政経電論 https://seikeidenron.jp 政経電論は若い世代に向けて政治・経済の大切さを伝え、社会で役立つ情報を発信する佐藤尊徳(さとう そんとく)の個人メディア。歴代の政財界の知見と若い世代の感覚をぶつけて化学反応を起こし、現代を生きる若者の行動を促すことを目指します。 Thu, 17 Jan 2019 06:24:08 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.8 日本は民主主義国。ゴーン氏は直ちに保釈されるべき https://seikeidenron.jp/articles/9983 https://seikeidenron.jp/articles/9983#respond Wed, 16 Jan 2019 06:30:27 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9983 日産元会長カルロス・ゴーン容疑者の勾留は、昨年11月の逮捕から約2カ月に及んでいる。起訴後も保釈請求は却下され、公判まで長期にわたって勾留される可能性から...

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日産元会長カルロス・ゴーン容疑者の勾留は、昨年11月の逮捕から約2カ月に及んでいる。起訴後も保釈請求は却下され、公判まで長期にわたって勾留される可能性から、海外メディアからは批判が相次いだ。2002年の鈴木宗男事件に関連して513日間勾留された経験がある佐藤優氏は、長期勾留の不快さ、屈辱感を語る。図らずも日本の司法制度の在り方に疑問を呈することになった本件について佐藤氏に聞いた。

自白しない限り、長期間勾留するのが日本の文化

1月15日、東京地方裁判所は、東京拘置所に勾留されている日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告(64歳)に関して、ゴーン氏側の保釈請求を却下する決定をした。本件について、翌16日の「日本経済新聞」(電子版)は、こう報じた。

勾留は2018年11月19日の最初の逮捕から2カ月近くに及んでおり、さらに長期化する見通しとなった。海外メディアなどの批判の声が高まる可能性もある。

 

弁護人はゴーン元会長の公判が始まるまで少なくとも半年程度かかるとみており、準抗告が退けられても保釈請求を続けるとみられる。公判前整理手続きで争点や証拠が絞り込まれた段階、初公判で罪状認否が終わった段階で、裁判所が「証拠隠滅などの恐れが低下」と判断すれば保釈が認められる可能性はある。

 

東京地検特捜部は11日、ゴーン元会長を会社法違反(特別背任)と金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で追起訴。弁護人は即日、保釈を請求した。

 

ゴーン元会長はいずれの起訴内容も否認し、8日の勾留理由開示手続きでも「私は無実です」と意見陳述。従来、特捜部の事件で起訴内容を否認する被告については早期の保釈が認められないケースが多い。

 

地裁は18年12月、ゴーン元会長と共に金商法違反罪に問われた元代表取締役、グレッグ・ケリー被告(62)の保釈を認めた。ゴーン元会長については、特別背任罪にも問われた点、日産内外で大きな影響力を持っている点などを重視し、証拠隠滅の恐れが強いと判断したとみられる。

 

特別背任罪の起訴内容は▽08年10月、私的な通貨取引のスワップ契約を日産に移転し、評価損約18億5000万円の負担義務を負わせた▽09~12年、サウジアラビアの知人側に日産子会社から約12億8千万円を支出させた――の2つの行為で日産に損害を与えたとされる。金商法違反罪の起訴内容は、18年3月期までの8年間、退任後に受け取る予定の報酬計約91億円を有価証券報告書に記載しなかったとされる。

<1月16日 日本経済新聞>

東京地検特捜部の捜査は、被疑者・被告人が自白しない限り、長期間勾留するというのが日本の文化だ。自白とは、調書(検察官面前調書)に検察官が書いた文書に、被疑者が指印、署名することだ。

逮捕され、拘置所に勾留されると印鑑を拘置所当局に預かられ、使用することができないので、左手の人さし指に黒い朱肉をつけて指印を押す。これに対して検察官は実印のような立派な印鑑を押す。逮捕、勾留された者にしか皮膚感覚でわからない屈辱的瞬間である。

筆者は、北方領土絡みの鈴木宗男事件に連座し、2002年5月14日に東京地検特捜部によって逮捕された。否認したので、勾留は512泊513日に及んだ。公の理由は、罪証隠滅と逃亡の恐れがあるということだが、実際には“お上に逆らう者に対するお仕置き”という要素がある。

東京拘置所から裁判所に行くときはかなり不快な思いをする

このような日本司法の現状に対して、ゴーン氏は、勇気を出して異議申し立てを行った。1月8日、東京地方裁判所で、日産前会長カルロス・ゴーン氏の要請に基づき、同氏の勾留理由の開示手続きが行われた。

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無実だとは思わないが、保釈を認め後は法廷で決着を付けるべき

僕も同様に思う。疑わしきは罰せず、というように、完全に有罪と断定できなければ、有罪にしてはならない、ということだ。冤罪の可能性も捨てきれないのだから。

昨今も冤罪での国家賠償が認められずに納得のいかない判決もあったが、そのような事態は絶対に避けるべきだ。容疑者はあくまで容疑者(犯罪者ではない)なのだから、取り調べが終われば速やかに拘束を解かなければならないし、日本の場合は弁護士の同席も認められないのだから、人道的にも長期拘束はおかしい。

だからと言って、僕はゴーン氏が無実だとは思っていない。報道の通りならば、日産に損失を付け替えた時点で特別背任だ。100%オーナーでもない代表取締役がやる所業とは思えない。検察もゴーン氏もあとは法廷で決着を付ければ宜しい。

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「この時代にやるべき責任がある」香港民主化デモ「雨傘運動」を率いた“学民の女神”周庭が当時を振り返る https://seikeidenron.jp/articles/9962 https://seikeidenron.jp/articles/9962#respond Fri, 11 Jan 2019 12:28:44 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9962 2014年、香港のトップを決める行政長官の選挙制度がきっかけで発生した「雨傘運動」。その運動に参加した市民を描いた映画『乱世備忘 僕らの雨傘運動』のDVD...

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2014年、香港のトップを決める行政長官の選挙制度がきっかけで発生した「雨傘運動」。その運動に参加した市民を描いた映画『乱世備忘 僕らの雨傘運動』のDVDが2018年12月に発売されたことを受け、昨年末に上映会を開催した。当時のリーダーの一人である周庭(アグネス・チョウ)がそのイベントなどに参加するため来日、話を聞いた。

 香港衆志(デモシスト)メンバー

周庭 アグネス・チョウ

1996年、香港生まれ。2016年に結党された政党「香港衆志(デモシスト)」の創立メンバー。2012年、香港衆志の前身母体である学生運動組織「学民思潮」のメンバーとして反国民教育運動に参加。2014年の「雨傘運動」では、学民思潮のリーダーの一人として学生団体や民主派の政党との意見調整などを行った。日本のアニメやアイドル好きを公言。

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香港民主化デモ「雨傘運動」をおさらい

2014年に香港で起こった民主化デモ「雨傘運動」について簡単におさらいをしておきたい。

香港政府のトップである香港特別行政区行政長官選挙は、それまでは、立法会議員、区議会議員、全国人民代表大会(全人代)香港代表など1200人で構成される選挙委員の投票による“間接選挙”として実施されてきたが、2017年の行政長官選挙においては普通選挙で実施される予定だった。

しかし、実際には全人代常務委員会によって、事実上、親中国派のみが出馬できるような枠組みが提示されたため、「真の選挙制度」を求めて学生や民主派が蜂起。2014年に政府庁舎、立法会がある金鐘(アドミラルティ-)地区を中心に旺角(モンコック)、銅鑼湾(コーズウェイベイ)地区の3カ所で抗議運動を巻き起こした。

写真/映画『乱世備忘 僕らの雨傘運動』より。太秦株式会社
同上。

運動は「非暴力」がキーワードだったが、運動の長期化により次第に勢いがなくなり、最後は警察隊などがデモ現場に立てられたテントや物資配給センターなどを強制撤去。香港政府に普通選挙を確約させることなく運動は79日間で終わった。2017年の行政長官選挙は結局、“間接選挙”のまま実施されている。警察側が使用する催涙弾から身を守るためにデモ隊が雨傘等を用いたことから「雨傘運動」と呼ばれる。

雨傘運動のリーダー的存在の一人だったのが“学民の女神”と呼ばれた周庭(アグネス・チョウ)だ。流暢な日本語を話すこともあり、香港メディアのみならず日本のメディアにも頻繁に登場している。彼女はその後、同じ学生運動のリーダーであった黄之鋒(ジョシュア・ウォン)らとともに政党「香港衆志(デモシスト)」を立ち上げた。

香港の現状について話す周庭(左)と、同じく雨傘運動に参加した葉錦龍(右、サム・イップ)。

デモシストは2016年に行われた立法会選挙で当選者を輩出したが、その当選者が立法会で規定通りの方法で宣誓をしなかったことから裁判所が無効との判断し、当選者が失職。それに伴う補欠選挙には周庭が出馬しようとしたが、今度は選挙管理委員会が同党の綱領が香港基本法に違反するとして、彼女の出馬を認めなかった。

2018年11月に行われた補欠選挙でも民主派は親中派に敗北し、3月の補欠選挙に続き連敗。民主派は失った分の議席を確保できないなど苦戦状態にある。

現在はSNS、街宣などを中心に活動

周庭は、「11月に行われた補欠選挙は、候補者を支援しましたが落選して残念です。今回の選挙では、親中派は選挙キャンペーンがうまくなったとも感じました」と相手陣営の印象を語る。

親中派はビジネス関係などの組織票を抱えており、浮動票を取り込むというより組織固めが肝だった。しかし、今回の選挙戦は立候補者が元テレビ局出身ということもあり“見せ方”がうまくなったというのは事実だ。

