衆議院総選挙の結果は、投票前の報道通り与党の圧勝で終わりました。この2年間で「アベノミクス」を進めてきた安倍政権が評価された形ですが、実際には「ほかに入れるところがない」という消極的な票も多数含まれているようです。
投票率は52.66%で、戦後最低の数字。改めて明らかになったのは、有権者は現在の政治に興味を持てていないということ。この状況が進むと民主主義の根幹が揺らいできそうです。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q.選択肢のないものに投票しないのは当然だと思います。「支持政党なし」という投票先を作ることはダメですか(そういう名前の政党もありますが)?
A. 面白いこと言うねぇ。ダメじゃないけど、その票はどこにいくの?
今回の総選挙の低投票率は仕方がないよね。
オーストラリアのように棄権した場合は罰金を課すような国もあるけど(結果、投票率は9割超)、日本がそのような選択をするかどうかは国民次第。
政治はその国の国民レベル、とよく言われる。ひとつ言えることは、この国の半数は政治のレベルが下がってもいいと思ってるってこと。
Q.政権を固めるという目的の選挙も結構ですが、国民不在ならゆくゆくはマイナスに働いていくと思います。投票しない人たちは「国民の義務」なんて思ってないです。そのへん、政治家は理解あるんでしょうか? 対策とか考えてないんですか?
A.政治家? 考えてると思う?
約束したのに、定数削減もやりきらない人たちだよ? そして、今の制度で当選してきた人たち。どうして変えようと考えるの。変えたら自らの首を絞めることになる。
マイナスに働いて困るのは国民自身。それを選択しているのは自分たちだから仕方ないよね。結局、ツケは自分たちに返ってくる。あとは……教育で教えていくしかないね。
(佐藤尊徳)
[参考:「漂う有権者 半数が棄権 無党派層は分散、組織政党有利に」(日経新聞2面 2014年12月15日)]
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