鹿児島の川内原発(九州電力)に続き、福井の高浜原発(関西電力)が原発の安全審査に合格しました。地元自治体や周辺住民の同意を得られれば、夏以降に再稼働することになります。
2014年内の再稼働を目指していた川内原発は、周辺住民が再稼働差し止めの仮処分申請をしていて、最終的な判断は地裁に委ねられています。再稼働するとしても、今夏以降になるとのこと。高浜原発でも同様の反発に合うことが予想されます。
2013年に新規制基準が施行されてから、川内、高浜を含む14原発21基が審査を申請済み。安全審査の厳しさもあり、再稼働は当初の予定より大幅に遅れています。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Q.地裁の判決で川内原発にGOが出たら、高浜原発も同様の進め方をすると思いますが、このまま再稼働になりますか?
A.審査に合格したとしても、電力不足になっていないなか、原発再稼働は高いハードルだと思う。
原子力規制委員会は政治家ではないので、有権者の声に左右はされずに粛々と調査を進めているだろう。でも、”想定外”のことでもあって再び事故でも起これば批判の矢面に立たなければならないから、相当慎重に判断する。だから大幅に遅れていることもあると思う。
Q.安全面で敏感になる周辺住民の立場が弱いように感じますが、実際どんな立場なのでしょう?
A.地元住民の理解が一番のハードルだけど、国が「やるぞ!」と言えば民意を無視して再稼働できなくもない。
法的には村長、町長、県知事ら首長の同意がなくても原発を再稼働できるのだけど、さすがに地元の民意を無視してやるのは無理でしょう。国は地域振興とか経済的に潤うようにする方向で根気よく説明して、地元の理解を得られないと実際の再稼働は難しいよね。
だけど全員が反対してるわけじゃない。現に原発関連で経済活動を営んでいた人はたくさんいるわけで。雇用などの問題も絡んで一筋縄ではいかない問題だと思う。
一番の危険に晒されるのは地元なのだから、地元の総意(民主主義だから最低でも過半数)が賛成に回らなければ再稼働はなしだろうね。
(佐藤尊徳)
[参考:「原発合格 ようやく2例目 高浜正式決定 再稼働、大幅遅れ」(日経新聞朝刊3面 2015年2月13日)]
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