からないことをするのか」「なぜこんなキツイ道を自分たちにも行かせるのか」と疑問や不満に思う場面もあるだろう。

「そんなときは、私が選ぶ道は必ず3方良しのための道だということを思い出してほしい」とメッセージを送る。

「ただし、私も人間なので間違うことはあります。判断ミスだと気づいたら素直に謝り、すぐにやり直すことを皆さんに約束します」

SBCメディカルグループ・相川佳之代表

本気で「良い医療」を考え行動すれば“世界一”は実現できる

業界での知名度や顧客数など、老舗の美容外科クリニックが30年以上かかって築き上げるものを、SBCは半分程度の期間で手に入れた。それだけのスピードが出せたのは、自分の舵取りに合わせて従業員たちが一致団結してエンジンになってくれたからだと相川代表は語る。

「私は良い手本が見つかったり、これはダメだと判断したりすると、すぐさま舵を切り替えるタイプです。それに付いてきてくれるスタッフがいることが、私にとっての一番の宝物ですね」

今後、SBCはさらに組織規模を拡大し、世界進出をしていく計画だ。海はもっと広く荒々しくなる。その中を生き抜くには、今まで以上にみんなで心を合わせることが欠かせない。

相川代表は、自身が大切にしている3方良しの理念を従業員全員で共有することができれば、今の組織力を失うことなく、より強化していけると考えている。そこで、個々の従業員が3方良しを理解して実践できるよう、自らの理念を具体的な行動目標に落とし込んだ。それが以下に挙げる「3方良しを実現するための理念15ヶ条」だ。

3方良しを実現するための理念15ヶ条
  1. チームワークを重んじる
  2. 成果主義
  3. 信頼される人になる
  4. 挑戦を楽しむ
  5. 情熱を持つ
  6. 素直
  7. 感謝
  8. 楽しむ
  9. 祝う(称賛)
  10. 付加価値を与える
  11. リーダーシップ
  12. スピード
  13. 改善
  14. 判断力
  15. ゴールからの逆算
理念15ヶ条「リーダーシップ」
»理念や15ヶ条について、詳しくはコチラ

「3000人が本気で“良い医療”を追求すれば、とてつもない大きな力が出せます。美容医療業界で誰も成し遂げていない“世界一の伝説のクリニック”になることも、決して絵空事ではありません」

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「老後2000万円不足」問題で衆参同日選見送り決定的に https://seikeidenron.jp/articles/10949 https://seikeidenron.jp/articles/10949#respond Wed, 12 Jun 2019 12:00:30 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10949 3年に一度の参院選を夏に控え、やれ同日選だ、やれ同日選は見送りだなどと政治の話題が新聞紙上をにぎわしている。そこにきて急浮上したのが金融庁の審議会がまとめ...

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3年に一度の参院選を夏に控え、やれ同日選だ、やれ同日選は見送りだなどと政治の話題が新聞紙上をにぎわしている。そこにきて急浮上したのが金融庁の審議会がまとめた「老後2000万円不足」との報告書の問題。国民の不安を招いたとして麻生太郎金融相が受け取らない騒動 となり、安倍晋三首相が衆参同日選を見送る決定打となりつつある。

自民党は参院選単独でも勝てると踏むが…

今年は参院議員の半数を入れ替える通常選挙の年。直後の10月に消費税率の引き上げを控えることから、再び増税延期を発表し、これを争点に首相が衆院を解散して衆参同日選挙に打って出るとの観測が絶えなかった。増税延期を争点とすれば野党が戦いにくくなるし、衆参の議員が総出で戦えば苦戦が予想される参院でも議席の減少を食い止めることができる可能性があるからだ。

増税延期を争点に国政選挙を戦うのは2014年の衆院選、2017年の参院選でも首相が使った“手口”。実際にどちらも与党が大勝し、現在は衆参ともに与党が3分の2議席を占める。首相は今月19日の党首討論で解散を表明するとの見方が永田町にあった。

しかし、6月26日の通常国会会期末に近づくにつれ、同日選を見送るとの観測が強まった。令和への改元などへの評価から内閣支持率が安定しており、野党の支持率低迷から参院選を単独で実施しても勝てるとの声が出てきたからだ。同日選に反対してきた公明党への配慮もあるとみられる。通常国会の延長を見送り、7月4日公示、21日投開票の日程で参院選を行い、10月の消費税率10%への引き上げも予定通り行うとの報道が相次いだ。

そこにきて、浮上したのが金融庁の報告書騒動だ。問題となったのは金融審議会の市場ワーキング・グループが麻生金融相の諮問に応えるかたちで今月3日にまとめた「高齢社会における資産形成・管理」 という報告書。長寿化に備えて長期的な資産形成が必要と国民に呼びかける内容だったが、「公的年金に頼って暮らすと毎月約5万円の赤字で、30年間生きると約2000万円不足する」との部分に批判が殺到した。これまで自民党政権が掲げてきた「年金100年安心」はどこにいったのか、というわけだ。

麻生金融相「政府の政策スタンスとも異なっているので」

そもそもこの報告書は金融庁の基本政策である「貯蓄から投資へ」の流れを後押しするものであり、麻生金融相も発表翌日の記者会見で「100(歳)まで生きる前提で自分なりにいろんなことを考えていかないとダメだ」などと語っていた。しかし、国民の批判が殺到し、野党が選挙の争点としようとし始めたことから、一転して報告書を批判。「世間に著しく不安や誤解を与えている」と述べ、報告書を受け取らない考えを示した。自分で諮問しておいて、内容に不満があるから受け取らないというのは異例の対応である。

麻生氏のみならず、安倍首相をはじめとする政府・与党の幹部が一斉に報告書を批判しているのは参院選への影響を懸念するからだ。自民党の二階俊博幹事長は11日、金融庁幹部に報告書の撤回を要求し、記者団に「参院選を控え、候補者に迷惑を及ぼさないように党として注意しないといけない」とあからさまに語ったという。与党幹部の念頭にあるのは“失われた年金問題”を野党に追及され、大敗した2007年の参院選。当時は第1次安倍政権だったが、大敗により衆参のねじれを生み、首相辞任に追い込まれた。

今回も国民生活に直結する問題だけに、与党の危機感は強い。結果的に「今、衆院選をやったらまずい」という空気につながっており、首相の衆参同日選を見送る判断を後押しする決定打となった。

批判されるべきは現実と政府の方針との整合性の問題

ただ、政府・与党が審議会を批判したり、報告書を受け取らなかったり、撤回を求めたりするのは筋違いとの批判もある。政府の審議会というのは本来、国民の声を政策に反映させるためのもの。審議会が作った報告書が政府や与党の方針と違ったとしても、国民の声として受け取るべきである。実際の政策に反映するかどうかは別だが、自分たちの気に入った声しか聞かないというなら、審議会を設置する意味がない。

しかし、現実には審議会の事務局は各省庁の役人が務め、政策の方向に沿った専門家をメンバーとすることで“結論ありき”の報告書が作られることが多い。その時々の政権が自分たちのやりたいことを後押ししてもらうために審議会を“利用”しておいて、今回のように国民の批判を招いた途端に無視するというのはご都合主義すぎる。

実際には今回も金融庁の意向に沿った報告書であり、批判されるべきは「老後の貯蓄不足」と政府・与党が掲げてきた「年金100年安心」との整合性の問題であるとの指摘は多い。

与党は2つの重荷を背負って戦うことに

衆院の「解散権」が政府・与党の都合でもてあそばれることへも批判が渦巻く。憲法上、解散が「首相の専権事項」であるかどうかはともかく、現状は野党をけん制するために“解散風”を吹かせ、与党が勝てそうなときに解散するのが永田町の常識。600億円という国費を投じ、国民が政治に関与する最大の機会である衆院総選挙がこんなにも軽く扱われていることを疑問視する声は根強い。このままではさらに投票率が低下し、民意と政治がさらに遠ざかっていく可能性もある。

7月に参院選が単独で行われ、与党は消費増税と「老後2000万円不足」という2つの重荷を背負って戦うこととなる。安倍首相は悲願である憲法改正の可能性を残すためにどうするか。再び消費税について考え直すか、得意の「外交」で起死回生を狙うか。首相の一挙手一投足に注目が集まりそうだ。

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デモの力を信じる香港人 「犯罪者引き渡し条例」デモのサイドストーリー https://seikeidenron.jp/articles/10936 https://seikeidenron.jp/articles/10936#respond Wed, 12 Jun 2019 11:30:31 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10936 大荒れとなっている香港の「犯罪者引き渡し条例」。4月末に反対派による大規模なデモが発生し日本でも大きく報道されたが、6月9日にはそれを超える規模の反対デモ...

