政経電論 https://seikeidenron.jp 政経電論は若い世代に向けて政治・経済の大切さを伝え、社会で役立つ情報を発信する佐藤尊徳(さとう そんとく)の個人メディア。歴代の政財界の知見と若い世代の感覚をぶつけて化学反応を起こし、現代を生きる若者の行動を促すことを目指します。 Wed, 26 Feb 2020 08:21:55 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.8 電気自動車(EV)シフトに出遅れ感のある日本は大丈夫? https://seikeidenron.jp/articles/12960 https://seikeidenron.jp/articles/12960#respond Tue, 25 Feb 2020 03:56:09 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12960 地球温暖化防止のためにCO2排出削減が叫ばれるなか、ここ数年世界ではEV(電気自動車)がブームになっている。欧州や中国など、多くの国が2030~2040年...

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地球温暖化防止のためにCO2排出削減が叫ばれるなか、ここ数年世界ではEV(電気自動車)がブームになっている。欧州や中国など、多くの国が2030~2040年にかけてガソリン車・ディーゼル車、さらにはハイブリッド車の販売禁止を発表しており、EVへのシフトを進めているのだ。 しかし、そんなトレンドも日本ではどこ吹く風。むしろ出遅れている印象すらある。トヨタやホンダなどを持つ自動車王国であるはずの日本は、なぜEV普及に消極的なのだろうか?

2040年にはガソリン・ディーゼル車は絶滅危惧種に

ここ数年で、多くの国がガソリン車・ディーゼル車、つまり内燃機関(エンジン)を載せた既存車の販売禁止を表明している。2017年、イギリス、フランスはガソリン・ディーゼル車の国内販売を2040年に全面禁止すると発表(後にイギリスは5年前倒しすることを表明)、事実上「EVしか認めない」の宣告で、呼応するかのように中国やインドなどもEV普及策を表明している。

2018年には欧州の自動車大国・ドイツの連邦議会からも英仏と同様の決議案が提出。アメリカ・カリフォルニア州でも従来のZEV(Zero Emission Vehicle=CO2排出ゼロ自動車)規制が強化され、主要メーカーに対し販売総数の16%をZEVにせよと義務化し、コロラドやニューヨークなどアメリカの他州にも波及する勢いだ。

これらは、もちろん地球温暖化を心配しCO2削減に動く民意、つまりSDGs(世界で掲げられる持続可能な開発目標)の流れを受けもの。ただし特に欧州で“前のめり感”が強いのは、2015年9月に発覚したドイツ・フォルクスワーゲンによるディーゼル排ガス不正事件が多分に影響しているからだ。欧州では多大な発言力を誇る消費者団体や環境NGOがこれを指弾。同年12月には「パリ協定」(気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定)が発効する流れの中で、支持率アップを目論む政権与党や不買運動を恐れる自動車メーカーがこぞってEV積極推進へと舵を切ったのである。

世界トレンドに反してEV化に消極的な日本

一方、日本政府や日本自動車工業会(JAMA)などが、「2030年までにEVの割合を50%まで高めよう」といった目標を掲げたという話は聞かない。

日本は、自動車生産(1位:中国2780万台、2位:アメリカ約1130万台、3位:日本約970万台。2018年JAMA調べ )、四輪車保有数(1位:アメリカ約2億7600万台、2位:中国2億1600万台、3位:日本7800万台。2017年JAMA調べ)ともに世界3位で、しかもトヨタ・ホンダ・日産・マツダなど世界ブランドがひしめき、世界最高峰の低燃費のエンジン搭載車を量産する自動車王国だ。だがEVでも世界をリードしているという印象はない。それどころか世界の潮流に対し出遅れ感すら拭えない。それはなぜか。

正直トヨタ、ホンダにとってEVは利益にならない

日本がEVシフトに振り切らない大きな要因として、“ものづくりニッポンの性(さが)”と指摘する向きも。自動車メーカーにとってのキモは「エンジン」で、金のなる木。だが独自開発には長い期間と巨費が必須で母国の高度な技術・産業基盤という背景も絶対条件でもちろん特許の塊。ベンチャーなどの新規参入は不可能で、世界で通用する高性能エンジンを独自開発・量産できるメーカーは日米欧の30社ほどに限られる。生産台数世界トップの中国ですら、国際競争力のあるエンジンの独自開発は難しく、日米欧からの輸入かライセンス生産に頼っているのが実情だ。

日本の自動車メーカーは1970年代の石油ショックを契機に省エネでクリーンなエンジンの開発に注力し世界の最高峰となり、これをバネにさらに低燃費なハイブリッド車(HV)の開発へとシフトした。1997年トヨタが世界初の量産型HV「プリウス」を、1999年にはホンダが「インサイト」をそれぞれ販売する。その後発展形のプラグイン・ハイブリッド車(PHV)へと進化し成功を収めている。また並行する形で燃料電池車(FCV)の開発にも余念がなく、2002年にトヨタが事実上世界初の市販型PHV(リース販売)「FCHV」を、ホンダもほぼ同時に「FCX」をリリース。

このように日本の自動車業界のツートップは伝統的なエンジンを進化させHV→PHV、そしてFCVの二段構えで「低燃費・低CO2車」を追求し、世界最高水準を維持してきた。

ただしこの間EVに載せるリチウムイオン電池も大きな進化を遂げるのだが、前述した背景を考えれば、これまでトヨタ、ホンダがEVに積極的にならなかった理由が見えてくる。金のなる木となるハイブリッド車のエンジン回りの開発には多大なる“手間・暇・コスト”を費やしており、これをまずは回収するのが先決なのだ。

一方EVは早い話リチウムイオン電池とモーターを組み合わせれば製造できる代物で、部品は市中から簡単に調達可能な上、性能に大差はない。いわゆる「コモディティ化」(高付加価値製品の低価格化・平準化)で、トヨタやホンダにとってEV市場は桃源郷どころか、ベンチャーまでもが参入し熾烈な戦いを展開、皆が疲弊するレッドオーシャンと映っている可能性も。もちろん手塩にかけて来たHVやPHV、FCVの足を自ら引っ張る格好にもなりかねない。これは大いなる矛盾、利益相反だ。

しかもトヨタ、ホンダは日本の自動車産業を支える二枚看板で、その自動車産業は“モノづくりニッポン”の筆頭かつ外貨の稼ぎ頭。もちろん関連する国民の数も圧倒的。彼らにメリットのない政策を「永田町」や「霞が関」がそもそも出すわけがない。これが“日本がEV普及に消極的に見える”大きな理由のひとつと言っていいだろう。

とはいうものの、日本はEV開発後進国か? というと、それは全くの逆で、実は世界の最先端を走っている。2009年に三菱自動車が世界で初めて大容量リチウムイオン電池搭載の「アイ・ミーブ」を量産化し、続く2010年には日産が「日産リーフ」をリリース、累計販売台数40万台を果たしている。ただし日産、三菱両社は経営難の状況でトヨタ、ホンダと競ってHV、PHV、FCVを開発する余力がなかったから、その分EVに注力、という事情も。

トヨタは次世代型電池EV量産化で主導権奪取を狙う

こうした背景から、トヨタ、ホンダ両社はこれまでEVにはあまり積極的でなかったわけで、ある意味「せっかく開発したHV、PHVでもう少し稼ぎ、並行してリチウムイオン電池よりも高性能な次世代型二次電池『全固体電池』を独自開発、量産化にメドをつけこれを『金のなる木』として徐々にEVへとソフトランディングしていこう」との戦略を立てていたのでは、とも言われている。

だが冒頭でも述べたように、EVブームが想定よりも早く訪れる雲行きとなり、これを敏感に捉えたトヨタは、徐々にEVシフトへと舵を切っている。2017年に全固体電池の本格開発に着手、さらに翌2018年には豊田章男社長が「トヨタは自動車を造る会社からモビリティ・カンパニーへとモデルチェンジする」と宣言。一部では「内燃機関(エンジン)開発からの決別の決意では」とも受け取られている。また2020年の東京五輪に全固体電池を載せたEVを“出動”させ、2020年代の早い段階で同電池の量産化にメドをつけるという。

ただし、各国の性急な“EV普及化宣言”が果たして本当に達成できるかは今のところ未知数だ。今回はスペースの関係で割愛するが、現行の電力需給状況での対応や、既存の自動車産業が持つ裾野の極めて広い産業構造への悪影響(エンジン関連産業や燃料関連、自動車整備業などは大打撃)、さらにはトータルに考えてEVは本当に“地球にやさしい”のか? といった問題もあり、課題は山積みなのだ。

かつて“テレビ王国”として君臨したソニー。1990年代後半に平面ブラウン管「スーパーフラットトリニトロン」を使ったVEGA(ベガ)で隆盛を極めたが、2000年代に入り液晶が台頭、この分野に乗り遅れソニーは赤字に転落した。しかも液晶ディスプレイのコモディティ化によって、テレビメーカーは軒並み経営悪化に。果たして自動車産業も同じ轍を踏むのだろうか。

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復活狙うイスラム国、彼らはどこへ向かうのか? https://seikeidenron.jp/articles/12944 https://seikeidenron.jp/articles/12944#respond Thu, 20 Feb 2020 04:09:05 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12944 世界各地でテロを展開し、国際的な脅威であり続ける過激派組織「イスラム国(以下、IS)」。トランプ大統領は2月4日の一般教書演説で、強力な軍事力を背景とした...

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世界各地でテロを展開し、国際的な脅威であり続ける過激派組織「イスラム国(以下、IS)」。トランプ大統領は2月4日の一般教書演説で、強力な軍事力を背景とした外交・安全保障政策を推進していく立場を打ち出し、ISのアブ・バクル・アル・バグダディ容疑者の殺害など中東での成果を強調した 。

 

だが、アメリカは本当にISとの戦いで成果をあげたといえるのだろうか。バグダディ容疑者が死亡した後も、各地では依然としてISやアルカイダなどを支持するイスラム過激派が各地で活動し、欧米やイスラエルへの攻撃、報復を呼び掛けている。

カリスマ亡き後も再生を狙うIS

昨年のハロウィーンの際、ISのバグダディ容疑者が殺害されたニュースが世界中を駆け巡った。あれから、ISはどうなったのか。カリスマがいなくなったことで枯れた花のように散ってしまったのだろうか。その動向を追っていると、何か不気味な形で再生を試みているようだ。

1月20日、英ガーディアン紙は、ISの新指導者を顔写真付きで掲載した。バグダディ容疑者された直後、「アブ・イブラヒム・ハシミ・クラシ」という長い名前で正体不明の人物が後継者として発表されたが、同紙は、それは偽名で、「アミル・モハメド・アブドル・ラーマン・マウリ・サルビ(Amir Mohammed Abdul Rahman al-Mawli al-Salbi)」が新たな後継者だと報じた。

ISの幹部というと、あご髭を伸ばし、いかにもアラブ系! というイメージを想像するが、ガーディアン紙に映った顔は、肌が白く、非アラブ系で、欧米人?と疑いたくなるような顔だった。

この人物は、イラクのモスル大学でイスラム法の学位を取得し、ISの創設メンバーの1人で、以前にバグダディ容疑者と南部バスラにある米軍が運営する刑務所「キャンプ・ブッカ」で共に収容されていたことから、深い間柄だという。現在のところ、これ以上の詳細は明らかになっていないが、これまでのISのリズムを振り返ると、おそらく、この人物による声明が発表されると、フィリピンやバングラデシュ、パキスタンやアフガニスタン、イエメンやエジプト、ナイジェリアなど各地域のIS地域組織から同氏を支持するなどとする声明が発表されることだろう。

