アメリカのマイクロソフトが最新OS「Windows10」のサービスを2015年7月29日から始めました。目玉は「Windows7」以降の利用者を対象にした、ウィンドウズ史上初の無料アップグレード。
2012年以降、パソコン市場は、スマートフォンの台頭で縮小が続いています。マイクロソフトは、スマートフォン市場の競争力に直結するアプリ数がグーグルやアップルに大きく水をあけられたまま。
「Windows10」の無料化は、OSで稼ぐ従来のビジネスモデルではなく、アプリやゲームなどで稼ぐ、新しいビジネスモデルを確立するための大きな”賭け”。マイクロソフトは、売り切り型のソフト会社からクラウドで安定的に稼ぐサービス会社への脱皮を目指します。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Qクラウドでの安定的な稼ぎとありますが、どういうことなんでしょうか?
A簡単に言うと、クラウドはデータをインターネット上に保存するというもの。
自分のPCやスマホなどには、何バイト、何ギガバイトなどデータ保存ができる量があるでしょ? それを超えても、たくさん保存したいものや、ビッグデータ等大容量のものであれば、インターネット上に保存して、その都度取り出せばたくさんのものが使えるじゃない。ストレージサービスのDropboxなんかはその典型だね。
また、それこそGmailをはじめ、EvernoteやSugarSyncなどのウェブアプリは、ブラウザ上で使用できるツールとクラウドが組み合わされたクラウドサービス。今では当たり前になってきてるよね。
Q尊徳編集長はこの”賭け”うまくいくと思いますか?
Aうまくいくかどうかはわからないけど、無料にするしかなかったってことだと思う。
無料のOS「Linux」などが出てきたから、わざわざ有償のWindowsを入れなくてもいいじゃない。ということは、もうビジネスモデルが廃れてきたということで、圧倒的な技術力で差異化を図るか、別のもので稼ぐしかないでしょ。ただ、マイクロソフトが以前のように世界を席巻できるとは思えないけど。
[参考:「クラウド主軸一段と 『ウィンドウズ10』無料更新 きょう開始」(日経新聞7面 2015年朝刊7月29日)]
[わかるニュース]経済新聞やテレビをはじめとする難しい政治・経済のニュースを、就職活動に役立てたい現役大学3年生のT君が、気になることを尊徳編集長に質問します。
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