関連政治団体による不透明な支出問題により経済産業相を辞任した小渕優子氏の後任として、宮沢洋一政調会長代理(自民党)を起用。また、選挙区内でうちわを配ったことで公職選挙法違反を問われ法務大臣を辞任した松島みどり氏の後任には、上川陽子少子化相(自民党)を起用しました。
安倍政権が掲げる女性登用の象徴的存在であり、第2次安倍改造内閣の目玉閣僚だった2人の辞任は大きな痛手。消費税増税や原発再稼働など、山積する課題を進めるためにも立て直しを急ぐ必要があります。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q.小渕氏は初の女性内閣と目される人物で、国民人気も高い。支出問題は彼女のためにもしっかり調査すべきですが、それでも辞任すべきだったと思いますか?
A.当然。それ以外に選択肢ある?
政治家には「説明責任」がある(政治家に限らずだけど)。その説明が納得いくものでないのだから辞任は当然。国会議員だって辞職してもいいくらい。知らなかった、では済まされない。
Q.第1次安倍政権でもたびたび「政治とカネ」が問題になったのに、なぜ政治家はお金の管理ができないのでしょう?
A.うーん……難しい質問だねぇ。
上場企業は監査法人がついて、必ず第三者がチェックするし、上場してなくても普通は会計士が見てるよね。政治団体にチェック機能がないからいけないんじゃないかな。
確かに、どの政治家も秘書に任せることが多いし、僕が知ってる政治家もほとんどがそう。でも、閣僚の任命責任を総理が取るように、秘書の責任はボスが取らないと。
だから、経営感覚のない政治家が問題だと思う。これからは、そういうことも政治家の資質に加えるべきだよね。
Q.小渕氏、松島氏の後任に起用された宮沢氏と上川氏はどんな人物ですか? 目玉閣僚を失った打撃は大きいですが、早期の立て直しは実現しそうでしょうか?
A.残念ながら会ったことがないんだよね。
宮沢さんは、言わずと知れた元首相・宮沢喜一氏の甥っ子。東大→大蔵省の典型タイプらしいよ。上川さんは報道で知る以外はよくわからない。
立て直しかあ……しばらく大変だと思う。それよりも、経済が下落する(株価の乱高下)ことで大変になるんじゃないかな。
(佐藤尊徳)
[参考:「宮沢経産・上川法相 起用 首相、立て直し急ぐ 小渕・松島氏後任」(日経新聞1面 2014年10月21日)]
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