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政治
[平将明の“言いたい放題”]

「被選挙権」も下げれば若い世代は政治に参加する

電子雑誌「政経電論」第16号掲載
2016年05月10日
読了時間: 06分30秒

2016年夏の参議院選から、18、19歳の人たちが選挙に加わります。その数240万人。政局を動かす可能性もある大きな数です。しかし、政治に関心のない若者が選挙に行くとは正直、考えにくい。そこで平議員は、「被選挙権」も下げることを推進しているようです。

平 将明プロフィール平 将明(たいら まさあき) 1967年2月21日生まれ。早稲田大学法学部卒。衆議院議員(4期)自由民主党 選挙区:東京4区(大田区)。サラリーマンを経て家業を継ぎ、経営者として働く傍らで公益社団法人「東京青年会議所」理事長を務める。2005年、初当選し政治家に。自民党経済産業部会長、衆議院決算行政監視委員会理事、経済産業大臣政務官、衆議院内閣委員会理事、内閣府副大臣(第3次安倍改造内閣)などを歴任。

選挙は自分たちの代表を応援するもの

 選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたのは、2014年に成立した改正国民投票法で、国民投票のできる年齢を18歳からと定めた(適用は2018年以降)ことを受けて、選挙権のほうもそれに合わせたというシンプルな理由です。海外の事例を見ると、選挙権が18歳という国は多いんですね。若いところだと16歳という国もあります。

 でも、選挙権年齢を下げたからといって、18、19歳が突然政治に関心が高まるか、選挙に行くかといったら、残念ながらそうはならないでしょう。

 「被選挙権」、つまり選挙に出る方は、衆議院と地方議員は25歳以上、参議院や自治体の首長は30歳以上です。今回の参議院選挙でルール上選挙に出られる最も若い30歳の候補者がいたとしても、18歳の有権者から見れば、干支でいう一回りも上の人。それを普通、"僕たち若者世代の代表"とは思えませんよね。そこで私が推進しているのが、"被選挙権の引き下げ"です。

 ちなみに海外の被選挙権の例を見ると、6割以上が21歳以下。やはり自分たちの仲間がかかわらないと政治を身近なことに感じられないでしょう。逆に自分に身近な仲間が立候補したら盛り上がりますよね。だから、日本も例えば21歳まで被選挙権を引き下げたいと考えています。

 私の場合、26歳のときに大学時代の同級生で一緒にバドミントンをやっていた友人が国会議員になりました。そのときは「あいつは国会議員になるのか! すごいな!!」と思っていました。それから12年後、私が38歳のときに東京4区で私は彼と選挙で戦うことになるのです。そこで彼を破って私は国会議員になるのですが、彼が国会議員になったことで政治を身近に感じることができたのは間違いありません。また、彼にできるなら、私にもできないはずはないとも思いました。

 若い人が毎日早朝から駅に立って、情熱を持って真剣に活動したら、結構な確率で政治家になる可能性があると思います。今はネットの選挙活動が解禁になったので、SNSや動画サイト、LINEなどを使って支持の輪を拡げることもできます。地方議会議員選挙などでは、地域によっては1000票取れば議員になれるところもありますから、結構現実的選択だと思います。

平若い世代が参加するようになると政治が変わっていく(平)

性別も年齢もいろんな人がいるのが望ましい

 若い世代が政治に参加するようになると、昨今のキーワードである"多様性"が生まれてきます。若い議員がたとえ一見稚拙に思える意見を言ったとしても、先輩議員たちは彼(彼女)を説得するプロセスが新たに生まれますし、説得する過程で逆に刺激を受けてベテラン議員の意見の方が変わるかもしれません。"揺さぶり"の効果があります。そのような環境が生まれれば、政治が変わっていくのではないでしょうか。

 政治家は基本的にどこから税収を確保して、どう予算で振り分けるかを差配する仕事です。自分たちの議員としての生死を左右する選挙の投票に参加する人が、高齢者が多ければ多いほど、高齢者の負担増は言い出しにくくなるし、高齢者に対する支出を増そうという方向に行きがちです。一方、若い世代に対する支出は後回しということになりやすい。

 さらに言うと、時代の変化が激しい昨今、AI(人工知能)やFinTech(フィンテック)、IoT、シェアリングエコノミーなどの新しいものが出てくると、現在の法律が進化・イノベーションの邪魔をするということにもなる。進化せず、技術変革が起きないとなれば、日本は世界から取り残されていきます。

 そこで法律や規制を変えなければなりませんが、時代の変化を感じ取り、既存の法律や規制がイノベーションを阻害するという想像力が働きやすいのは比較的若い人が多い。一方で、キャリアの長い議員は、自らの古い経験則から既存の秩序や規制の中にイノベーションの動きを押し込めようとして、結果として芽をつんでしまう傾向が強いように感じます。彼らは、無理にコントロールしようとして逆に規制強化を主張しはじめるかもしれません。

 そういう感性というのは世代によって異なりますし、若い人のほうが柔軟性に富んでいるように感じます。時代の変化が激しければ激しいほど、それに対応するためにあらゆる組織に多様性が求められます。こんな時代だからこそ、国民の代表として性別も年齢もいろんな人がいるのが望ましいですよね。

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