経済

日本は捕鯨を守り切れる?

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スロベニアで開かれた国際捕鯨委員会(IWC)総会で、日本は【調査捕鯨】を続ける方針を表明しました。
国際司法裁判所は2014年3月に、日本が南極海で行っている調査捕鯨に中止命令を出しています。調査捕鯨という名目ながら、科学的な調査ができるほどの数を獲っておらず、実質的な商業捕鯨になっている、ということが理由。
ニュージーランドや欧米をはじめとする反捕鯨国は今回の日本の表明に強く反発していて、国際世論の風当たりはより強まることになります。

ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説

Q.獲る数を減らしたら中止命令を出されるのであれば、問題は数ではないということ。では、捕鯨の何が問題なのでしょうか?

A.かわいそうだから。

 ホエールウォッチングなど、鯨で商売している南半球の国を中心に反対していて、種類にもよるけど絶滅の危機に瀕すると主張。だから北半球では禁止されてない。あとは情緒的な問題で、特に理由はないのでは?

 シーシェパードなどの団体は反捕鯨で活動すれば、寄付が集まる。それが”うまみ”なのだろう。鯨はかわいそうで、カンガルーや牛、豚は殺してもいい、という矛盾があるのは否めないね。

Q.日本の鯨食は守るべき文化だという一方、需要は下がってきているとか。少なく獲るから……と、商業捕鯨を許してもらえないのでしょうか?

A.上記のように、そもそも数が問題じゃない。反対のための反対のような気がする。

 逆に「捕鯨をやめます」って宣言したら、シーシェパードやグリーンピースなどの環境保護団体は結構困ったりして。日本も需要が減ってきているので、商業捕鯨は採算が採れないんじゃない?(佐藤尊徳)
[参考:「調査捕鯨継続を正式表明 政府、IWC総会で 欧米は強く反発」(日経新聞4面 2014年9月18日)]

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