衆院選の公示が12月2日に迫り、各政党から立候補予定者が出そろってきました。
自民の小選挙区は280人超。一方、民主の小選挙区は170人超。2年前の264人と比べると大幅に減り、維新も151人から72人に減るなど、共産党を除く主要野党の立候補者数は300人を超える見通しながら、前回から半減しています。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q. 与党の自民党に比べて野党の立候補者数が少ないということは、政権交代はほぼない、ということですよね?
A.ないでしょ。
だって、民主党のマニフェストから政権交代の文字がなくなってるもの。
というか、マニフェストは政権公約と訳されるので、政権交代を目指さない政党がマニフェストなどというのはおこがましい。
共産党以外の野党は、単独で衆議院議員の過半数を立てていないのだから、全員当選しても単独では政権を担えない。そんな覚悟では支持されないだろうから、政権交代はないでしょ。
Q. 野党にとって解散はチャンスなのに、なぜ大量に立候補させるなどして勝てる作戦をとらないのでしょうか?
A.勝てないと思っているから。
衆議院選挙で、一人候補者を立てると、選挙区で300万円、比例名簿登録者は600万円の供託金を積まなければならない。それ以外に、選挙費用として最低でも2~3,000万円(中選挙区時代は億円単位といわれてた)を用意しないと当選はおぼつかない。
それじゃ負け戦に捨て銭じゃない? ということで、”頑張れば勝てる”という状況じゃない限り立候補させたくないのが本音。そんな本気度だから勝てないんだけどね。
(佐藤尊徳)
[参考:「崩れる『二大政党』」(日経新聞2面 2014年11月25日)]
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