そして、それによってIS指導者の捕獲、殺害作戦が再びシリア、イラクで再開する。既に水面下では始まっているかもしれないが、とりあえずはISの新たな再スタートとなる。

だが、サルビ容疑者がバグダディ容疑者のようなカリスマ性を得られるかは分からない。2014年~2015年あたりに最大英国領土に匹敵すると言われたISの広大な支配地域はもうそこにはない。サルビ容疑者にあるのは、組織や支持者を集められるISの求心力、ブランドだけである。

イラク・シリアで勢力復興の機会を狙う

一方、ISはイラク・シリアでテロ活動を続けている。例えば、イスラム過激派の動向を監視する米国のサイトインテリジェンス(SITE)は、1月10日、昨年12月25日~31日の間におけるISのテロ事件(イラクとシリア)に関する統計を公表した。それによると、ISによるテロは、シリアではデリゾール県で12件、ラッカ県で10件、ハサケ県で2件、ホムス県で2件、アレッポ県で1件、ダラア県で1件それぞれ確認され、イラクとの国境に近い東部に事件は集中している。イラクではニナワ県で4件、エルビル県で2件、キルクーク県5件、サラーハッディーン県で8件、ディヤーラ県で8件となり、北部に集中している。

イラクとシリアでは、依然として逃亡し続けるIS戦闘員が多く存在し、勢力を盛り返すタイミングを狙っている。1月上旬、これまでIS掃討を主導してきたイラン革命防衛隊のスレイマニ司令官が殺害されたことで、同司令官が率いたシーア派民兵の歯車が崩れ、今後ISが活動を活発化させる可能性も一部で懸念されている。

また、国連や米国防総省は、昨年以降、何回もISが復活する恐れがあるとする報告書を発表している。現在の状況は、「ISが以前のように猛威を奮うことはないが、依然として各地にISの支部は存在し、勢力を盛り返す機会を狙っている」である。

テロの根底には身近な社会問題がある

筆者は、ツイッターなどで世界中のテロ研究機関、テロ対策研究者など常時情報を共有しているが、フィリピンやバングラデシュ、エジプトやナイジェリアなど各地でISという名の下でテロや暴力に走る若者の姿をよく目撃する。各地にISの支部が存在することは脅威であるが、今後の人口爆発に伴って、経済的不満や怒りを覚え、途上国を中心に若者たちがいっそうテロの世界に入ってしまうことがもっと大きな脅威だ。ISというのは、そういった若者を束ねるネットワークの1つでしかないのかもしれない。

ISというと、過激、異端、非道というイメージで語られることが多いが、実は失業や経済格差、疎外感や孤独感など、我々の身近にある社会問題が根底にあり、決して遠い存在ではないのである。

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現実はシンプルには語れない 映画『わたしは分断を許さない』堀潤監督の想い https://seikeidenron.jp/articles/12919 https://seikeidenron.jp/articles/12919#comments Wed, 19 Feb 2020 22:00:06 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12919 ジャーナリスト・堀潤氏が監督を務めているドキュメンタリー映画『わたしは分断を許さない』が、2020年3月7日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開される...

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ジャーナリスト・堀潤氏が監督を務めているドキュメンタリー映画『わたしは分断を許さない』が、2020年3月7日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開される。報道番組のキャスターを務める一方、自ら社会問題が起きている現地を訪れ、そこでの様子をSNSで発信するフットワークの軽さで知られる堀監督。そんなことをするキャスターはほかにあまりいない。堀潤は何をしに、現地を訪れるのだろうか?

 ジャーナリスト・映画監督

堀 潤 ほり じゅん

1977年7月9日、兵庫県生まれ。アナウンサーとして日本放送協会(NHK)入局。岡山放送局での勤務を経て、「ニュースウォッチ9」リポーター、「Bizスポ」キャスター等、報道番組を担当。2012年、市民ニュースサイト「8bitNews」を自ら立ち上げる。2012年6月、アメリカ合衆国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に客員研究員として派遣され、SNSの活用などを研究。留学中に日米の原発事故報道を追った『変身 - Metamorphosis』を制作。2013年4月1日付でNHKを退局した。フリー転身後は、ジャーナリスト・キャスターとして数多くのテレビ・ラジオ番組等に出演する一方、インターネットテレビ、SNS、執筆活動などを通じて、精力的に発信を続けている。

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主語を小さくして伝えることが大事

『わたしは分断を許さない』は、堀潤監督が、香港、ガザ、シリア、福島、沖縄、朝鮮半島など世界各地の現場を5年かけて取材したものを編集したドキュメンタリー映画だ。堀監督があらゆる現場を取材して感じた共通点が「分断」の深まりだったという。それが猜疑と恐怖を生み、差別や排斥の動きに加速していくのを目の当たりにしてきた。その「分断」の“手当て”として生まれたのがこの映画だった。

『わたしは分断を許さない』堀潤監督
パレスチナ・ガザ地区の取材をする堀監督

日本における「分断」のテーマは、東日本大震災で大きな被害を受けた福島と、米軍の普天間基地移設問題に揺れる沖縄。取材を通して、日々報道するジャーナリストの立場から考えさせられることがあったという。

「今は、『日本は』『政治家は』『メディアは』などの大きな主語が跋扈(ばっこ)する時代だと思います。自分自身がメディアで発信するなかで失敗したと感じることもありました。

例えば、われわれは『被災者は今でも大勢の方が苦しんでいます』というふうに伝えることがあります。『よく言ってくれた』という人がいる一方で、『堀さん、いまだに“被災地”は“被災地は”ってレッテルを貼るのか? 約9年、風評被害と戦っているのを知っているだろ?』という方もいます。よかれと思って使った言葉が『分断』のトリガーを引いてしまうこともあるのです。

ではどうすればいいかといえば、主語を小さくして、現象を丁寧に伝えていくことが大事だと思います。香港のデモで言えば『若者は』ではなく、『A君は、B君は』と紹介していくということ。これには時間も手間もかかりますが諦めないでやっていくことが必要です」(堀 潤監督、以下同)

『わたしは分断を許さない』堀潤監督

主語を小さくすると取材する側もされる側も忍耐が必要で、それだけ多くのメディアも必要になる。そういうことを理由に、しばしばメディアでは乱暴に一部だけが語られたり、もしくは語らない、ということが起きてきた。

しかし、主語を小さくすると逆に全体を見失ってしまうこともあるのではないか。そのバランスはどう取るのか。

「方法は2つありまして、一つは継続性です。たまたま現場で出会ったAさんのことを伝えて終わりではなく、Aさんを起点にBさん、Cさんもいるかもしれない、ということも伝えて、それから次の現場に向かうこと。

もう一つは、全体像を示した上で、小さな主語の存在を伝えることです。香港を伝えるときも、これはあくまで『私と写真家のキセキミチコさんが見た香港』であって、ほかの視点もあることは明確にして伝えました。

実は、今回の映画のタイトルも『分断を許さない』でもよかったんです。でも、『わたしは』という主語を明確にする責任があると思いました」

『わたしは分断を許さない』香港デモ
堀監督は、写真家キセキミチコ氏と共に香港の現地取材に赴き、催涙弾や火炎瓶の飛び交うデモ活動の最前線を何度も取材した
『わたしは分断を許さない』茨城から沖縄へ
「生業訴訟」原告の一人である久保田美奈穂さんは、2011年の福島第一原発の事故後、放射線量におびえる日々に疲れ果て、茨城県水戸市から沖縄へ移住。そこで出会ったのは、普天間から辺野古への新基地移設に対して反対運動を行う人々だった

伝える側は加害性に気づかない

伝える側の“責任”を意識するのは、自分で気づかずに加害者になっている場合があるからだ。堀監督は、「被害者の立場になると言葉に敏感になりますが、伝える側が自らの加害性について自覚するには、取材相手と交流をしたり、意見を言ってもらったり、違う現象を冷静に見たりしなければなりません」とその難しさを説く。

「メディアは、どうせ見られないからと小さな主語を取材することをあきらめてはいけないと思います。あきらめてしまったら専門職としていらなくなってしまうかもしれません。

それに、小さな主語を求めている人がたくさんいるという兆しも感じています。昨年から始めた写真と映像展『分断ヲ手当スルト云フ事』では、『本当の話を知りたい』『取材している人のことを知りたい』という若い世代の方がたくさん来てくれました」

写真と映像展「分断ヲ手当スルト云フ事」

映画の公開に合わせ、写真と映像展「分断ヲ手当スルト云フ事」を東京、新潟、大阪で開催。今後は、2月19日~23日に福岡、2月27日~3月1日に広島で開催。また、3月中旬に札幌、4月上旬から中旬に岡山、4月下旬に沖縄での開催も予定されている。

堀監督は現在、民法、ラジオ、ネットなどさまざまなメディアで報道している。以前は一方通行で伝えるマスコミには受け手の声は届かなかったが、双方向のやりとりができるようになってからは、“間違い”や“偏り”の指摘を受けることが増えたという。「こちら側と違う視点が届く仕組み作りをするのが大事」と堀監督。

『わたしは分断を許さない』堀潤監督

「例えば、LGBTという言葉でも『ダイバーシティが大事ですよね。認め合う社会が大事ですよね』と言いますけど、ある視聴者の人から『私はトランスジェンダーで、LGBと一緒に語って欲しくない』という声が届きました。トランスジェンダーはどちらの性なのか、の話であって、LGBは性的指向の話ですよね。言われて気づいたので、それ以来『LGBそしてT』と話したりしています。

スローガン的に括ることへの警戒感は芽生えてきました。森達也さんがおっしゃっていた『伝える側の加害性』に関して認識しておく必要があるのでしょう。人は誰かの脅威になりうるということを現場から学びました」

映画監督・作家 森達也「メディアは受け手の望む視点を選ぶ」いま必要なメディア・リテラシー[1]

2017.07.10

「分断」の最大の要因は“知らない”こと

多くの現場を見てきた堀監督に「分断」の最大の要因を尋ねると、「知らないこと」という言葉が返ってきた。

「『被災者は……』と言うと、なんだか善意の塊のようですが、実は誰かを傷つけている。にもかかわらず平気で使ってしまうのは、やはり、“知らないから”なんです」

キャスターの立場に立つことが多い堀監督だが、社会問題が起きている現場を訪れるために世界中を飛び回るフットワークの軽さがある。なぜわざわざ現地を訪れるのだろうか?

「恐怖心があるからかもしれません。放送で伝えつつも『本当かな、大丈夫かな』って確かめたくなるんです。もちろん、『本当はどうなのか』を見てみたいというのもありますよ」

『わたしは分断を許さない』パレスチナ・ガザ地区
パレスチナ・ガザ地区はイスラエル軍に包囲され、物資も人の行き来も厳しく制限されている
『わたしは分断を許さない』北朝鮮
近くて遠い国、朝鮮民主主義人民共和国。緊迫する両国間の関係のなか、学生同士が交流する「日朝大学生交流会」に参加した若者たちの交流の様子を通じて、“分断の手当て”の可能性を探る

「分断」を止めるのは、小さな主語の存在を知った“わたし”たち?