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大荒れとなっている香港の「犯罪者引き渡し条例」。4月末に反対派による大規模なデモが発生し日本でも大きく報道されたが、6月9日にはそれを超える規模の反対デモが行われ、103万人(主催者発表)もの市民がシュプレヒコールを上げた。日本では、あれだけ反対の声が上がった集団的自衛権の国会デモですら10万人規模。現地を訪れた筆者が、香港での100万人デモの実態がどんなものなのかをお伝えしたい。

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東京なら約200万人が参加する規模

デモの参加者の人数は、警察の数字は実数より少なく発表し、主催者側は実数より数字を盛る傾向にあるため、実際の数字はある程度勘案して考える必要がある。筆者は香港で何度もデモの現場を訪れているが、今回の肌感覚でいえば70~80万人ではないかと思う。

仮に103万人だとすると香港の人口は740万人であることから、7人に1人、人口の14%が集まったことになる。東京都で換算するならば、人口が約1400万人 なので196万人が国会前に集まった計算となることから、いかに大規模なデモなのかわかるだろう。

道路を埋め尽くしたデモ隊
道路を埋め尽くしたデモ隊

デモ隊は14時半に銅鑼湾(Causeway Bay)地区にあるビクトリア公園に集合し、15時に出発。金鐘(Admiralty)にある香港政府庁舎までを歩くというもので、距離にして大体3、4キロだ。

今回のデモはいつもより人が多いかも……と感じたのは地下鉄の金鐘駅に着いたときだ。金鐘駅は政府庁舎があるところで、乗換駅でもあり普段でも多くの人が利用する。金鐘駅に着いたデモ参加者は政府庁舎には向かわず、まずは銅鑼湾に向かうが、そのプラットホームが集合の1時間以上前にもかかわらず、大勢の人であふれかえっていた。

人でごったがえす地下鉄駅
人でごったがえす地下鉄駅

香港人はのんびりしているので、時間通りに集まることはほぼない。デモに参加するにしても、長時間にわたることを理解しているので「集合時間に間に合わない……」と焦ることはなく、自分の都合に合わせバラバラと参加することが多い。

それなのに今回はこの有様。それだけ「犯罪者引き渡し条例」に危機感を持っていた香港人が多かったことの証左だ。

筆者が乗った地下鉄の客の横には、先日、日本での予約販売が事実上、中止となったファーウェイのスマートフォン「P30」を持っている香港人女性がおり、デモに向かう途中のようだったが……。その光景はなんとも不思議な気分だった。

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多めに集まったことでデモは予定より早く14時20分にスタート。人はどんどん増えており15時過ぎには銅羅湾駅と隣の天后(Tin Hau)駅などは収集がつかないほど混雑、多くの列車を止まらせない措置が取られた。デモ参加者は手前か後の駅で降ろされ、集合地点に歩いて向かい、そこからデモに参加するという状況になった。

民主派の議員らをデモの先頭に立つ
民主派の議員らをデモの先頭に立つ。

100万人が行進しても混乱しない理由

一部、デモが終わった夜に警察と衝突したところがあったが、今回のデモには100万人が集まったにもかかわらず、大混乱には陥らなかった。

2003年の国家安全条例制定での50万人のデモの方がカオス感は強かった。2003年のデモは、誰もあれほどの大規模になるとは思わず、デモルート周辺の人の流れがめちゃくちゃになり、バスや路面電車もデモ隊に遮られて、乗り捨てられた状態になったのだ。

それ以降、警察がデモルートをうまく警備、コントロールするようになったため、デモ隊はスムーズに歩けるようになった。

2003年の50万人のデモの結果、当時の担当長官が辞任し、条例制定も棚上げされた。民意が政府を動かしたという成功体験は2014年の雨傘運動にもつながっている。市民一人ひとりが声を上げれば、希望はあると実感したからだ。この50万人デモ以降、香港では何かあればすぐデモが起こるようになった。

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実際、デモに一度も参加したことのない香港人を探す方が難しいくらいで、香港人全体がデモのノウハウを持っている。それが、デモが大規模になっても、小さないざこざはあっても大事故につながらない理由だ。

筆者が今回のデモの写真を編集者に見せたところ、日本の政治系デモは組織立っていて一般人からほど遠い印象だが、香港人のデモは普通の人たちが参加しているように見えて驚いたそうだ。香港人はデモ慣れしていて、政府に対して意見表明をしたいと思ったらデモに参加するので、怒りはあるが、無駄な力が入っていないために、自然な姿に見えたのかもしれない。

適度なゆるさが逆に力の源泉に

気象台にあたる香港天文台によると、デモ当日の最低気温は28.4度、最高気温が32.3度、湿度が73~84%というサウナ状態。立っているだけでも汗が出てくる気候だが、熱中症で倒れたというニュースは聞こえてこなかった。それは、タオル、水筒など何がデモに必要なのかを知っているというのが大きいほか、デモルート周辺はショッピングモールなども多く、暑いと感じたらモールなどに避難できるからだ。

デモから一時期離れて、食事をする人もいる。日本だとデモから一旦離れて休もうものなら、ほかのデモ隊から非難される可能性がある。香港にはそれがない。その適度なゆるさが逆に力の源泉になっている。

「NO China extradition」と書かれたプラカード掲げながらデモする外人男性
「NO China extradition」と書かれたプラカード掲げながらデモ行進する外人男性

デモで市民は、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の辞任を求めたり、「No China」や「反送中」(=中国に送るの反対の意)と書かれた紙を掲げたりした。ある香港人は「中国に本当に送られたら、僕らは世の中から消えてしまう……」と危機感をあらわにした。別の香港人は「香港は国際都市で大勢の外国人がいるけど、『香港で働いてチャンスをつかんでみたら……」とは言いにくくなる」と嘆いていた。

デモと資金集めと卓球・香港オープン

最後にデモのもうひとつの興味深い面を紹介する。民主派政党や団体はデモの日は募金集めにも奔走する。大勢の人が集まるので大きな収入源となるからだ。人を使い貯金箱を抱えて募金をしてもらう。民主派団体は中国とのビジネスを勘案しなければならない企業からの資金集めは厳しいため、こういったことが活動継続のための大きな機会となっている。

デモ真っ只中の16時。現場から徒歩10分くらいのところでは卓球の香港オープンが行われており、東京オリンピックでメダルを目指す張本智和選手と伊藤美誠選手が中国選手を相手に決勝を戦っていた(結果は2人とも準優勝)。

100万人のデモが行われているなかで、スポーツ大会という平和なイベントも開催されていたというこのコントラストこそ、国際都市、多様性、複雑な社会構造である香港という街を改めて感じさせられた。

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飲酒は是か非か:正しいお酒との付き合い方 https://seikeidenron.jp/articles/10915 https://seikeidenron.jp/articles/10915#respond Mon, 03 Jun 2019 10:00:07 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10915 近年、芸能人や政治家など、飲酒に絡む不祥事や事件、事故が後を絶たない。渋谷区ではハロウィーンや大晦日の年越しの時期などに限り、渋谷駅周辺の路上や公園での飲...

