「無所属議員」とは、一般的に既存政党に属さない議員のことを指す。政党に属せば「ヒト・カネ・モノ・情報」や「看板」などメリットは多大。まさに”寄らば大樹の陰”だ。
しかし反面、政党の方針や規則に縛られ、勝手な発言ができないという不自由さも出てくる。また、党内の派閥争いに巻き込まれる可能性も高い。
これらを嫌い、あえて無所属を選ぶ者も少なくないが、大金持ちか強力な支持基盤・知名度がなければ選挙に当選することは難しい。不祥事で古巣から追放されたり、意見が合わず飛び出したりした議員が無所属になることも多い。
2016年9月現在、衆議院に13名、また参議院には「無所属クラブ」という会派を名乗る議員4名と、会派に属しない一匹狼が4名いる。
ちなみに「会派」とは、意見が合う議員らが国会内で共闘するグループのことで、「政党」と混同しがちだが、政党を独立国家に例えるなら会派は同盟関係のようなもの。無所属は国会内での発言力が弱いため、他の無所属議員や既存政党と会派を結成するケースが一般的。
会派は法的にも優遇され、例えば、国会本会議での代表質問権(通常国会で5名以上、臨時・特別両国会で10名以上の会派)や党首討論に参加する権利、立法事務費の支給などが付与される。