今後の活動については、「デモシストからの立候補が難しくなったので、今後は政党というよりも今後は政治組織として活動していくつもりです。街頭宣伝のほか、FacebookやInstagramなどのソーシャルメディアに力を入れていきます。映像を製作するグループもあり、クリエイティブな手法を使うことで、私より若い世代である中学生、高校生にも関心を持ってもらいたいと考えています」と。

映画『乱世備忘 僕らの雨傘運動』の印象について聞いてみると、「私たちのようなリーダー的なところではなく、一般市民の運動参加者の声を聞いているという印象です。市民が参加しないと運動になりませんから、こういう人たちが本当に重要なんだと感じました」と話す。

映画『乱世備忘~』は、雨傘運動に参加した若者たちの視点から記録したドキュメンタリー。劇場公開は2018年7月14日。

雨傘運動については、「最終的に、政治的には何も得ることができませんでした」と振り返る。

「一方で、“民主”というコンセプトをより香港市民に知ってもらえたと思います」と運動の意義を強調する。1997年に香港が中国人返還されて20年ちょっとだが、それまではイギリスの植民地下だったため本当の意味での民主はなかった。

現在、香港は中国の一部であり、確かに政治的な圧力は強まっているが1国2制度が採用されていることで、返還後に“民主”の具体的な意味をより香港市民に考えてもらうきっかけを作ったことは大きな意味があろう。

雨傘運動は難しい判断の連続だった

映画のDVD発売のイベントでは、周庭は雨傘運動に参加し金鐘地区のブロックリーダーを務めた葉錦龍(サム・イップ)、日本人と香港人のハーフで『香港バリケード――若者はなぜ立ち上がったのか』(明石書店)の執筆者である伯川星矢ら登壇者と、会場を埋める大勢の参加者と一緒に映画を観賞。3人の和気あいあいとした雰囲気の中で、当時の状況について説明をしていった。

左から伯川星矢、周庭、葉錦龍。

周庭らデモを主導した側と、実際に警察と対峙した葉では、当然ではあるが、見解に差が存在する部分もあり、デモの規模が大きくなるに伴って一枚岩で運動を進めていく難しさもあらわになった。

運動する人が増えれば増えるほど、いろいろな意見が出てくる。物事を穏健に済ませようとする人、もう少し過激に進めようとし主張する者など、「真の普通選挙制度」を求めるというゴールは同じだが、そこにたどり着くまでの考え方が違う……。簡単に言えば大同小異である。周庭は「デモ現場の状況は複雑でした。自分たちの判断が運動に影響しますから、難しい判断が続きました」と吐露していた。

「『あのとき、もし違う判断をしていたら……』と感じることはあるか?」との筆者の問いには、「デモが終わった後、『違う判断を下していたら』と考えたときもありましたが、それはあまり意味がないと感じるようにもなりました。というのは、あの状況で、あの雰囲気のデモの中にいると、違う決定をしないからです(=今の経験を積んだ周庭がその当時に戻ることができても、あの場の雰囲気にいれば、同じ判断になるという意)。あのデモの広場に立ってこそ、出てきた判断ですから」と、当時の状況を考えると必然的に同じ判断につながるとした。

インタビューの最後に、「私は難しい時代に生まれて、生きてきました。香港をより良い社会にするためにやることがあると思っていますし、この時代にやるべき責任があると考えています。確かに絶望感や失望感に襲われるときはありますけど、私と一緒に戦ってきた人がいるので、簡単に諦めてはいけないとも思っています」と語った周庭。その口調とその目は、10代後半から政治活動に身をささげてきた彼女の強い意志を感じさせるものだった。

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2019年経済、不安な幕開け 株価乱調の陰にオイルマネー https://seikeidenron.jp/articles/9957 https://seikeidenron.jp/articles/9957#respond Thu, 10 Jan 2019 09:34:19 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9957 昨年の経済は比較的安定していたものの、年末から年始にかけて世界経済の減速懸念が広がり市場は乱調、不穏な空気を漂わせた。米中の政治動向も不安定ななか、201...

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昨年の経済は比較的安定していたものの、年末から年始にかけて世界経済の減速懸念が広がり市場は乱調、不穏な空気を漂わせた。米中の政治動向も不安定ななか、2019年の経済はどうなるか。

昨年末から不安定さが増加中

全国銀行協会の藤原弘治会長(みずほ銀行頭取)は、12月13日の記者会見で2018年を総括して「『適温経済から変温経済への転換の節目』だったという印象を持っている」と述べた。また、日本企業の約6割が実質無借金となるなか、2000年前半に問題視された雇用・設備・債務の“3つの過剰”が“3つの不足”にシフトした一年であったとも振り返っている。

その一方で、米中の貿易摩擦、Brexit(ブレグジット、イギリスのEU離脱)、欧米各国におけるポピュリズムの台頭など“グローバリズムの巻き戻し”とも言える動きに不安定さも増していると指摘した。

昨年末から年初にかけての市場の乱調は、藤原氏の発言をなぞるように不安な幕開けを予感させた。3日には一時1ドル=104円台へ円高に振れ、4日の東京株式市場では日経平均株価が一時700円以上も下落し、2万円を割り込んだ。大発会での下落は3年ぶりで、下落幅は金融危機前の2008年などに次ぎ3番目の大きさだった。

その後も、市場は乱高下を繰り返しており、リスクオフとリスクオンが猫の目のように変わる方向感のない展開となっている。

注目すべきは原油価格の急落と中央銀行の政治転換

この状況に既視感を覚えるのは今から30年前の平成が始まった1989年であり、同じように今年、改元が予定されている。歴史は繰りかすかも知れないという言い知れぬ不安がよぎる。

振り返れば当時も大きな経済の転換点であった。バブル経済はピークを極め、数年を経ずして日本経済は奈落の底へと落ち込んでいった。

分岐点は米ソ冷戦の終結であり、グローバル経済の変容であったように思える。トランプ大統領の登場と米中貿易戦争という現在の状況も近似している。まさに“グローバル経済の転換期”であり、米中の覇権をめぐる争いは根深いと見るべきだろう。

注目すべきは、一義的には藤原氏が指摘するように米中の貿易摩擦、Brexit、欧米各国におけるポピュリズムの台頭など“グローバリズムの巻き戻し”であることは間違いない。だが、その底流に流れる見逃せない2つの要素がある。一つは“経済のコメ”と言っていい原油価格の急落であり、もう一つは中央銀行の政策転換である。

株価下落の陰にオイルマネーの売り

2018年、原油価格は一時1バレル=76ドルと約4年ぶりの高値を付けた後、年末には40ドル台半ばまで急落した。背景にあるのは、米中貿易戦争に起因する世界経済の停滞懸念であり、石油輸出国機構(OPEC)の減産合意も打ち消してしまった。

そして、原油価格の急落に最も神経を尖らせているのが、昨年、カショギ記者殺害事件をめぐり非難の的となったサウジアラビアである。

同国の年間予算(歳入)の3分の2以上は原油価格で占められている。「サウジアラビアの2019年予算の前提となっている原油価格は、国際指標の北海ブレント換算で70~80ドル程度と見られている」(資源アナリスト)とされる。40ドル台半ばの価格では予算に穴が開きかねない水準だ。

このため、予算編成の最終段階であった昨年末に、利益ののったGAFAなどの米国株を売り浴びせたとの情報が市場を駆けめぐった。少なくとも昨年末から年初にかけての世界的な株価暴落に陰にオイルマネーの売りがあったことは確かだ。

だが、より深刻なのは、こうした原油価格の下落が一時的なものではなく、石油から再生可能エネルギーへの転換という構造的な問題を孕んでいることであろう。さらに、アメリカのシェールオイルの採算性の向上という要因も絡む。

「アメリカのシェールオイルの損益分岐点は45ドルまで改善してきており、価格裁定から原油価格はその水準まで下がってもおかしくない」(資源アナリスト)とされる。原油価格の高値維持は難しく、オイルマネーによるリスク資産売りは恒常化しかねない。

中央銀行のマネー供給が減速? 緩和継続の日本は…

もう一つの見逃せない要因である中央銀行の政策転換は、米欧中央銀行の量的緩和の終了と引き締めへの転換である。日米欧の3中央銀行の合計資産規模は、過去10年間で4倍に膨張し、昨年11月末時点で14兆ドル強に達する。

しかし、足元では米欧の緩和終了で伸びは前年比1%台にまで低下しており、2019年初めにも縮小に転じると予想されている。これまで中央銀行による潤沢なマネー供給で潤ってきた株式市場の下落は避けられない。

そして、3大中央銀行にあって未だ量的緩和を続ける日本銀行はどう動くのか。残された最大の懸念材料かも知れない。

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事実上の空母保有に「専守防衛逸脱」の批判の声上がるも、軍事バランス考えると妥当か https://seikeidenron.jp/articles/9944 https://seikeidenron.jp/articles/9944#respond Wed, 09 Jan 2019 07:00:48 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9944 昨年12月に閣議決定された防衛大綱は、最新鋭ステルス戦闘機「F-35B」の導入と、護衛艦「いずも」へ搭載することが盛り込まれ、事実上、空母としての運用が可...

