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時価総額を増やす企業、減らす企業

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19日の株式市場で多くの主力企業の株価が上昇。金融危機(リーマン・ショック)前の2008年6月以降、時価総額1兆円を上回る会社数が100社に達し、6年ぶりの水準となりました。
6年前と比べ、1兆円企業の顔ぶれは20社以上入れ替わり、海外の成長を取り込んで業績を拡大している企業が新たに登場する一方、海運や電力会社は時価総額を減らすなど、顔ぶれに変化がみられます。

尊徳編集長の解説でニュースが”わかる”!

Q.ソフトバンク、楽天、KDDI、オリエンタルランドなどのサービス関連業が時価総額を増やし、任天堂やソニーなどの製造業は時価総額を減らしているようですが、要因は何だと思われますか?

A.台湾、韓国、中国などの台頭で技術力の優位性が失われてきたことが要因でしょう。

 高度成長期には「鉄は国家なり」と言われました。新日鉄は経団連会長を2期連続で輩出し、国政にも大きな影響を及ぼしました。その後、電機産業(ソニー、東芝など)が隆盛を誇り、ものづくり大国日本、技術立国、と日本の技術がもてはやされました。

 しかし、徐々に上記の国々が追い付いてきたというわけです。成熟社会になってくれば、ハード面よりもソフト面の充実に人の価値観が移るのは当たり前のような気がしますけどね。

Q.金融危機以前と、金融危機後で、投資家が評価する企業の市場価値に変化はあると思われますか?

A.ないと思います。

 金融危機前だろうが、後だろうが、投資家に成長すると思われる企業は変わりません。というか、時代によって選別する企業は変わるでしょうけど、バリューがある企業を選ぶのは投資家の眼ですから、より価値の高い企業に投資しようという意欲は変わらないと思いますよ。ただ、金融危機後は慎重になっていたものが、現在は”のど元過ぎれば熱さ忘れる”状態にはなっている気がします。(佐藤尊徳)
[参考:「1兆円企業 顔ぶれ交代」(日経新聞3面 2014年8月20日)]

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