タワマンから「邸宅」という選択 富裕層の最新住宅トレンド

2019.4.26

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タワマンから「邸宅」という選択 富裕層の最新住宅トレンド

「タワマン族」「億ション」などの言葉が象徴するように、数年前までは富裕層の住まいといえば、タワーマンションの高層階というのがひとつの定番だった。ところが近年では、「邸宅」と呼ばれる戸建てを好む人が増えているという。タワーマンションに無い戸建て邸宅ならではの良さが改めて見直されてきているためだ。現代のエグゼクティブや富裕層は邸宅に何を求めているのだろうか。

住まいに求める役割の変化

かつては富裕層にとって住まいとは、ステータスの象徴であり、“自らの社会的成功”が形になって表れるものだった。それが、ここ10数年で求められる家の傾向が変わってきた、と語るのはハウスメーカーである三井ホーム株式会社の商品開発部長・天池英男さんだ。

「住宅は、成功の証を形として所有するものから、より家族、友人、自分がリラックスするための時間を過ごす場所というパーソナルな意味合いが強くなってきました」(天池さん、以下同)

三井ホーム株式会社 執行役員 商品開発部長・天池英男(あまいけ ひでお)、一級建築士

近年では邸宅への人気が高まっている。実際に三井ホームの1億円以上の邸宅の販売棟数は、年々増加傾向にある。その背景には、分譲マンションよりフルオーダーメイドの方が好みをより反映させやすいというのもあるだろう。

そういったトレンドやニーズを汲み上げ、三井ホームが作り上げたのが「三井ホームプレミアム 駒沢レジデンス」 だ。

人生にも仕事にも妥協しない住宅

三井ホームが持つ伝統と最新の建築技術や叡智を詰めこんだ、東京・世田谷の「駒沢公園ハウジングギャラリー ステージ1」内にあるモデルハウス「三井ホームプレミアム 駒沢レジデンス」。

外観イメージ

3階建ての邸宅はアメリカ・西海岸に住む富裕層の邸宅やトレンドをリサーチして設計。パブリックとプライベートが良い意味で混ざり合う、現代的なライフスタイルを取り入れている。

構造は木造枠組壁工法で、いわゆる「ツーバイフォー工法」だ。

ツーバイフォー(2×4)工法

木造建築の工法のひとつ。柱と梁といった軸組で支える「木造軸組工法」に対して、壁や床で支えるのが特徴。名前の由来は家を建てるときに使われるパネルを構成する角材のサイズが「2インチ×4インチ」が基本寸法であったため。2×6、2×10など、材の種類はさまざま。「駒沢レジデンス」は2×6を採用。

「欧米では戸建住宅のかなりの部分が『ツーバイフォー工法』によって建てられています。一昔前までは日本の富裕層の邸宅は鉄筋コンクリートが好まれる傾向にありましたが、近年では技術の進歩やエコロジーに対する意識の高まりもあって、温かみがあって住むほどに“経年優化”する木造住宅が人気です」

「ツーバイフォー工法」は構造の特性上、耐久性と断熱性に優れているので、建物全体で空気の質を管理する、「全館空調」との組み合わせは最適だ。

「邸内のどの場所にいても一年中Tシャツ、短パンで過ごすことができ、高齢者ならヒートショックのリスクもありません。一年を通じて、外との気温差を忘れてしまうほど快適に過ごすことができます」

三井ホーム
吹き抜けのあるこれだけ広い空間にも全館空調は問題なく機能する。部屋間の移動もノーストレス

階層でグラデーション化した居住コンセプト

では、「駒沢レジデンス」をエントランスから案内しよう。夫婦2人の単世帯を想定していることを想像しながら見てほしい。

エントランス~1階:パブリック

駒沢通りに面したファサードの1階部分の壁には、城の石垣にも使われる白河石を採用。プライバシーとセキュリティも重視しつつ、街並みと調和する佇まいが印象的だ。アプローチを抜けたエントランス手前では、躍動感にあふれた、波打つ壁面アートが出迎える。これは日本を代表する左官職人・久住有生さんが手がけた作品。

三井ホーム
静かな躍動と美しい印影を刻む壁は生命力に満ちている

邸宅内に足を踏み入れると、最初に天井まで5.5メートルある吹き抜けを持つ75畳のグレートルームが広がる。

「プライベートではリビング・ダイニング・キッチンとしてくつろげるスペースでありつつ、50人程度のパーティーやレセプションにも対応できるパブリックフロアとしても想定されています」

三井ホーム
朝は白い光、夜はやわらかなオレンジ色の光というように時間帯によって照明の色温度が変化する仕掛けも

ほかにもグレートルームとフラットにつながるガーデンラウンジにはソファやバイオエタノールを燃やす暖炉も備え、緑に癒されながら都会の喧噪を忘れさせてくれる。

全幅5メートルの大きな引き戸を開けば、室内とガーデンラウンジがつながり、広大な半戸外空間となる

2階:セミパブリック

2階はセミパブリックフロアとしてゲストルームをはじめ、書斎として使えるラウンジや4K画質のスクリーンと最新の音響を備えたシアタールームなどが揃う。

吹き抜けのそばにあるラウンジは開放感がある

 

