トヨタ自動車は高級車ブランド「レクサス」をインドで売り出します。2017年にも多目的スポーツ車(SUV)やセダンを売り出す方針。これでトヨタはBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)すべてで取り扱う体制になります。
自動車販売会社の業界団体の発表によると、1~6月の新車販売台数ランキングでトヨタのハイブリッド車(HV)「アクア」がトップに。2位~5位まで軽自動車が続くなか、圧倒的な存在感を見せています。6月単体の新車販売台数ランキングでも、普通車5車種のうち4車種がトヨタ車という結果となりました。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q国内外を制しているトヨタですが、他社に差をつけた理由は何でしょう?
A現状に甘んじてないからじゃない?
何でもそうだけど、トップになると守りに入ってリスクを背負わなくなる。トヨタは数年前にアメリカで起こったリコール問題で、辛酸を舐めた。そういう苦労もあって今の地位を築いているから、消費者と向き合う姿勢もあるんじゃないかな。
トップ企業が攻めに出れば大胆なこと(研究開発費の増大など)もできるから、さらに差をつけられることになる。失敗すればその分リスクも高いけどね。燃料電池車などを先行開発し、ハイブリッドでも先を行くトヨタが強いのは仕方ないよね。
Q BRICsなどの有力新興国が環境志向に変化するにはまだ時間がかかるでしょうか?
Aそう思う。でも、急激に変わると思うよ。
先進国も、そのような時代はあったけど、世界全体の技術革新がまだ追いついていなかった。けど、今は技術が確立されているから、広がるのは早いと思う。先進国が費やした時間と、新興国が費やす時間は同じじゃない。低燃費の方がランニングコストは得になるし。
[参考:「インドにレクサス トヨタ、17年にも販売店」(日経新聞朝刊1面 2015年7月7日)]
[わかるニュース]経済新聞やテレビをはじめとする難しい政治・経済のニュースを、就職活動に役立てたい現役大学年生のT君が、気になることを尊徳編集長に質問します。
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