銀座のクラブママから見た若い世代の男と女<学生よ、武器を持て>

2016.01.12

社会

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銀座「クラブ由美」の伊藤由美さんは、10代から銀座で働き、オーナーママまで上り詰めた人物。店を訪れる客から従業員まで、あらゆる世代の男と女を見てきた彼女にとって、今の若い世代はどう映っているのだろうか。

仕事に対する意識が希薄に

この業界にも、実は女の子の派遣会社っていうのがあるんです。でも派遣の子たちはプロ意識が薄いんですよね。今日いくらかもらえればいい、というビジネスライクな子が多くて、彼女たちに聞くと、やっぱり人間関係が煩わしいとか、ノルマとか与えられるのが嫌だとか、非常に自分勝手なんですよ。明日どこの店に派遣されるのかわからなかったりしますし、お客様に失礼なので、ひと昔前でしたらうちも使いませんでしたけど……。

また、接待でいらっしゃる若いお客様の中にも、間がもてないから安易にカラオケでもと、場面を変えてしまう方が少なくありません。しかも、接待する方の年代とは違う今流行の歌を歌ってしまうなど、気遣いができない方も多い。昔は接待を成功に導くために相手の好きな曲を調べ、覚える努力をしたものですが、今はその場しのぎでどうにかなると簡単に考えていたり、自分たちが楽しい方が先なんじゃないのかなと思えて、ちょっと残念ですね。

男女とも、仕事に対する意識が希薄になっているように感じます。

自分に誇りを持てるものを見つけてほしい

もし仕事が嫌だから辞めたいという方がいらっしゃったら、「考え直したほうがいい」とはっきり申し上げます。ステップアップしたいという方ならまだしも、ここがダメでもあそこの方がいいかもなんて、考えが甘すぎます。やる気が出ないなら、出せるような仕事の仕方にすればいいんですよ。

女の子に対しても、誰にも負けない得意なことを見つけてくださいと言います。例えば、中国の歴史に詳しい”歴女”など、三国志の主要武将を国ごとに全部挙げられるとか、そのくらいの気合と知識があれば、お客様は必ず認めてくれるものです。

だから男性も、自信がないと思わないで、まず、自分に誇りを持てるもの、絶対に負けないぞと思うことをひとつは見つけてほしい。その努力もしないで、人のせいにばかりするのはやる気のない無気力人間です。

私にとって働くことは生き甲斐。生まれてから死ぬまでの限られた時間しかないのなら、楽しいことを考えて好きな人と会って……という時間を過ごしたいじゃないですか。夢や目標、自分の生き甲斐、志があれば、何かあっても負けてたまるか!って思いませんか? 強い意志があればそんな簡単に折れなくなりますよ。

伊藤由美プロフィール伊藤由美(いとう ゆみ)
銀座「クラブ由美」オーナーママ。東京生まれ、名古屋育ち。18歳で単身上京、クラブ「紅い花」に勤務。19歳で「クラブ宮田」のナンバーワンに。22歳で勝新太郎の店「クラブ 修」のママに抜擢される。1983年、23歳でオーナーママとして「クラブ由美」を開店。姉妹店としてショットバー「けんたうろす」も経営。著書に『銀座の矜持』(ワニブックス)、『粋な人、無粋な人』(ぱる出版)などがある。女優の杉本彩さんが理事長を務める公益法人動物環境・福祉協会Eva(エヴァ)の理事も務め、動物愛護活動をライフワークにしている。
【銀座「クラブ由美」】http://www.yumi-ito.com/