2002年の創業以来、増収を続けるアーバンフューネス。躍進の要因は、Webや独自に開発した社内システムによる集客戦略にあった。
結婚式からお葬式へ
ハウスウエディングの先駆けとなった株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ。その創業メンバーだった中川貴之が、葬儀業界に転身したのは2002年10月のこと。結婚式と同じように、「100人いれば100通り」のお葬式を提供したいという想いがあったからだ。

株式会社アーバンフューネスコーポレーション 代表取締役社長兼CEO
中川貴之 なかがわ たかゆき
アーバンフューネスのお葬式は、エンディングプランナーが葬儀業界の常識にとらわれず、ご家族の想いに寄り添い、ご家族と二人三脚でお葬式を創りあげる。お葬式の新たなかたちは多くの顧客に支持され、年間の受注実績は1700件に上る。
葬儀業界でいち早くIT部門を立ち上げ、Webデザイナーが明確な料金体系のプランを紹介するWebを作成。Webからの問い合わせは全体の8割を占めている。また、システムエンジニアが独自の顧客の利便性を高めるシステムを開発。成約まで顧客をフォローするシステムや、顧客の住所から最寄りの式場を検索するシステムなどの活用により、高い成約率を誇る。
その人らしいお見送りと、Webによる集客で葬儀業界に変革をもたらした中川が、次に目指すのは海外進出。国が変わっても、大切な方をお見送りする心は変わらない。その方らしいお見送りは、どの国でも受け入れられるという信念がある。
もうひとつ、目指すものがある。それは株式上場だ。アーバンフューネスの使命は、葬儀業界のイメージアップを図り、働きたいと思う人を増やすこと。株式上場によって社会的信用を高めることは、使命を果たすことにもつながる。
11期連続の増収を果たしたアーバンフューネス。社員は直近の3年間で約3倍になり、組織も大幅に改変した。会社という器は大きく変化している。しかし、お葬式への心は変わらない。
「私たちの目の前には、いつもかけがえのない方を亡くし、心を痛めているご家族がいらっしゃる。その重みを胸に、これからも精一杯お別れの場をお手伝いしていきます」