日本の20~30代は投票にはあまり行かず、かつ社会問題への意識は低いといわれてきた。しかし、10代は逆に環境に興味を持つなど、少し異なる気運がある。そういった若い人たちに堀監督はどういうメッセージを伝えたいと思っているだろうか。

「若い世代の方が、感度が高いと思っています。スマホのタイムラインには国内外の情報が当然のように並んでいますし。むしろ問題を抱えているのは、日本と外国が隔てられた社会環境にどっぷり浸かってきた40~50代の僕たちの世代ではないでしょうか。

この映画を見た年配の方に、日本と外国を分けて福島の話題だけを別にした方がいいという意見をおっしゃった方もいましたが、僕は一緒にする価値があると思っています。分けずに製作した意味が若者に届くと信じています」

『わたしは分断を許さない』堀潤監督

冷戦後、世界は政治的ポピュリズムが右傾化を促し、堀監督が指摘したように社会の「分断」にまで発展してしまったケースが少なくない。

堀監督の言う「知らないこと」が多くの「分断」を生んだのだとしたら、ネットによってより多くの情報が取得できるようになった今、「分断」が進むのは皮肉と言うほかない。いや、偏向しがちなネット社会だからこそ「分断」が助長されたということもあるかもしれない。

本作が伝える小さな主語の現実を目の当たりにした“わたし”たちは、「分断」を止めるきっかけになれるだろうか?

『わたしは分断を許さない』

劇場公開:2020年3月7日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開
監督・撮影・編集・ナレーション:堀 潤
プロデューサー:馬奈木厳太郎
脚本:きたむらけんじ
音楽:青木健
編集:高橋昌志
コピー・タイトル原案:阿部広太郎
スチール提供:Orangeparfait
取材協力:JVC・日本国際ボランティアセンター、KnK・国境なき子どもたち
配給・宣伝:太秦株式会社
(C)8bitNews

»公式ホームページ

前作、映画『変身 - Metamorphosis』から5年。その間、香港、ガザ、シリア、福島、沖縄、朝鮮半島など世界各地の現場を訪れ、取材してきたジャーナリスト堀 潤が感じたのは、「分断」の深まりだった。“分断された世界”で聞いた人々の生の声を伝えるために、普段、放送の世界に身を置く堀 潤が、表現の自由の世界でアプローチする渾身の映画作品。

 

 

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ビールがあるかないかで体験価値は変わる 「アサヒスーパードライ」はすべての人を肯定する存在に https://seikeidenron.jp/articles/12864 https://seikeidenron.jp/articles/12864#respond Wed, 19 Feb 2020 13:00:27 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12864 近年の“モノ消費”から“コト消費”への価値観の変化は、酒類市場にも浸透している。つまり、酒類そのものを楽しむというよりも、スポーツやイベント、趣味などでの...

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近年の“モノ消費”から“コト消費”への価値観の変化は、酒類市場にも浸透している。つまり、酒類そのものを楽しむというよりも、スポーツやイベント、趣味などでの酒類飲用を通して、どのような充実した時間を過ごしたいのか、それぞれのこだわりやスタイル、ペースで楽しむ傾向が高まっている、ということだ。さて、人々はどんなときに心を動かされるのか。国内最大手アサヒビールがたどり着いた答えは……。

消費者の価値や体験を重視した、“Value経営”を推進

今年は待ちに待った2020東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京2020大会)の年だ。日本での開催は1998年の冬季オリンピックの長野大会以来、22年ぶりとなる。一生に一度あるかないかの大イベントを前に、どのような盛り上がりになるのか、今から心躍る人も少なくないだろう。

ちょっと、昨年開催されたラグビーワールドカップ2019日本大会を思い出してほしい。世界各国から大勢のラグビーファンが集い、手に汗握るゲーム展開に大熱狂した。そして、夜になるとスポーツバーにはあふれんばかりの人々が訪れ、それぞれビールを片手にさらに盛り上がりを見せた。

バーでのスポーツ観戦のイメージ 写真:Sergiy Tryapitsyn/PIXTA(ピクスタ)

スポーツ観戦やフェスにビールが付き物なのは今に始まったことではない。しかし最近ではスポーツを見るにしてもパブリックビューイングであったり、スマホの中の動画だったりと技術や生活様式の変化、個人の価値観の変化によってその方法や場所が多様化している。それに伴う酒の楽しみ方も変化しているのは当然だろう。

そこでアサヒビールは、モノによってもたらされる体験や感動に重きを置く“コト消費”への需要に応えようと、既存の酒類市場の在り方にとらわれず、新たな発想で消費者の価値や新市場の創造を目指す“Value経営”を推進。同社の商品を通じて、消費者がどのような価値や体験を得られるのかを重視した取り組みを展開する。

若者も普段ビールを飲んでいる、という事実

「ビール類の飲酒動向に関する調査」(ビール酒造組合、発泡酒の税制を考える会 2019年9月)によると、普段からビールを飲むと答えたが人が約8割。しかも、昨年10月に実施された消費税増税の際も、変わらずビールを選ぶと答えた人が7割強 と多数を占めた。その理由は、ビールならではのおいしさや飲み心地の良さといった味への評価であると考えられる。また、ビールを選ぶと答えた年代別の飲用率は若年層が高く、20代~30代の8割以上がビールを普段飲んでいることもわかった。

ビール市場は15年連続で過去最低を更新したが、実は、人々はビールを飲んでいて、若者もビールを飲んでいる。アサヒビールはその事実を踏まえ、2020年、『ビールがうまい。この瞬間がたまらない』をコンセプトにした、体験や価値の創出、楽しい生活文化の創造、若年層のビール需要喚起に注力している。

成功も失敗も、すべてはビールとともに 消費者インサイトに迫るマーケティング戦略

これまでアサヒビールは、商品の物性価値(品質や機能の良さ)を主体としたマーケティングを行なってきたが、今後は、モノづくりの精神を大切にしつつ、消費者の価値や体験を主体としたスタイルへシフトする。消費者が感じる情緒価値を掘り下げるべく、どのようなときに人の心は動くのかについて、のべ6000人の消費者調査を実施し、人がビールに感じる潜在的な欲求やニーズ、いわゆる“消費者インサイト”を探索した。

皆、思い出してほしい。ビールとはどういうときに飲むものだっただろうか?

消費者調査でわかったのは、想像以上に、ビールは人と人をつなぐ力、気持ちを前向きにする力、自分を労う力があり、その価値や体験から「ビールがうまい!」と感じるということ。人、コト、そして自分、すべてを肯定してくれる飲み物、それがビールだった。

成功しても、失敗しても、良いことがあっても、悲しいことがあっても、その日一日を肯定し、明日へ背中を押してくれる特別な飲み物――。そのような消費者のインサイトにたどり着いたのだ。

アサヒビール代表取締役社長の塩澤賢一氏は言う。

「実は、アサヒスーパードライが誕生した1987年以前は、ビールの消費量は減っていました。しかし、アサヒスーパードライを発売してから8年間で1.5倍に増加。それだけ、当時のアサヒスーパードライには魅力があったということです。そのような歴史と、昨今のビール市場を鑑みたとき、私たちは商品の良さをうまく伝えられていなかったのではないかと感じました。ですから今回は、“ビールが主役ではなく、飲んでいただくお客様が主役”という考え方に変え、再チャレンジしていこうと決めたのです」

アサヒビール株式会社 代表取締役社長 塩澤賢一氏
アサヒビール株式会社 代表取締役社長 塩澤賢一氏(1月8日の2020年事業方針説明会にて) 写真:編集部

この結果をもとにしたマーケティングを展開していき、さらなるスーパードライのファンを拡大していきたいと考えている。

この場所、この瞬間のうまさを体験する

アサヒビールは、さまざまな商品によるValue経営を展開していくなか、2020年は、発売以来、根強い人気を誇る「アサヒスーパードライ」に特化し、飲用価値の再発見と特別な飲用体験を演出する、多彩なキャンペーンを実施する。

氷点下の「エクストラコールド」を自宅で楽しむ

2009年より飲食店向けの専用抽出機器として展開している、“氷点下のスーパードライ”「エクストラコールド」。通常のビールよりも泡密度が増加することから、冷たさときめ細かな泡が楽しめるほか、スーパードライの特長である「キレ」「シャープさ」「のどごし」をさらに強く感じられる、かつてないスーパードライを体験できると好評を博している。ただし弱点も。限られた時間、限られた店舗でしか飲めないことだ。

そこで、「エクストラコールド」の魅力をもっと多くの人々に体験してもらおうと、自宅でも楽しめる「エクストラコールドタンブラー」が当たるキャンペーンを、4月24日(金)から実施する。

真空層と冷媒層を含む3層構造のステンレスタンブラーで、冷やしたタンブラーにビールを注ぐだけで氷点下まで冷却され、店で飲むような味わいを堪能できる。また、タンブラー正面には、東京2020大会のエンブレムをデザイン。競技を観戦しながら味わうという特別な飲用体験を提供する。

ほかにも、350ml缶・500ml缶を短時間で氷点下まで冷却できる専用機器「エクストラコールド急冷機」を、4月下旬より、首都圏の一部店頭や各種イベント会場などを中心に、約300台展開する予定だ。

「アサヒスーパードライ」工場コンセプトショップ

ビールをおいしく飲むには「鮮度」が重要と考え、全社的なテーマとして取り組んでいるアサヒビール。“できたてのうまさ”というスーパードライならではの価値を、工場見学の疑似体験とともに楽しめる初の試み、「アサヒスーパードライ」工場コンセプトショップを、東京、名古屋、大阪にて、4月から期間限定でオープンする。

同時に、同コンセプトで運営する専用車「『アサヒスーパードライ』工場コンセプトカー」も、北海道から九州地方にかけて展開。全国の祭りやイベントに参加する予定だ。

ここでは、仮想現実(VR)技術を使った工場見学ができるほか、普段は入ることができない「アサヒスーパードライ」の製造工程エリアも3Dバーチャル映像で体験できる。そして目玉が、製造後翌日に工場から直送された最高品質の「アサヒスーパードライ」を「エクストラコールド」で提供。ビール工場で飲む“できたてのうまさ”を氷点下で味わうという、ここでしかできない特別体験をお届けする。

若年層のビール需要活性化に向けた取り組み

「アサヒスーパードライ ザ・クール」

若年層にもっと気軽にビールを楽しんでもらおうと、2019年、“もうひとつの「スーパードライ」”というテーマで、瓶から直接飲みを提案する「アサヒスーパードライ ザ・クール」を発売。スポーツバーやクラブをはじめ、ダーツやビリヤードといったレジャー業界などでも採用され、年間の取扱店数は4200店超。苦みを少し抑えた飲み口も好評で、これまで以上に若者がビールを手に取る機会をつくることに成功した。今年もさらなる認知拡大を図り、積極的に展開していく。

昨年4月~6月にはコンセプトショップ『DRY THE COOL BAR inspired by Instagram』を表参道に期間限定オープンした。

春限定「アサヒスーパードライ スペシャルパッケージ」

2015年の第1弾発売以降、累計333万箱を販売する人気商品、春限定「アサヒスーパードライ スペシャルパッケージ」を今年もリリースする。

春到来の高揚感を後押しする、鮮やかなピンク色をベースに満開の桜を施したデザインで、見た目のかわいらしさから手に取る若年層や女性も多い。中には、同商品が並ぶことで、春が来たことを実感するという声も少なくない。