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昨年12月に閣議決定された防衛大綱は、最新鋭ステルス戦闘機「F-35B」の導入と、護衛艦「いずも」へ搭載することが盛り込まれ、事実上、空母としての運用が可能になる。この内容に中国は懸念をあらわにし「強烈な不満と反対」を表明。国内でも野党やマスコミ等が敏感に反応するが、果てしてその中身とは。

“攻撃型”の空母とは何か

12月18日に安倍内閣が決定した「防衛計画の大綱」(防衛大綱)と、「中期防衛力整備計画」(次期中期防。2019年度~23年度の5カ年計画。別名「31中期防」)の中身に、「専守防衛からの逸脱では」と野党や革新系新聞が一斉に批判した。

「31中期防」では、海上自衛隊が保有するヘリコプター搭載護衛艦「いずも」型2隻(「いずも」「かが」。全長248メートル、満載排水量2万6000トン、最大ヘリ搭載数14機。海自最大の護衛艦)に、アメリカ製の最新鋭ステルス戦闘攻撃機「F-35A」のSTOVL(短距離離陸/垂直着陸)型「F-35B」を積載すると明言。政府が事実上“航空母艦(空母)”の保有を宣言したことに対し、「“攻撃型”空母は違憲」と問題視されている。

意見はもっともだが、ただ、「空母」が攻撃型兵器か否かの議論は不毛な“言葉遊び”に陥る恐れもある。自衛隊の前身である警察予備隊は、かつて「戦車」を「特車」(特別な車)と言い換えていたが、今となっては笑い話。“攻撃用”と指弾されるのを避けるための苦肉の策だった。

もともと「いずも」型はF-35Bの運用を前提に設計されたともいわれており、“空母化”はある意味既定路線との見方もある。8~10機のF-35Bを積載する模様だが、政府は「物資輸送や人員輸送にも活用する“多用途運用護衛艦”だ」と強弁。

STOVL(短距離離陸/垂直着陸)性能を誇るF-35B(米海兵隊)

同様の例は海外にも存在し、イギリスの「インビンシブル」級軽空母は、1970年代の建造当時「全通甲板巡洋艦」と称した。財政難のなか、「空母という巨艦を保有する余裕はない」とかみつく野党を交わすための策だ。

また、ロシアが現在保有する唯一の空母「アドミラル・クズネツォフ」も、正式には「重航空巡洋艦」と名乗る。全長305メートル、満載排水量5万9100トン、戦闘機やヘリなど約50機を積載する正真正銘の空母だが、第2次大戦前に締結されたモントルー条約により、空母は地中海と黒海を結ぶボスポラス海峡を航行することができなくなったため、これをクリアするための措置である。とどのつまり空母が“攻撃用”か否かは、用兵側が攻撃に使うかどうかに尽きる。

スキージャンプと艦上早期警戒機

政府は“空母化”「いずも」型2隻を登板させることで、空母増強に走る中国に対抗し軍事的均衡を保ち、尖閣諸島や南西諸島を実力で奪取しようという野心を思いとどまらせるのが狙いらしい。つまりは“抑止力”であり、軍事的均衡は国家安全保障の定石だ。

万が一有事となり沖縄にある航空自衛隊や在日米軍の航空基地が先制攻撃で破壊された場合は、「いずも」型を出撃させて周辺の制海権・制空権(航空優勢)を確保することも想定する。

2隻から出撃できるF-35Bは20機程度で一見少ないように感じるが、同機はステルス機でしかも友軍機や味方艦船などとネットワークで情報を共有、効率的な作戦展開を可能にする「クラウド・シューティング」能力がウリで、中国軍にはまだ備わっていないテクノロジーでもある。

現代戦では戦闘機によるドッグファイト(格闘戦)などまず行わない。空自が装備する自慢の“空飛ぶレーダー”E-767早期警戒管制機(AWACS)やE-2C(より高性能のE-2Dと近々交代)早期警戒機(AEW)により数百kmの遠方で敵機をキャッチ、この情報はデータリンクでF-35Bやイージス艦などと共有し、中長距離対空ミサイルで効率よくはるか彼方から攻撃、撃墜――いわゆる「アウトレンジ攻撃」――というシナリオだ。

ただ“空母化”「いずも」型の能力をフル活用するのなら、やはり「スキージャンプ」が欠かせない。爆弾やミサイル、燃料を満載したF-35Bの離陸を助けるため艦首を滑り台のように反り上げる対策で、米空母のようにカタパルト(射出機)を持たない空母にとっては必須のアイテム。だが同機を「いずも」型に常駐させないと言い切った手前、スキージャンプの付加は難しいだろう。

また、前述のE-767やE-2Cなどの早期警戒機は地上の航空基地から発進するため、「いずも」型の上空に常に滞空できるとは限らない。空母艦隊を敵機から守るためには、「いずも」型から発進できる垂直離着陸型のAEWも必要だろう。

これにうってつけの機体として、垂直離着陸輸送機MV-22オスプレイを母体にしたAEW「EV-22」が現在アメリカで開発中だといわれ、イギリスやインドなども関心を寄せているという。ただしこちらも「AEWが常駐すると攻撃型空母だと批判される」との懸念が先立つ。

空母保有をめぐって賛否両論を呼ぶ「防衛大綱/31中期防」。だが、すでに一部では「将来的に電磁カ式カタパルトとアングルドデッキ(斜め飛行甲板)を備えた本格的空母保有を念頭に置いた“瀬踏み”では」との声もある。

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節目をきっかけに“新しい気持ち”になる https://seikeidenron.jp/articles/9932 https://seikeidenron.jp/articles/9932#respond Mon, 31 Dec 2018 22:00:02 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9932 全生庵の年末年始は毎年変わりません。大みそかから元日にかけて大勢の方が除夜の鐘をつきにいらっしゃいます。元旦はご祈祷して、年始回りです。 新しい年が来たこ...

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全生庵の年末年始は毎年変わりません。大みそかから元日にかけて大勢の方が除夜の鐘をつきにいらっしゃいます。元旦はご祈祷して、年始回りです。

新しい年が来たことで、皆さん、なんとなく心も新しくなるような気がするでしょう。その“新しい気持ち”は大切にしたほうがいいと思います。そもそも、毎日“新しくなっていく”という気持ちになることがとても重要。

正月をはじめ七五三、成人式、節分など、節目となる行事はたくさんありますが、それらはわざわざ、“新しくなるため”に作るものだと思います。

よく言いますが、植物の竹は節があるから強い。人も節目ごとに反省したり、今後のことを考えたりといったことをすれば、より前向きに過ごしていけるようになるのです。

夢や理想だけを追っていても前に進むことはできません。一歩を踏みしめなければ次の一歩が出てこないのと一緒で、節目をきっかけにこれまでの自分を振り返り、今後の糧にすることをやってみてください。

それに、節目は便利だと思いませんか? 通常、人に会いに行くときは用件が必要ですが、例えば「年末だから」「年始だから」と言えば大して用事がなくても遠慮なく行けるし、相手にも気分よく迎え入れてもらえます。そうやって縁をつなぐ意味でも節目はいい。私はそんな節目が好きですね。

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依存を遠ざける方法:人はなぜ何かに依存するのか https://seikeidenron.jp/articles/9924 https://seikeidenron.jp/articles/9924#respond Wed, 26 Dec 2018 02:00:41 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9924 今年6月、世界保健機関(WHO)は「ゲーム障害」を正式に疾病として認定しました。現代はゲームに限らず、ギャンブル、お酒、ドラッグ、恋愛など、さまざまな「依...

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今年6月、世界保健機関(WHO)は「ゲーム障害」を正式に疾病として認定しました。現代はゲームに限らず、ギャンブル、お酒、ドラッグ、恋愛など、さまざまな「依存」によって日常生活を脅かし、周囲の人間関係までも壊してしまう事例も多く見られます。人はなぜ、依存で身を滅ぼしてしまうのか。平井住職と考えました。

みんな何かに依存している

一般的には「依存症」というと、「ある程度の限度を超えて、何かにのめり込んでしまう状態」ということになるのでしょう。病気か否か、その境はどこかというと曖昧ですが、日常生活を保てるかどうかはひとつ基準になるかもしれません。

例えば、ゲームにお金と時間をつぎ込むにしても、お金と時間に余裕がある人とない人の間で日常生活への影響度に差が出てきます。極端な話、日常生活や仕事との兼ね合いが取れていれば、一日中ゲームしていても別に問題はないわけです。

ゲームに限らず、お酒、ギャンブル、セックス、恋愛など、何かに夢中になったり、のめり込んだりすることは誰しもあると思います。そういう意味では、程度の差はあれ、みんな何かに依存しているのではないでしょうか。

逆に言えば、人間は依存していないと生きられない生き物かもしれません。そもそも生まれたときは親に100%依存しないと生きていけない。「私は誰にも頼らない」と言う人もある意味、依存しています。そういうことを言うこと自体が“迷い”ですから、理想化した自分にすがっているのです。

依存を招く欲望は幻

依存は“やりたい”という思いに取り憑かれてしまうわけですが、その思いは幻のようなものです。

人間のあらゆる行動のもとは「心」です。心に何か思った瞬間からすべてのことが始まります。依存症はそこに幻が“ふっ”と入ってきて、まるでそれが存在するかのように感じてしまう。幽霊に取り憑かれているようなものだから、なぜやってしまうのか本人にもわからない。

何でもそうですが、ただお酒を飲む、ギャンブルをするだけなら依存症にまでなりません。病気にまで悪化するのは、ストレスやトラウマなどの抑圧から逃れるために“それ”をすることで、快感を得たり楽になったりすることを求めてしまうからです。それが幻の正体です。

何かをやり続けるという意味で「依存」と「熱中」が混同されることも多いですが、2つは別物。「熱中」は好きだからのめり込むという状態であり、「依存」はストレスやトラウマなどの抑圧から逃げている状態です。だから、「熱中」はいずれ冷めることもあるけど、「依存」は冷めることがありません。

