東京大学発のベンチャー企業、アクセルスペースが超小型の衛星を50基打ち上げ、気象や地形画像などのデータを提供するサービスを始めます。
アクセルスペースは超小型衛星を開発するにあたり、汎用部品の活用や性能試験の簡略化などによって、コストを大手メーカーの5分の1~10分の1程度にし、10億円以下に下げることに成功。低コストの周回衛星を数多く打ち上げることで、地球の大半を観測できるようになり、より広範に気象や地形などの情報を把握可能に。
ビッグデータの提供や解析で、他社との協業も検討していく予定。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q日本の商用衛星は海外と比較してどのぐらいの業界規模なのでしょうか。
Aサービス(衛生を使った放送など)まで入れるとまた少し変わるけど、打ち上げ数でいうと世界の6~7%くらい。
もともと宇宙技術は軍事的な要素がとても強いので、アメリカとロシアの開発競争から始まっている。古くはソビエト(現ロシア)のガガーリンが初めて宇宙飛行をした後に、アポロ(アメリカ)が開発された。軍を持たない日本は武器も輸出できずに、宇宙技術も遅れをとった。それが今も響いているんだよ。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q ビッグデータと聞くとマーケティングのイメージが先行しますが、気象や地形なども関係するのでしょうか?
A気象などはビッグデータが必要だよ。
天気予報って100%当たるわけではないでしょ。それに文句を言う人も多いけど(笑)、計算が膨大で大変なんだよ。過去の膨大なデータで計算しても、台風の進路を間違えたり、雨が降るのがわからないことなどしょっちゅう。
地形も、地震や自然災害を予知するためにもデータが必要でしょ。だからビッグデータで少しでも精度を増していこうとしている。衛生の技術というよりも、計算の早さや正確さに関することだね。
(佐藤尊徳)
[参考:「衛星50基で全地球カバー 画像、割安に提供」(日経新聞朝刊11面 2015年5月27日)]
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