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近年、芸能人や政治家など、飲酒に絡む不祥事や事件、事故が後を絶たない。渋谷区ではハロウィーンや大晦日の年越しの時期などに限り、渋谷駅周辺の路上や公園での飲酒を禁止する条例案を審議予定だ。世界的にも健康への関心の高まりを受けて、セレブたちを中心に「禁酒」が広がるなど、酒を取り巻く状況は変化しつつある。果たして、酒は遠ざけられるべきものなのか。どのように付き合うべきか、平井住職と考えました。

日本人にとって酒はさまざまな役割を持つ

日本人にとって酒とは、コミュニケーションの手段という部分が大きいと思います。同じ趣味を持つもの同士なら酒は必要ないかもしれませんが、仕事上の付き合いなどではじっくり酒を酌み交わすことで場を盛り上げ、本音を言い合って仲を深めるわけですね。酒がひとつの潤滑油的役割を持っているのは間違いないでしょう。

そう考えると、座ってゆっくりご飯と酒を楽しむ居酒屋という日本独特の文化も理に適っていると思います。

ほかにも神道では御神酒(おみき)といって穢(けが)れをはらうために神様に供えますし、祝いの席でも結婚式の三三九度や力士が優勝したときの大杯など、酒は要所でさまざまな役割を果たしています。

そんななか、昨今は飲酒について厳しくなっているという印象があります。今は酒の席で酒を飲まなくても許されるけど、昔は許されない空気がありましたよね。私が講師を務める大学からも「生徒たちとお酒は飲まないように」と言われています。学生たちには未成年も含まれますからね。

飲酒がもたらす本音は良いことばかりではない

コミュニケーションの場において、酒は潤滑油的な役割を果たしますが、誤解してはいけないのは、必ずしも本音の場が良いとは限らないということです。

酒の席だから……という理由で多少は許されることもあるかもしれませんが、本音も度を過ぎれば、刃物のように相手を刺すこともあります。そういうとき、「自分が(酒のせいで)自分じゃなかった」と言い訳する人もいますが、それは間違いです。酒によって本来の自分が出てしまっただけです。

最近だと、日本維新の会の丸山議員の「戦争」発言がそうですよね。あれは失言ではなくて、公的な場なのに泥酔によって漏れた私的な本音です。

»【編集長ブログ】(元)維新の丸山議員は即刻議員辞職しろ

余談ですが、当寺ゆかりの山岡鉄舟は飲み比べで七升(約12.6リットル)の酒を飲んだという逸話もありますが、それでもあまり酔わなかったらしいです(笑)。

そういった酒豪でもない限り、泥酔は人を傷つけかねないものとして気をつけた方が良いでしょう。経験則ですが、自分で「酔っ払ってない」と言い始めたら泥酔していると言って間違いありません。

仏教はなぜ酒を禁止するか

仏教では、基本的に酒は飲んではいけないことになっています。「いけないことになっている」というのは厳格に禁止されているのではなく、あくまで自分自身に対する戒めであり、罰則のようなものがないからです。

以前にもお話しましたが、仏教には「五戒」という重要な戒めがあり、それは不殺生(ふせっしょう)、不偸盗(ふちゅうとう)、不邪淫(ふじゃいん)、不妄語(ふもうご)、不飲酒(ふおんじゅ)。つまり、殺してはいけない、盗んではいけない、淫らな性生活をしてはいけない、嘘をついてはいけない、酒を飲んではいけないというものです。

「謝罪」は恋愛と同じで相手に伝わらなければ意味がない

2018.07.11

飲酒自体は悪いことではないけども、酒飲みは必ずといっていいほど酒の上での“間違い”というのを犯してしまいます。それは大きな犯罪や警察の世話になるようなことではなくても、人を傷つけるようなことを言ってしまったり、やってしまったりというのがある。そういうことがあってはいけないので不飲酒という戒めがあります。

つまり、「戒」とは人を傷つけないようにするためのものなのです。

重要なのは酒を飲んで酔っ払った人間が何をしてしまうかということであり、酒自体はモノ、お金、権力と同じで、良いも悪いもない。要は使い方次第です。酒は百薬の長にもなるし、飲み過ぎれば毒にもなるということです。

無愧(むぎ)の者、慚恥(ざんち)の服

ただし、「五戒」というのは実は誰も守れません。

不殺生は肉を使わない精進料理を食べたとしても草木の命を食べているわけですから、厳密に言えば守られていません。不妄語も誰かのためを思ってつく嘘もありますし、本心を隠すために違うことを言ってしまうこともあるでしょう。かろうじて守れるとしたら不偸盗、不邪淫ぐらいでしょう。不飲酒も守れるとしたら全くの下戸ぐらいでしょうね。

「五戒」を守れずとも、酒で失敗をする人は自己反省をしないと話になりません。

お釈迦様が入滅する前に弟子たちに説いた『遺教経(ゆいきょうぎょう)』というお経の中では、戒だけでなく、人様にも世間様にも恥ずかしい、何より自分に対して“恥ずかしいと思う心”を持ちなさい、そうしないと正しい行いが出来ない、というのを強く説いています。

『遺教経』の一節に「慚恥(ざんち)の服は諸(もろもろ)の荘厳に於(おい)て、最も第一なりとす。慚は鉄鉤(てっこう)の如く、能く人の非法を制す。是の故に比丘(びく)、常に当に慚恥すべし」とあります。

「慚恥」とは恥ずかしいと思う心。いろいろあるキレイな服装の中で一番良いのは“恥ずかしいという着物”。恥じるということは鉄のカギのごとく人の悪行を押さえ込む。だから修行者は常に恥を知る心を忘れてはいけない、という意味です。

また「無愧(むぎ)の者は諸の禽獣(きんじゅう)と相異(あいことな)ること無けん」という一節もあります。「無愧の者」とは悪事を犯しても恥じない者のこと。つまり、恥を知らないやつは禽獣、鳥やけだものと大して変わらないということです。

私も若い頃、修行道場にいたときに、嫌で嫌でたまらなく、逃げて帰りたいというようなこともありました。でも、父もかつて同じ道場で修業していたし、逃げてしまったら父の顔に泥を塗り、恥をかかすことになる。その気持ちが逃げずにやり遂げることにつながりました。

飲み過ぎて失敗してしまう人は、まずは恥を知りましょう。

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考えられる人になる 子どもに学ばせたい『論語』のススメ https://seikeidenron.jp/articles/10880 https://seikeidenron.jp/articles/10880#respond Thu, 30 May 2019 08:00:12 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10880 山岡鉄舟ゆかりの禅寺として知られる全生庵(東京・谷中)。そこで、毎月第4金曜日を中心に「こども論語塾」が行われている。多くの経営者がビジネスのヒントにして...

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山岡鉄舟ゆかりの禅寺として知られる全生庵(東京・谷中)。そこで、毎月第4金曜日を中心に「こども論語塾」が行われている。多くの経営者がビジネスのヒントにしてきた『論語』をなぜ、子どもたちに教えるのか。「こども論語塾」の主宰者であり、自ら子どもたちに『論語』を教え、伝えている安岡定子さんに話を聞いた。

 論語塾講師

安岡定子 やすおか さだこ

1960年生まれ、東京都出身。二松学舎大学文学部中国文学科卒。政財界に広く影響を与えた陽明学者・安岡正篤の孫。全国各地で幼い子どもたちやその保護者に『論語』を講義している。著書に『壁を乗り越える論語塾』(PHP研究所)、『仕事と人生に効く 成果を出す人の実践・論語塾』(ポプラ社)など多数。

»安岡定子公式サイト

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『論語』の教えは大人にも子どもにも本質は変わらない

論語は、2500年以上も前の中国、春秋時代の思想家で儒教の開祖・孔子の言論を主として、孔子の死後、弟子たちによってまとめられた言行録だ。その内容は個人の在り方から国家・社会的倫理に関する教訓まで多岐にわたる。「日本資本主義の父」と呼ばれ、2024年に刷新される新一万円札の肖像に選ばれた渋沢栄一も『論語」』を通じた経営哲学を持っていたことで知られ、現在も多くの経営者が論語を学び、その教えをビジネスに生かしている。

全生庵で「こども論語塾」を主宰する安岡定子さんは『論語』の持つ魅力についてこう語る。

「『論語』はもともと、孔子が良い国作りをするためには人材を育てなければならないと思い至って、自身が身につけた教養、知識、経験を若い弟子たちに発信したものです。一般的には経営者や政治家といったある一定層に向けた本というイメージが強いのですが、人として大切な原理原則が述べられているので、子どもに教えても本質は変わらないというのが私の考えです。

それに、本に書かれた孔子の言葉の背景には、孔子と弟子とのさまざまなドラマや人間模様が垣間見えます。『論語』自体はいわゆる思想や哲学というジャンルですが、それがすべてではない部分があり、読み込むほどに新しい発見があります」(安岡さん、以下同)

『論語』との出合い

安岡さんが「こども論語塾」を始めることになったのは、子育てがひと段落したころに通った『論語』の講座がきっかけだった。

「大学では中国文学科だったこともあり、『論語』は古典の基本だという認識でしたので、改めて学び直したいと思いました。そこで、恩師と呼べる講師の方と出会うことができ、ほかの受講生とも親しくなることができました。受講生の中にスポーツ関係に携わっている方がいらして、子どもたちの精神面の育成のために『論語』を活用したいと提案され、論語塾という形が生まれました。そのときに恩師が講師をやれば、と薦めてくれたのが始まりです」

そうして始まった『こども論語塾』は、間もなく全生庵でも行われるようになった。全生庵で教える魅力は畳の部屋が教室であることだという。

「畳の部屋は子どもも靴を脱いでリラックスできるし、お母さんはおむつを替えたり、おっぱいをあげたりしながら一緒に『論語』を読んで学べます。お子さん連れでも参加しやすいというのが最大の魅力です」