広告キャラクターには、若者を中心に知名度の高い女性タレントである、乃木坂46の白石麻衣さん、秋元真夏さん、新内眞衣さん、中田花奈さんの4人を起用。4人が出演するスペシャルイベントへの招待チケットなどが当たるキャンペーンも実施する。

グループからの卒業を発表している白石麻衣さんの参加もあり、注目度はさらに高まりそう。

2019年末より、Twitter上で消費者参加型の「スーパードライSNS限定キャンペーン」を開始(1月14日で応募受付終了)。スーパードライと一緒に体験する特別な瞬間の写真や動画を投稿してもらい、それらをつなぎ合わせたオリジナル動画を作成。2月5日よりウェブ限定CMとして展開している。

このように、「仲間と飲みたい」「人とつながりたい」という若年層のインサイトをベースに、「大切な仲間と最高につながれる。それがビールである」ことを、年間を通じて訴求し続け、若年層のビール需要活性化を目指す。

「東京2020オリンピック・パラリンピック ゴールドパートナー」としての使命

そして、忘れてはならないのが東京2020大会だ。アサヒビールは、ビールメーカー唯一の「東京2020オリンピック・パラリンピック ゴールドパートナー」で、これまでも47都道府県ごとにラベルデザインが異なる「アサヒスーパードライ 東京2020大会応援 都道府県限定ラベル」を発売。

今年はさらに盛り上げようと、「アサヒスーパードライ がんばれ!®限定メモリアルデザイン缶 第1弾」、「アサヒスーパードライ 東京2020大会ルック デザインラベル」を期間限定で発売した。

「アサヒスーパードライ がんばれ!®限定メモリアルデザイン缶 第1弾」においては、毎回異なるデザインで全6回の発売を予定。「アサヒスーパードライ 東京2020大会ルック デザインラベル」は、1ケース内に5種類の大会ルック(都市装飾等に使われるデザイン)を施した商品がランダムに入っている。ほかにも、大会決勝チケットが抽選で総計450組900名に当たるキャンペーンも実施する。

今後もさまざまなプロモーションを行ない、目前に迫っている東京2020大会の機運醸成を図り、スーパードライとともに忘れられない2020年となるような演出を提案していく。

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「バイオ燃料」ってそもそも何?ホントに地球にやさしいの? https://seikeidenron.jp/articles/12898 https://seikeidenron.jp/articles/12898#respond Fri, 14 Feb 2020 13:29:18 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12898 近年よく耳にする「バイオ燃料」。地球温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)を排出する従来の化石燃料と比較して、漠然と“地球にやさしい”イメージを持つ人が多...

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近年よく耳にする「バイオ燃料」。地球温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)を排出する従来の化石燃料と比較して、漠然と“地球にやさしい”イメージを持つ人が多いのではないだろうか。しかし、実際にバイオ燃料がそもそもどんな仕組みでエネルギーになるのか、どういう意味で地球にやさしいと言われているのか……意外と理解されていないように思う。環境問題対策として世界的に注目が集まっているバイオ燃料、その実態とは?

そもそも「バイオ燃料」って?

そもそも「バイオ燃料」とは何なのか。バイオとは「バイオマス(Biomas=生物体)」を意味し、要するに植物から作られた燃料のことだ。ただし多種多様で、木材をそのまま燃やす「木質バイオマス」(火力発電などに利用)や、食品廃棄物や糞尿、廃材などを発酵させてメタンガスを取り出す「バイオガス」、穀物などからつくる「バイオエタノール」、油脂からつくる「バイオディーゼル・バイオジェット燃料」などがある。

今回は特に注目度が高い2種類のバイオ液体燃料、「バイオエタノール」と「バイオディーゼル(BDF)/バイオジェット燃料」の現状と、その問題点を探ってみる。

バイオ燃料が“地球にやさしい”のはなぜか

バイオ燃料が“地球にやさしい”とされるのは、当然植物由来の燃料だから……という理由ではない。植物は大気中のCO2を吸収し水分(H2O)と反応させて枝葉(セルロース)を伸ばし、またデンプンや糖分、油脂類をつくって蓄え、不要な酸素(O2)を放出する。これが光合成で、バイオ液体燃料はこれらのデンプンや糖分、油脂類を原料にして製造される。だからこそ“地球にやさしい”燃料と見られている。

なぜかというと植物が大気中からCO2を奪ってつくった物質なので、これを燃やしてCO2を出したとしても、単にもともと大気中にあったものを戻しただけに過ぎず全体のCO2量は増えないという理屈だからだ。計算上プラス・マイナス・ゼロが成立し、これを「カーボン・ニュートラル」(炭素中立)ともいう。

ブラジル、アメリカでの主流は「バイオエタノール」

バイオ燃料として、まず注目されるのが、ブラジルやアメリカで生産・消費が拡大している「バイオエタノール」だ。

バイオエタノールの二大原料はトウモロコシとサトウキビで、作り方は基本的にお酒と同じ。糖分を多く含むサトウキビやてん菜など、あるいはデンプンの塊であるトウモロコシや米、麦などを酵母発酵させエタノール(エチルアルコール)を“醸造・蒸留”する。

世界の年間生産量は約1500億ℓで、うちアメリカが約50%(大半がトウモロコシ由来)、ブラジルが25%(同サトウキビ由来)を占める。大半が自動車燃料用として消費され、アメリカでは「E10」(ガソリンに10%混合)が一般的だが、“バイオエタノール先進国”ブラジルでは、含有率27%が標準で、エタノール100%対応エンジンを積んだ「フレックス車」が主流なのだ。

軽油の代替として期待される「バイオディーゼル」

また、バイオエタノールと並んで注目されるのが、「バイオディーゼル/バイオジェット」だ。

原料はいわゆる植物油で、油脂を多く含んだパーム(アブラヤシ)の果肉や大豆、菜種の種子から搾油する。植物油は脂肪酸とグリセリンからなり、これにメタノールを加え「脂肪酸メチルエステル」を合成、これがバイオディーゼルの主成分で、トラックなどディーゼル車の燃料である軽油の代替として期待されている。

バイオディーゼルの世界生産量は約3600万t(2017年)で、パーム由来が約40%、大豆由来が約25%、菜種由来が約20%。主な生産国(ディーゼル油原料向け)は、パームがインドネシア、マレーシア(2国で全体の8割超)、大豆がアメリカ、ブラジル、アルゼンチン、菜種がEUなどだ。ちなみに中国は大豆や菜種の一大産地だが大半は食用や飼料用として消費する。

一方、「バイオジェット燃料」は早い話、バイオディーゼルをより高級にしたもので、灯油に非常に近い。新興国の経済成長やLCC(格安航空会社)の急伸で世界の航空需要が激増しており、民間旅客機が出すCO2もバカにならない状況。

このため世界の大半の民間航空会社が加盟するIATA(国際航空輸送協会)は、2050年までに2005年比でCO2排出量5割削減を掲げバイオジェット燃料に期待する。2000年代に入り欧米ではこれを使った旅客機の飛行試験が繰り返されており、日本でも東京五輪に合わせ、2020年から実証試験が行われる模様だ。

しかし、“食料で燃料を生産には大きな矛盾が

このように一見“CO2を増やさず地球にやさしい”バイオ液体燃料だが、近年広まるSDGs(世界で掲げられる持続可能な開発目標)的に大きな矛盾を抱える、との指摘も。

原料のサトウキビやトウモロコシ、アブラヤシ、大豆、菜種などはそもそも食料であり、マイカーの燃料に回すよりも、飢餓に苦しむ人々を助ける方が先ではないのか、という論法だ。ちなみに国連によると世界の飢餓人口は2018年に約8億人に達し、“地球上の9人に1人は腹ペコ”というのが実情。

加えて先進国や新興国がそれぞれ公言するCO2削減目標をクリアすべくバイオ液体燃料を増産・調達する結果、原料となる農作物が高騰し本来食料となるべきトウモロコシや大豆などの価格も上がり人々の生活を圧迫しかねない……という問題で、いわゆる“食料との競合”の懸念である。

またバイオ液体燃料の需要増に応じ、農地拡大のための森林破壊が横行も問題視されている。特にインドネシアやマレーシアでは近年熱帯雨林が急速にアブラヤシのプランテーションへと変貌、同様に2019年から深刻化するブラジル・アマゾン流域の大規模森林火災も、バイオディーゼル向け大豆の生産拡大を目論んだ無秩序なジャングル開墾が原因だともいわれ、それぞれ世界的非難を浴びている。

さらに国内でバイオ液体燃料を量産していない日本の場合、CO2削減目標をクリアするためブラジルからバイオエタノールを、インドネシアやマレーシアからパーム油やヤシ殻(バイオマス火力発電の燃料用)を、わざわざ燃料を使い船で運んでいる状況。トータルで考えるとCO2削減効果は怪しいだろう。

この他にも、外貨獲得に走る発展途上国が伝統的農業をやめ、バイオ液体燃料用の作物栽培一本に転換した結果、国内の食料自給率が激減、国際市況にも大きく左右されるばかりでなく買い手となる先進国の意向を強く受け「フェアトレード」(適正価格による取引)からは程遠い事例も少なくない。いわゆるプランテーション農業による「モノカルチャー(単一作物)経済」そのもので、“新植民地主義”と揶揄する向きもある。

“本当に地球にやさしい”燃料は「コスト高」が泣き所

こうしたことから、前述のような食料を原料とするバイオ液体燃料をいわば「在来型」と定義し、新たに微細藻類(ミドリムシ)や草木(藁や間伐材・未利用材など)、都市ごみを使った「次世代型」バイオ液体燃料の研究開発も急速に進化を遂げている。

なかでもバイオベンチャーとして近年頭角を現している「ユーグレナ社」は、バイオ液体燃料の素となる「ワックスエステル」(油脂の一種)を光合成により体内に蓄積する性質を持つミドリムシの大量培養を実施、2020年2月には同社製造のバイオジェット燃料が厚労省からのお墨付きを得て旅客機用燃料として使用可能になった。

ただし“次世代”の最大の欠点は、一にも二にもコスト。ユーグレナ社のバイオジェット燃料の価格は現在1万円~数千円/ℓで、普通のジェット燃料(60円前後/ℓ)の100倍以上であるため、今後大規模量産化によるコスト低減が課題。また「光合成」が決め手なため、天候不順による生産量低減のリスクも気になる。同様に草木や都市ごみの場合も安定供給が一番の悩みどころだ。

またソーラーや風力発電の急激な普及、さらにアメリカでのシェールオイル/ガス開発が影響し長期的に原油価格は少しずつ下落していくとの指摘もあるが、皮肉にもこれが化石燃料の価格競争力アップへと直結、バイオ燃料はいつまでたっても割高で普及に拍車がかからないという状況に陥りかねない。

このように、漠然と“地球にやさしい”イメージが先行しているバイオ燃料だが、コスト面や燃料生産をめぐる社会問題など、まだまだ課題は山積みだ。SDGsへの関心が高まるなか、近い将来本来の意味で持続可能なバイオ燃料が普及することを期待したい。

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子育て世代、今から始める賢い資産形成術 https://seikeidenron.jp/articles/12880 https://seikeidenron.jp/articles/12880#respond Mon, 10 Feb 2020 10:48:45 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12880 「将来に備えて相応のお金を蓄えておかなければ……」と思いつつも、出費も増えてなかなか実践できないのが子育て世代ではないだろうか? どのような方針に基づき、...

