悟空の両親の物語が初アニメ化! 原作ファンを歓喜させる『ドラゴンボール超 ブロリー』

2018.12.07

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©バードスタジオ/集英社 ©「2013 ドラゴンボールZ」製作委員会

12月14日に劇場版アニメ『ドラゴンボール超(スーパー) ブロリー』が公開。『ドラゴンボール』の劇場版アニメはこれまで19作品が公開されているが、20作目にあたる本作は原作・鳥山明が脚本、キャラクターデザインも手掛けている。今年3月まで放送されていた『ドラゴンボール超』直系の作品、そしてファンの間で最強といわれてきたキャラ、ブロリーが原作シナリオに初登場するとあって注目されている。

 

ただ、1990年代に『ドラゴンボールZ』を見ていた30~40代の世代にとって、青い頭の悟空やベジータにはなじみがない方もいるはず。そんな方々に向けて、本作の魅力を紹介したいと思う。

金色フリーザとか黒い悟空とか…

1984年の連載開始以来、世代を超えて愛され続けてきた大ヒット漫画『ドラゴンボール』。「週刊少年ジャンプ」での連載をリアルタイムで追っていた世代も今や30代、40代となり、親子2代にわたってドラゴンボールに夢中になっているケースも少なくないと聞く。

かくいう筆者も、『ドラゴンボールZ』や劇場版オリジナルアニメに夢中になった世代の一人だ。しかし、正直に申し上げると、2015年7月~2018年3月まで放送された鳥山明原案の新シリーズ『ドラゴンボール超』は完璧に追えているわけではない。

フリーザが金色になったり、黒い悟空が登場したり、悟空とベジータが青い髪になったり(色の変化の話ばかりで申し訳ない)と、『ドラゴンボール』ファンとしては無視できない変化を横目で見ながらも、「いつか長い休暇が取れたらまとめて全話チェックしよう」と鑑賞を先延ばしにしてしまっていたのだ。

きっと、筆者のように現在の『ドラゴンボール』についていけていない大人たちは多いのではないか、と思う。だが、12月14日より公開される最新劇場版作品『ドラゴンボール超 ブロリー』の告知映像を見た瞬間、「これは何としても劇場で鑑賞せねば!」と興奮してしまった。

というのも、なんとこの作品にはあの伝説の超(スーパー)サイヤ人「ブロリー」が登場するのだ……!

鳥山明に忘れられていた超人気キャラクター、ブロリー

旧アニメ版の『ドラゴンボール』『ドラゴンボールZ』に夢中になった世代ならばまだしも、『ドラゴンボール超』以降の世代はこのキャラクターになじみがないことだろう。それも無理はない。ブロリーは、原作はもちろん、テレビアニメ『ドラゴンボールZ』や『ドラゴンボールGT』にも登場したことのない、劇場版だけのオリジナルキャラクターだったのだから。

ブロリーが初めて銀幕に登場したのは、1993年3月公開の劇場版シリーズ第11作『ドラゴンボールZ 燃え尽きろ!! 熱戦・烈戦・超激戦』だ。劇中でのブロリーは生まれたときからすでに戦闘力1万を超えている最強級のキャラ。ベジータの父親でサイヤ人の王、ベジータ王もその秘めた強さに恐れを抱いたほど。

父親以外に友人もいない(?)ひとりぼっちのブロリー。戦闘力は高くても結構オクテなキャラ。

その後、ブロリーは「ポテンシャルだけで悟空たちをフルボッコにしてしまうヤバイ奴」として不動の地位を確立し、前述の作品のほかに、劇場版第13作『ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない』(1994年3月)にも登場。さらに劇場版第14作『ドラゴンボールZ 超戦士撃破!! 勝つのはオレだ』(1994年7月)では、クローン体の「バイオブロリー」として悟空とベジータそれぞれの息子である悟天、トランクスを苦しめた。

ファンの間では「作中最強のキャラクターなのでは?」との呼び声も高いブロリーだが、実は原作者の鳥山明は、このキャラの存在を最近まですっかり忘れていたのだという(『ドラゴンボール超 ブロリー』チラシ参照)。

普段は温厚なブロリーだが、一度戦闘モードに入ると手が付けられなくなる。

というのも、1996年までの劇場版アニメでは、ブロリーをはじめキャラクターのデザインのみを鳥山明が担当し、脚本や演出はアニメーション製作のスタッフにおまかせ、というケースが主だったのだ。

そのため、原作者監修の下、『ドラゴンボール超』に連なる物語として製作された本作では、ブロリーは完全な新キャラとして描かれている。悟空やベジータとも“初対面”という設定なので、劇場版をリアルタイムで鑑賞した世代の方々も過去の作品とは“別モノ”であることを肝に命じておこう。