全生庵「こども論語」安岡定子先生
「半分くらいは保護者に向かって言っているのではないかと思います」(平井住職)
禅寺で『論語』を学ぶ意義

安岡先生の「こども論語」について、全生庵の七世住職であり政経電論でも「急がば坐れ!~全生庵便り」を連載している平井正修住職は語る。

 

「全生庵で安岡先生の『こども論語塾』が始まったのは10年ほど前からです。もともとは経営者向けの坐禅会があり、参加者たちのお子さんたちにも何か習い事をということで、子ども向けの坐禅会と一緒に始まりました。それまで、子ども向けの坐禅会は単発で行っていたのですが、じっと坐って集中するという習慣づけにもなるので、定期的にしてみたかったのです。

 

『論語』と禅は直接の関連性はありません。共通点は、禅は中国を起源とするもので、『論語』も同じです。中国に仏教が伝わったときには儒教や道教が教育的な基盤としてあり、禅はそのなかで発展していきました。だから禅語と呼ばれるものの中には『論語』を出典にしたものもたくさんあります。『論語』の言葉に普遍的な真理や宗教性があるからでしょう。

 

子どもたちにとって今は意味がわからなくても、成長したら何かのきっかけで日常と『論語』の言葉が一致するときが必ず来るでしょう。そのときに拠り所になれば良いと思っています」(臨済宗国泰寺派全生庵七世住職 平井正修

身近なテーマから考える「こども論語塾」

安岡さんは現在、全生庵以外でも都内や鎌倉市(神奈川)のほかに京都市(京都)や都城市(宮崎)などでも開催している。

「講座ではまず、子どもたちに『迷子に出会ったらどうする?』とか『みんなで絵を描くときにクレヨンが1人分足りなかったらどうする?』とか日常的な想像しやすいことをたくさん質問してやり取りするところから始めます。そうして自分ならどうするかということを考えてもらうようにしています

これは、孔子の考え方の根本である『自らを省みる』ということに基づいています。他人の言動を批判する前に、自分はどうであるかということを考えることが重んじられているのです。子どもの年齢によっていろいろな答えが出てくるので面白いですよ」

そうした日常的な会話や質問のやり取りから『論語』の言葉の引用や説明がされるだけでなく、素読をすることも大切にしている。

「自ら論語塾に通いたいと思う子どもはいません。何かしら気持ちのある保護者の方が手を引いて連れてくるのが始まりです。そうなると最初が肝心で、楽しかった、次も行きたいと子どもが思ってくれることが重要です。そのためにどうしたらいいかというのは日々考えています」

全生庵「こども論語」安岡定子先生 素読

『論語』を通じて子どもたちに伝えたいこと

講座の中では「自らを省みる」だけでなく、折に触れて習慣の大切さも伝えている。

「『論語』に『性、相近し。習い、相遠し』という言葉があります。『性、相近し』とはみんな良い資質を持って生まれてくるという性善説の考え方。『習い、相遠し』とは、それを磨いていかないと忘れていってしまうということです。磨き続ける、学び続けるためには良い習慣を身につけることが必要なんですね。

例えば、学ぶことなら辞書を引く習慣、日常生活なら片づけや掃除をするという習慣を持つことで、幅広い教養や気持ちの良い生活を得ることができます。そうすると豊かで魅力的な人物になることができる。『論語』ではそういったことも学問と同じように大切だと説いているんです」

全生庵「こども論語」安岡定子先生と挙手する子どもたち

子どもに伝えたいことはほとんど『論語』の中にあるという。安岡さんが習慣のすごさを実感したのが講座に通っていたある男の子のエピソードだ。

「その子は幼稚園の頃から通っていましたが、小学4年生の頃、学校が忙しくなってしばらく来られなくなりました。中学3年生になってまた来るようになりましたが、小さい周りの子たちと比べると中学校の制服も着ているし、明らかに違和感がある。

ちょっと恥ずかしがるかなと思っていたんですが、受付の手伝いや小さい子どもたちの相手も自然体でしてくれて、さらに感動的なことがありました。講座の最後に好きな論語の章句を前に出て、一人ずつ発表するのですが、このときも堂々と出てきて発表し、自分なりの解説もすらすらと話したんです。ちゃんと小さいときに習ったことを覚えているし、周りの気遣いもできるようになっていました。すごいな、こんな風になれるんだなと思いました」

古典から現代にも通じる生き方を学ぶ

もちろん、子ども向けだけでなくビジネスに通じる言葉も『論語』の中にある。

「社会人に向けるならば、『遠き慮(おもんぱか)り無ければ、必ず近き憂い有り』という言葉があります。『遠き慮り』は遠い将来を見通した考え方です。『遠慮』も『論語』から来ている言葉なんです。遠慮がなければ『必ず近き憂い有り』、つまり必ず将来困ったことになりますよというシンプルな教えです。

この中には、見通しを持って将来のために今何をしておくべきかという人生設計から、今これを言ったら相手がどういう気持ちになるかといった日常的なことまで全部含まれています」

古典の素養を持つことは、現代にも通じる生き方や考え方を備えるということだと安岡さんは考える。

「『こども論語塾』を通じて思うのは、子どもたちには『自ら省みる』、考えられる人になってほしいということ。人任せにしない、誰かが考えてくれるから自分はいいや、とは絶対に思わないようにとは繰り返し伝えています。子どもたちには『また言ってる』と耳にタコ状態ですけど(笑)。そのくらい言ってちょうど良いかなと思っています」

全生庵 谷中寺子屋「こども論語&坐禅」

開催:毎月第4金曜日 17:00~18:30 ※8月のみ28日(水)、詳細はHPにて要確認

»全生庵ホームページ

 

場所:全生庵 台東区⾕中5-4-7
対象:幼児~⼩学⽣のお子さんと保護者
内容:17:00~ 安岡定子さんによるこども論語、18:00~ 平井正修住職による坐禅
会費:1000円(⼤⼈・⼦ども共通)※3歳から有料
問合せ・予約先:全⽣庵 東京都台東区谷中5-4-7/03-3821-4715/zenshoan@cup.ocn.ne.jp

 

全生庵「こども論語」の後は坐禅の時間
「こども論語」の後は親子並んで坐禅も

 

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プログラミング教育で大事なのは子どもが自発的に学び、教員の負担を軽減する環境作り DeNAが取り組んだ5年 https://seikeidenron.jp/articles/10871 https://seikeidenron.jp/articles/10871#respond Thu, 30 May 2019 03:00:59 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10871 全国の小学校でプログラミング教育が必修化される2020年春まで一年を切った。2014年からいち早くプログラミング教育に取り組んでいるDeNAは、小学校で行...

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全国の小学校でプログラミング教育が必修化される2020年春まで一年を切った。2014年からいち早くプログラミング教育に取り組んでいるDeNAは、小学校で行ったプログラミングの授業を基に学習用アプリ「プログラミングゼミ」を開発、この4月から小学校や教育委員会向けに「プログラミングゼミ 授業支援ハンドブック」の配布を開始している。

 

DeNAが小学校とともに行ってきた実際の授業事例を見ると、「子どもが自発的にプログラミングを学びたくなる授業」や「プログラミング授業を通して、子どもたちに起きる変化」が見えてくる。

実際の授業を基に完成したアプリ「プログラミングゼミ」

2016年の成長戦略において政府が小学校でのプログラミング教育必修化を掲げるより前の2014年から、DeNAではCSRの一環としてプログラミング教育を推進してきた。この取り組みは、同社創業者で会長の南場智子氏の「これからの時代は“正解を答えられる人間”より“自ら考え創り出せる人間”が必要」との問題意識を出発点に、子どものうちからプログラミング的思考を育くむことを目的としている。

DeNAは児童へのプログラミング教育を始めるにあたって、それ以前から「ICTを活用した教育」を先駆的に行っていた佐賀県武雄市の小学校の協力を得て、低学年を対象にプログラミングアプリを用いた授業を実施。そこで用いたアプリに改良を重ね、プログラミング学習用アプリ「プログラミングゼミ」(プロゼミ)として2017年10月にリリースした。

