政治

欧米vsロシアの制裁合戦の着地は?

0コメント

ウクライナ問題をめぐり、ロシアと欧米の経済制裁合戦が激化しています。ロシア側は、プーチン大統領がロシアに対して制裁を科した国から1年間、農産物などの輸入を禁止・制限する指示を出したことに加え、欧米の航空会社の飛行機がロシア領空を通過することを禁止することも検討。これにより、航路の見直しが必要になるほか、移動時間や燃料費の上昇が懸念されるなど影響は次第に大きくなりつつあります。
ロシア政府関係者の個人と法人の銀行口座を凍結した日本は、今のところ農産物の輸入禁止対象にはなっていません。
3、4月のアメリカ国内のロシア資産凍結、ロシア人の渡航禁止などに加え、8月に入ってアメリカとEUが科した制裁はロシアの主要企業にも及んでいます。

尊徳編集長の解説でニュースが”わかる”!

Q.欧米、ロシアのどちら側にもダメージが出るのに、かまわず報復し合っています。着地はどこに向かっているのでしょうか?

A.振り上げた拳を下ろす場所がないので、着地など考えてないんじゃないですか?

 プーチン大統領も強気に見えて、本当は困っている気がします。国内も以前のように磐石ではないので、不平不満を外にぶつけさせる方が得策でしょう。”欧米にいじめられて苦しくなったロシア”ということにするのでは?

Q.ウクライナの国境周辺に約2万人の兵力を集めているとか。”治安維持”とかいって軍事介入した場合、ウクライナはロシアのものになってしまうのですか? なぜクリミアだけでは満足できなのでしょうか?

A.クリミアだけで満足してると思いますよ。

 ウクライナの民族問題は複雑です。単一民族の日本人にはわからないかもしれないけど、親ロシア派=ロシアが支援している、と考えない方がいいと思いますよ。民間機を撃墜したという映像をウクライナ政府が流しましたが、合成だった疑いも指摘されていますし。
 プーチン大統領にとってクリミア編入は大きな実利で、それ以上は望んでいないと考えます。(佐藤尊徳)
[参考:「欧米・ロシア 制裁の応酬」(日経新聞3面 2014年8月8日)]

★★もっと知りたい!読者が限られたメルマガならではの濃い情報★★
無料メールマガジンの登録はコチラ