先日、有名なマラソン選手が万引きで捕まりましたよね。医師から「窃盗症」と診断されていましたが、あれもひとつの依存で、万引きしているときの解放感を理性の力で抑えられない。トップアスリートとしてのプレッシャーやストレスもあったというから、そこから逃げたかったのでしょう。

本当は、それほど深刻になる前に坐禅でもさせた方がいいのでしょう。坐禅自体は依存しない強い心を鍛錬することも、病気を治すこともできませんが、自分が本気で依存しているものを断ち切る気があるか、覚悟があるかを知ることはできます。結局、自分から進んで治そうとしなければ依存を治すことはできないのですから、まず、坐禅などを通して自分の気持ちに気づくことは必要だと思います。

依存は心だけの問題ではない

依存は心だけの問題か、というと違うと思います。例えば、アルコールやドラッグは同じことを続けていると麻痺していくので、より強いものが欲しくなります。それは体や脳が求めるものです。体と心は不可分なので、当然、それは心にも大きな影響を及ぼし、結局、肉体も心も破滅に向かってしまいます。

自分で体を傷つけてしまうリストカッターも一種の依存ですが、あれに近いことは宗教にもあって、お釈迦様の時代には苦行というものがありました。

苦行を行うのは、いろんな煩悩や妄想が起きるのは肉体が穢(けが)れているからで、その肉体を傷つけ、苦しめることによって自分の中にある穢れを出していき、一番大本にあるアートマン(※)だけが残って純粋になっていく、という考えに基づいています。

肉体的な苦痛がある種の快感になっていくのかもしれないですが、あれもおそらく依存のひとつです。

リストカッターも最初は悩み苦しみがあって、そこから逃れたいと思ってリストカットするのでしょうが、それで周りの人が心配してくれたり、優しくなったりして快感を見出すと、やめたいと心で思っていても、またやってしまうのでしょう。

※サンスクリット語で「我」の意味。意識の最も深い内側にある個の根源。真我ともいう。仏教においては無我を知ることが悟りの道であるため「我」は存在しないとされる。

依存を遠ざけるには“形を整える”ことから

人間は一人では生きられません。他者との依存関係は、良い言い方をすれば“支え合い”ですが、“もたれ合って”しまうと「依存」ということになってしまいます。泥沼の恋愛関係や子どもが引きこもりになった親子関係なんかはそうですね。

依存を遠ざけるためには、まずは一人ひとりが自分の足で立っていること、“心の自立”が大事です。

でも、心の自立といっても、心は目に見えないものなのでいきなりは難しいかもしれません。まずは“形を整える”ことから始めましょう。形を整えるというのは生活を整えるということです。生活がきちんと形として自立できていないと、当然心も自立できませんから。

生活を整えるというのは本当に簡単なことで、十分に寝て、起きて、3食食べて、仕事をするということです。

それがちゃんとできるようになってくれば、あとは大抵のことはどうにかなります。自分で「これは良い」「これは悪い」と決めつけていると心が窮屈になります。大らかでいいんです。私も何かあったとき、いつもどうにかなるだろうと思っていますからね(笑)。

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プログラミング的思考が身に付く 中央出版「Kicks」が考える“STEM教育と子供の未来” https://seikeidenron.jp/articles/9816 https://seikeidenron.jp/articles/9816#respond Wed, 26 Dec 2018 01:00:38 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9816 世界をフィールドに活躍する人材を育成するため、文部科学省は「プログラミング的思考」を重要視し、先ずは中学・高校でプログラミングの授業を導入。その流れは20...

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世界をフィールドに活躍する人材を育成するため、文部科学省は「プログラミング的思考」を重要視し、先ずは中学・高校でプログラミングの授業を導入。その流れは2020年度の小学校でのプログラミング必修化につながっている。ロボットプログラミング塾「Kicks」を運営する中央出版では、子どもの将来の可能性につながる学びとして、「プログラミング的思考」に加えて「STEM教育」が重要だと考えている。

科学、技術、工学、数学を横断的・統合的に学ぶ「STEM教育」

中央出版が全国で展開している「Kicks」は、子どもが好きな「レゴ®ブロック」を使って、楽しくプログラミングの仕組みを学ぶことができるスクール。小学校入学前の小さな子どもでも通えるコースが設定され、幼児教育の一つとしても注目されている。

教育用の「レゴ®ブロック」を組み立ててロボットを作り、プログラミングをして自分が作ったロボットを動かすのだが、画面の中でブロックを並べる要領で簡単にプログラミングができる専用ソフトを使用するため、子どもでも負担なくプログラミングができる。

ロボットを組み立ててプログラミングするといった一連のプロセスにより、“論理的思考力”や“多面的視点”が培われるのだ。

また、「Kicks」では、「STEM教育」の観点を重視しており、科目横断型のテキストを用いることで理数系の原理や身の回りの技術、生活に必要な知識へ疑問を向け、子どもの興味や好奇心も育んでいる。

「Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字を取った『STEM教育』は、単なる理数系教育と訳されることが多く『文系に進む人間には関係ない』と誤解されることが多々あります。

しかし、本来は教科ごとに断片的ではなく、さまざまな分野を横断的・統合的に学ぶことで、課題発見や解決能力を養う教育アプローチです。ボーダレスな社会の到来が予測される現在、子どもたちが未来を生きるうえで文系・理系関係なく、必要な素養になると考えています」(中央出版株式会社 藤井氏)

さらに、自分の作品の良い所や工夫点を発表するといった“伝達の手法”も磨くべく、相手にわかりやすく伝えるために、ポスターやスライドを子どもたちが自ら準備する。

1年間の成果を発表する大会「Kicks Cup」が年1回開催され、各地方で予選をしたのち、代表チームは全国大会へと挑む。競技会でのチーム活動を通して“表現力”、“協働力”、“情報編集能力”も身に付けることができるのだ。

そのほか、アメリカのNPO法人FIRSTが毎年開催する「FLL(FIRST LEGO League)、FLL Jr.(FIRST LEGO League JR.)」でも、動くレゴモデルとポスターを使って、調べたことや新しく発見したことを発表する。そして、全国大会で好成績を残したチームは、世界大会へと歩みを進める。

「Kicks」のチームも参加した「FLL Jr. ワールドフェスティバル」

「FLL Jr.(FIRST LEGO League JR.)」世界大会への切符を勝ち取るためには、地方大会・全国大会で好成績を取る必要がある。そのためには、完成度の高いモデルやポスターを制作することが大事だが、プレゼンが何よりも重要だという。

堂々とハキハキ、体をうまく使ってプレゼンするために、子どもたちは練習を繰り返す。そのなかで、同世代の友達とのチームワークを学び、自ら調べ、意見が出せる積極性も身に付けていく。時には自分の思うとおりにならないことにも直面し、問題を解決していく経験を積む。

そんななか、愛知県大曾根教室のチームが「FLL Jr. ワールドフェスティバル 2018」に日本代表として出場し「モデル賞」を受賞。小学生のみで構成されたチームが、英語によるプレゼンで世界で結果を残すという偉業を達成した。

「シーズンテーマ『Aqua Adventure(水の冒険)』を土台にした作品で、『私たちの生活にかかせない水はどこから来るんだろう?』といった水の旅(ジャーニー)について学び、より良い水の使い方と処理の方法も考えました。

いつもきれいな水が流れていることを不思議に思ったことから、公園にある『噴水』をテーマに選び、作品作りに挑みました。水というテーマは範囲が広く、方向性を決めるまで相当悩みましたが、やるべきことを決めてからはサクサクと進みました」(Kicks大曽根教室 桜井先生)

二人三脚でロボット教室を広めてきた「Kicks」と「Crefus

「レゴ®ブロック」を使ってプログラミングを学ぶスクールには、「Kicks」のほかにも「Crefus(クレファス)」というブランドがある。株式会社ロボット科学教育が2003年から運営する老舗の教室だ。

2015年、全国に教育ネットワークを持つ中央出版が、ロボット製作を通じてプログラミングや「STEM教育」を実践してきたが、コンテンツホルダーであるロボット科学教育とフランチャイズ契約を結んだのが「Kicks」のはじまり。

幼稚園の年長から小学2年生までは中央出版のブランド「Kicksジュニアエリート」で実際に自分の手を使って試行錯誤を繰り返し“ものをつくる”ハンズオン教育を実践。

子供の自由な“想像力”、そしてそれを具体化するための“創造力”と“科学の知識”をキーワードに、子どもたちは算数・理科・宇宙・地理・社会など、さまざまな分野のテーマに基づいてロボットを製作しプログラミングを学んでいく。答えを自分で予想し、調べ、考え、動かすといった一連のプロセスが、子どもたちのプログラミング的思考を育むのだ。

「低年齢でプログラミングを学ぶ大きな意味は、スキルの習得ではなくその思考法を学ぶことにあります。『Kicks』で行っている、ロボット製作やアイコンベースでのプログラミングは自分の思考が形として見えます。うまくいく、いかないがすぐにわかるため、子どもたちは試行錯誤の習慣をつけていき、『次はこのようにやってみよう』という新しい発想や『本当にこれで大丈夫かな』と冷静な振り返りができるようになります。

ケアレスミスが多かった子どもが、プログラミングを学んだことで学校のテストの際に見直しが出来るようになった、という声も聞きます。スキル習得にとどまらない、子どもにとって大きな進歩だと思います」(中央出版株式会社 藤井氏)

小学3年生からは、「Crefus」のカリキュラムに移る。ロボットを題材としたものづくりを通してメカニズムの基礎学習、プログラミングの基本、ものづくりに必要な算数、物理、電気の基礎について学習し、ロボット競技会を通して学習成果の発表を行う。