プロゼミの主な特長は、

  •  低学年の子どもでも直感的に操作できる
  •  ゲームやパズルをクリアする感覚で、プログラミングの基本スキルが身につく
  •  あらかじめ登録されたキャラクターを動かすといった初級レベルから、自分で素材やプログラムを組み合わせて自由な作品を作るといった上級レベルまで、子どもの発達や好奇心に合わせて使える
  •  自分の作品をライブラリに保存したり、オンラインで専用サイトに公開したりできる
プログラミング学習用アプリ「プログラミングゼミ」

「プログラミングゼミ」は、ビジュアルプログラミングを採用した学習アプリ。パズルや既成プログラムの組み替え、ゼロからオリジナル作品を制作するなど、基礎から応用、創作まで小学校低学年の子どもたちでも理解しやすく、楽しみながらプログラミングの概念などを習得できる。

 

多くの学校で子どもたちに、楽しくプログラミングに触れてほしいとの願いから生まれたアプリです。2014年から公立小学校1~3年生向けに行ったプログラミング授業を通して、子どもの使用感を聞き、学校の先生の意見を反映して作られました。 (プログラミングゼミ 公式ホームページ より)

プログラミングゼミ

プロゼミを活用した授業は、これまでに武雄市、神奈川県横浜市、東京都渋谷区などの公立小学校での授業や、各地のイベントなどを通じて約5800人の児童に提供されている。

教師が教えなくても児童がアプリで勝手に学ぶ

DeNAが取り組むプログラミング教育に当初からかかわっているコーポレート企画部CSR推進グループの樋口裕子さんは、豊富な実践例を通して新たに気づいたプロゼミの強みがあると話す。

「初めは低学年に絞って実践していましたが、高学年やさまざまな教科でプロゼミを活用できることに気づきました。画面を見れば直観的に操作できるので、高学年では児童主体での活動を進めることができます。その分、先生の負担も軽減されます」

教師の中には、「プログラミングのことは不案内で、来春からのプログラミング授業に自信がない」「できればプログラミング授業をやりたくない」という本音をもつ人も少なくないだろう。その点、プロゼミは児童とアプリとの間で理解が進んでいくので、教師はサポート役でいればよく、いくぶん気が楽になりそうだ。

もう一つの強みとして、「小学校のカリキュラムに寄り添い、機器、環境など日本の学校の現場を理解して開発している点」もある。

「アプリの文言や作品のシェアの方法など、学校現場で使いやすいようさまざまな配慮をしています。これは武雄市の小学校で子どもたちの生の反応を観察して、インターフェースに反映することができたことと、学校の先生と相談しながら毎回の授業案を一緒に作ったことが大きかったですね」(樋口さん)

プログラミングゼミ 操作画面

プログラミングで地域の交流を! ある小学校の実例

ここで、2017年に横浜市立大岡小学校の6年2組で「総合的な学習」の時間に行われたプログラミングの授業例を紹介したい。

学習のテーマは「地域をつなぐ架け橋になる」。6年2組の児童たちは、話し合いの中で「日頃お世話になっている地域に恩返しをしたい」という思いを共有し、グループに分かれて地元の商店街や区役所、横浜国立大学の留学生会館に住む留学生などに取材を開始した。そして、地域の課題の一つに「留学生会館に住む留学生たちに、地元商店街があまり利用されていない」ことを見つける。

この課題を解決する手立てとして当初、児童たちはパラパラ漫画を考えたという。ところが、夏休みを挟んで熟考するうちに、「プログラミングで解決できるのでは?」との意見が出てきた。それを受けて、教員からDeNAに協力の要請が来たというのが経緯だ。

大岡小学校のプログラミング授業の様子
大岡小学校のプログラミング授業の様子

DeNAは9月後半から協力を開始、プロゼミの前身アプリの提供とともに3回の授業を実施した。ゼロからのスタートだったが、1回目の授業から2週間後の2回目の授業では、児童たちは1回目よりはるかに進んだプログラムを組んでおり、3回目には8分ものアニメーションを作り上げていたという。小学生が作ったとは思えない出来栄えに、講師を務めたアプリ開発者の末廣章介さん(DeNA コーポレート企画部CSR推進グループ)も目を見開くほどだった。

2020年以降、「プログラミング的思考」がビジネスの鍵になる

2018.05.28

児童たちはアニメーションを制作する際、「どのように地域の魅力を伝えるか」や「人の温かさが伝わるように」「文字がなくても絵だけで伝わるように」などのアイデアを出し合い、試行錯誤を繰り返した。“課題を分解し、記号化し、組み立てて、実行する。トライ&エラーを重ねて成功に近づく”という、この一連の活動こそが、プログラミング的思考だ。

また、活動を続けるなかで自然とアプリを中心に児童の輪ができ、課題解決のための意見交換が活発に行われるようになっていった。その様子から、樋口さんが先に言った「高学年では児童主体で学習が進み、先生の負担は軽減される」が、真実であることがわかる。

知恵の共有が自然と生まれる、理想の教育現場

もう一つ注目すべきは、児童たち人間関係の変化だ。授業が進むうちに、児童たちは自分が見つけたプログラムを「技」として紙に書き、それを交換して教え合うようになった。これを横で見ていた教員が、教室の壁に大きな模造紙を張り、そこに皆の情報を集めるよう誘導した。そのうち模造紙は張り紙でいっぱいになり、さまざまな情報が集まる「技のデパート」が出来上がった。

大岡小学校プログラミング授業「技のデパート」
見つけたプログラムをみんなに共有したいという気持ち、協力し合う姿勢が生まれる。

これはプログラマー同士がソースコードを公開して参考にし合うのと似ている。

「学校の教室では、勉強のできる子・できない子、スポーツが得意な子・苦手な子、ムードメーカーの子・おとなしい子など、キャラクターが固定化されがちです。しかし、プログラミングは全員が同程度の理解度なので、児童間はフラットな状態です。普段あまり話さない子同士でも自然に会話が成り立ちます」(末廣さん)

知っている子が知らない子に教えたり、知らないことを素直に人に尋ねたりといった“学びの理想形”が、プログラミングの授業を通して実現した好例といえる。

この6年2組の取り組みは、一昨年11月2日に開かれた第26回全国小学校生活科・総合的な学習教育研究協議会(全生総研)の神奈川大会で授業公開された。公開授業で話し合われた議題は、「どこでアニメを流すか」。児童たちが次々に手を挙げて意見を発表する姿が印象的だったという。

DeNAが5年の間に培った実績を教育現場に還元する新たな取り組み

さて、2020年度のプログラミング教育開始まで1年弱。プログラミング教育の授業は、6学年の理科「電気の利用」や5学年の算数「正多角形」など、学習指導要領に沿って行われることになるが、その時間だけでは十分に試行錯誤をすることは難しい。つまり、教科や科目にとらわれず、より実践的かつ楽しいプログラミングを日常的に取り入れていくことが大きな課題となりそうだ。

そこで、DeNAは「学校の先生方がプログラミング授業をする際のアイデアの参考になれば」と、プロゼミを用いた指導案を公式ホームページ のほか、アプリ内のコンテンツ「がっこう」で公開している。

プログラミングゼミ アプリ内「がっこう」
アプリ内の「メニュー」→「くみたてよう]→「がっこう」から見ることができる。

また、プロゼミの使い方から授業での活用方法までを解説した「プログラミングゼミ 授業支援ハンドブック」を作成し、この4月から申し込みのあった小学校や教育委員会に無償で配布することも始めた。

樋口さんは、「大小を問わず全国の自治体や先生方を支援したいという思いで、アプリ開発をしてきました。ただ、すべての学校に出向いて私たちがサポートできるわけではないので、自分たちの代わりになってくれるハンドブックやコンテンツを今回作りました。大いに活用してもらい、“プログラミングは難しいと思う先生が少なくなればうれしいですね」と話す。

サイトやハンドブックで紹介している指導案は、すべて学習指導要領に則った内容となっているので、教師は積極的に授業に取り入れることができる。

プログラミングゼミ 授業支援ハンドブック
横浜国立大学教育学部・山本光教授が監修、横浜市教育委員会の協力を得て作成した「授業支援ハンドブック」(全42P)。プログラミングゼミの基本的な使い方、授業での活用事例やよくある質問などをまとめている。

いよいよ始まるとはいえ、プログラミング教育の実践という意味ではまだ序章。今後、DeNAはプログラミング教育についてどのような取り組みを行っていくだろうか。

「公教育の支援については、現場の先生方の要望をヒアリングしてアプリの充実を図り、できるだけ負担が少なく実践できる環境を提供していきたいと考えています。一方で、子どもたちが自発的にプログラミングを楽しめる環境が重要だとも考えています。子どもたちが参加できるコンテストやイベントなども予定していますので、楽しみにしていてください」

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コーポレートガバナンスとは“社会適合性” 企業価値の向上に連動させる意識が大事【アサヒグループホールディングスGHD小路明善】 https://seikeidenron.jp/articles/10856 https://seikeidenron.jp/articles/10856#respond Wed, 29 May 2019 08:00:25 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10856 近年、政府の要求もあり、多くの上場企業でコーポレートガバナンス改革が進められている。ただし実際には制度を整えただけで終わり、実質が伴っていない例も少なくな...