三井ホーム
ゲストルーム

 

自宅にシアタールームやヨガルーム、ゴルフルームなど趣味の空間を持つ人が増えている

3階:プライベート

3階は夫婦だけのプライベート空間を想定したフロア。ベッドやソファを配置した30畳強のスペースを中心にクローゼットルーム、キッチンがフラットにつながる。駒沢通りに面した、眺望の良いガーデンバルコニーはCLT工法による木目の鮮やかな軒が大きく張り出し、適度に日差しを遮ってくれる。

CLT工法

Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の略。板の繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料で、高い強度や断熱性、遮熱性、遮炎性、遮音性などを持つのが特徴。主に大型木造建築に採用されている。

さらにゆったりとしたバスルームはマッサージベッドも備え、リゾートホテルのスパを思わせる。また、隣室はフィットネスルームになっている。

プライベートリビングと寝室が一体化。奥にはクローゼットルームがある

 

リビングスペースのすぐそばにあるキッチン

 

落ち着きと安らぎを与えてくれるガーデンバルコニー(大きく張り出した軒はCLTによる)

 

バスルームも空調管理されているので、冬場も寒さを感じさせない

「近年の富裕層は健康と美容に投資を惜しみません。3階は完全なプライベート空間として、どれだけリラックスして熟睡できるか、ということを念頭に置いて設計しました」

このように、1階から3階まで上階に行くほどにプライベート感が増していく空間デザインとなっているのが特徴だ。

ラグジュアリー感を高める内装や家具の数々

さらに、空間デザインをより個性的に際立たせるのがインテリアの数々だ。「インテリアコーディネーター」という名称が一般化する以前から、インテリアデザインの専門職を置いている三井ホームは空間作りにも強みを持つ。

「内装はリラックスできることがテーマです。重厚でクラシカルな濃い目の色を多用すれば、高級イメージを表現することはできますが、あえてそうせずに、明るくて上質、適度な気楽さを併せ持ったデザインにしました」

例えば、1階は壁や床にウォルナットやオーク、チェリーなど色味の異なる木材を使い分け、空間を構成。ほかにもオーストラリアの作家による、水晶を配したサークル状のシャンデリアやカッシーナをはじめとするラグジュアリーな家具の数々は、富裕層の肥えた目にもとまる絶妙なセレクトだ。さらに世界的なの風景写真家、マイケル・ケンナ氏の作品を飾るなどアートにも目を配る。

1Fのグレートルームの床は堅いウォルナット材を採用

 

明るい木質感がアクセントとなるテレビボード

 

グレートルームの壁の一部には燻製にしたチェリー材を使い、独特の味わいを生み出している

 

吹き抜けの天井に吊るされたラグジュアリーなシャンデリアは広い空間の絶妙なアクセントになっている

「モデルハウスではレコメンドとして家具やインテリアをセレクトしていますが、実際の家造りではお客様の要望を細かく聞きながらコーディネートすることで理想の住まいを作り上げていきます」

“何か”を感じさせることが購入の動機につながる

自分だけの妥協しない家を建てるなら個人の建築家、メーカー保証と一定の品質を優先するならハウスメーカーという思い込みはないだろうか。叶うなら、その両方を享受できる良いとこ取りの住まい作りが理想的。

「三井ホームプレミアム 駒沢レジデンス」から見えたのは、これまで紹介してきたように、大手メーカーによる品質を担保しながら細部にまで好みを反映することができるという理想形だ。

「三井ホームが創業以来提供し続けているのは、建築家などの専門家と共に創り上げるオーダーメイドの住まいづくりです。そのベースにある大手メーカーとしてのメリット、例えば建物品質や長期保証、資産性、災害時のバックアップ体制などは年月を経て確立された安心感があると自負しています。近年はそのあたりを理解していただいた富裕層のお客様が、邸宅の建築を当社に依頼してくださるケースが増えています」

それらを支えているのが、細部まで手を抜かない“クラフツマンシップ”だという。

「一般的に富裕層は自宅や別荘を何軒も所有するなど、“住まいに困っている”ということはあまりありません。それでも購入するのは、その家に“何か”を感じるから。その“何か”は一人ひとり違うのでしょうが、われわれの住まいに対する哲学も含めて“何か”をレジデンスから感じ取っていただきたいです」

これからの住まいについて住宅会社が求められているのは、最新トレンドやライフスタイルに沿った設計はもちろん、それぞれのカテゴリでクラフツマンシップを発揮して、一人ひとりの価値観に応えていくことなのかもしれない。

三井ホームプレミアム「駒沢レジデンス」【完全予約制】

アクセス:〒154-0012 東京都世田谷区駒沢5-8 「駒沢公園ハウジングギャラリー ステージ1」内

TEL:03-5707-1431

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