Crefusの上級コースでは、レゴ教材から卒業し、より本格的なロボットキット「VEX EDR」を使用、ロボティクスの楽しさをより深く学んでいく。高校生になれば、より高度なプログラミング、本格的なロボット製作に挑戦することもできる。

中央出版とロボット科学教育の合弁会社「CREFUSマーケティング」

2018年11月、中央出版株式会社と、株式会社ロボット科学教育によって、合弁会社「CREFUSマーケティング株式会社」が設立された。これまでも、歩調を合わせて子どもたちにロボット製作とプログラミングの楽しさを知ってもらいながら、科学教育を推進してきた両社。ここにきての合弁会社設立には、どのような背景があるのだろうか。

「『Kicks』と『Crefus』は、おかげさまで直営店とFC系列校を合わせて1万名近くの子どもたちに通っていただける規模になりました。ただ、まだまだ十分なサービス提供ができていない地域も多く、2020年の小学校におけるプログラミング必修化に向けてよりスピーディーに、より地域に密着した形で本物の『STEM教育』を拡げることが我々の使命と考え、合弁会社の設立に至りました」(中央出版株式会社 藤井氏)

合弁会社の設立によって、双方の会社が培った知見や情報を生かし、今までにサービス提供ができなかったエリアにおいても、教室運営のノウハウを発信でき、各地域の教育機関や企業とのタイアップも期待できるようになる。

全国津々浦々まで「Kicks」と「Crefus」の教室が広まれば、「Kicks Cup」「Crefus Cup」の開催においても、現行の競技大会より多くの地域から代表チームが生まれたほうが盛り上がり、大会自体のレベルアップにつながる。そうなることで、子どもの成長は今よりも充実したものになる。

「AIが急速に普及していく今の時代。AIに取って代わられない人間になる必要があります。そのためには、AIを使いこなし指示を出す能力と、AIにはできない人間特有の能力を身に付けることが大事です。そんな力を必要に駆られてではなく、大好きなブロックを通じて楽しく自らの意思で身に付けてほしいと思います」(中央出版株式会社 藤井氏)

子どもたちの未来に“可能性”を

2020年度から小学校でもプログラミングが必修化されるが、文科省が「プログラミング的思考」を重要視している流れも、今回の合弁会社設立の背景にあるだろう。

「プログラミング的思考、いわゆる論理的な思考については、プログラミングの手順だけ学んでも定着は難しいと思います。試行錯誤の繰り返しによってようやく得られるもので、子どもたちがモチベーションを高く維持しながら学び続けることが何より重要です。

その点で言えば、『STEM教育』は子どもたちの『何でこうなるのだろう』という疑問を知識に変えていきます。そして、その知識が新たな発想につながります。モチベーションを高く維持する上では、取組みをしっかりと評価してあげることが重要。『Kicks』や『Crefus』では発表会や競技会を数多く準備し、検定も受検できます。

『自分の手で作る(ロボット製作)』『どうやって動かそうか考える(プログラミング)』『何でそうなるのか知識を蓄える(STEM教育)』『自分の作品や知識を発表する(プレゼンテーション)』。これを繰り返すことで、子どもたちが自らの意思でさまざまな角度から物事を考える力につながると考えています」(中央出版株式会社 藤井氏)

国を超え、立場を超え、加速度的に広がりを見せる社会を生き抜くために、KicksとCrefusが必要と考えているのは、「STEM教育」「コミュニケーション」「リベラルアーツ」。

今回の合弁会社設立により、「STEM教育」を通じて周りとつながり、世界とつながり、未来とつながる機会を多くの子どもたちに提供することが最大の役割だと、中央出版、ロボット科学教育では考えているのだ。

 

Kicks ジュニアエリート

所在地:全国各地 »詳細はこちら
※曜日・時間は各教室により異なります

■対象年齢:新年長~小学生 ※各教室により受け入れ年齢は異なります
■定員:各クラス2~10名
■費用
入会金 15,000円
ベーシック/スタンダード/アドバンス
指導料:9,000円/月
テキスト代:1,000円/月
維持費:1,000円/月
キット代:別途必要

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改正入管法は圧倒的労働力不足に対処するための第3の案 https://seikeidenron.jp/articles/9911 https://seikeidenron.jp/articles/9911#respond Tue, 25 Dec 2018 09:00:08 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9911 2018年12月8日に成立した改正出入国管理及び難民認定法。国会審議で法務省が提出したデータに誤りがあったことや、具体的な内容は省令で決めるとして審議17...

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2018年12月8日に成立した改正出入国管理及び難民認定法。国会審議で法務省が提出したデータに誤りがあったことや、具体的な内容は省令で決めるとして審議17時間で衆院を通過した拙速さも見え、批判も多かったのは記憶に新しい。今回の改正案の趣旨は何か。発案の中心にいた平将明議員に聞いた。

逼迫する労働力不足をどうやって補うか

今回の出入国管理及び難民認定法、さらに法務省設置法の改正の前提には、今後の日本の人口減、それに伴う労働力不足があります。国立社会保障・人口研究所による生産年齢人口(15~64歳)の推計では、2015年は7728万人いた生産年齢人口が、2065年には4529万人まで落ち込みます。

破壊的な数字です。労働力需給でみると2030年には790万人不足します。女性・高齢者の社会参加や就労促進策、イノベーションなど最大限駆使しても182万人不足する想定になっています。今でも慢性的な人手不足を感じている人は多いのですが、さらに加速度的に深刻な事態が顕在化してくるのはまさにこれからなのです。

私は自民党の経済成長戦略を立案する経済構造改革特命委員会の事務局長を務めていたので、経済成長戦略の観点から話をさせてもらいます。言うまでもありませんが、経済成長は3つの要素からなります。それは「労働力」「資本」「生産性」です。

自民党が政権を奪還してから、アベノミクス政策の下、これらの視点からもさまざまな政策を実施してきました。自民党経済構造改革特命委員会においても、「資本」に関連する分野ではESG投資の推進をいち早く提案し大きな成果を得ています。「生産性」については、まさに「生産性革命」としての政策パッケージをまとめました。

»「生産性革命」を実現する “超”規制改革[平将明の“言いたい放題”]

しかし、自らの反省にもなりますが、「労働力」についての提案は弱い部分がありました。私は成長戦略をテーマにしたさまざまなセッションにパネリストとしてよく引っ張りだされますが、著名なエコノミストたちとのパネルでは、必ず労働力不足の対応について指摘されます。明快に政策で反論できない時期が続きストレスがたまる日々でした。

これからの日本の労働力をどう確保していくか? 少子化対策が最重要なのは言うまでもありませんが、それ以外にも大きな方針としては3つの柱があります。

  1. 女性・高齢者の社会進出の応援と活躍推進
  2. イノベーション、技術革新。AI、IoT、ビッグデータ、無人化、自動走行、ドローン、遠隔教育、遠隔医療といった技術を組み合わせた生産性革命を通じて人手不足を補う。
  3. 外国人労働者の受け入れ

安倍政権の“いわゆる移民政策”はこれを採らないという基本方針の下、これまで政府と自民党の政策は[1]と[2]を中心に議論を重ねてきました。しかし、先に挙げた労働力需給の数字を見れば、それだけでは足りないことは誰の目にも明らかです。

[3]の外国人労働者の受け入れを、先の総理の基本方針との整合性を図りながらどのように実現するかという難題に、いよいよ真正面から向き合うことになったのです。

自民党は保守政党です。自民党の支持者の中には移民政策は絶対反対という人たちは多い。「移民政策」ではなくても、将来的に移民政策につながりそうな可能性のある政策には基本反対という議員が大勢を占めていました。そういうなかで、私が潮目の変化を感じたのは2016年後半から2017年の前半の頃でした。

潮目の変化、国会議員も地方の人手不足を痛感

この頃に国家戦略特区で、外国人技能実習制度を使って、新潟の農業の分野で外国人労働者が働ける仕組みを作りました。

自民党の議員なら誰でも参加できる政務調査会の会議(いわゆる「平場」の議論)に参加したときのこと、また、多くの議員が慎重論、反対論をぶつのだろうと覚悟して行くと、今まで「外国人~」という政策には一律反対していた人たちからも「なぜ農業の外国人実習生の仕組みを特区だけで、新潟だけでやるのか。全国で展開すべきだ」という声が上がりはじめたのです。

ずいぶん空気が変わったなと思いました。やはりそれぞれの選挙区に戻ると、支持者の方々の声から圧倒的な人手不足を実感するのでしょう。それで国会議員の意識も変わってきたのだと思います。

潮目の変化を察知した私は、2017年の年末、衆議院議員選挙の公約でもある「生産性革命」を実現する成長戦略政策パッケージの議論の中で、技能実習制度をベースとした外国人材活用のための新たな就労資格の創設を岸田(文雄)政調会長に提案。その後の経済構造改革特命委員会の議論を経て、今年4月にまとめた今後の成長戦略「経済構造改革戦略:Target4」にこの提案を盛り込むことができました。

外国人技能実習制度を活用して日本で働きたい外国人労働者を確保する

私の提案は、簡潔に言うと外国人技能実習制度の活用です。外国人技能実習制度は本来、人手不足に対応するために作られたものではなく、外国人に日本の技能を勉強してもらい、本国へ戻ったらその技能を活用して国に貢献してくださいという“技術移転”のための制度です。

私の選挙区は大田区で、町工場もたくさんある地域です。ずいぶん古くから外国人技能実習制度で外国人労働者を受け入れています。彼らが滞在している3年~5年の間に、日本語が上手になって、コミュニケーションも取れるようになって、技術も覚えて、ようやく仕事も一人前にできるようになる。でも実習期間が終わって本国に帰ってしまったら、現状では、もう一度その仕組みで日本に戻ることはできません。

