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学生よりも企業が大変な就職戦線

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人手不足の波は、新卒採用にも影響を及ぼしています。2015年春入社予定の新卒採用はピークを過ぎましたが、企業側では内定辞退防止の対応に追われています。景気回復の影響もあり、今年は学生の約半数が2社以上から内定を得ている一方、内定辞退される企業が後を絶ちません。人材は大手企業に流れる傾向にあり、今後必要な定員を確保できない企業は夏、秋採用を増やすことになるといいます。

尊徳編集長の解説でニュースが”わかる”!

Q.2016年度は、経団連のルール見直しによって、新卒採用の広報、選考活動時期が3~4ヵ月後ろ倒しになりますが、なぜこの見直しはされたのでしょうか? また、これによる企業側と学生側のメリット、デメリットはありますか?

A.表向きの理由は学生の本分が勉学にあるということです。あまり早くから就職活動をすると、勉学に身が入らないからです。早いうちに内定を取ったら、そのあとは安心してしまいません?

 デメリットは、もし決まらなかった場合、そのあとに時間的な余裕がないので、焦って決めなければなりません。メリットとしては、将来のことを決めるのだから少しでも考える時間が長い方がいいでしょう。
 ただ経団連に入っていないような中小企業でも、やりがいがあるところはいっぱいあるんですけどね。学生側がもう少し情報を取得できて、中小企業がもっとうまく伝達できれば、就職のミスマッチが起きなくて済むんですけど。

Q.予算のある規模の大きい企業はインターンシップやセミナーなど、多彩な広報活動を通して認知度向上を狙うことができますが、それができない中小企業はどうやって人材を確保しているのでしょうか?

A.中小企業は合同セミナーなどで宣伝をしますが、弱いですよね。

 企業は人なり、ですから、どの企業も優秀な学生が欲しい。伸びている企業はとにかく、新卒採用に時間とお金を掛けています。
 逆に僕が聞きたい。皆さんだったらどのような企業に魅力を感じて、中小がどのようにアピールすればいいのかを教えてください。(佐藤尊徳)
[参考:「内定学生 引き留め躍起 企業、半数辞退で対策」(日経新聞3面 2014年7月8日)]

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