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近年、政府の要求もあり、多くの上場企業でコーポレートガバナンス改革が進められている。ただし実際には制度を整えただけで終わり、実質が伴っていない例も少なくない。そうしたなかでアサヒグループホールディングスは、コーポレートガバナンスの強化が企業価値を向上させるための条件になるととらえ、積極的に改革に取り組んでいる。代表取締役社長兼CEOの小路明善氏に話を聞いた。

アサヒグループホールディングス株式会社 代表取締役社長兼CEO

小路明善 こうじ あきよし

1951年生まれ、長野県出身。青山学院大学法学部卒。1975年4月、アサヒビール入社。執行役員、常務取締役等を経て、2011年7月、アサヒGHD取締役兼アサヒビール代表取締役社長に就任。2016年3月にアサヒGHD代表取締役社長兼COO、2018年3月に代表取締役社長兼CEOに就任。

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株式会社損得舎 代表取締役社長/「政経電論」編集長

佐藤尊徳 さとう そんとく

1967年11月26日生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部卒。1991年、経済界入社。創業者・佐藤正忠氏の随行秘書を務め、人脈の作り方を学びネットワークを広げる。雑誌「経済界」の編集長も務める。2013年、22年間勤めた経済界を退職し、株式会社損得舎を設立、電子雑誌「政経電論」を立ち上げ、現在に至る。著書に『やりぬく思考法 日本を変える情熱リーダー9人の”信念の貫き方”』(双葉社)。

Twitter:@SonsonSugar

ブログ:https://seikeidenron.jp/blog/sontokublog/

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予測困難な時代には多角的な視点が必要となる

尊徳 アサヒグループホールディングス(GHD)では、古くは2000年の執行役員制度の導入や経営戦略会議の設置から始まり、これまでさまざまなコーポレートガバナンスの強化に取り組んで来られました。最近はどのような取り組みを行われましたか。

小路 まず大きいのは、取締役会に占める社外取締役の割合を3分の1以上としたことです。また、監査役会も、過半数が社外監査役で構成されています。その際には単に社外役員の割合を増やすだけではなく、多様性を持たせることを狙いに、経歴が重複していない方々を選ぶことを重視しています。

尊徳 社外取締役や社外監査役については、実態としては“お飾り”になっている企業も多く見られますが、アサヒの場合はそうではない?

小路 はい。そう言い切れると思います。例えば社外取締役でいうと、小坂達朗さんはグローバル企業でCEOを務めてきた経験が豊富で、グローバル経営のあり方に対する高い知見をお持ちです。また、新貝康司さんはJTのCFOや副社長として、大規模なM&Aを手がけてこられました。そして一橋大学教授のクリスティーナ・アメージャンさんは、コーポレートガバナンスやダイバーシティをテーマとする研究者であり、また、日本とは異なる文化の中で育ってきた外国籍の女性でもあります。

このように社外取締役のバックグラウンドがそれぞれ違うことで、当社の経営に対する意見も多角的な視点からいただくことが可能になります。そういう意味で社外取締役は、当社において非常に重要な役割を担っています。

アサヒグループホールディングス株式会社 代表取締役社長兼CEO 小路明善01

トップダウンで物事を決断して、組織を引っ張っていくのはリスクが高すぎます

尊徳 なぜ多様性をそこまで重視するのでしょうか。

小路 私は昨年あたりから世界は、「VUCAの時代」が深まったと考えています。VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの単語の頭文字から取った言葉で、端的に言えばより一層予測困難な時代になったということです。

予測困難な時代には、いくらトップが優秀だったとしても、トップダウンで物事を決断して、組織を引っ張っていくのはリスクが高すぎます。トップが一つ間違えると、取り返しがつかないことになってしまう。そうならないためにも、高い専門性と多様な視点を持つ人たちから構成される経営戦略会議や取締役による合議制によって、最適な意思決定ができる体制へとガバナンスのあり方を転換していく必要があると考えたわけです。

尊徳 しかし一方で合議制は、意思決定に時間がかかるというデメリットがあります。

小路 そうですね。合議と意思決定のスピード化の両立が大きな課題となります。ただし、すべての議題で合議が必要なわけではありません。本当に多角的な視点からの検討が必要あるテーマのみに絞り、そのテーマについてはしっかりと討議を重ねる。そしてある程度方向性が見えてきた段階で、社長兼CEOが最終的な意思決定を行うというかたちを取れば、両立は可能です。

また、当社ではこれまで、代表取締役会長と代表取締役社長の2名が代表権を有していましたが、会長については今年の3月に取締役会の議長として代表取締役を兼務しない体制に移行しました。これにより代表権を持つのが社長兼CEOのみとなりました。社長兼CEOに経営の執行の権限を集中させたことも、意思決定のスピード化を図る上でプラスに作用するはずです。

経営の執行と監督の分離を図る

尊徳 多くの日本企業は、経営の監督と執行の分離が不明瞭ですよね。同じ人間が裁判所の役割と検察の役割の両方を担っているようなところがあります。会長から代表権を外したのは、経営の分離を進めるという狙いもあったのでしょうか。

政経電論編集長 佐藤尊徳01

小路 その通りです。執行の責任は社長兼CEOが担い、一方で会長は取締役会の議長として監督の責任を負うことになります。社長兼CEOに執行に関する権限を集中させるとともに、その暴走を防ぐために、会長が議長を務める取締役会がきちんと監督していくという体制を整えました。

今後進めていきたいのは、経営戦略会議と取締役会の機能強化です。社内の役員から構成される経営戦略会議が高い専門性を基に構築した経営戦略を、多様なメンバーから構成される取締役会が多角的な視点から吟味し、戦略をより高度化させていくという体制を充実させていきたいと考えています。

尊徳 国がガイドラインとして提示している「コーポレートガバナンス・コード」では、CEOの選解任の基準を明確に定めるように求めています。この点については、どのように対応されていますか。

小路 当社でもCEOの退任基準を新たに設けました。これは定量的な面と定性的な面に分かれており、まず定量的な面ではROE(自己資本利益率)や売上目標、利益目標が一定期間未達の状態が続いた場合に、指名委員会がCEOの退任を検討することになっています。また定性的な面では、CEOが不祥事や経営に深刻な影響をもたらす重大リスクを起こしたときに、やはり指名委員会が解任の検討を行います。そして最終的には取締役会で退任、解任の決定を下します。

アサヒグループホールディングス株式会社 代表取締役社長兼CEO 小路明善02

トップがどれだけ現状に強い課題意識を持ち、コーポレートガバナンスの強化にコミットしているかどうか

コーポレートガバナンスを「仏作って魂入れず」にしない

尊徳 なるほど。ここまでお話を伺っていると、アサヒでは今の時代に合った最適な意思決定を、高い透明性や客観性、スピード感を持ってできる仕組みを作るために、コーポレートガバナンスの強化を進めてきたといえそうですね。

小路 ちょっと抽象的な言い方になりますが、私はコーポレートガバナンスとは“社会適合性”だと思っています。社会適合性というのは、社会の状況や価値観の変化、あるいはステークホルダーの会社に対する要請に対して、スピーディに応えていくということです。時代に合致したコーポレートガバナンスのあり方について、常に思いをめぐらせています。

尊徳 コーポレートガバナンスの整備については、もちろんどこの企業も取り組んではいます。ところが現実には、トップの暴走や会社ぐるみの粉飾決算、経営トップや役員の選解任をめぐる迷走など、ガバナンスに問題がある企業も多く見られます。いわば制度は整えたけれども「仏作って魂入れず」の状態になっている。制度として整備したコーポレートガバナンスを、確実に機能させるためには何がカギとなるのでしょうか。

政経電論編集長・佐藤尊徳

実際に機能しているかどうかをチェックし、改善を行える仕組みを作っておくことも大切ですよね

小路 トップがどれだけ現状に強い課題意識を持ち、コーポレートガバナンスの強化にコミットしているかどうかでしょうね。それがないと、事務局が形だけ整えたものを承認して終わりになってしまいます。

