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編集長ブログ

臨時国会に冒頭解散→総選挙は、さすがに国民を馬鹿にしている

2017.09.19

政治

2コメント

急遽、衆議院解散風が吹き始めた。しかも、突風だ。

臨時国会に冒頭解散をして、そのまま選挙戦に突入というシナリオ。さすがに、国民を馬鹿にしているとしか言いようがない。

衆議院の解散権は総理大臣の専権事項のように言われているが、勝手にそれを行使していいとは、どこにも書いていない。逆に憲法違反の疑いもある。憲法には、内閣不信任案が可決したとき、としか書いていない。

僕個人としては、内閣不信任案が否決されても解散していい、とすればいいと思っている。そうすれば、野党も馬鹿みたいに審議を遅らせることが目的で、否決される不信任案を乱発はできないだろう。お互いに覚悟をもってやれ、と言いたい。

百歩譲って、解散をその判断のみでしていいのは、国民に審判を仰ぐ重要なイシューがあるときのみだ。今回は、消費税増税の使い道を変えるから、その審判? それで、解散して信を問うことか? 取ってつけたようにしか思えない、というか、間違いなくそうだろう。

消費増税は2019年10月(確か)だから、任期満了の時の選挙(2018年、9月?)でよくね? そんな、思い立ったように急にやることか?

イギリスも首相の解散権を縛り、国会議員(実質一院制みたいなものだから、下院のみ)の3分の2以上の賛成があった時に解散していいことにした。ん? 今は与党で衆議院議員が3分の2いるから、できないこともないか、、と言っても、それを衆議院で諮る必要はある。

そうしなければ、与党は4年間のうちに勝てそうなタイミングでのみ解散を行い、いつまでも、政権交代が行われず、国民の機会を奪うことになる。とは言っても、野党第一党が、センスがあまりにないから彼らにやらせたいとも思わないのだが、、、

だから、今のうちに解散してしまえ、ということなのだろうが、それはあまりに身勝手だ。小池新党の準備が整う前に、元民進党の山尾議員の不倫問題、などなど、今やった方が有利だと思うから、突然の解散へと傾いたのだろう。しかーし、じゃあ、内閣改造はなんだった? する必要もなくない? そんで、支持率が少し回復したから?

僕個人は、何度も言うが、安倍総理との深い親交があり、個人的には応援している。でも、それとこれとは別だ。それこそ、傲慢だと思う。

逆に野党にとって、解散してくれるというのは、千載一遇のチャンスのはず。それ以外に政権交代するチャンスはないのだから。しかし、民進党においては、離党者はごろごろ出るは、党首には昔に出ていた名前です、の人しか選べず、センスのかけらもない。

どちらを選ぶか、ではなく、どちらがダメか、を選ぶ選挙だ。。。

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2コメント

Nature

憶測はあったようですが、ここまですんなりだとは思いませんでした、。
臨時国会での、もりかけ疑惑追求から逃れるためという話もありますし、北朝鮮問題が過熱するなかでの解散は批判しか生まないのではと思います。
政治的空白は、有事に備えて即時対応ができるよう官邸で待機。という手段に置き換えられるそうで、街頭演説に立たずに済む可能性まであるとか。
悪い話しか聞かないですね。

2017.09.19 11:17 pm

jigo.

憲法7条があるからおかしな解散するんですよね? だったらそれこそ憲法改正すべき。選挙は数百億円の経済効果があるとか言いますけど、毎度毎度引っ張り出される国民の身にもなれって感じ。理由もないものにまともな投票なんてできるわけがない。でもそうか、判断力を奪った上でやるためか。まじ姑息。ドイツの建設的不信任の考え方を取り入れた方がいいです。

2017.09.19 2:35 pm

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佐藤尊徳

株式会社損得舎
代表取締役社長/「政経電論」編集長

佐藤尊徳さとうそんとく

1967年11月26日生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部卒。1991年、経済界入社。創業者・佐藤正忠氏の随行秘書を務め、人脈の作り方を学びネットワークを広げる。雑誌「経済界」の編集長も務める。2013年、22年間勤めた経済界を退職し、株式会社損得舎を設立、電子雑誌「政経電論」を立ち上げ、現在に至る。著書に『やりぬく思考法 日本を変える情熱リーダー9人の”信念の貫き方”』(双葉社)。
Twitter:@SonsonSugar
ブログ:https://seikeidenron.jp/blog/sontokublog/

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