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「将来に備えて相応のお金を蓄えておかなければ……」と思いつつも、出費も増えてなかなか実践できないのが子育て世代ではないだろうか? どのような方針に基づき、どういった手段で資産形成を進めていくのが理想形なのかについて考えてみたい。

子育て世代こそ、資産形成を本気で考えたい

年功序列賃金が崩壊し、預貯金ではほとんど増やせないのが常識となっている今、世代を問わず資産形成のことを本気で考える必要がある。その中でも特に子育て世代は、これから出ていくお金がどんどん増えていくだけに、できるだけ早いうちから計画的に資産形成を進めていくのが賢明だろう。

子供の成長に応じて支出額が増えていく「教育費」はもちろん、さらにその先を見据えれば、自分たちの「老後のための資金」も準備しておく必要がある。しかも、マイホームを購入している人はローンを返済しつつ、資産形成も同時に考えなければならない。

では、いったいどの程度の蓄えが求められてくるのだろうか? 子育て世代にとって一番にクリアすべき課題である教育費のほうから考えていきたい。

公立・私立、それぞれの学費を理解しよう

文部科学省の調査(平成30年度子どもの学習費調査)を見ると、幼稚園・小学校・中学校・高校における子供1人当たりの平均教育費は、すべて公立のパターンで541万円、幼稚園のみ私立のパターンで635万円、幼稚園と高校が私立のパターンで788万円、すべて私立のパターンで1,830万円となっている。

一方、同省令は国立大学の入学料を28万2000円、授業料を53万5800円、公立大学の入学料を39万4225円、授業料を53万8294円と定めている。4年間では、国立大学が約243万円、公立大学が約255万円の負担となるわけだ。

これに対し、同省の調査(私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査)において私立大学文系の入学料は22万9,997円で授業料が78万5,581円、私立大学理系の入学料が25万4,309円で授業料が110万5,616円となっている。こちらは4年間で、文系が約337万円、理系が約468万円の負担となるが、私立大はさらに施設設備費(文系が1年間で約12万円、理系が約19万円)も必要となる。

絶対に減らせない教育費は安全確実に蓄えたい

すべて私立で理系専攻のケースでは2,000万円超の資金が求められるが、高校まで公立で大学が国立なら800万円弱に抑えられる計算だ。各々の家庭の方針や懐事情、子供の希望などによって目標額はかなり異なってくるので、負担が大きくなりそうな場合はまだ子供が幼いうちから資金の工面を考えておいたほうがいい。

ただし、子供の教育費は絶対に減らしてはいけないお金である。高い収益性を期待できるからといって、元本割れのリスクもある投資信託や外貨建て保険などで運用するのは考えものだろう。

また、「教育費作り=学資保険」というイメージも定着しているものの、それはもはや過去の常識とも言える。現在の学資保険は貯蓄性がかなり薄れているし、途中で解約すると元本割れの可能性がある。

契約者である親が死亡した場合も学資を得られるというメリットにしても、すでに生命保険に加入しているなら保障の重複(ムダ)となりかねない。教育費の場合はオーソドックスに、元本保証のある預貯金で自動積立を行うのが基本となってこよう。

利息はほとんど期待できないが、着実に蓄えを積み上げられるし、もしも途中解約の必要が生じても元本割れの恐れも皆無である。月々3万円ずつの積立でも、子供が成人するまで続ければ720万円を蓄えられるし、積立だけで足りない場合は奨学金や教育ローンの活用も一考だ。

年金を補完する「老後への備え」は積極運用しよう

子育て世代の家計が辿る道筋において、やはり最大の難所となるのは子供が大学に通っている頃だろう。管理職になって収入が増えていることも期待される反面、先述したように教育費の負担が重いし、住宅ローンの返済も抱えているとさらに家計は圧迫される。

だが、その局面をどうにか通過すれば、視界は一気に広がってくるものだ。子供が社会に出れば家計に余裕が生まれるし、定年後も働くのが当たり前となりつつあるだけに、リタイア生活を始めるまでにはまだまだ十分な時間がある。

50歳を迎える頃に子供が社会人になり、健康である限りは70歳頃まで働くつもりだとすれば、20年もの歳月を費やして老後のための資金を蓄えられるわけだ。もっとも、子供の教育費のケースと同様に月々3万円ずつ預貯金に積み立てていっても、先述したように720万円(+スズメの涙程度の利息)の蓄えにとどまる。

かつて金融庁が公表して騒動を招いた「老後に2,000万円足りない」という報告書の真偽はともかく、1,000万円にも遠く及ばない備えでは心細く感じる人が多いことだろう。しかし、老後のための資金はあくまで公的年金だけでは不安な分を補うためのもので、子供の教育費とは違って投資信託などで収益性を追求できるし、積立投資によって投資のタイミングを分散していけばリスクも軽減できる。

しかも、税制上の優遇を受けられる制度も用意されているので、それらを活用すればより有利に運用できる。特に注目したいのは、iDeCo(イデコ)とつみたてNISAと呼ばれている制度だ。

通常なら、預貯金や株式、投資信託などといった金融商品で得られた利益からは、その約20%に相当する税金が徴収される。しかし、上記の制度はその例外となってくる。

iDeCoとつみたてNISAの税制優遇をフル活用

まず、iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」の愛称で、自分自身の老後資金を確保するための制度だ。国民年金や厚生年金のような公的年金とは違って任意で加入し、預金や保険、投資信託の中から希望の金融商品を選ぶ。

すると、月々の掛け金が選んだ金融商品で運用され、その成果に応じた金額を60歳以降に受け取ることができる。掛け金は所得から控除できる(差し引ける)ので、その分だけ所得税や住民税が軽減されるし、運用中に発生した利益にも税金が課されず、60歳以降に一括で受け取る場合も1,500万円まで課税されないというメリットが得られる。

一方、つみたてNISAは「少額投資非課税制度」の一種で、年間40万円ずつ、最長20年間にわたって継続した積立投資で得られた利益がすべて非課税になるという特典がある。日経平均株価に運用実績が連動するタイプなど、金融庁が厳選した投資信託の中から希望のものを選ぶようになっている。

「少額投資非課税制度」ではつみたてNISA以外にも、NISAやジュニアNISAといった別のタイプが用意されている。だが、金融商品の運用で得られた利益が非課税となる点はいずれも共通しているものの、NISAは積立方式ではないので投資のタイミングを見計らう必要があり、投資のビギナーには少々ハードルが高い。

また、ジュニアNISAはどちらかと言えば相続・贈与対策に活用すべき制度である。未成年の子供名義で株式や投資信託で運用しても、その利益に課税されないばかりか、相続税もしくは贈与税も発生しないからだ。

つみたてNISAとNISAは20歳以上の日本在住者を対象としているが、ジュニアNISAは未成年の子供名義で口座を開設し、そこへ資金を贈与するかたちで運用を行う。原則として、名義人が18歳になるまでは非課税での払い出しが不可能となっている。

つみたてNISAは2037年まで適用される制度だったが、金融庁は2042年まで延長する方針だという。今から始めても、20年にわたって税制上の特典をフルに享受できることになりそうだ。

ということで、何かと出費が多く悩ましい子育て世代。教育費はシンプルかつ堅実に預貯金を、老後の備えは積極運用して計画的に蓄えていくのが、現代の理想的な資産形成だろう。将来に備えなくてはと思いつつ、何から手をつけていいのか分からない……という子育て世代はぜひ参考にしてほしい。

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米中バトルは貿易から通貨へ 新たな覇権争い前夜 https://seikeidenron.jp/articles/12843 https://seikeidenron.jp/articles/12843#respond Fri, 07 Feb 2020 03:20:42 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12843 1月15日、ようやく米中は貿易交渉の「第一段階」の合意文章に署名。2018年6月から始まり、世界経済に影響を及ぼしてきた「貿易戦争」は両国とも一歩も譲らず...

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1月15日、ようやく米中は貿易交渉の「第一段階」の合意文章に署名。2018年6月から始まり、世界経済に影響を及ぼしてきた「貿易戦争」は両国とも一歩も譲らず、関税引き上げ合戦はエスカレートし続けたが、ひとまず貿易戦争は休戦となった。

 

しかし、世界覇権を狙う米中のバトルは終わらない。貿易交渉の裏で、より熾烈な“通貨戦争”が開幕しようとしている。 世界中が注目する米中バトルは、今後どのような局面を迎えるのだろうか?

貿易戦争は休戦するも、コロナウィルスで経済悪化?

米中は1月、貿易交渉の「第一段階」の合意文書に署名し、中国側はアメリカからの輸入拡大などを、アメリカ側は中国への一部関税引き下げを約束した。両国間の貿易戦争は一旦休戦したわけだが、トランプ政権は次ぐ「第二段階」の交渉に向け手綱を緩める気配はない。世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席していたムニューシン米財務長官は1月24日、中国との通商協議について、「両国間に見解の相違はないと考えている。第二段階の合意に向け、近く交渉が開始されると予想している」と語った。

そうした中、急浮上したのが中国・武漢市で発生した新型コロナウィルス感染の拡大だ。習近平国家主席は武漢市を閉鎖するなど、封じ込めに躍起となっているが、感染者は増え続けており、日本を含む海外でも感染者が広がっている。

中国国内の人の移動は抑制されているが、いまだにワクチンが開発されておらず、さらに感染者は増えることは避けられないだろう。「02年~03年に発生したSARSでは、中国経済の損失は億ドルに達し、GDP(国内総生産)成長率が1~2%押し下げられたが、今回の新型コロナウィルスの影響はその10倍に達するとも予想されている。また、SARSは発生から収束まで約8 カ月を要したが、今回はさらに長期化する可能性がある。パンデミックに陥る懸念さえ囁かれ始めている。中国発の世界経済危機に発展しなければいいのだが」(中央官庁幹部)と悲観する声も聴かれる。

実は、新型コロナウィルスが猛威を振るう前から、すでに中国経済は変調をきたしていた。それは中国が1 月14日に発表した2019年の輸出統計が如実に示している。対米輸出は前年比13%。減少幅は09年のリーマン・ショック時にほぼ並んで過去最大となった。中国の全貿易に占める米国の割合は、欧州(15%)、ASEAN(14%)を下回る12%まで落ち込む惨憺たる内容だ。米中貿易戦争の影響は中国経済を確実に蝕んでいたわけだ。

「第一段階」の合意で中国は2017年実績に対し2020年は125億ドル、2021年は195億ドルを上乗せした米産農産品を購入しなければならなくなったが、これは中国にとって背に腹は代えられない苦渋の決断だったことがうかがえる。1月17日に発表された中国の2019年GDP6.1%。天安門事件直後の1990年以来、低い伸びにとどまったのはその証だろう。GDP成長率が6%を割り込めば、中国は内政に火がつくといわれている。

