日本におけるカジノ解禁を目指す超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(2010年4月発足)は、カジノを中心とした総合型リゾート(IR)を推進するIR推進法案、通称【カジノ法案】を検討してきました。
しかし、公明党や民主党からはギャンブル依存症や青少年への悪影響を懸念する声が出ていたため、7日、議員連盟は役員会を開き、カジノの利用を当面、外国人に限定する方向で調整することを確認しました。
日本人の利用については別途法律を定めることとし、今国会の成立を目指します。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q.カジノ法案の目的は外国人観光客を増やすことでしょうか?
A.表向きは統合型リゾート法案で、カジノ法案じゃないんだけど、一応インバウンド(訪日外国人)のためということになっているよ。
Q.ギャンブル依存症や青少年への悪影響に対する懸念は海外も同様だと思うのですが、どの国も自国民にはカジノをさせないような施策をとっているのですか?
A.韓国にもカジノはあるけど外国人専用。
シンガポールにもあるけど、合法化までは紆余曲折あって2005年にようやく認められた。自国民に対して法規制はしてないけど、依存性にならないように推奨はしてないし、対策もとっているよ。
日本のようにパチンコ屋さん(ギャンブルと言わない人もいるが)がすぐ近くにある環境は世界的にも珍しくて、日本は他国に比べて依存性が多いらしい。
だから、これから賛否両論の激論が交わされると思う。
Q.編集長はカジノ法案に賛成ですか? 反対ですか?
A.観光客が増えてビジネスチャンスが増えるし、合法化してもいいと思うけど。
メリットとしては、あとは周辺の建設需要と雇用が増えるなどがある。
日本では「賭博及び富くじに関する罪」があって賭博を禁止してるんだから、悪影響があると思ってたわけでしょ。屁理屈つけてパチンコとか宝くじとか認めてるけど。
ということは、賭博には中毒性があるということ。それでもやるというなら、それ以上に経済的に潤うことのメリットが大きいと判断されるということだね。
でも、外国人の入場料を安くするなど、法規制は必要だと思うよ。(佐藤尊徳)
[参考:「当面 外国人に限定 カジノ法案 議連が修正検討」(日経新聞4面 2014年10月8日)]
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