彼らが本国へ帰って、その技能を生かして仕事するのであればいいのですが、そのまま日本で働きたいという人もたくさんいます。ようやく仕事も覚えて、日本になじんで、技術も習得したのに、全員帰国するという選択肢しかないというのは、雇用主からも残念というかもったいないという話も受けていました。

であれば、外国人技能実習制度に“おかわり”できる制度を作ったら良いのではないかというのが私のもともとの発想でした。技術移転という制度の本質は生かしながら、それでも長く日本で働きたいという人がいたら対応できるようにする、つまり技術移転と就労の両方の機能を外国人技能実習制度にもたせるわけです。

「特定技能2号」と「高度外国人材」

具体的に言うと、今の外国人技能実習制度は最長5年ですが、それが終わればさらに5年延長し、技術や技能を磨き、他の実習生や外国人労働者たちのマネージャーなど管理職も担える人材に育成する。法律でいうところの「特定技能1号」はこのようなイメージでした。そして10年経ってそれも終えると、日本語も上達し、日本社会との相性や素行も見極められるので、問題がなければ「特定技能2号」の取得が可能となります。

「移民政策じゃないか」とのご批判をいただくのはこの「特定技能2号」の在留資格です。今回の改正は外国人技能実習制度をベースにしています。特定技能2号になるまでは段階を踏んでいくと10年かかります(試験でパスすれば5年)。その間、家族の帯同も認めていません。また、その間に税金や社会保険料などを納めているか、犯罪を行っていないかなども見極めていきます。

一方で、現状国内には弁護士や会計士、医者、大企業の役員などの外国人の高度人材がいます。彼らには最短1年、通常でも3年程度(ポイント制、獲得ポイントで異なる)で永住権を認めています。特定技能2号資格まで取得者した人は、日本で育った「高度人材」であると言えるのではないでしょうか。

今回の法律で定めたキャリアを経てきた人にも、高度人材と同じ対応の道が開けることが重要だと私は考えています。今回の制度は、[1]技能に着目、[2]家族の帯同の制限、[3]在留期間の設定(2号資格取得者も毎年更新)の3点を設けることで“いわゆる移民政策”とは一線を画しています。

外国人労働者に選んでもらうための制度設計を

ただ、外国人技能実習制度は問題点もあります。現状は技能実習や技術移転のための制度なのに、今回の改正以前から人手不足を補う手段に使われている実態があったということ。その結果、低賃金でこき使ったり、長時間働かせたりといったことが起きていて、中には失踪した人もいた。制度と現場で“ねじれ”や“ひずみ”があったのです。それはこの機会に徹底的に是正したい。

まず、これからは正々堂々と就労のための資格でもある、ということです。外国人労働者にも、日本人と同じ水準の最低賃金以上の賃金を支払う。さらに、企業には社会保障費も負担してもらって、社会保障を受けられる仕組みにしっかりと改める必要があります。

また、外国人労働者にもマイナンバー制度の活用を検討していきます。顔写真付きのマイナンバーカードを持ってもらう。社会保険や税金などの管理できますし、マイナンバーとひもづければ保険証を貸し借りするといった不正も防げます。

失踪者が多かったのも、今の制度では働く先を変えられなかったことが大きな原因でした。一度この仕組みで入国すると、技能実習生にはもともと決められていた先以外の職場を選択するオプションがないので、逃げ出すという事例が多発しました。新たな制度では流動性を持たせて、同じ技能の業界であれば、移ることもできるなどとします。

「技能実習」という名目で長時間労働をさせる企業や最低賃金や社会保障を担保できない企業は、流動性が高まれば、外国人労働者から選ばれなくなるので、いずれ排除されるでしょう。

さらに、法務省もこれまでは出入国管理を中心に担ってきましたが、改正に合わせて従来の「出入国管理局」から、「出入国在留管理庁」とし外局に格上げしてその機能を強化します。出入国だけでなく滞在もちゃんとモニタリングしていくことになります。

こういった制度をしっかり整えて、永住への道筋も見えるようにすることで、外国人労働者にも日本を選んでもらいやすくなるでしょう。

やれることはすべてやる

もちろん、労働力の確保を外国人労働者だけに頼っているわけではありません。最初に述べた女性・高齢者の活用推進や、イノベーションも重要です。

「OriHime」という分身ロボットがあるのですが、ロボットというとAIなどを想像しますが、これは“分身”というだけあって人間が遠隔で動かすものです。例えば、ある会議室に「OriHime」を置いておけば、別の場所にいながら操作して会議に出席ができる。ロボットがいると、テレビ画面を通すよりも何か“その人がその場にいる感じ”になるのです。

国会改革にも使えますよね。海外にいる外務大臣が分身ロボットを使って国会答弁席に立つ、みたいな(笑)。ちなみに平事務所では、2019年から、私が国会に張りつきになる期間、地元選挙区の蒲田事務所での会議には、この「OriHime」で私は出席することにしました。

実際に中央省庁の職員の方で、病気で身体が不自由になってしまった方がいますが、病院のベッドにいながら役所にいる「OriHime」を操作して働いている例もあると聞いています。

先日、「OriHime」が働く期間限定のカフェをやっていたので石破(茂)さんと行ったのですが、私たちのテーブルを担当してくれた「OriHime」は、日常的に介助が必要で外で仕事ができなくなってしまった女性が島根県の自宅のベッドから遠隔で操作していました。彼女が「OriHime」を介してテーブルでオーダーをとりながら、いろいろな会話もして、私たちも楽しい時間を過ごすことができました。

今のテレワークはコールセンターだったり、あとは専門性を持った知的労働だったりしますが、分身ロボットがあれば、これからは接客業もできるようになります。障がいを持った方たちや高齢で外出しにくい方たちでも、「OriHime」を通して社会参加することができるようになるのです。

労働力不足に関しては少子化対策を最重要課題で取り組んでいますが、それが劇的に効いたとしても労働力の分野での効果は20~25年後の話ですから、今後数十年は、労働力が圧倒的に不足していきます。

やはり、女性・高齢者の活用推進やイノベーション、そして日本で頑張りたいと言ってくれる外国人労働者、そういうすべてのパッケージで成長戦略を進めていかなければなりません。

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埋め立て再開、辺野古移設は民意か否か https://seikeidenron.jp/articles/9906 https://seikeidenron.jp/articles/9906#respond Tue, 25 Dec 2018 07:30:28 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9906 米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の移設をめぐり、政府は移設先である名護市辺野古沿岸部の埋め立て工事を再開した。沖縄県の玉城デニー知事らの反対を押し切った形...

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米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の移設をめぐり、政府は移設先である名護市辺野古沿岸部の埋め立て工事を再開した。沖縄県の玉城デニー知事らの反対を押し切った形だが、政府の対応には全国的に批判の声が強まっている。

行政不服審査を請求、政府の強引な対応に約8割が「対話不十分」

普天間基地移設問題の原点は、この基地特有の“危険性”である。普天間基地は在日米軍海兵隊の軍用飛行場だが、周囲には住宅地が密集。“世界一危険な基地”とも称され、周辺ではたびたび墜落事故が発生している。

1995年の沖縄米兵による少女暴行事件を機に米軍基地への反対運動が起こり、日米両政府は辺野古周辺に移設する方針を決定。しかし、工法などがまとまらず、この計画は頓挫してしまった。その後、紆余曲折を経て、政府は元通りの辺野古移設案を決めた。

政府にとって誤算だったのは、2014年の沖縄知事選で、辺野古移設反対を公約に掲げた翁長雄志(おなが たけし)氏が当選したことだ。翁長知事は翌年、前の知事による辺野古埋め立て承認を取り消したため、工事は中断。これに対して政府は行政不服審査を請求し、石井啓一国土交通相が「承認撤回の効力停止」を認めたために今回、工事再開が可能となった。

ただ、行政不服審査というのは政府の対応に対し、国民が異議申し立てをするための制度。政府が審査を申し立てるというのは異例だ。政府の強引な対応からか、朝日新聞が12月の世論調査で「政府が辺野古沿岸部に土砂の投入を進めること」への賛否を聞いたところ、60%が反対と回答。賛成は26%にとどまり、約8割が「政府と沖縄県の対話が十分ではない」と答えた。

来年2月の沖縄県民投票がボーダーラインか

政府にも言い分がある。政府がアメリカや沖縄の地元関係者と協議を重ねてきた結果、辺野古以外の代替案を見つけることはできなかった。沖縄の求める海外移設はアメリカがのまない。そして、全国的には辺野古移設は一定の支持を得てきた。「普天間基地の危険性を除去するためには一刻も早い移設を実現すべきだ」というのが政府の基本的な考え方だ。

しかし、背景には「移設を実現するには今しかない」との計算ものぞく。沖縄県は来年、2019年2月に移設の是非を問う県民投票を行う方針。沖縄の民意が“反対”に決まってしまうと対応が難しくなる。また、来年春には統一地方選、夏には参院選を控える。選挙に悪影響を及ぼさないためにも今のうちにこの問題にけりをつける必要がある。

移設反対派の根拠のひとつが辺野古周辺海域の自然破壊だが、いったん埋め立ててしまったらキレイなサンゴ礁の海を取り戻すことはできない。政府はこのまま既成事実をひとつずつ積み重ねていくのだろうが、そこに“待った”をかけることはできるだろうか。

芸能人らの呼びかけで米ホワイトハウスに埋め立て中止を求める署名が10万人分以上、集まったという。ポピュリストで知られるトランプ大統領の目にとまったら……、トランプ大統領が急に関心を示したら……。あるいは想定外のことが起きるかもしれない。

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IWC脱退、強硬姿勢の陰に大物議員への“忖度” https://seikeidenron.jp/articles/9898 https://seikeidenron.jp/articles/9898#respond Tue, 25 Dec 2018 06:00:03 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9898 政府は「捕鯨」に反対する国際捕鯨委員会(IWC)から脱退し、商業捕鯨を再開する方針を固めた。国際協調を重視する日本が国際機関を脱退するのは極めて異例。まる...