もう一つ、コーポレートガバナンスを実効性のあるものにしていく上で重要なのは、企業価値の向上に連動させていこうとする意識を持つことです。コーポレートガバナンスの強化によって組織の透明性や客観性が高まれば、その分、株主や顧客からの信頼度も増します。

私はコーポレートガバナンスの整備は、企業価値向上の必要十分条件のうちの十分条件だと思っています。どんなに競争優位な戦略によって持続的な成長を続けていたとしても、社会や投資家からコーポレートガバナンスが十分ではないと判断されたならば、企業価値向上における十分条件を満たしていないと考えています。

尊徳 制度として設けたコーポレートガバナンスが、実際に機能しているかどうかを定期的にチェックし、改善を行える仕組みを作っておくことも大切ですよね。

小路 当社では、第三者が社外取締役、社外監査役にインタビューをして、取締役会と監査役会がその責務を果たしているかどうかを評価する第三者評価を実施しています。第三者評価では、基本的には高い評価をいただいていますが、あえて言えばESG(環境・社会・ガバナンス)関連の強化に関する議論を取締役会でもっと活発に行うべきだといった指摘を受けています。

現在は「取締役会実効性向上プロジェクト」を立ち上げて、取締役会の実効性の分析・評価・改善の質をさらに中身のあるものにするために、どんな仕組みや手立てを講じるべきかについて議論を重ねているところです。

アサヒグループホールディングス株式会社 代表取締役社長兼CEO 小路明善03

経営トップが短中期の会社の将来ビジョンを社員に明確に示してあげること

社員の意欲を引き出し会社の成長に結びつける

尊徳 社内の従業員に対するガバナンスについては、何を重視して取り組んでおられますか。

小路 これは狭い意味でのガバナンスとはちょっと異なる話になるのかもしれませんが、当社では新しいグループ理念の中で、「会社と個人の成長を両立する企業風土の醸成」を打ち出しています。一人ひとりの社員が高いモチベーションを持って仕事に取り組んでもらえる企業風土を作ることが、個人の成長につながり、会社の成長にもつながるというものです。

では、どうすれば高いモチベーションを社員に持たせられるかというと、1つには経営トップが短中期の会社の将来ビジョンを社員に明確に示してあげることです。「会社はこういう方向に向かおうとしていて、その中で自分はこういう役割を果たすことができそうだ」という道筋が見えれば、社員の意欲は高まります。

2つ目は人事評価です。よく人事評価は客観性が大事だと言われますが、私は“納得性”だと考えています。例えばプロジェクトのある結果に対して、評価できる点と課題を上司と部下がお互いに共有化できており、なおかつそれに納得していれば、たとえ評価が低くても社員のモチベーションが落ちることはありません。

3つ目はOJT(On The Job Training)ですね。人は上司と仕事を通して成長していくものだと私は考えています。社員一人ひとりの状況に応じて、いかにその社員を成長に導く上司や仕事を配置してあげるかが大切になります。

・政経電論編集長 佐藤尊徳

尊徳 人事評価については、制度面でも工夫をしているのでしょうか。

小路 ホールディングスもそうですし、各事業会社でも納得性の高い人事評価制度作りに取り組んでいます。納得性を保つためには、ファクトベースで成果を見てあげなくてはいけません。

例えば、私自身は部下を持ったときに、部下の名前を縦に、1月から12月までの月を横に書いた表を作成しました。そしてAさんならAさんの仕事ぶりについて、月ごとに良かった点と課題をファクトベースで書き込んでいきます。すると1年間で12個の良かった点と課題が出てきます。これを基に社員との評価面談を行えば、部下に対してより納得性の高い評価結果を示すことができます。こうしたことを奨励しています。

尊徳 アサヒでは経営陣の後継者の育成計画については、どのようなプランを立てて実行されていますか。

小路 社員が40代半ばに達した時点で、その社員が経営に向いているか、実務に向いているか、あるいは高い専門性を有したエキスパート向きかといった見極めを行います。経営に向いていると判断した社員については、50歳前後の時点で規模の小さな事業会社の経営を任せるなどして、トップマネジメントを経験させます。

その中で経営企画や財務の経験を積ませることで、経営者に必要な能力を身につけさせていくわけです。特にトップは財務情報を読み解けなければ、自社の経営課題を抽出することができませんから、財務分析力を高めさせることをとりわけ重視しています。

社長は飛行機の主翼、会長は尾翼

尊徳 今回、小路社長からお話を伺っていて強く実感したのは、「コーポレートガバナンスの強化は、会社の成長のために不可欠であり、これをやり遂げなくてはいけない」というトップの思いの強さです。特に会長が代表取締役を兼務せず取締役会議長に専任することは、トップの既得権にメスを入れることを意味していますから、なかなかできないことです。

小路 代表権を外そうという提案をしたのは、私ではなく、泉谷直木会長自身です。泉谷は私欲がなく、物事を非常に客観的かつ中立的に考えることができる。だからああいうことができました。

以前、泉谷から「会長と社長の役割の違いは、何だかわかるか」と聞かれたことがあります。泉谷によると、飛行機に例えれば、社長は主翼で会長は尾翼だと言います。主翼は飛行機を上昇や下降させたり、右旋回や左旋回をさせたりするときに必要となります。一方尾翼は、上昇や旋回の角度を修正する際に用いられ、最適・最短のルートで目的地に到達する上で重要な役割を担います。今回会長から代表権を外し、経営の監督と執行の分離を図ったのは、いわば主翼と尾翼の役割分担を明確にしようということです。

尊徳 そして飛行機で尾翼である会長は、主翼である社長の仕事には一切口は出さない。

小路 そうです。会長は経営の執行については、口は出しません。ただし、経営を監督する責任がある取締役会議長としては、かなりがんがん意見を言ってきます(笑)。

企業によっては、会長がすべてのことに口を出すか、まったく口を出さないの両極端に分かれているところが少なくありませんが、これは会長と社長の役割分担が不明瞭であることに起因します。私たちは役割分担を明瞭にすることで、組織としての透明性や客観性を高め、企業価値の向上を図ろうとしているわけです。

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旭酒造と島耕作コラボ再び 「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分 令和記念ボトル」限定発売&令和元年5月生まれの赤ちゃんを迎えた家族1000名にプレゼント https://seikeidenron.jp/articles/10841 https://seikeidenron.jp/articles/10841#respond Thu, 23 May 2019 09:29:27 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10841 純米大吟醸酒「獺祭」で知られる旭酒造(山口県岩国市)は、新しい元号になった令和初日の5 月1 日に搾った「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分」に、漫画家・弘兼...

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純米大吟醸酒「獺祭」で知られる旭酒造(山口県岩国市)は、新しい元号になった令和初日の5 月1 日に搾った「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分」に、漫画家・弘兼憲史氏による島耕作(「モーニング」講談社)のイラストラベルを装った令和記念ボトルを10000 本限定で発売。

また、そのうち1000本を令和元年5月生まれの赤ちゃんへのお祝いとしてプレゼントするキャンペーンも開催する。

「未来への希望である令和生まれの赤ちゃんたちが元気に過ごせることを願って、島耕作と獺祭からの贈り物です」(旭酒造)

旭酒造と島耕作は、西日本豪雨の被災地復興支援商品でもコラボ。2回目となる今回は、改元の祝賀ムードに華を添える温かい企画となった。

西日本豪雨で被災した「獺祭」が「島耕作」の力で生まれ変わる 旭酒造が被災地復興支援商品を販売

2018.08.03
【商品情報】

獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分 島耕作 令和記念ボトル
販売価格:2494 円(税込)
容量:720ml
発売日:5月23日(木)
販売店:全国の「獺祭」取り扱い店、獺祭ストア銀座、獺祭ストア博多、獺祭ストア本社蔵、獺祭WEB 店
※ 10000 本限定の販売。売り切れ次第終了。

 

「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分 島耕作 令和記念ボトル」ラベル
「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分 島耕作 令和記念ボトル」ラベル ©弘兼憲史/講談社
【キャンペーン概要おめでとう!令和元年5 月生まれの赤ちゃん!