中国は「持久戦論」で勝利を狙うか

米中の「第二段階」の貿易交渉は、新型 コロナウィルスの拡大もあり、さらに不透明感が強まるが、第一段階の合意で積み残しとなった中国の国有企業への補助金撤廃やハイテク企業への保護主義政策などが取り上げられると見られる。経済覇権を見据える中国にとって引けない課題ばかりだ。トランプ大統領は「第二段階の協議をすぐに始めるが大統領選が終わるまでは何も期待できない」と述べているが、11月3日の大統領選を見据え、さらに圧力をかけてくる可能性もある。第二段階の合意は長期戦を覚悟しなければならないかもしれない。

そんな状況で、習近平主席の心中はおだやかではないだろう。足下では新型コロナウィルスの感染拡大に腐心し、中長期的には米国のトランプ政権の圧力をかわさなければならないためだ。だが、習主席には歴史に裏打ちされた戦略があると中国ウォッチャーは語る。手本とするのは建国の父・毛沢東が著した「持久戦論」である。日本軍に勝つための戦略であったが、それをいま対米戦略で実戦しているという指摘だ。「持久戦論」では戦略は3段階に分けられている。第一段階では勝ちを急がず、守りに徹する。そして持久戦に持ち込み、最後の第三段階で勝利する。日本軍のように米国も中国の泥沼に引き込まれるのか。

中国の切り札は「デジタル通貨」

習近平主席が対米戦略として仕掛ける「持久戦論」、その最後の戦場は、基軸通貨ドルの一極体制を突き崩しかねない「紅いデジタル通貨・人民元」をめぐる覇権争いが想定される。

中国は着々とデジタル通貨の発行準備を進めている。「設計、標準策定、機能研究は終えた。次は試験地区の選定だ」中国人民銀行(中央銀行)の範一飛副総裁は昨年11月下旬、こうデジタル人民元の発行を表明した。これに呼応するように黄奇帆・元重慶市長は「人民銀は世界で初めてデジタル通貨を発行する中央銀行になるだろう」と語った。中国は2020年にもデジタル人民元の発行に踏み切る公算が高い。

その背景として、中国ではデジタル決済が急速に普及している。18年にはデジタル決済額は40兆ドルに達し、2大スマホ決済のアリペイとウィーチャットペイの利用者数は合わせて10億人を超えるといわれている。一大デジタル経済圏を形成している。その基盤にデジタル人民元を流通させようという戦略だ。

「中国人民銀行は2014年からデジタル通貨の研究に着手しており、2017年には人民銀デジタル通貨研究所を設立している。デジタル通貨関連技術の特許出願数も70件を超える」(銀行アナリスト)という。表向きの理由は、人民元の国際化や利便性向上だが、本当の狙いは“米国による通貨覇権への挑戦”にあるだろう。最大のターゲットは、中国政府が推進する経済圏構想「一帯一路」で経済支配を進める新興国における「デジタル人民元経済圏」の形成だ。「銀行口座の保有率が低い新興国では、デジタル通貨がハード通貨を凌駕して浸透する。その基軸通貨としてデジタル人民元を普及させるのが最終的な目標だろう」(同)とされる。

熾烈な米中通貨覇権争いが始まるか

昨年10月末、中国の習近平国家主席は、演説でデジタル通貨のベースとなるブロックチェーン技術の重要性を強調した。「中国はデジタル人民元で国民の資金移動の監視を完全な統制下に置くとともに、世界の通貨覇権を握ろうとしている」(中央官庁幹部)といっていい。

国際決済銀行(BIS)によれば、現在40を超える中央銀行が何らかの形でデジタル通貨の研究に取り組んでいる。英イングランド銀行や欧州中銀もデジタル通貨構想を表明しており、日本も例外ではなく、日銀は欧州中銀とブロックチェーン技術の応用可能性について共同研究を進めている。「通貨がデジタル化するのは自然の流れ」(日銀関係者)というのが金融当局のコンセンサスだ。米中貿易交渉の裏で、通貨覇権をめぐる両国の熾烈な戦いが展開されていることを忘れてはならない。

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新型コロナウイルスの陰に潜む政治的感染「シノフォビア(中国恐怖症)」を止めよ https://seikeidenron.jp/articles/12828 https://seikeidenron.jp/articles/12828#respond Tue, 04 Feb 2020 04:13:15 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12828 新型コロナウイルスが、世界で猛威を振るっている。2月3日、中国政府は、国内の死者が湖北省と重慶市で新たに57人増え361人に上り、 感染者が1万7200人...

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新型コロナウイルスが、世界で猛威を振るっている。2月3日、中国政府は、国内の死者が湖北省と重慶市で新たに57人増え361人に上り、 感染者が1万7200人を超え、2万1500人あまりが感染疑いの状況にあると発表2003年に猛威を振るったSARSの死者349人をついに上回ってしまった。

現在、オーストラリアやニュージーランド、アメリカ、フィリピン、シンガポール、モンゴルは、中国からの全面入国拒否(自国民は除く)を決定し、北朝鮮やロシア、ベトナムやインドネシアなどは中国と結ぶ鉄道や航空便を停止した。

このままの状況が続くと、被害者がさらに増えるだけでなく、各国による制限も強化されるだろう。しかし、これまでの状況を通じて、筆者はもうひとつの感染を懸念する。それは、政治的感染「Sinophobia(シノフォビア:中国恐怖症)」である。

韓国は湖北滞在外国人の入国を禁止に

これまで、日本のメディアや企業の間では、いつ、どこで、誰が、何人感染したか、その後どうなったかに注目が集まっている。危機管理上、それが最も重要であることに疑いの余地はない。しかし、今回の感染拡大は政治的な領域にも影響を与えつつある。では、それに関する各国のこれまでの状況を確認したい。

まず、感染拡大以降、韓国では中国からの訪韓者への警戒心が市民の間で強まっている。これまでに、「中国人の入国を止めろ!」と訴える市民50万人以上の署名が大統領府に届き、韓国政府は2月2日、4日0時から、感染源とされる武漢市のある湖北省に滞在してきた外国人の入国を禁止することを決めた。

韓国では日本以上に中国への風当たりが強い。例えば、ソウルでは1月29日深夜、韓国人と中国人のグループがすれ違いざまにすれ違いざまに肩がぶつかったことで口論になり、両者の間で激しい暴力が発生した。その後、中国人のグループは、韓国人のグループから「ウイルスはマスクをつけろ」、「肺炎をうつしていないで中国に帰れ」などの暴言を吐かれたと明らかにした。

香港では医療者が中国との境界封鎖求めストライキ

中国政府への抗議デモが続く香港では、新型コロナウイルスへの香港政府の対応に市民の不満が広がっている。香港の高度な医療を求めて、中国人が押し寄せてくるという警戒感から、深センとの境界を封鎖し、中国人の流入を停止せよと求める香港人の声も強まっている。

一部の医療関係者は、封鎖を求め3日からストライキを行った。昨年以降、香港では北京や香港政府への抗議デモや衝突が続いているが、今回の問題が新たな摩擦になる可能性もある。

そして、香港との関係で、台湾では1月11日、4年に一度の総統選挙が行われ、中国と距離を置く現職の蔡英文総統が歴代最多となる800万票以上を獲得し圧勝した。中国をけん制する政治家に800万もの票が流れたことからは、若い世代を中心に香港人と同じような感情を抱く台湾人が多いことがうかがえる。

今後も複雑な中台関係が続くと考えられ、今回の感染拡大の長期化は、両者の間に新たな緊張を生じさせる可能性もある。

“反一帯一路”風潮で加速するシノフォビア(中国恐怖症)

一方、中国が推進する経済圏構想「一帯一路」に基づき、中国の経済的影響力はアジアや中東、欧州やアフリカだけでなく、南太平洋や中南米にまで広がっている。圧倒的な資金による援助は、“債務の罠”債務帝国主義”などと揶揄されることも多いが、中国資本や中国人は各地に展開している。

だが、すでにパキスタンやスリランカの湾岸施設の使用権を何十年も獲得したように、そのやり方を“乗っ取りだ”とする現地民の声は増え、各地では、“反一帯一路”的な行動も顕著になっている。

例えば、中国の一帯一路戦略上の要衝であるパキスタンでは近年、中国権益を標的にしたイスラム過激派によるテロ事件が断続的に発生している。パキスタン南西部バルチスタン州の分離独立を目標に掲げる武装組織「バルチスタン解放軍(BLA)」は、2017年5月、中国が43年の租借権を得たバルチスタン州南部のグワダル港で作業員10人を殺害し、2018年8月には中国人が乗るバスを襲撃し、数人を負傷させた。

また、2018年11月にも、パキスタン最大の都市カラチにある中国領事館をBLAが襲撃し、4人が死亡する事件があったが、BLAは中国が地元の資源を搾取し続ける限り、中国による一帯一路プロジェクトへの攻撃を続けると警告した。BLAの事例は最も過激なものだが、こういった中国への反発や抵抗は今後も続くであろうし、今回の感染拡大の長期化に伴って、中国資本や中国人へのシノフォビア(中国恐怖症)はいっそう強まるかもしれない。

いずれにせよ、感染拡大の早期終結が第一に望まれるが、医学的な感染が政治的感染につながり、不要な国家間対立や緊張、暴動やデモを誘発してしまう場合もある。今日の世界では、国際協調主義や多国間主義というものは衰退し、トランプ米政権のアメリカ・ファーストにもみられるように、自国第一主義が強くなっている。そういう状況では、政治的対立や緊張は発生しやすいし、エスカレートしやすい。新型コロナウイルスの問題について、国際社会はそれを政治化しないよう改めて最善の注意が必要である。

 

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なぜ「罪の意識」を感じる人と感じない人がいるのか? https://seikeidenron.jp/articles/12652 https://seikeidenron.jp/articles/12652#respond Fri, 31 Jan 2020 14:08:12 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12652 全生庵の平井住職から禅の心得を学びながら、仕事や日々の生活をより良くおくるための術を探る本連載。今回のテーマは「罪の意識」です。   2018年...

