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放置系マネー術~おそらく最も気軽な投資

2016.11.10

経済

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メンドクサイ、わからない、関係ない、リスクが嫌。投資をしていない人の、投資に対する印象です。投資なんかしなくても銀行に貯金していたほうが楽だし、安心。そういう考え方をする日本人はとても多い。でも、金利の高かった昔と違って、資産運用としての預貯金にはあまり効果がありません。だからこそ、年金制度が不安視される今の時代、将来を見越して投資を始めている人が増えているのです。

確かに、証券口座を作るのはちょっと手間がかかるし、何に投資すればいいか迷ってしまう……。でもそれも最初だけ。最初に設定してしまえば、後は1・2年でも、さらにはもっと長期間に渡って放置しておけばいいやり方もあるのです。

この企画では、一般常識になりつつある「投資」がどんなものかをレクチャーし、これから投資を始める人たちや、始めたばかりの人たちに向けて、今の時代に適した投資を提案していきたいと思います。キーワードは徹底的に”気軽”なこと!

放置系マネー術 2大要素

・積立投資

・分散投資

投資を避ける人たちの頭にあるのは……

投資が敬遠される理由のひとつに、【覚えることが多い】というのが挙げられます。株式、債券、投資信託、配当金、指値・成行……挙げたらキリがありません。ここでつまずいて投資をあきらめる人が多いのですが、そういう人は余計なことを覚えようとしているケースがほとんど。実際に必要なことは数える程度です。

◇2000年初頭から使われ始めた”貯蓄から投資へ”というスローガンの下、政府や金融庁は、個人金融資産を投資へと誘導し、2014年から始まったNISAは1000万口座を突破(金融庁2016年3月末)。しかし、2016年現在も日本の個人金融資産の現金・預金は5割超を占め、日本人の貯蓄性向の強さが浮き彫りに。

また、【判断しなければならない】のが嫌だという人も多い。株式ひとつとっても、いつ、どこで、何を売買するか……。これが醍醐味だという人もいますが、そうではない人にとっては煩わしいだけ。でも、いちいち判断しなくてもいい投資だってあるのです。

気軽な投資はケータイ料金と同じ

皆さん、ケータイ使いますよね? プランの内容とかものすごく複雑ではありませんか? それでも契約できているのは、プランを把握しているキャリア側がフォローしてくれているからです。

ケータイの専門家がその人の要望に合ったプランを作成して、契約を取り交わし、機器を提供して、ケータイを使えるようにしてくれる。その対価として、皆さんは毎月(大体)決まったお金を支払っているのです。

極端ですが、今回提案する「おそらく最も気軽な投資」もそれとほぼ同じです。最初に証券会社の専門家と一緒に投資プランを考え、証券口座など必要なものを用意して、運用を開始するだけ。あとは自動的に商品が購入され、コツコツと資産が積み立てられていきます。

そのために覚えることはたった2つ。【積立投資】【分散投資】です。【積立投資】とは読んで字のごとく、投資を積み立てること。毎月決まった金額を投資するということです。【分散投資】は、いろいろな金融商品に投資するということです。

この2つだけは基本的かつ大切な奥義に近いものなので、少し詳しく説明しておきます。

購入価格を抑えられる【積立投資】の魔法

預貯金で、毎月決まった金額を貯める積み立てを利用したことがある人はたくさんいると思います。投資における積み立てもまったく同じ。投資における積み立ては「ドル・コスト平均法」と呼ばれ、値動きする金融商品の購入価格をできるだけ安く買うために取られる方法です。

固定金額で毎月購入すると、高値ときは少ししか買わず、安値のときはたくさん買います。それを続けていくと、結果的に平均購入価格が低めに抑えられます。

それに対して数量固定だと、高値のときでも一定数購入するため、いわゆる”高値づかみ”する可能性が出てきます。2つの方法の買い付けの差は表を見れば一目瞭然です。

ドル・コスト平均法「ドル・コスト平均法」と定数買付の差

「ドル・コスト平均法」は、期間が長くなればなるほど購入単価が平準化され、投資のリスクを軽減することができます。

【分散投資】で”不確実性”を限りなく確かなものに

普通の人が投資をするうえで、【分散投資】は一番大事なことかもしれません。これは、投資にまつわるさまざまリスクを、分散して管理しようと考えるものです。

投資におけるリスクとは”不確実性”です。予測したことから結果がずれることをリスクと考えます。代表的なリスクには、「価格変動リスク(値動きすること)」「流動性リスク(換金したいのに買い手がいないなど)」があります。ほかにも「信用リスク」「為替変動リスク」などがありますが、分散投資とは要するに、そういったリスクを軽減するために取る方法のことをいいます。

特に「価格変動リスク」を分散するには、性格の異なる金融商品を買うことが効果的。円安ドル高で業績が上がる企業の株式、その逆に円高ドル安で業績が上がる商品の組み合わせ。金利上昇で利益が出る資産と金利下落で利益が出る資産の組み合わせなど、お互いのリスクを相殺する資産の組み合わせにすることで、リスクを軽減し、安定的に運用できるようになります。

◇「流動性リスク」を分散するには、出来高の多い銘柄を選んだり、業界を集中させないことが効果的。

初期設定を決めたらあとは放置

例えば、ある株式の銘柄がどのように値動きするかは、企業業績のほか、国内外の金融政策や国際情勢などさまざまな要因がかかわるため、一個人が予測するのは困難。一日中市場に張りついていたってわかりません。

そういったことは証券会社や投資信託運用会社の専門家に任せて、個人投資家は予測する力を磨くのではなく、そもそも予測しなくていい【分散投資】を選び、設定しておくのが最も効率的なのです。その分、どこに頼むか、というのが大事になってくるので、証券会社の窓口で説明を聞いたり、投資信託運用会社の説明会に足を運んだりといった努力は必要になってきます。

決めたら、あとは放置。毎月決まった金額で、決まった金融商品が買われていくので、自動的に資産形成されていきます。1年に一度見返すくらいの気持ちでいれば、投資を面倒だなんて思うことはなくなるでしょう。

政経電論せいけいでんろん

「政経電論」の編集部です。佐藤尊徳(そんとく)編集長の下、若い世代に向けて政治・経済・社会問題を発信しています。イノベーションや働き方改革、北欧型の社会保障、国防、原発、クジラ等に注目中。

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