令和元年(2019 年)5 月に生まれた赤ちゃんへのお祝いとして、「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分 島耕作 令和記念ボトル」を1000名にプレゼント。

 

応募期間:2019 年5 月23 日~2019 年6 月20 日
応募方法 :旭酒造株式会社ホームページの応募フォームに必要事項(名前、住所、2019 年5 月 生まれを証明する画像など)を記入の上、応募。 また、応募の際に赤ちゃんの写真を添付すると、旭酒造ホームページ内で紹介。

»特設ページから応募する

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米トランプ大統領を大相撲観戦させるのが最高の外交(もてなし)になる理由 https://seikeidenron.jp/articles/10829 https://seikeidenron.jp/articles/10829#respond Thu, 23 May 2019 05:29:26 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=10829 米トランプ大統領が5月25日に来日する。元号が令和になって初の国賓だ。アメリカは中国との関税引き上げに関する軋轢があり、日本もまた周辺諸国との関係悪化など...

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米トランプ大統領が5月25日に来日する。元号が令和になって初の国賓だ。アメリカは中国との関税引き上げに関する軋轢があり、日本もまた周辺諸国との関係悪化などの問題を抱えており、強固な信頼関係を築き国際社会に訴える絶好の機会である。そんななか、26日になんとトランプ大統領が大相撲夏場所千秋楽を両国国技館で現地観戦するというニュースが報じられている。さて、大相撲観戦は国賓のもてなしとして相応しいのだろうか?

厳戒態勢!異例ずくめの大相撲観戦

トランプ大統領の来日に際して、国技館での大相撲観戦が波紋を広げている。というのも、今回は何かと異例づくめだからだ。国賓席での観戦であれば天皇陛下や首相なども過去に例があるが、マス席にいすを置き、スリッパを履いて土俵に上がり、優勝力士に“トランプ杯”を渡すことが計画されているのだ。そのため、警備上の理由から正面のマス席の販売は無く、湯呑も急須も出せないのだという。

これらの是非については、正論で言えばすべてがNGだ。舞鶴市長が倒れたときに批判を集めてでもこだわった相撲のしきたりにも反するし、何より観戦を楽しみにしてきたファンにも迷惑をかけてしまうことになる。アメリカ大統領なら何をしても良いのか?という批判に対して私は返す言葉が何もない。だが、もうこれは決まってしまったことだ。突っ込み始めたらキリが無いのだが、一つ疑問がある。

そもそも、大相撲観戦は国賓のもてなしとして適当なのだろうか。

これほどまでに無理を通し、批判の声が集まるなかで決行し、その結果、トランプ大統領に楽しんでもらえるのか、という疑問に答えられるだろうか? これを読んでいるあなたは、限りなく土俵に近いところで大相撲を観戦したことがあるだろうか? そして、その魅力を語れるだろうか?

私はただの相撲好きが興じて8年前からブログを書き始め、現場に足を運ぶようになり、気がつけばライターとして記事を書いている立場の人間だ。つまり、根は単なる相撲好きの38歳のおっさんである。そしておっさんは今回トランプ大統領が予定している正面マス1~3列目で何度か観戦している。その経験から今回の相撲観戦の意義を考えたい。

大相撲は前時代的で非合理な楽しい競技

結論から書くと、このもてなしにどこまでの計算があったかはわからないが、国技館のスペシャルリングサイドでの大相撲観戦は楽しくなる要素がありすぎて、否応なしに楽しめるものだということである。

まず、国技館に来ると江戸時代にタイムスリップしたかの錯覚を起こす。茶屋にもてなされ、道を抜けるとそこには無数のマス席がある。髷(まげ)の力士が居る。館内なのに宙吊りの屋根がある。そして、リングではなく、土の土俵がある。すべてが前時代的だ。髷も屋根も土俵も前時代的なものには生まれた理由があるので、今さら合理化することはできないだろう。そして仮に合理化したら必ずや味気ないことになるだろう。

例えば、投げの打ち合いで態勢が有利なのに髷が先に地面に付いて敗れるという理不尽を排除するために、すべての力士を角刈りにしたらどうなるだろうか? 土の土俵の段差が理由でケガをする力士が後を絶たないからという理由で、土俵の外にウレタンマットを敷いたらどうだろうか? 雰囲気が壊れることを理由に続けている非合理性は、日本的体験をするという意味でポイントが高いのである。

そして、力士に圧倒される

幕内は平均体重 166キロのぶつかり合いだ。野球もサッカーも現場だと臨場感はあるが、土俵に限りなく近いマス席の距離はわけが違う。力士の息遣いも激突音もそこに迫る迫力も、2階の「貴賓席」では味わえないものである。

白鵬のかち上げで失神する栃煌山や、200キロ近い千代大龍を吊り上げる栃ノ心、大男を向こうに回してスピードで翻弄する炎鵬のすごみは、映像よりも実物の方がはるかに説得力を持つ。それは目の前で力士たちが繰り広げる非現実的な戦いが、現実のものであると受け止めざるを得ないからではないかと私は考えている。

野球の現地観戦で豆粒のような選手たちを見るのとは対極だ。ちなみに逸ノ城の尻が目の前にある光景はまさに圧巻。夢に出てくる。

さらには、相撲という競技特有のわかりやすさもまた、現地観戦を彩る魅力である。円から出すか、体が地面に着いたら勝負あり。たったこれだけのことである。つかまえて円の外に出すために体を大きくする。押して円の外に出すために、体を大きくすることと初動のスピードを高めることを両立する。ルールがシンプルだからこそ、勝つための方法も突き詰めると原始的だ(本当はそれを実現するためにとても複雑な戦略と技術が存在するのだが)。

この原始的なルールの中での戦いである。しかも、アスリートにあるまじき脂肪を蓄えた裸同然の大人が、髷姿でこれを行うのである。見ようによってはバカバカしく感じることもあるだろう。

相撲ライターの肩書でモノを書いている私でも、客観的に見ると本当に不思議な競技だと思う。でもこれを大男たちが大真面目に明日を掛けて取り組んでいるのである。その必死さと大男たちのすごみに触れたとき、バカバカしいという視点は一旦置いて声を失うことになるのである。

大相撲は、髷や土俵、まわしなどの文化的側面から来る前時代的な訳のわからなさと、ルールに起因したわかりやすさが両極端で、しかも至近距離という仕掛けがさらにそれを煽り、観る者を最初は激しく混乱させながらも、その魅力を受け止めた後は心の底から楽しめる文化、スポーツだといえるのだ。

付け加えるとトランプ氏はアメリカの大統領だ。アメリカンフットボールを愛する国民性を考えると、大男が激しくぶつかり合うコンタクトスポーツに親しんでいることから、大相撲の魅力を受け止める下地はすでにできているはず。これがもし、国を代表するスポーツがサッカーや自転車という国柄だとしたら感覚レベルで伝わりにくい部分はあるかもしれない。だが、そうした障壁はトランプ大統領にはまったく無いところも含めてプラスなのである。

バカバカしさを乗り越えて

トランプ大統領は幕内後半の数番を観戦するとのことだが、本当はここでマス席のもうひとつの魅力を味わってもらいたい。そう、酒である。大相撲観戦において酒が持つ意味は非常に大きい。

大相撲を楽しむ上で恐らく最大の障壁となるのは、大相撲をバカバカしいととらえる視点である。文化に理解のない人ほどその傾向は強いだろう。

ただ、大相撲の“すごみ”に触れることができたなら、すごみが与える快楽によってバカバカしいと思う視点は吹き飛ぶことになる。土俵から近ければ近いほど作用は強い。そして、さらに没頭するための装置としては酒が欠かせない。

考えてみて欲しい。子どもの頃に大相撲をバカバカしいという視点で観ていただろうか? 細かいことを考えずに両親や祖父母と観ていたあの頃が、一番大相撲が楽しかったはずなのだ。しかし、人は成長の過程でさまざまな視点に触れた結果、一旦大相撲から離れることが多い。そんな大人に対して、酒はバカバカしいと感じる小賢しい視点を押し流し、ゴジラやウルトラマンが好きだった頃の怪獣少年に戻してくれるのである。20歳を超えて、一切合切をわかった上で、バカバカしさも受け止めた上で、人は大相撲に戻ってくるのである。

酒があれば骨の髄まで大相撲を楽しめるのだが、今回、恐らくそれは達成されないことだろう。誠に残念なことではあるが、これは仕方のないことだ。しかし、酒が無くてもトランプ大統領には大相撲の魅力が十分に伝わるのではないかと思う。

さあ、5月26日はトランプ大統領と大相撲を観ようではないか。大相撲のバカバカしさも、トランプ大統領に対する複雑な思いもこの日くらいは忘れて、酒を片手に目の前の大相撲と歴史的な一日に酔いしれるのも一興である。

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