TSUTAYAなどで使われている共通ポイントカード「Tカード」が、電子マネーとして広く使えるようになります。まずは、6月末から国内のファミリーマート1万店超で使用できるように。
TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は2014年11月から電子マネー事業に参入。電子マネー「Tマネー」は、Tカードに現金をチャージし、買い物する際に現金の代わりに利用する仕組みで、電子マネー機能を使えば、通常のポイントにプラスして500円で1ポイントが得られます。
現在はTSUTAYAなどでしか利用できませんが、ファミマを皮切りにレストランや家電量販店など、全国のTポイント加盟店でも広げていく予定。
年々増え続けている共通ポイントと電子マネーの利用者。CCCは双方の融合でTカードの利便性を高め、激化する顧客の争奪戦の競争力強化に挑みます。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Qこのまま競争激化と業界拡大が進めば、現金を持ち歩くよりもカード1枚を携帯している方が便利な世の中になりそうですね。
Aそう思うよ。おサイフケータイ®などまさにそうでしょ。
企業はポイントカードでユーザーを囲い込みを狙ってる。ポイントを付けて、自分たちの陣営に引き込もうと躍起。でも、イオンとセブン、JALとANAなど、敵対する企業同士が一緒にはできないでしょ。いろんなポイントがかさんで企業も大変になるよ。
Q利用できる共通ポイントを限定することが顧客流出につながるとして、加盟店側が複数の共通ポイントを採用する動きも広がりつつあるといいます。これからは”特定のポイントが使える”ではなく、”何種類のポイントが使える”が売りになっていくのでしょうか?
A加盟店としては、たくさんのレパートリーを揃えた方がいいだろうね。
ローソンなどで使える「Ponta」だけ、「Tカード」だけ、という具合に一つの陣営だけに加盟していたらお客が流れてしまうことも考えられるので、個人経営の飲食店など、どちらかの陣営に肩入れしなくてもいい場合などは、複数のポイントを取り扱えるほうがいいでしょ。
でも、売りにはなるだろうけど、負担も増えるから、それが良いかどうかは一概には言えないけどね。
(佐藤尊徳)
[参考:「電子マネーの陣、『Tカード』本格参戦 月末、ファミマ全店で」(日経新聞朝刊3面 2015年6月24日)]
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