ブラック企業に生産性向上などありえない

2015.7.3

企業

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 靴の販売店「ABCマート」の都内2店舗で、従業員に対し労使協定で定められた残業時間を上回る月100時間超の違法な残業をさせたとして、東京労働局は同社を東京地検に書類送検しました。

 同社は過去にも長時間残業が横行しているとして労働局に是正勧告されていて、「今回の事態を重く受け止め、コンプライアンスに万全を期す」とコメントしています。
 
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説

Qいわゆる「ブラック企業」の調査対象が、大企業中心なのはどうしてでしょうか?

A一罰百戒。

 名前のある大きな企業をまず懲らしめて、世間に周知させる方がてっとり早い。思い当たる企業は自らを律してやめるよ。それでもブラック企業と呼ばれる企業は今後、世間から受け入れられなくなるよね。


Q政府のブラック企業対策は進んでいますが、企業の生産性との兼ね合いはどのように取っていくのでしょうか。

Aブラック企業が生産性向上などありえない。

 生産性の向上とは、社員のモチベーションやモラルの上昇があって初めて実現されるもの。長時間労働させて固定費を削っている企業は生産性が上がっているとは言わない。

 結果的に信用も失い、生産性も落ちるよ。従業員が前向きに仕事して、ロイヤルティーを高く保たないと生産性は上がらないから。
[参考:「違法残業で書類送検 ABCマート 法人・役員ら」(日経新聞朝刊35面 2015年7月3日)]

[わかるニュース]経済新聞やテレビをはじめとする難しい政治・経済のニュースを、就職活動に役立てたい現役大学年生のT君が、気になることを尊徳編集長に質問します。

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