尊徳編集長の解説でニュースが”わかる”!
Q.ベースアップとは?
A.定期昇給分とは別に基本給(ベース)がアップするもの(ベアと呼ぶ)
従業員の年齢が上がることにより、通常企業は定期昇給があります(基本は4月)。
基本給は、賞与の計算(×何ヶ月分など)にも影響しますし、後の退職金の計算にも使われます。よって、定期昇給以外にベアがあれば従業員は総合的に潤います。ここ数年の企業は業績連動型で、賞与によって従業員に還元をしていました(この方法だと悪い時には調整できる)。しかし、全体の消費アップ(デフレ脱却)のためにも政府はベアを望んでいます。
Q.大手企業にベアを促すために政府がしたことは?
A.企業へのお願いです。
政府が企業に強制力を持ってベアを即すことはできません。
しかし、法人税の軽減など、政府が企業側の要望に答える形でお願いすることはギブアンドテイクになります。実際に、復興特別税を前倒しで廃止して企業の負担を減らしたので、経団連企業等は政府の要望に応えています。
Q.成長戦略について、安倍政権が6月に見直そうとしている点は?
A.どうするんでしょう?(笑)
最近、総理とお話する機会がないので、どこまで踏み込むのかはわかりませんが、足踏みしている日本の株価は頭の痛い問題でしょう。アベノミクス第三の矢を矢継ぎ早に放たないと、ウクライナの問題などが重しになって株価が上がらないとなったら、支持率に影響するかもしれませんからね。現に、第一次安倍政権は株価の下落とともに支持率が落ちましたから。(佐藤尊徳)
[参考:2014年4月17日 日経新聞 2面「賃上げ、16年ぶり7000円台」]