財務省が発表した国際収支統計によると、2014年度の旅行収支が1959年度以来、55年ぶりに黒字となりました。2013年度の5304億円の赤字から、2014年度は2099億円の黒字です。
旅行収支は、日本を訪れた外国人が払ったお金と、日本人が海外で使ったお金を差し引いたもの。背景には訪日外国人の急増があります。2014年度は1467万人で過去最多。アジア近隣の諸国が豊かになったのに加え、ビザの発給要件の緩和や円安が訪日を後押ししています。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q記事にあるビザの要件緩和のように、外国人を呼び込むために、政府はほかにどのような取り組みをしているのですか?
A「クールジャパン」って知ってる? 日本政府は近年、外国人観光客を呼び込むために、さまざまな努力をしてるよ。
「クールジャパン」と銘打ち、日本の文化などを積極的に海外に発信し、訪日客を呼び込むようにしている。無料Wi-Fiスポットを広げたり、官民一体で外国人を取り込もうと結構本気になって取り組んでる。
Qこの55年ぶりの黒字は、今後も続くのでしょうか?
Aたぶん、しばらくは続くと思う。
日本は今後、少子高齢化で国内消費はますます細るし、東京オリンピックに向けて外国人観光客を呼び込む方策は官民問わずどんどんと出てくるだろうからね。
(佐藤尊徳)
[参考:「訪日消費が原動力 旅行収支55年ぶり黒字」(日経新聞朝刊3面 2015年5月14日)]
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