中学2年生の4割が、通販やオンラインゲームへの課金などインターネットを使った取引を行った経験があるようです。
日本PTA全国協議会が2014年11月に小学5年と中学2年の児童生徒計4598人を対象に調査したところ、「ネットで何かを買ったり売ったりしたことがある」と答えた中学生は41.8%に。購入したものの中での最多は「ファッショングッズ」19.8%で、次点が「ゲーム類」「音楽や壁紙のダウンロード」でした。
また、中学生の49%が、こうした売買について保護者と話すことはないと回答。小学生もネットでの売買経験が20.9%、保護者との相談なしが34%と、中学生よりは下回るものの一定層が存在することがわかります。
子供が保護者のクレジットカードを勝手に使って高額商品を買ってしまったり、不当請求にあったりするなど、保護者が知らないところもで行われるネット売買は、トラブルも目立つといいます。同協議会の笹川環境対策委員長は、「ネット利用が広がり、親子のコミュニケーションが希薄になったことがトラブル増加の原因」と指摘していて、保護者による教育の必要性を訴えています。
ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説
Qただ家庭で制限すれば良いという問題でもないと思いますが、社会はこうした問題にどう対処するべきなのでしょうか。
A子供の頃からネットに触れることは悪いことじゃないと思う。
子供がネット接続することが害悪のように言われるけど、家庭でのコミュニケーションの欠如や親のしつけが問題なんじゃないかなあ。いつの時代でも、世の大人が子供に正しいことを教えないとダメでしょ。
ネットがなくても非行に走る子はいたし、大人がネット犯罪に巻き込まれることだって多々ある。正しい使い方と道徳観を教え続けるしかないと思う。
Q学校でのインターネットリテラシーに関する教育はどの程度行われているのですか?
A電波や通信を管轄する総務省が教材を出しているよ。
ただ単に子供たちのネット環境を制限するのではなく、子供たちのコミュニケーション能力の向上などを図るカリキュラムを作っている。僕も、それを学ばせて正しい使い方や伝え方を身につけさせることが、トラブル回避の近道だと思う。
社会にとって何が正しくて、何が間違っているのかを根気よく教えていく以外にないよ。
(佐藤尊徳)
[参考:「ネット取引 中2の4割 半数、親に相談せず」(日経新聞朝刊38面 2015年5月25日)]
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