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サラリーマンの社畜化?[ギリギリセーフの『非エリート論』]

電子雑誌「政経電論」第11号掲載
2015年07月10日
読了時間: 約2分45秒

会社の奴隷と化した社員を皮肉たっぷりに表した「社畜」という言葉。「ブラック企業」とセットで、近年さまざまなところで見聞きするようになりました。極めてネガティブな表現に聞こえますが、果たしてそうでしょうか? そもそも「社畜」と言っているのは誰か、という話です。

「集団的な統率力」と「社畜」は日本人的な気質の表裏

 「社畜」という言葉をご存知でしょうか。Wikipediaによると、「主に日本で、勤めている会社に飼い慣らされてしまい自分の意思と良心を放棄し奴隷(家畜)と化したサラリーマンの状態を揶揄したものである。『会社+家畜』から来た造語で、『会社人間』や『企業戦士』などよりも、皮肉が強く込められている言葉である。英語圏では同様の概念として『wage slave』(賃金奴隷)が存在する。」とあります。

 何とも痛烈な解説でありまして、「社畜」というのは良い意味ではないようです。関連項目に、「サービス残業」「過労死」「栄養ドリンク」が上がっているのも辛辣な気がします。

 日本人的な気質は、集団で力を発揮します。2度と起こしてはいけませんが、戦争で大国に打ち勝ったのも集団的な統率力があったからだと思います。ところが、集団的な力は個人の主体性を損なうというマイナス要素も兼ね備えているようです。それが、「社畜」という表現のような気がします。

 ところで、会社に飼い慣らされているという「会社」とは誰のことを言うのでしょうか? 社長? 創業者が元気なベンチャーや中小企業の場合ならそう言えるかもしれませんが、歴史のある大企業でサラリーマンから出世した社長は、"社員を飼っている"とは思っていないでしょう。

 もうひとつ、「自分の意思と良心を放棄し奴隷と化した」とありますが、そんな人がいるのでしょうか? 「社畜」とは、外的な要因によって生まれるのではなく、自らの意思として生まれるもの。サラリーマンが自虐的に言っているか、ほかのサラリーマンを揶揄して使っている言葉に過ぎないと思います。

「社畜」は必ずしも悪いわけではない

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