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政府は「捕鯨」に反対する国際捕鯨委員会(IWC)から脱退し、商業捕鯨を再開する方針を固めた。国際協調を重視する日本が国際機関を脱退するのは極めて異例。まるで米トランプ外交のような強硬姿勢の背景には、政権中枢の大物議員への“忖度”がある。

規模縮小も批判にさらされ続ける日本の捕鯨

IWCは1946年に設立された国際機関で、日本は1951年に根拠となる条約に加入した。現在の加盟国は89。「クジラ資源の保護と持続的な利用」が目的だが、近年は“捕鯨推進国”と“反捕鯨国”の両社が激しく対立してきた。

紀元前からクジラ漁を行ってきた日本は積極的な捕鯨推進国の一つだが、年々反捕鯨国が増加。1982年に決議された商業捕鯨の停止(モラトリアム)を受けて日本は1980年代後半に商業捕鯨を停止し、現在は調査捕鯨とイルカを含む小型クジラの沿岸漁だけとなっている。

大幅に縮小した日本の捕鯨だが、それでも国際的な批判にさらされている。2009年には和歌山県太地町のイルカ追い込み漁を批判的に描いたドキュメンタリー映画『ザ・コーブ』がアメリカで製作され、その年のアカデミー賞で「長編ドキュメンタリー映画賞」を受賞。イルカ追い込み漁は“残酷”だとして世界から批判の目が向けられた。

鯨資源の調査を目的に行っている調査捕鯨についても捕獲後にクジラ肉として販売したり、学校給食等に提供されたりしていることから「実質的な商業捕鯨」との批判もある。積極的な反捕鯨国であるオーストラリア等との国際摩擦も強まっている。

こうしたなか、2018年9月に反捕鯨国がIWC総会で「いかなる捕鯨も認めない」と宣言。このままではいつまでたっても商業捕鯨が再開できないと判断し、来年6月末で脱退する方針を固めたという。脱退以降、日本の領海等で30年ぶりの商業捕鯨再開を目指す。

IWC脱退は日本の国益に資するのか

長年、商業捕鯨の再開を目指してきたとはいえ、「認めないなら脱退する」というのは日本らしくない。まるで米トランプ大統領の手法だ。そんな大それた判断を官僚ができるはずもない。背景にいるのは安倍政権で権勢を誇る自民党の二階俊博幹事長だ。

二階氏の地元は太地町を含む和歌山3区。地元の声を受け、かねて党内で捕鯨推進を主導してきた。二階氏は9月のIWC総会を受け、10月に自民党開いた捕鯨関連の会合であいまいな答弁を繰り返す外務省幹部を叱責。「党をなめている。もっと緊張感をもって会議に出てこい」と怒声を浴びせた。その結果が“IWCからの脱退”なのである。

また、捕鯨船の拠点がある山口県下関市は安倍晋三首相の地元。その首相は10月29日の衆院本会議で「一日も早い商業捕鯨の再開のため、あらゆる可能性を追求していく」と表明しており、政治判断での脱退が決まったということだ。

ただ、「IWCから脱退して商業捕鯨を再開」することが本当に国益に資するかは不透明だ。一部の世論調査では捕鯨を支持する声が多いが、捕鯨自体を支持しているというよりは「他国に口を出されたり、妨害されたりするのはおかしい」という側面が強いとの指摘がある。学校給食でクジラの竜田揚げなどを食べた世代はクジラ肉へのなじみが強いが、若者世代では「一度も食べたことがない」という声が多い。

実際にクジラ肉の消費量はピーク時の1960年代に20万トンを超えていたものの、現在は5000トンに過ぎない。「他国に食文化のことを言われる筋合いはない」というのはその通りだが、日本国内で近隣国の「犬肉」文化への批判が強いのも確か。クジラ肉にこだわるあまり、国際的な信用を下げるべきなのかどうかは慎重に判断されるべきだ。

特に今回は一部の有力議員への“忖度”により、外交政策に関する大きな政策判断が決まったという点がおかしい。いっそのこと党派を超えて国会で真剣に議論し、採決してみてはどうか。その結果の“IWC脱退”なら国民からも批判されないはずだ。

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諸刃の剣の日本郵政 アフラック2700億円投資 https://seikeidenron.jp/articles/9845 https://seikeidenron.jp/articles/9845#respond Fri, 21 Dec 2018 11:00:45 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9845 日本郵政グループが米保険大手のアフラック・インコーポレーテッド(以下アフラック)に約2700億円を出資すると発表した。アフラックの発行済み株式の7%を取得...

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日本郵政グループが米保険大手のアフラック・インコーポレーテッド(以下アフラック)に約2700億円を出資すると発表した。アフラックの発行済み株式の7%を取得し、4年間保有すると議決権が増す仕組みであることから、4年後には出資比率が20%に拡大し持ち分法適用会社となる。

他の大手保険会社との関係が悪化

日本郵政とアフラックは2013年に業務提携しているが、資本面でも提携、持ち分法適用会社化することで、“アフラックの収益向上がそのまま日本郵政の収益に直結する事実上のグループ入りする”ことを意味する。

だが、この出資は2万4000局のネットワークを通じていろいろな金融機関の金融商品を販売する“日本一の売り子”としての日本郵政にとっては諸刃の剣になりかねない。特に郵便局の窓口が代理店として商品を売る他の大手保険会社との関係が悪化することは避けられないだろう。

半年前から日本郵政はM&Aに出ることを公言していた。日本郵政の長門正貢(ながと まさつぐ)社長は2020年度までの中期経営計画を発表した5月の記者会見で、中計の3年間で「数千億円の投資を視野に収益の底上げを目指す」と語っていた。

このため「海外の運用会社の買収など、M&Aで時間を買う戦略が念頭にある」(市場関係者)と見られていたが、すでに提携関係にあるアフラックへの出資は、「安全を重視した投資でサプライズに乏しい」(同)と評価されている。

背景には、15年に豪州の物流大手トール・ホールディングスを買収したものの、高値掴みがたたり、減損処理(約4000億円)を余儀なくされ、民営化後初の最終赤字に転落した苦い経験がある。その後も野村不動産の買収に動くも、条件が折り合わず白紙撤回に追い込まれた。

国が筆頭株主の半官半民の日本郵政グループにとって、過大なリスクを取れる余地はない。だが、日本郵政グループのM&A戦略はこれで終わりと見るのは早計だろう。本丸は恒常的な収益低下にあえぐ日本郵便の買収戦略にある。

日本郵政グループのM&A戦略

2016年6月末に日本郵便の新社長に就任した横山邦男(よこやま くにお)氏は、就任インタビューで「国内で足らざる部分はM&A(合併・買収)や提携も今後出てくる」と、国内での企業買収を示唆する発言を行っている。

三井住友銀行出身の横山氏は、同行の元頭取であった西川善文(にしかわ よしふみ)氏が日本郵政社長に転じたのに合わせ、日本郵政に出向した経験を持つ。

「当時、西川社長が三井住友から連れてきた4人組の筆頭で、西川氏の懐刀と呼ばれていた。政治問題化した“かんぽの宿”の売却や日本通運との宅配事業の統合を主導したのも横山氏だが、西川氏の失脚とともの古巣の三井住友銀行に戻った」(日本郵政グループ関係者)という経緯がある。

その後、三井住友銀行では常務まで上り詰めたが、三井住友アセットマネジメント社長に転出したところで、官邸から白羽の矢があたり、日本郵便社長就任となったいわば出戻り組だ。

日本郵便はグループ内で唯一、上場していない中核会社で、収益面ではグループのお荷物といわれている。だが、2万4000局というグループ最大の強みである拠点網を持ち、日本最大の配送ネットと売り子としての潜在力がある。その日本郵便がどこを買収するかによって業界地図は大きく塗り替わる。

ゆうちょ銀行の限度額引き上げはいずれ撤廃まで

日本郵政グループをめぐるもうひとつの動きは、ゆうちょ銀行の限度額引き上げが政治決着したことだ。

統一地方選や参院選を控え、集票マシンとして期待される全国郵便局長会と族議員にとって、ゆうちょ銀の限度額引き上げは、日本郵政グループへの格好のアピール材料となる。

ゆうちょう銀行の預入限度額は2016年4月1日からそれまでの1000万円から1300万円に引き上げられたばかり。にもかかわず郵政民営化委員会は、[1]通常貯金の限度額の対象から外す、[2]限度額全体を引き上げる、[3]通常貯金と定期性貯金でそれぞれ別個の限度額を設ける――の3案を軸に検討を進めてきた。

日本郵政グループの長門社長は「(限度額の問題は)政令マターであり、郵政民営化委員会の案に基づき、われわれの監督機関である金融庁と総務省とで合意して決定される。われわれはその決定に従うだけ」と、あくまで政治の判断に委ねる姿勢を示してきたが、本音では近い将来、限度額は撤廃されると踏んでいる。

これに対して民間金融機関、とりわけマイナス金利で苦境に立つ地銀等は死活問題と強く反対しているが、ある日本郵政幹部は、「ゆうちょ銀はメガバンクのようなもので地銀とは競合しない。限度額が撤廃されても影響はないよ」とうそぶく。地銀関係者が聞いたら激怒しそうな発言だ。

金融庁は12月10日、全国銀行協会をはじめとする金融諸団体と意見交換会を開いた。この中で全国信用金庫協会の佐藤浩二(さとう こうじ)会長は、「ゆうちょ銀行の規模拡大のみを先行させる動きは断じて容認できない」と強調した。

しかし、政府はゆうちょ銀行の預入限度額を現状の2倍にあたる2600万円に引き上げる方針を固めた。普通預金にあたる通常貯金と定期性預金の預入限度枠を分離して、それぞれ1300万円まで、合計で2600万円まで預入可能とする。

民間金融機関の反対の声は完全に無視された格好であり、地銀以下の中小金融機関にとって生存を左右する劇薬となろう。

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人間関係のゴールは信頼関係を築くこと https://seikeidenron.jp/articles/9762 https://seikeidenron.jp/articles/9762#respond Fri, 21 Dec 2018 05:00:45 +0000 https://seikeidenron.jp/?p=9762 2000年の湘南美容外科クリニック開院以来、順調に患者の信頼を獲得し、SBCメディカルグループを拡大してきた相川佳之代表。しかし、その成功の裏には数々の失...