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全生庵の平井住職から禅の心得を学びながら、仕事や日々の生活をより良くおくるための術を探る本連載。今回のテーマは「罪の意識」です。

 

2018年6月、日本中を震撼させた東海道新幹線車内殺傷事件。すでに無期懲役の判決が出ていますが、公判で犯人は反省の気持ちを述べることはありませんでした。最近起きた理解しがたい事件のひとつです。

 

ここ数年は煽り運転が横行し、日常においても歩きスマホなどが目に付きます。ネット空間では誹謗中傷を見ない日はありません。程度の大小はあれ、当事者たちに共通するのは行動を押しとどめる「罪の意識(=罪悪感)」が無いということです。なぜ人によって「罪の意識」を感じる人と感じない人がいるのでしょうか。「罪の意識」を考えます。

「罪の意識」に自覚のない人々

ひと言で「罪の意識」といっても、いろいろな感情があります。

例えば法に触れる犯罪などに対する後悔や、他者を救えない自分に対する無力感。あるいは何もしていないことへの焦りや自分への嫌悪感。ほかにも恵まれていることに後ろめたさを感じたり、家族やパートナーが犯した過ちに対して「罪の意識」を感じたりすることもあるでしょう。

そして不思議なことに、同じことでも人によって「罪の意識」を感じる人と感じない人がいます。

日常で目にしそうな例でいうと、店先で人の傘をひょいと盗っていく人や、歩きスマホをする人などは罪の意識が希薄といえるでしょう。

歩きスマホはまだマナーの範ちゅうですが、傘を盗むことはもはや犯罪です。それでも「これぐらいならいいだろう」と何気なくやってしまう人と、絶対いけないと思う人がいる。この違いは何でしょうか。

例えば傘を盗む人は、自分も傘を盗られたことがあるという経験から“復讐感情”で誰かの傘を盗ることで心の埋め合わせをしているのかもしれません。もしくは単純に傘を忘れた、でも自分は濡れたくないという欲が「罪の意識」よりも勝っているのかもしれません。あるいはルールを犯すことによって得られる快感を求めているのかもしれません。

また、ネットの世界で行われているような誹謗中傷の場合は、匿名性が垣根を低くしているのでしょう。あるいは正義を振りかざしているような気持ちがして、自分が偉くなったような自己陶酔感もあるのかもしれません。

いずれにせよ、「罪の意識」とはまず「悪かったな」と自覚することから始まります。それがなければ「罪の意識」はそもそも芽生えません。

自覚できるかどうかというのは、本人の資質にもよりますが、生まれ育った環境によるというのも大きいでしょう。

人とのつながりが罪を抑制する

例えば小さい子が、欲しいお菓子を無意識に店の棚から取ってしまことがあると思います。それを親に叱られて、ちゃんとお金を払わないといけないんだと認識します。そういう認識が積み重なってきて、やっていいことと悪いことの“限度”みたいなものがわかってくる。そういう土壌があるから自制心も培われていくわけです。

私が修業時代によその寺にいたころは、近くの学校から「ひと夏置いてください」と先生が生徒を預けに来ることがありました。そういう生徒はちょっとケンカっ早かったり、すぐ校則を破るといったことが多い(笑)。寺に預けられるのは、ここでちゃんと過ごしたら退学を停学にしてやるというような救済措置です。

こっちは一日中、動き回って野良仕事みたいなことをしていますから、朝はたたき起こして、手伝いやら食事の仕方やらで一日中怒るわけです。そうすると、寺を出ていくころには素直になっていく。そうやって“構ってやる”というのが大事なんです。

誰にも構われないまま育っていくと、自分は世の中から見られていない、ちょっと悪いことしただけでは叱ってもくれない。じゃあ、もうちょっとやってみようか……と罪をエスカレートさせていく人が出てきます。

人間は一人しか存在しないという孤独より、集団の中で孤立することの方がより一層の孤独を感じます。孤独の深みにはまっていくなかで自分が属する社会とのつながりをあきらめた先に、東海道新幹線車内殺傷事件の犯人のような人間が生まれてしまうのでしょう。

「罪の意識」を育むのに重要なのは、親をはじめとした保護者や自分が属するコミュニティの中で、やっていいことといけないことを認識していくことです。それがゆくゆく、罪を抑制することになります。

無力は罪?

“やってはいけないこと”以外にも、人はときに無力感を「罪の意識」として感じることがあります。

例えば、東海道新幹線車内殺傷事件では被害女性は公判で「助けてくれて亡くなった男性への罪悪感も強く感じています」と苦しい胸の内を明かしました。

ほかにも、家族を亡くし、「自分に何かできることがあったのではないか」と考えてしまう方もおられるでしょう。

それらは、無力な自分によって成し得なかった“後悔”であり、「罪の意識」として人の心に残ることがあります。そういった想いというのは忘れることはなく、抱えていくのはとてもつらいものです。

しかし、過ぎたことを変えることはできないので、次にどうするかを考えることしかわれわれにはできません。今すぐ何かをしなければならないということではありませんが、近しい人たちに何かあったときにその経験を生かしていくしかないのです。

ただ、そういう「罪の意識」は、無理に消す必要性はないと私は思います。

仏教では心を8つに分けて「八識(はっしき)」といいます。表面上の六識の下に深層心理として「未那識(まなしき)」「阿頼耶識(あらやしき)」というのがあり、最も深いところにあるのが「阿頼耶識」です。「阿頼耶識」は「蔵識(くらしき)」とも呼ばれ、文字通りあらゆるものが詰まっています。

八識(はっしき)

仏教における意識作用の8種を指す。「眼識(げんしき)」「耳識(にしき)」「鼻識(びしき)」「舌識(ぜっしき)」「身識(しんしき)」「意識(いしき)」「未那識(まなしき)」「阿頼耶識(あらやしき)」などがある。

「阿頼耶識」には「業力」と呼ばれる“行いの力”も収まっており、心で思ったこと、口で言ったこと、身体で行ったことすべてが「業力」となっていきます。それらが自らの運命を生み出していきます。

だから、否定的な気持ちを意識に持ち続けていると、そちらの方に流れていってしまうことがあります。例えば「絶対緊張してはいけない」と思うと緊張する、「不幸になりたくない」って思うと不幸になる、といったように。

「罪の意識」は大切なものですが、「罪の意識」にとらわれていてはいけないこともあります。大事なのは意識を肯定的に向けること。「緊張してはいけない」ではなく「楽しもう」、「不幸になりたくない」ではなく「幸せになりたい」と思えばいいのです。

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ブレグジットで世界に広まる自国主義。国際秩序はどうなる? https://seikeidenron.jp/articles/12818 https://seikeidenron.jp/articles/12818#respond Fri, 31 Jan 2020 11:00:01 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12818 イギリスが31日23時(日本時間2月1日8時)に欧州連合(EU)から離脱する。EUの加盟国が離脱するのは、前進組織を含めた60年余の歴史で初めてだ。アメリ...

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イギリスが31日23時(日本時間2月1日8時)に欧州連合(EU)から離脱する。EUの加盟国が離脱するのは、前進組織を含めた60年余の歴史で初めてだ。アメリカのトランプ政権に続くかのようにイギリスのジョンソン政権が「自国の利益優先主義」に突き進む中、国際秩序がどう変化していくのか、各国にどのような影響を与えるのか、日本を含む世界中から注目が集まる。

ブレグジット移行期間の混乱は必至

欧州議会は29日にベルギーの首都ブリュッセルで本会議を開き、離脱協定を賛成多数で可決した。イギリスはすでに離脱に向けた手続きを済ませており、これでイギリスのEU離脱への環境が整った。前身である欧州石炭鉄鋼共同体が1952年に発足して以来、EUの加盟国は初めて減り、27か国となる。

離脱により欧州議会にイギリスから選出されている議員73人が失職するが、ただちにイギリスの経済や市民生活に影響が出ることはない。離脱協定では今年12月31日までを移行期間としており、その間はEU時代の制度が継続されるためだ。イギリスの国民にもEU法が適用され、人の移動も自由、関税ゼロも維持される。

だが、イギリスの輸出入の約半分を占めるEUとの自由貿易協定(FTA)など、移行期間中にまとめなければならない課題は山積している。ジョンソン政権はEU時代のようにEU加盟国との貿易で関税ゼロの恩恵は受けつつ、産業界が求める規制緩和を進めたい考えだが、それではEU側が「いいとこどりだ」と反発するのは必至。自国の利益とEU側の要求とのすり合わせという難しい交渉を迫られる。

日本がEUと結んでいる経済連携協定(EPA)も移行期間の終了とともにイギリスに対しては効果を失う。イギリスには約1000社の日系企業があり、EPAの効果が切れれば日本経済への影響も小さくない。

さらに、イギリスは日本を含めた約20か国・地域と通商交渉しなければならず、年内にすべてをまとめることができるのか疑問視する声がある。離脱協定ではイギリスとEUが合意すれば移行期間を最長で2022年末まで延長できることとしているが、ジョンソン首相は延長を否定。ジョンソン首相は「我々は今年の終わりまでにブレグジットを仕上げられる」と強気だが、年内に決着できなければ大きな混乱が生じる可能性がある。

約3年半…長かったブレグジットまでの道のり

イギリスがEU離脱を決めたのは2016年にさかのぼる。移民流入や通商交渉への不満の高まりからキャメロン政権下で国民投票を実施したところ、投票者の51.9%が離脱を選択。EUからの離脱、いわゆる「ブレグジット」の方針が決まった。メディアの多くは残留との見方をしていただけに、世界中に衝撃を与えた。離脱に否定的だったキャメロン首相は失意の中、退陣した。

しかし、政権を引き継いだメイ首相がEUと国内との意見を調整することができず、総選挙では与党が過半数割れ。EUとの間でまとめた離脱協定案もたびたび議会で否決され、2019年7月、辞任に追い込まれた。混乱が続く中、“合意なき離脱”に追い込まれるとの見方も高まっていた。

後任となった離脱強硬派のジョンソン首相は局面を打開するため、法律を改正してまで総選挙を実施。「EU離脱」を争点に掲げ、明確な方針を打ち出せなかった労働党を退け、与党保守党を圧勝に導いた。議会の壁が取り払われたことでジョンソン政権は早急にEU離脱関連法をまとめ、2020年1月末での離脱が確定したのだ。国民投票から実に3年半の月日が流れていた。

欧州統合の背景にあるのは、第二次世界大戦への反省だ。欧州内の分断や衝突を避け、アメリカ・ロシアのはざまで低下しつつある欧州の影響力を高めるため、段階的に結びつきを強めていった。現在のEUの形になったのは1993年。その間に加盟国は増え続け、2013年のクロアチア加盟で28か国体制となった。EU内ではヒト・モノ・カネが自由に動き回り、大統領や議会を置くなど政治的な結束も強い。

だが、EUが発展するにつれ、イギリスなどでは不満を募らせていた。経済的、政治的な制度の縛りが強く、自国の利益と相反する場面が増えてきたからだ。通商交渉もEU単位で行われるため、イギリスとして守りたい産業を保護することができず、企業は厳しい規制を課せられ、EU内外からの移民が大量に流入。イギリス国民の雇用を奪っているとの不満も高まっていた。ジョンソン首相はそうした国内の不満の受け皿となり、世論を味方につけてEU離脱を実現させたのだ。

どうなる? 今後の国際秩序の動向に注視したい

今のところイギリスに追従する目立った動きはないが、イギリスが円滑な離脱を実現し、自由な制度の下で経済の発展を遂げれば、EUの結束にひびが入る可能性はある。また、アメリカや中国、ロシアに続いてイギリスも自国優先主義を掲げることで、今後の国際秩序に影響を及ぼす可能性もある。自国優先主義がはびこれば、軍事衝突や環境破壊の危険性も高まるだろう。日本としても今後の動きを注視していく必要性がある。

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東京五輪の前に知っておきたい「テロ」のこと https://seikeidenron.jp/articles/12804 https://seikeidenron.jp/articles/12804#comments Fri, 31 Jan 2020 07:39:29 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12804 2020年東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)があと半年と迫ってきた。一部の競技の開催場所が札幌に移されるなどしたが、東京都民としてぜひとも楽しみ...

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2020年東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)があと半年と迫ってきた。一部の競技の開催場所が札幌に移されるなどしたが、東京都民としてぜひとも楽しみたいし、無事に成功することを願っている。一方、以前ニュースで東京五輪の際に何を心配するかとのアンケートを見たが、暑さと混雑・渋滞と同じくらいに、テロを懸念する声が多かった。しかし、「テロって何か漠然としてる」というイメージが強いのではないだろうか。ここでは、そもそもテロって何なのか、東京五輪ではどんなテロの可能性があるのか、について簡単に書いてみたい。

テロの定義とは? 何が、どこからがテロ?

