政治

実は以前から、露・中 vs 日欧米の対立構造

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尊徳編集長の解説でニュースが”わかる”!
Q.英独仏が、アメリカを差し置いてロシアと取引するメリットはあるのでしょうか?

A.地政学的にヨーロッパはロシアと近いですからね。

 英独仏がアメリカを差し置いて、というよりロシアが経済的事由を理由に、英独仏とアメリカを分断させようとしているんですよ。オバマ大統領は対シリア政策などで、外交的に内外から批判を受けているので、趨勢を挽回するためにもロシアには強硬に対処しています。
 しかし、パイプラインでエネルギー(天然ガス)の供給等を受けるヨーロッパはロシアとの結びつきが強いので、アメリカとの温度差があります。フランスは武器も輸出していますからね。プーチン大統領は孤立しないように、G7の後、間髪を入れずにヨーロッパを訪問するのでしょう。ウクライナの問題がなければもともとG7(ロシアを入れればG8)に出席するはずでしたからね。

Q.ロシアと中国が協力関係を強めるなか、G7など日欧米との対立構造ができていないでしょうか?

A.対立は以前からですよ。

 ロシアと中国は隣国の大国だし、共産国家(ソビエト連邦)だったこともあり、近年は親しい間、というよりも敵の敵は味方という感じで手を組むことがよくあります。
 中国は世界第2位の経済大国になったこと、アメリカの力が相対的に落ちてきたことで、少し先鋭的になっていることもありますね。(佐藤尊徳)
[参考:「対ロ政策、米欧分断狙う プーチン氏 英独仏首脳と会談へ」(日経新聞7面 2014年6月5日)]

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