アニメで初めて描かれる悟空の両親の物語

本作のもうひとつの見どころが、悟空の父であるバーダックと、アニメでは初登場となる悟空の母・ギネの物語だ。

フリーザの企みに気づいた悟空の父・バーダックは、母・ギネとともに幼い悟空を遠い惑星へ送り出す。

旧アニメ版の『ドラゴンボールZ』で放送されたオリジナルアニメ以外ではそれほど詳細に描かれてこなかった悟空の両親の物語だが、実は2014年発売のコミックス『銀河パトロール ジャコ』(作・鳥山明)に収録されている読み切り漫画『ドラゴンボール マイナス』にはバーダックとギネが登場している。

『ドラゴンボール超 ブロリー』では、この読み切り漫画に描かれた過去の物語を初めてアニメ化。そして、ブロリーを利用して悟空たちに復讐しようと目論むフリーザとサイヤ人の因縁の物語が明らかになる。

惑星ベジータに向けて巨大なエネルギー弾を放つフリーザ。“悪の帝王”フリーザを象徴する強烈なエピソードだ。

サイヤ人といえば、悟空の兄であるラディッツや初登場時のベジータ、ナッパなどの言動から「冷酷無比で好戦的な戦闘民族」というイメージばかりが先行してしまうが、本作ではバーダックやギネをはじめとする惑星ベジータのサイヤ人たちの人間味あふれる意外な一面も垣間見える。かつてドラゴンボールの連載をリアルタイムで追った大人たちは胸が高鳴ること請け合いだ。

生粋のDBファンの製作陣が生み出す超絶アクション

ちなみに、『ドラゴンボール超 ブロリー』で製作の指揮をとった長峯達也監督は、『ドラゴンボール』の黄金期に少年時代を過ごした世代のひとり。本作にかかわったアニメーターたちも長峯監督同様に『ドラゴンボール』には並々ならぬ愛情をもって製作に臨んだという。

作画監督とキャラクターデザインを務めた新谷直大氏は、テレビアニメ『ONE PIECE』や、『映画プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』など、数々の東映アニメーション作品を手がけてきた気鋭のアニメーター。小学生時代には毎年、家族で『ドラゴンボール』の映画を鑑賞しに劇場へ足を運んでいたのだとか。

そんな生粋のドラゴンボール世代である新谷氏をはじめとした製作陣の熱意は、悟空やベジータ、ブロリーの規格外のバトルシーンを見ればこれでもかというほどに伝わってくる。

ブロリーの圧倒的なパワーを目の当たりにし、激闘のさなかに超サイヤ人、超サイヤ人ゴッド、超サイヤ人ブルーとギアを上げていく悟空とベジータ。そして、パワーアップした悟空たちと対峙してもなお物怖じせず、戦いながら驚異的なスピードで成長してゆくブロリー。そんなやりとりが、ものの数十秒の間に激しく展開されてゆくハイスピードなバトルシーンは、観客に瞬きのいとますら与えてくれない。

『ドラゴンボール超』に夢中になっている少年少女はもちろん、かつて原作に夢中になったアラサー&アラフォーの大人たちも、才能あふれるアニメーターたちが総力を注いで生み出したドラゴンボールの真骨頂をぜひとも劇場で目撃してほしい。

『ドラゴンボール超 ブロリー』

劇場公開:2018年12月14日(金)/配給:東映 配給協力:20世紀フォックス映画
原作・脚本・キャラクターデザイン:鳥山明
監督:長峯達也 作画監督:新谷直大 音楽:住友紀人 美術監督:小倉一男 色彩設計:永井留美子 特殊効果:太田 直 CGディレクター:牧野 快 製作担当:稲垣哲雄
声の出演:野沢雅子、堀川りょう、中尾隆聖、島田敏、久川綾、古川登志夫、草尾毅、山寺宏一、森田成一、宝亀克寿、水樹奈々、杉田智和
主題歌:「Blizzard」三浦大知(SONIC GROOVE)

【ストーリー】「力の大会」後の平和な地球。宇宙にはまだまだ見たことのない強者がいるとわかった悟空(声・野沢)は、さらなる高みを目指して修業に明け暮れていた。そんなある日、悟空とベジータ(堀川)の前に現れたのは、見たことがないサイヤ人“ブロリー”(島田)。惑星ベジータ消滅とともにほぼ全滅したはずのサイヤ人がなぜ地球に? 再び地獄から舞い戻ったフリーザ(中尾)も巻き込み、まったく違う運命をたどってきた3人のサイヤ人の出会いは、壮絶な闘いへ――。

映画「ドラゴンボール超 ブロリー」FINAL予告