尊徳編集長の解説でニュースが”わかる”!
Q.円建て外債「サムライ債」とは何ですか?
A. サムライ債とは、海外の発行体が日本の機関投資家向けに、円で発行する債券のことです。
まず、債券とは何かを理解しましょう。簡単に言えば債券は借金のようなものです。発行体(地方自治体、国、企業等)が、利息をつけてお金を調達します。「10年もの国債」という言葉を聞いたことがあると思いますが、それは10年後に元本が返ってきます(発行体が支払い能力を無くしてしまえばデフォルト[債務不履行]してしまいますが)。信用力のある国が潰れるとはあまり思わないでしょ? 信用力が高ければ高いほど利率は低くなります。
株式は発行体が利益を生めば配当等で還元されますし、キャピタルゲイン(譲渡益)もキャピタルロス(譲渡損)も債券よりは基本的に大きいです。しかし、元本を返す義務はありません。その分購入側はリスクが高いといえます。ハイリスク・ハイリターン。
サムライ債は侍の国・日本の機関投資家向けに、海外の発行体が「円」建てで発行するものです。通常は自国の通貨で発行するものですが、そうすると購入者(日本の投資家)にとっては為替リスクが生じます。その点、サムライ債は、発行体の国の通貨が下がったときに損をする(逆もあるが)リスクは負わなくて済むでしょ。
わかりましたかね?(佐藤尊徳)
[参考:「サムライ債発行1兆円台」(日経新聞3面 2014年5月28日)]
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