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2000年の湘南美容外科クリニック開院以来、順調に患者の信頼を獲得し、SBCメディカルグループを拡大してきた相川佳之代表。しかし、その成功の裏には数々の失敗があり、そこから学んだある“答え”があった。シリーズ2回目となる本稿では、相川代表が「仕事をするうえで最も大事なものの一つ」という、コミュニケーションにスポットをあてる。患者と医療従事者の信頼関係を築き、職場の雰囲気をよくする“相川流コミュニケーション”とは――?

SBCメディカルグループ 代表

相川佳之 あいかわ よしゆき

1970年生まれ、神奈川県出身。1997年、日本大学医学部卒業後、癌研究所附属病院麻酔科に勤務。大手美容外科を経て、2000年に独立、湘南美容外科クリニックを開院。料金体系の表示、治療直後の腫れ具合の写真を公開するなどの美容業界タブーを打ち破り、わずか18年で全国に75拠点80院を構えるまでに成長。さらに、審美歯科や頭髪治療、不妊治療、眼科、血管外科、整形外科、がん免疫療法など多分野に進出。2019年中には100拠点を予定。

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職場にコミュニケーションは不要と思っていた

藤沢院の経営が軌道に乗ったあと、2001年に横浜院、続けて2003年に新宿院を開院。2005年には渋谷院、大阪梅田院、名古屋院と新規開院を重ね、破竹の勢いで拡大してきたSBCメディカルグループ。そんな中で相川代表は、クリニックの経営効率化を理由に、ある勘違いをしてしまったことがあるという。

「職場にコミュニケーションは要らない、むしろ無駄だ。当時はそう思っていました。それで、お酒を断ち、スタッフとの飲み二ケーションもやめて、交流をほとんどしなくなってしまったのです」

ひたすら数字とにらめっこし、これからの組織運営やクリニック経営を考えることが、経営者としてすべきことだと思っていた。ところが、相川代表がひとり孤独に数字と対峙している間に、優秀な医師や看護師がどんどん辞めていった。それと同時に、患者数が減り、クレームだけが増えていったという。

「なぜ、だれも自分に付いてきてくれないんだろう……?」 そう自問自答したとき、相川代表は“コミュニケーションの重要性”を思い知った。

うまくいくチームには“うまくいく雰囲気”がある

その後、相川代表はコミュニケーションについて専門書を読んだり、講習会に参加したり、仕事がうまくいっている経営者に話を聞くなど、様々な方法でコミュニケーションの方法やスキルを学んだ。

「コミュニケーションは、無駄どころか信頼関係の原点であり根幹です。コミュニケーションなくして、良い人間関係はありません。当時はそのことに気付いていませんでした」

コミュニケーションの重要性を身に染みて感じた相川代表。そんな彼がSBCの新人研修で必ず最初にやるのは「アイスブレイク」だ。アイスブレイクとは、初対面の者同士が出会う場面で、緊張した硬い雰囲気を解きほぐすための手法のこと。これは、毎日の朝礼などにも応用できるという。

SBCメディカルグループ新人研修でのアイスブレイクの様子。隣の席同士でペアを組みハイタッチ。30秒後には打ち解け、全員が笑顔になる。

相川代表いわく、「SBCでも、毎朝アイスブレイクをやっているチームは業績が良い」とのこと。そして、うまくいくチームには“うまくいく雰囲気”というのがあり、それがお客様にも伝わるそう。

つまり、“雰囲気は目に見えないが確実に存在”していて、人間関係に良くも悪くも影響するということだ。

コミュニケーションの第一歩は自分自身のコンディション作りから

では、どのようにして職場のコミュニケーションを良くしていくか。まず、前提として“他人の気分は変えられない”と心得ておくことが大事だと、相川代表は言う。

「相手の機嫌を直そうとしても無理。たいてい余計に怒らせるか、自分だけ疲れるかして、徒労に終わります。コミュニケーションの基本は、相手を変えようとするのではなく、“自分を変えていく”こと。そのほうがずっと簡単です。自分が変われば、周囲も少しずつ変わっていきます」

たしかに、他人を笑顔にするのは難しいが、自分が笑顔になるのは簡単だ。面白いことや楽しいことがなくても、笑顔は作れる。朝出勤したとき、自分から笑顔で挨拶してみると、相手も自然に笑顔で返してくれるはずだ。そうやって常日頃から笑顔でいれば、周囲も笑顔で接することが当たり前になっていく。

ポイントは、自身のコンディションを一定に保つことだ。「だれでも気分に波がある人とは付き合いづらいもの。自分が一定のコンディションでいることで、相手に安心感を与え、人間関係を築きやすくなります」と、相川代表。

「他人と過去は変えられない。しかし、自分と未来は変えられる。それを学んでから、私も人に振り回されにくくなりました。自分で自分をコントロールできると、気分の浮き沈みもなくなって、とてもラクです」

気持ちの良い一日を過ごすためのテクニック

とはいえ、コンディションを一定に保つのは難しいこと。そこで、相川代表が実践しているのは“規則正しい生活”と“アハメーション”だ。

「不規則な生活をしていると、モチベーションを一定に保ちづらいことが研究から分かっています。そもそも、毎朝早起きする人でモチベーションの低い人って、あまり見たことがないですよね?」

不規則な夜型の生活リズムと、うつ病などのメンタル不調との相関関係は、厚生労働省も認めているところだ。とするならば、規則正しい生活をすることが、モチベーションを安定させる近道といえる。ちなみに、先述の“笑顔でいること”も望ましい生活習慣の一つだ。

「笑顔でいると、幸せホルモンのセロトニンが脳内で分泌されます。また、美容医療の面からも、リラックスした表情などで口角が上がり、いわゆる幸せ顔になります。逆に、人の悪口や不平不満ばかり言っている人は、口元が歪み、眉間にシワが刻まれて、疲れ顔になります」

また、アハメーションは、自分を肯定し自信を付けてモチベーションを上げるテクニック。「今日はモチベーションが上がらないから、仕事をしたくない」などということは、基本的には通用しない。そこで、拳を作り、「絶対やる!」と強く声に出して自分を鼓舞する。すると、不思議とモチベーションが上がり、やる気が湧いてくる。

「私も講演会や株主総会など“ここ一番”の前には、舞台袖でアハメーションをして気合いを注入しています」

毎朝の出勤前にアハメーションを習慣化すると、気持ちよく一日がスタートできそうだ。

“目に見えないもの”こそが数字を作る

話を最初に戻すが、「なぜコミュニケーションが大事か」と言うと、「相手との信頼関係を結ぶため」だ。心理学の用語でこれを「ラポール(信頼のかけ橋)」という。

ラポールのスタートは、自己紹介だ。自己紹介にこだわる理由について、相川代表はこう話す。

「SBCでは毎月、覆面調査員を全83クリニックに派遣しています。200点満点で、現在ようやく175点になりました。そこで分かったことは、“第一印象が大事”ということです。初めの印象が悪いと、あとから挽回するのは大変なこと。反対に、第一印象がいいと、何か問題が起きても聞く耳を持ってもらえます。この差は非常に大きなものです」

目の前の医師が手術が上手かどうかは、患者には分からない。しかし、自己紹介は誰でも分かる。患者が「この先生なら手術を任せてもいい」と思うか否かの判断は、初対面の挨拶によるところが大きい。

そのため、相川代表は患者を迎えるとき、身なりや言葉遣いはもちろんのこと、“相手と目を合わせて話す”ことを大切にしている。

「目を見て話すことで、私の気持ちが相手に伝わり、私も相手の気持ちをキャッチできます」

「目は口ほどにモノを言う」という、ことわざがある。「この先生は親身になってくれているか」、「人間的に信じられる人か」を、患者は医師の目を見てジャッジしているのだ。

「18年間クリニック経営をしてきて分かったことは、“目に見えないものが目に見えるもの(数字)を作る”ということ。リピート率や売上などすべての数字は、自身やチームの雰囲気が作っています。もし業績が上がらないなど迷ったときは、自分の普段のコミュニケーションのあり方など“目に見えないもの”を見るようにすると、何かヒントが見えてくると思います」

 

#03「習慣が人格をつくり、人格が運命を変える」(相川佳之流 目標達成と習慣づくり) ※近日公開

 

#04「TTP(徹底的にパクる)」(相川佳之流 成功のための行動)

 

#05「SBCメディカルグループのミッション」

 

#06「SBCメディカルグループのビジョン」

 

※すべて仮題

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