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“冷え”への新たなる挑戦に合わせて スーパードライ ミュージアムがリニューアル

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辛口ビールの代表格、アサヒスーパードライが今年を起点に新たな挑戦を始める。キーワードは「辛口×冷え」。ビールをキンキンに冷やすことで“辛口のうまさ”を一層引き出す取組みだ。この挑戦に合わせて、茨城工場と吹田工場に併設するミュージアムが一部リニューアルされた。本稿では、茨城の「スーパードライ ミュージアム」を訪ね、リニューアルのポイントを紹介する。

スーパードライ誕生40周年に向けたブランド強化の取り組み

アサヒスーパードライは、日本初の「辛口・生ビール」として1987年に発売を開始して以来、多くのビール好きに愛されてきた。2026年には酒税法改正を控え、2027年にはブランド誕生40周年を迎えるにあたり、同社ではブランド強化に向けた新たな挑戦に取り組んでいる。

「スーパードライ」の持ち味を見直す中で、同社はユーザーを対象にアンケート調査を実施。その中で「生ビールに期待すること」という問いに「冷たいビールであること」と答えた割合が第1位であることに着目した。

スーパードライの最大の特長は“辛口のうまさ”だ。スーパードライの “辛口”とは、「飲んだ瞬間の飲みごたえ、瞬時に感じるキレのよさのこと」と定義される。

同社の一般的なビールとスーパードライを比較した「辛口カーブ」を見ると、スーパードライは急カーブを描いている。これは一般的なビールよりも飲んだ瞬間に強い飲みごたえを感じ、喉元を過ぎると後味がスッキリと消えることを示している。

スーパードライは冷やせば冷やすほど炭酸が多く溶け込み、喉への刺激がアップする。また、冷やすと苦みや渋みが和らいでうまみが強調され、後味のキレも良くなる。つまり、キンキンに冷やしたスーパードライは、いつものスーパードライよりさらにうまくなるということだ。

“冷え”への挑戦 キンキンのスーパードライを日本中へ

キンキンに冷たいスーパードライを日本中のユーザーに届けるため、同社では業務用と家庭用それぞれの“飲み方”にアプローチをする。

まず業務用では、より冷たいスーパードライを提供する飲食店を「スーパーコールド認定店」とする認定制度を1月よりスタートした。

通常、店舗で提供されるビールは、周りの温度環境等にもよるが、飲むときには大体3~6℃ほどになっている。「スーパーコールド」は樽、サーバー、グラス、注ぎ方に工夫と改良を凝らし、0~4℃未満で提供。選ばれた店でしか飲めない、冴えわたるスーパードライのうまさは感動的だ。2025年内に5,000店舗の認定を目指す。

家庭用には、より冷たく飲める特製の「スーパードライ キンキン冷感タンブラー」を開発。素材に熱伝導率の高いアルミを採用することで、飲む直前に冷蔵庫に入れてもすぐに冷え、飲んでいる間も冷たさが長持ちする。タンブラー内側は「スーパードライ 生ジョッキ缶」の技術を応用し、きめと泡立ちが良くなる加工を施した。タンブラーが十分に冷えると、表面に描かれた辛口カーブの色が青色に変化する点も注目したい。(24缶入り1ケースにタンブラー1個が付いてくるキャンペーン商品を5月20日より数量限定発売)

「スーパードライ キンキン冷感タンブラー」タンブラーが十分に冷えると、表面に描かれた辛口カーブの色が青色に変化する

ブランドの世界を体験できるスーパードライのミュージアム

“冷え”への挑戦のもう1つの取り組みとして、茨城工場(茨城県守谷市)と吹田工場(大阪府吹田市)のミュージアムのリニューアルを実施。両施設とも“冷え”を体感できるコーナーを新設し、ブランドの世界を五感で一層楽しめるようになった。

ちなみに、茨城の「スーパードライ ミュージアム」はブランド初の常設施設で、年間約4万人が来訪、21年オープン時からの累計は10万人を超えた。吹田の「アサヒビール ミュージアム」は24年度の来訪者数が5万4000人を記録した。ファミリーや60歳以上の利用が多く、利用者からは「できたてのビールはこんなにおいしいのか」や「ビールができるまでにこんなに手間がかかっているんだと知った」などの声がある。

茨城の「スーパードライ ミュージアム」

リニューアルのポイント①「冷え」の演出

リニューアルの1つめは、“冷え”を感じさせるミストの演出だ。「スーパードライ ゴーライド」は、ビール缶に乗った目線でスーパードライの充填工程を進んでいく映像アトラクション。ベルトコンベア上を高速で流れたり、ミストで洗浄されたりなど臨場感のある体験ができる。

試飲会場に向かう見学通路でも再びミストを浴びて、冷えたビールへの期待が高まる。

リニューアルのポイント②キンキンのドライを試飲

リニューアルの2つめは、試飲会場でキンキンに冷えたスーパードライを、キンキン冷感タンブラーで飲めるようになったこと。タンブラーを手で持った瞬間から冷たさが実感でき、ひと口飲めば“辛口のうまさ”がガツンとくる。取材スタッフとおしゃべりしながら飲み進めたが、最後までぬるくなったりせず冷たいまま飲むことができた。

ソフトドリンクやノンアルコール飲料の試飲もできるので、お酒を飲めない人や子どもでもOKだ。

厳しい夏の暑さはキンキンのドライで乗り越える!

近年の日本では毎年のように猛暑が続き、2023年と2024年は2年連続で観測史上1位の記録的な暑さとなった。今年の夏も日本気象協会によると、過去2年には及ばないものの全国的に猛暑になる予想だ。

うだるような夏はただでさえ冷たいビールが美味しいが、今年はキンキンに冷えたスーパードライがある。暑さで乾いた喉に昨年よりパワーアップしたスーパードライを流し込み、一気に押し寄せる“辛口のうまさ”を体感してみてはいかがだろうか。