高い目標を目指して
ネクストワールド・サミット(以下、ネクサミ)は、葬儀業界の現場で働く人たちのための勉強会として、葬儀社「アーバンフューネスコーポレーション」を経営する中川貴之氏が3年前に設立した。
「お客様の価値観は多様化し、これまで以上にスピードとクオリティが求められているのに、さらに成長し、新しいことにチャレンジしようと思う人材が少ない」
そんな危機感から始めたものだった。
第1回のネクサミは、参加企業が想像以上の成果を上げた。この成果を目の当たりにした異業種から、「次回はぜひ参加したい」という声もあり、第2回からは葬儀業以外の企業も参加できるように門戸を開放。葬祭業のほか、教育、小売、運送、保険販売、スポーツクラブ、飲食など10業種から、40社がエントリーした。異業種との切磋琢磨もあり、各社の成果は第1回大会を上回るものだった。
ネクサミは単なる研修の場ではなく、成果を出す場。1人の顧客を獲得すること、1円の利益を生み出すことに徹底してこだわる精神を育む場。現場で懸命に答えを探し出す習慣を身につける場でもある。そのため、「教える」研修講師ではなく、「気づきを促す」ファシリテーターが勉強会をリードする。
ネクサミをプロデュースする「サードステージコンサルティング」の森憲一社長は、参加企業の多くは、「高い目標」を目指す過程でくじけそうになるという。それでも諦めず、「絶対に目標を達成したい!」と社員が心から思えるかどうかは、経営者のビジョンに社員がいかに共鳴できるかが重要だという。
「社員のほとんどは、会社の目指すべき未来を知りません。知っていたとしても、共鳴できるほど伝わっていないというのが現実です。会社の未来に、自分の未来が重ねられる。目標を達成したその先にある会社の未来に希望を感じられるからこそ頑張れるのです」
社員が社長の想いに共鳴し、仕事に誇りを持ち、仲間と一丸となって行動する。ネクサミを通じて成長した企業が、新たな「高い目標」を目指していく。