10月10公示、10月22日投開票の衆議院議員選挙2017。今回の総選挙の要点をまとめています。
※投開票まで随時更新。
1180人で定数465席を争う
立候補者数は、小選挙区936人、比例代表244人(重複除く)の計1180人。定数465議席(小選挙区289、比例代表176)をめぐって選挙戦が繰り広げられる(公示前は定数475[欠員3])。”3極対立”と表現される今回の総選挙は、自民党・公明党の連立、希望の党・日本維新の会、共産党・立憲民主党・社民党の3勢力による対決だとされている。
与党である自公連立の解散前の議席数は324議席。公示前は3分の2を占める圧倒的多数だが、安倍晋三首相は今回の勝敗ラインを過半数の233議席に設定している。”モリカケ”もあり、それだけ厳しい戦いを認識しているということ。ただ、小池都知事の”排除”発言を機に希望の党の勢いが削がれたことで、公示後は”与党優勢”の報道が目立つ。
希望の党は立候補者235人中38人が比例単独。100人を超える民進党出身者を吸収して過半数を超える立候補は立てたものの、現実的に単独で過半数を超えることは難しい。また、希望と維新は互いの本拠地である東京と大阪での対立を避けているほか、小池百合子代表とゆかりのある石破茂氏(鳥取1区)や野田聖子氏(岐阜1区)、都政で連携を組む公明党の太田昭宏氏(東京12区)の選挙区には対抗馬を立てず、配慮したことをにおわせている。
都議選で自民党を圧倒した小池都知事率いる希望の党が台風の目になると予想された今回の総選挙だが、大多数を獲ることは無さそう。一方、立候補者の少ない立憲民主党に勢いがあり、希望の党は野党第一党のポジションも危ういかもしれない。
枝野幸男氏が代表を務める立憲民主党の立候補者は78人。日本共産党、社民党とともに、289選挙区のうち249選挙区で立候補者を一本化し共闘を図っている。希望に移った保守系が抜けたリベラルな民進党出身者らで構成され、数からいっても、当初はほかの2勢力に太刀打ちするのは難しいと思われた。しかし、ネット上の人気も高く、選挙が進むに従って「希望の党を圧倒するのでは?」という見方が強まっている。
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投開票前の調査結果が示すのは?
公示直後、各メディアは世論調査を実施し、自民党が単独過半数超、希望が50~60で伸び悩み、立憲民主が30~40台で勢いがあるとおおむね似通った予想をした。しかし、選挙が進むにつれて少しずつ状況は変わっている。
下記は10月7日~9日の自民党本部調査の結果。
気になるのは自民・希望・維新の改憲勢力で364議席という一大勢力を構成している点。内部調査というが、これが示すのは何だろうか。
自民と希望は消費税増税や原発政策でも対立し、選挙区でも対抗馬を立てている。ただ、改憲では一致。反安倍政権の姿勢ととっていることから連立の可能性は無いに等しいとしても、改憲という一点で手を組むことは考えられるのかもしれない。
(2017年10月18日更新)