政府は、成長戦略で国内の開業率を10%台まで引き上げる目標を掲げていますが、2014年版中小企業白書によると2009年~2012年の製造業の平均開業率は0.7%で、1999年~2001年と比較して5分の1の水準に低下。
アメリカではシリコンバレーを中心に、優れたアイデアと設計ノウハウさえあれば、自ら生産工場を持たずに急成長できるよう、ものづくりベンチャーの支援が広がっています。日本ではネットベンチャー支援が中心ですが、開業率を10%台まで引き上げる目標の達成にはものづくりベンチャーの創出が欠かせません。
尊徳編集長の解説でニュースが”わかる”!
Q.ものづくりベンチャーに限らず、開業率を引き上げるには、何が必要だと思いますか?
A.うーん……いろいろとあり過ぎて。教育かな(笑)。
もともと、そんなに起業したいと思ってる日本の学生って多くないんじゃないかな? 起業家精神がいいかどうかは話が別だけど、安定した職業に就くことが日本では特に望まれているでしょ。それに日本では、政策をつくる行政官や政治家の理解度が低いために、起業するのにリスクが高過ぎると思う。
リスクを取らなければ、当然起業して成功などしないけど、イニシャルコストがかかる製造業を起こした場合、銀行からの借入金に個人保証を付けたら、失敗=自己破産になる。これじゃあ、いちかばちかの勝負をするか、お金に余裕がある人でないと起業できないでしょ。
僕自身の経験でも、ほかに言いたいことはたくさんある。だいたい、制度を作るのは実際にやったことがない人だから、ピンボケの制度はほかにもたくさんあるんだ。(佐藤尊徳)
[参考:「開業率、10年で5分の1に 製造業、0.7% 支援ネットに遅れ」(日経新聞13面 2014年9月8日)]
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