まず、テロとは何だろうか。筆者は長年、国際テロリズムの動向を研究しているが、実はテロについて統一的な定義はいまだに存在しないのだ。国際会議や日本の学会でもこれについて議論しているが、満場一致の定義なんてない。

辞書やWikipediaでもすぐに出てくるが、一つにテロは、「自らの政治的、宗教的な主張・主張を達成する手段として暴力を用い、社会に恐怖や不安を与える行為」といえるだろう。もちろんこれに皆が同意するわけではない。しかし、重要なのは、テロの統一的、厳格な定義作りに全力投球するのではなく、テロを“必要最小限の範囲”でくくることだと筆者は考えている。

昨年も専門家とともにテロのくくりについて議論をしたが、おそらく、大多数の専門家が「自らの政治的、宗教的な主張・主張を達成する手段として暴力を用い、社会に恐怖や不安を与える行為」をテロとするだろう。

一方、最近猛威を奮っている中国発祥の新型コロナウイルスを“バイオテロ”、はたまた巷では“飯テロ”なんて呼ぶことがあるが、当然ながらこれらはテロには入らない。本来、テロとは政治的動機に基づくもので、テロという言葉の過剰な使用は、必要以上の混乱や恐怖を社会に与える恐れがあるものだ。ただでさえテロに敏感な今日において、テロという言葉は必要最低限に、最小公倍数的にくくられ、慎重に使用される必要がある。

よって、世界で発生するイスラム国やアルカイダなどイスラム過激派のテロは、大規模な国際テロという暴力でくくられるが、例えば、近年発生した川崎市登戸無差別殺傷事件、相模原障害者施設殺傷事件、原宿竹下通り車暴走事件などは、被害や社会的影響としては大きいものの、テロかどうかは極めて微妙で、議論が分かれるところだろう(筆者は上記のような考えで、テロにはくくっていない)。

東京五輪でのテロリスクは?

次に、東京五輪ではどんなテロが考えられるか。まず9.11以降、国際テロの世界で議論されるアルカイダや「イスラム国」などが東京五輪でテロを実施する可能性は低い。

確かに、オリンピックは世界の人々の注目が集まり、テロ組織にとっては絶好のチャンスであり、過去にイスラム過激派が「日本はアメリカの同盟国だから敵だ」と宣言したことはある。だが、彼らの主義・主張、毎回の声明やテロ事件を追ってくると、日本への意識はかなり低い。彼らの敵は欧米やイスラエル、中東政府であって、これまで日本人が被害に遭った事件も、日本人だから狙ったというより、捕まえたら日本人だったので政治利用したとみるべきだろう。

それに、彼らが好むような対立や環境は日本には無いに等しく、必要以上にイスラム過激派と東京五輪を結ぶつける必要はない。

また、イスラム過激派と関連して、最近アメリカとイランの対立が激しくなり、中東を中心に世界各地にある親イラン組織による米権益へのテロを懸念する声も聞かれるが、東京五輪を考えた場合、こういった親イランの組織が東京五輪でアメリカ選手団やアメリカ大使館を狙うことも考えにくい。長年、日本とイランは友好関係にあり、アルカイダや「イスラム国」同様、もしもテロを実行した時の代償は十分に想定できる。

注視すべきは白人至上主義などの極右グループ

一方、近年の国際テロ情勢では、白人至上主義やネオナチなど極右グループのグローバル化が懸念されている。昨年3月、ニュージーランドでイスラム教徒ら50人以上が無差別に銃殺される白人至上主義によるテロ事件があったが、同様のテロ事件がアメリカやノルウェー、ドイツなどで相次いで発生し、国際的に連帯感を強めつつあるのだ。

決して可能性は高くないが、こういった極右グループや過激主義者への国際的な監視は、イスラム過激派に比べると明らかに手薄だ。新たな特徴として、日本としてはこういった白人至上主義者が、五輪最中にイスラム諸国の選手団などへテロを行わないかをもっと意識する必要がある。

外国での対立が日本に持ち込まれるリスクも

簡単ではあるが、昨今の国際テロ情勢で主に議論されるテロについて取り上げ、東京五輪でのリスクについて簡単に紹介した。

最後に、国際テロ情勢から東京五輪を考えるにあたり最も重要なのは、外国の紛争や内戦、宗教対立や民族対立などの構図が日本に持ち込まれるリスクである。これは、防衛大学校の宮坂教授が専門雑誌「月刊インテリジェンスレポート(2019年6月)」に詳しく言及していたが、東京のトルコ大使館前でも2015年10月、トルコ総選挙をめぐりトルコ系とクルド系の日本在住者たちが衝突する事件があった。

世界では紛争や対立が絶えない。これはトランプ米政権以降の情勢も見ても明らかだろう。東京五輪には世界中から選手や応援団がやってくる。今年の夏に世界ではどんな国家対立、宗教対立、民族対立が生じ、それがどんな場合に開催中のリスクに繋がるかを意識することは極めて重要であると考える。

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資金調達できないのに…ユニコーン企業がダイレクトリスティング(直接上場)する理由 https://seikeidenron.jp/articles/12794 https://seikeidenron.jp/articles/12794#respond Thu, 30 Jan 2020 03:00:51 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=12794 2019年6月、ビジネス対話アプリ「slack」を手掛けるスラック・テクノロジーズがダイレクトリスティング(直接上場)という手法で株式の新規上場を果たした...

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2019年6月、ビジネス対話アプリ「slack」を手掛けるスラック・テクノロジーズがダイレクトリスティング(直接上場)という手法で株式の新規上場を果たしたことが話題になった。通常のIPOとは異なり、ダイレクトリスティングに資金調達のメリットはないのだが、昨今、グローバルな株式新規上場のトレンドのひとつになりつつある。なぜ、著名なベンチャーたちはダイレクトリスティングを選ぶのだろうか?

海外の著名なスタートアップが次々と選択する「直接上場」とは?

音楽ストリーミングサービスを手掛けるスウェーデンのスポティファイ・テクノロジーが2018年3月に実施したのに続いて、ビジネス対話アプリを手掛ける米スラック・テクノロジーズは2019年6月に「ダイレクトリスティング」と呼ばれる手法でニューヨーク証券取引所に株式の新規上場を果たした。民泊仲介の世界大手である米エアビーアンドビーも、2020年内に同じ手法で上場を目指していると報道されている。

ダイレクトリスティングを直訳すると「直接上場」で、通常の上場手法であるIPO(Initial Public offering[新規公開売り出し])とは違い、新たな株式(新株)の発行(売り出し)を行わない。つまり、発行した新株を新たな投資家に購入してもらって資金を調達することは望めないわけだ。

多くの企業は知名度や信用力の向上とともに、資金調達を目的に株式の新規上場を実施している。にもかかわらず、グローバルに著名なベンチャー企業が相次いでダイレクトリスティングを選択するのはなぜなのだろうか?

企業側にとっては、費用や手間、時間を大幅に節約できるが…

ダイレクトリスティングのメリットとして第一に挙げられるのは、上場にかかる費用と手間を抑えられることだろう。通常の新規上場(IPO)では、発行した新株の販売を引き受ける主幹事証券会社などに手数料を支払うが、それが無用となる。

また、ロードショーというプロセスも割愛できる。ロードショーとは、新株を発行して資金調達を行うに際し、その企業の経営陣が主要な機関投資家を訪問して事業内容や今後の成長戦略などに関するプレゼンテーションを行うというものだ。

主幹事証券はロードショーに参加した機関投資家から企業価値(妥当な株価)に関するフィードバックを受け、それをもとに公募価格(売り出し価格)の条件(ブックビルディング仮条件価格帯)が定められる。とはいえ、企業の経営陣にとってはかなりの手間となる。

ダイレクトリスティングならこのような費用や手間、時間を大幅に節約できるのだが、先述したように「資金調達は不可能」というデメリットがあることも確かだ。言い換えれば、この手法の上場を選択する企業は、資金面には特に困っていないということになる。

既存の株主のために「株式の希薄化」を防いで“出口”を作る

だとすれば、「そもそも株式を上場する意味があるのか?」という疑問も生じてくるだろう。だが、かねてからその企業に手を差し伸べてきた既存の株主にとって、ダイレクトリスティングは大いに妙味のある話なのだ。

有望なスタートアップには、いち早くベンチャーキャピタルなどがこぞって出資を行っているものだ。通常の上場(IPO)は新株の発行を伴うため、そういった既存の株主は“株式の希薄化”という不利益を被ることになる。

“株式の希薄化”とは、発行数が増えることによって1株当たりの価値が低下してしまう現象を意味する。株価は【企業価値÷発行済み株式数】で決まり、新株の発行で分母だけが大きくなると、下落を避けられないわけである。

しかも、ダイレクトリスティングなら既存の株主は上場とともにすぐさま保有株を売却して、リターン(投資成果)の回収を行える。通常の上場(IPO)ではロックアップ(既存の株主の株式を売却できない期間)が設けられるが、ダイレクトリスティングにはそれが無いのだ。

こうしたメリットは、ベンチャーキャピタルなどの外部出資者だけにもたらされるものではない。その企業の創業者や従業員も、自分たちの保有株をすぐに売却して個人的な資産を築くことが可能となる。

ユニコーンがほとんど生息しない日本ではレアケースとなるか

スポティファイ・テクノロジーやスラック・テクノロジーズはグローバルにその名を知られた巨大スタートアップであり、いわゆる「ユニコーン」だった。ユニコーンとは、創業してからの10年以内に企業価値が10億ドル以上に達した未上場企業のことを意味する。

つまり、ベンチャーキャピタルなどがその企業価値を高く評価し、早い段階から巨額の出資を受けてきたわけだ。こうして未上場時から既存の投資家から手厚く支援されてきたる企業にとって、ダイレクトリスティングは“出口”を設けるという恩返しの行動であるとも受け止められる。

では、この手法は日本でも流行しそうなのか? 近年はベンチャーキャピタルなどが将来有望なスタートアップへの資本参加を積極化しているものの、日本にはユニコーンがほとんど存在していないのが実情である。

結局のところ、「特に資金調達は求めていない」という上場案件は激レアと表現しても過言ではないわけだ。過去には日本の株式市場でも杏林製薬(現キョーリン製薬ホールディングス)のようにダイレクトリスティングを実施したケースは存在しているものの、「創業家による保有株の市場放出」だけがその理由で資金調達の必要性はなく、かなりの異例だったと言えよう。

上場後は強烈な売り圧力に晒されるが、割安で仕込む好機にも!?

さらに言えば、いくら恩返しだったとしても、ダイレクトリスティングを選んだ企業は上場後に強烈な株価の下落圧力と対峙することになる。既存の株主から大量の売りが飛び交うなかで、それを上回る買い手が出てこなければ株価の上昇は見込めない。

現にスラック・テクノロジーズの株価は下落の一途を辿っており、一時は最高値の半値以下まで売り込まれていた。「少なくとも、上場直後に手を出すのは控えておこう」と考える買い手(新たに株主となることを検討している投資家)が大勢を占めたとしても、まったく不思議はないだろう。

ただ、真の有望企業であれば、このような需給関係のなかで不当に割安な水準まで株価が低下していたとしたら、そこは絶好の仕込み時であるとも受け止められる。売りの嵐が過ぎ去り、その企業の利益成長が顕在化してくれば、株価が上昇に転じる可能性はある。

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