猛暑の夏が終わり、穏やかな秋がやってきた。過ごしやすい季節が、実は髪に悩む人にとっては要注意な時期でもある。夏の紫外線をたっぷり浴びた頭皮はダメージを負い、ケアが必要な状態。では、どのようなケアが必要なのか。AGAルネッサンスクリニックの斎藤ドクターに対策を聞いた。
斎藤浩一 さいとうこういち
続きを見るQ 抜け毛対策に有効なシャンプーやリンスは?
A アミノ酸を主成分としているノンシリコンタイプのシャンプーが頭皮および髪の毛には良いです。
Q 市販の育毛剤は抜け毛の原因にもなると聞いたことがあるのですが……。
A 市販の育毛剤など医用部外品にはさまざまな成分が含まれていますので、人によっては皮膚炎を起こしてしまうこともあります。頭皮に皮膚炎が起これば、抜け毛や薄毛の原因になり得ます。
Q AGAを引き起こす要因は何でしょうか?
A AGAは遺伝性なので宿命的なところがありますが、悪玉男性ホルモン(DHT)はストレスフルな生活や喫煙、アルコール多飲、そして加齢などにより増える可能性があります。
Q もし、自分がAGAであることが分かった場合の対処法を教えてください。
A フィナステリドとミノキシジルいう薬成分が非常に有効ですので、専門医の診断のもとで治療を開始してください。
一番いけないのは”そのまま放置すること”
「夏のあとの抜け毛を心配されて、秋口にご相談に来られる方は非常に多いですね」(斎藤ドクター)
夏の間、紫外線にさらされた頭皮はたくさんのダメージを蓄積している。頭皮が日焼けをすることで、毛乳頭に存在する毛母細胞やケラチノサイトという毛を作るための細胞が破壊されてしまうからだ。結果、秋口に薄毛が進行してしまう。しかし、薄毛の進行は紫外線のダメージによるものだけではないという。
「秋の抜け毛の多くは紫外線のダメージによる一過性のものですが、遺伝によるAGA(男性型脱毛症)が原因で薄毛が進行している場合があります。どちらが原因かは専門家でなければわかりません。大切なのは、治療すべき抜け毛なのかを専門家に診断してもらうことです。
治療が必要であれば、当院にはオリジナルの薄毛治療薬『HRタブレット&スプレー』と『スマートメソ』という通院治療がありますので、早めに治療を始めていただければ回復します」(斎藤ドクター)
予防という観点で見れば、規則正しい生活と、栄養バランスの取れた食事を心がけるべきだという。また、頭皮マッサージも効果的だとか。
男性にとって、抜け毛や薄毛の症状はなかなか受け入れ難い事実。しかし、現実を直視しないことが命取りになる。一番いけないのは”そのまま放置すること”。不安を感じている人は、まず専門家を訪ねるべきだろう。