安倍総理!約束したんだから、四の五の言わずに定数削減をやれ!

2016.3.10

政治

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屁理屈をいって取り合わなかったり、自分の発言に責任を負わない政治家が多すぎる。政経電論の創刊号にも出ていただいた安倍総理は、僕の恩人だが、それとこれとは別の話なので、約束したことだけは実行してもらいたい。そう思っているのが僕の本音だ。

選挙の度に叫ばれる一票の格差

例えば、10万人の有権者がいて一人の議員の選挙区と、5万人の有権者に一人の議員の選挙区では、一票の格差が2倍ということになる。5万人の選挙区の方が、2倍声が届くということになるからだ。

理論的には、その格差を限りなくゼロに近づけなければ、憲法にも書かれている法の下の平等との整合性が取れなくなる。しかし、人口密集地域もあれば、過疎の地域もあるし、人口の移り変わりもあるので、現実的に等倍というのは不可能に近い。国政に限って言えば、参議院では5倍もあり、衆議院は2倍以上その格差がある。参議院はその区割りが都道府県別(大きな区割り)になっているので、小選挙区制(小さな区割り)を採用している衆議院に比べて、倍率が大きくなる。当然、人口の多い地域の方が、有権者一人当たりの議員が少なくなる。

今まで何度も、この件に関して訴訟が起こされ、司法の場で議論が行われた。最高裁は違憲とは断ぜずに、最近の判例では「違憲状態」が続いている。

以前、与党の幹部にこの件で話を聞いたことがある。

「国政が継続している以上、最高裁は違憲で選挙無効の判断をすることはできないし、たとえ、違憲と判断されても選挙のやり直しは現実的じゃない」と言って、是正にはあまり積極的ではなかった。いやいや、馬鹿言っちゃいけないよ。現実的であろうとなかろうと、不作為をしてはいけないわ。やれるかやれないかは別にして、実行への努力を最大限しないと。

日本国内閣総理大臣を実質的に決める衆議院総選挙での一票の格差は、2倍以内に抑える努力をする、というのが最高裁の判断だ。とにかく早急にやるべきだ。

国民を馬鹿にするな!国民を馬鹿にするな!

今すぐ定数削減に取り組むべき

国会議員の定数削減も同時に実行するべきだろう。やみくもに議員の数を減らせばいいとは思っていないが、僕は、一人当たりにもっとお金をかけて(秘書を増やして負担を減らすなど)、議員が仕事に専念できるようにすれば、不祥事も減ると考えている。ま、それよりも、今回は約束したんだから、四の五の言わずに定数削減をやれ、と言いたい。

まだ民主党政権だった2012年、自公民の3党で消費税関連法案を可決した。関連法案が可決したら解散すると合意があったのに、野田首相(当時)は解散に踏み切らず、自民党は「首相は嘘つき」と口激した。野田氏はたまらず、「嘘はつかない。定数削減を来年の通常国会でやり遂げるので、約束してくれるなら、来週にも衆議院を解散する」と宣言した。安倍自民党総裁(当時)は「来年の通常国会において、私たちの選挙公約として、定数の削減と選挙制度の改正を行っていく、こう約束をします。今この場でそのことをしっかりとやっていく。約束しますよ」と約束した。

公党の党首会談での話だから、言葉は重いはずだ。結局、その間に総選挙があったにもかかわらず、定数削減は行われておらず、この約束はどこに行ってしまったんだろうかと思う。政経電論の創刊号にも登場いただき、安倍総理は僕の恩人だが、それとこれとは別の話。定数削減、区割り再編に超消極的な自民党の党首として、今すぐに定数削減に取り組むべきだ。

僕は総理の言葉を覚えておく

衆院議長の諮問機関「衆院選挙制度に関する調査会」が、現行制度よりも人口比を反映する「アダムズ方式」を採用して、小選挙区7増13減、比例代表のブロック配分を1増5減にして、トータル10議席減の答申を出した。現行制度で大量当選してきた自民党は、せっかくの答申にも屁理屈をつけて取り合わず、2020年の大規模国勢調査まで先送りと、とんでもないことを抜かしている。国民を馬鹿にするなと言いたい。大新聞は軽減税率を認めてもらいその魂を売ったから、巨大与党にあまりキツイことは言わないだろう。だから僕が言おう。約束は守るべきだ。

さすがに、世論が厳しくなってくると、安倍総理も党に指示を出して、積極姿勢を見せだした。この点に関しては、連立を組んでいる公明党も、後ろ向きな自民党に対して苛立ちを隠さないので、四面楚歌(共産党は反対しているが、さすがに自民党と手を組むことはない)状態だ。いくら野党がだらしなく、ひどいからと言って、こういった問題には取り組まない、というのであれば、再び自民党も痛い目に合うに違いない。

安倍総理は約束した。「定数10削減は2020年の国勢調査まで伸ばすこと決してはない」と。政治は椅子取りゲームだから、自民党に不利なアダムズ方式を採用しないかもしれない。それはいい。審判をするのは有権者だから。とにかく屁理屈をつけても、約束したことだけは実行してもらいたい。僕はこの総理の言葉を覚えておく。