2016年9月20・21日の金融政策決定会合において、日本銀行は、「目で見る金融緩和の『総括的な検証』と長短金利操作付き量的・質的金融緩和」というレポートを発表した。いわゆる”金融政策の総括的検証”である。今回は、多くの日本国民にとって何が何やら分からない日銀の”…
安倍政権が閣議決定した「未来への投資を実現する経済対策」。”28.1兆円の事業規模”といわれているが、実態が見えてこない。経済対策という抽象的表現ではなく、具体的政策という”中身”を見てはじめて、政府の政策の将来的効果を推し量ることが可能になる。 「未…
2020年、東京五輪が開催される。15年12月、日本銀行はその影響で、日本の実質GDPが年に0.2%~0.3%押し上げられるという試算を発表した。本稿では、東京五輪開催の経済効果について、経済効果の意味という基本的な部分から解説しよう。 “経済効果”の意味 経済効果とは、&#…
少子高齢化により、生産年齢人口対総人口の比率が低下することで、我が国はいよいよ”超人手不足”の時代に入りつつある。だがしかし、人手不足期の”生産性向上”こそが、経済成長の王道なのである。ところが、なぜか我が国では人手不足解消のために”外国人…
2016年1月29日、日本銀行が「マイナス金利政策」に踏み切った。10日後、”10年物国債金利の利回りがマイナス金利”に。さらに、黒田日銀総裁が”預金のマイナス金利”について国会で答弁した。今回はこの”3つのマイナス金利”につい…
生産コストの安さを武器にしてきた中国の「単位労働コスト」が、日本を上回ったことが話題になっている。さて、「単位労働コスト」とは何だろうか。 産業革命に見る「単位労働コスト」 帝国主義黎明期、イギリスは、当時世界最大の綿製品の製造大国であったインドに対し、「保護貿易」を実施。最終的には、自国へのインド…
多くの日本国民は”経済力”について、”おカネの量”であると間違った思い込みをしている。そもそも”おカネ”とは、債権と債務の記録に過ぎない。真の意味での経済力とは、国民の需要を満たす供給能力。すなわち”モノやサービスを…
日本国民の多くは”経済成長”、すなわちGDP(国内総生産)拡大の理由を”人口増”あるいは”輸出増”であると誤解しているのだ。実は、経済成長とは”生産性向上”以外ではほとんど起きないというのが真実なのである…
5月29日。総務省が2015年4月の消費者物価指数を発表した。日銀のインフレ目標の指標であるコアCPIは、0.3%。しかも、消費税増税の残滓が0.3%あるため、増税の影響分を除くと「ゼロ」に終わってしまった。 読む前に要チェック ●マネタリーベース日本銀行券(現金紙幣)と貨幣(政府が発行した硬貨)の…
2013年4月に黒田東彦元財務官が日本銀行総裁に就任。副総裁となった岩田規久男教授の「コミットメントと期待インフレ率」理論に基づき、2年間でインフレ率を2%に引き上げるインフレ目標が設定されたが……。 日本銀行の失敗 日本銀行が2013年4月に”2年間で2%へ&#…
今回は「生産性」である。企業というミクロレベルにとって、コストカットや生産性向上は常に正しいが、国民経済というマクロレベルから見ると、必ずしもそうはならない。国民経済における生産性の意味を知ってほしい。 マクロレベルから見た生産性向上とは何か? 生産性向上とは、企業にとっては「労働者一人当たりの付加…
ノーベル賞経済学者のポール・クルーグマン教授が、「現代ビジネス」のコラムで「お金の面で成功しているということは、経済が実際にどう動くかを知っているということではないか? 本当のところ、答えは『ノー』だ。」と書いていた。クルーグマン教授の真意を理解すると、現在の経済政策の混乱の本質が見えてくる。 経営…