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少額投資でコツをつかめ 一年で投資玄人計画

外国株への少額投資でワールドワイドに利益を追求

2018.05.14

経済

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日本の株式市場では、6年超にわたって上昇傾向が続いていますが、2012年までは低迷が長期化していました。これに対し、米国株はその間もほぼ一貫して右肩上がりで推移しており、アジアをはじめとする多くの新興国でも目覚ましい経済成長を背景に、株価の動きが堅調でした。

 

つまり、投資先を日本株だけに限定せず、海外にも目を向けるようにすれば、コンスタントにリターンを追求できるチャンスが広がってくるわけです。しかも、一部の証券会社ではインターネット取引で外国株の取引が可能ですから、こうした選択肢を見逃さない手はありません。

日本株よりも少額から投資できるケースが多い

日本株はほとんどの証券会社で取引できますが、外国株を取り扱っているところは限られています。とはいえ、日本株よりも少額の資金で投資できるケースが多いのが魅力ですし、海外にも分散投資を行っておけば、国内市場が低迷している局面でも利益を得られる可能性が出てきます。

外国株をインターネットで取引できる証券会社の代表例は、下記の表にリストアップしました。

  • 大和証券:欧州・米国・カナダ・中国・アジア全般
  • SBI証券:米国・中国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシア
  • マネックス証券:米国・中国
  • 楽天証券:米国・中国・マレーシア・インドネシア・シンガポール
  • アイザワ証券:欧州・米国・中国・韓国・台湾・香港・ベトナム・タイ・マレーシア・インドネシア・シンガポール・フィリピン・イスラエル

表を見ての通り、証券会社によって品揃えがかなり違っています。最も多彩な取り扱いとなっているのがアイザワ証券で、欧米やアジア諸国はもちろん、イスラエルの株まで売買できます。

そして、それに次ぐのがSBI証券で、ロシア株も取引できるのが特徴です。一方、マネックス証券のラインナップは2カ国に限られているものの、米国株に力を入れていて、取り扱い銘柄数の多さで群を抜いています。

また、欧州株を幅広く取り扱っているのが大和証券です。イギリス、スイス、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドなど13カ国にわたっています。

なお、取引できる外国株として欧州株や米国株が挙げられていたとしても、証券会社によって実際に取り扱っている銘柄の数には違いがあります。また、手数料の設定も違っているので、取引を始める前にしっかり確認しておきましょう。

なお、外国株を売買するには、国内株取引口座とは別に外国証券取引口座を開設する必要があります。加えて、現地の株式市場では現地の通貨建てで取引されていますから、為替変動に伴う損益が発生する可能性が生じます。

◇為替変動に伴う損益

現地の通貨に対し、外国株を買い付けた時点よりも円高になれば(円の価値が上昇すれば)、たとえ株価に変動がなかったとしても、そのタイミングで売却して日本円の現金に戻すと、為替変動の分だけ損失が出てしまう。これが為替差損で、逆に円安が進むとその変動幅の分だけ為替差益が発生する。

さらに、ここで紹介した証券会社においても、日本株と比べれば取引手数料が高めの設定になっているのも確かです。そのほか、新興国の市場は規模が小さくて流動性も低い(取引量が少ない)ので売りたくても売れないことがありうる点、時差があることなどから取引可能な時間が異なっている点なども留意しておきましょう。

米国株は数十年連続で増配中の企業がズラリ!

では、外国株の中でも特に注目したいのは、どこの国の株式なのでしょうか? やはり、その筆頭に挙げられるのは世界最大の市場規模を誇る米国株でしょう。

世界中の投資家が資金を投じており、米国株の代表的な株価指数であるニューヨークダウは史上最高値を更新し続けてきました。依然として1980年代末の高値を超えられない日本株とは、かなり異なる推移を示しているのです。

◇ニューヨークダウ

S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表している株価指数で、米国株の代表的な株価指数。「ダウ工業株30種」とも呼ばれ、米国を代表する30社の株価をもとに指数化している。指数採用の30社は、必要に応じて入れ替えが行われている。

史上最高値の更新が続くということは、長期的な上昇トレンドが途絶えていないという事実を示しています。つまり、短期的な売買はもちろん、長期投資の対象としても有望だということです。

その上、米国企業の多くは増配に積極的なスタンスである点も要注目。保有中に得られる配当が増え続けていく可能性が高いわけで、長期スパンの投資にも向いています。

◇増配

株主に対して定期的に利益の一部を分配するのが配当。その支払いタイミングは四半期ごと、半期ごと、年1回のいずれかで企業によって異なるが、その金額を増やすことを増配と呼ぶ。

日本の企業にも増配に意欲を見せるところがありますが、その連続記録では米国株が圧倒的な差をつけています。【コカ・コーラ】【P&G】【ジョンソン・エンド・ジョンソン】など、米国には数十年にわたって連続増配を続ける企業が多く存在しているのです。

その一方で、【アップル】【アルファベット(グーグルの持ち株会社)】【アマゾン】【フェイスブック】といったように、米国株は驚異的な成長を遂げる企業の宝庫といえます。早い段階からそういった企業に目をつけて資金を投じていれば、株価上昇に伴うハイリターンを享受できたわけです。

米国では起業が活発で有望なベンチャー企業が続々と誕生していますから、これからもそういったチャンスは数多く潜んでいるでしょう。そして、次代を担うベンチャー企業が集結しているのがNASDAQ市場です。

◇NASDAQ(ナスダック)

National Association of Securities Dealers Automated Quotationsの略称で、1971年に開設された世界最大規模の新興企業向け株式市場。日本の新興企業はある程度の規模に達すると東証1部などへ移籍するケースが多いのに対し、米国ではアップルやマイクロソフトも依然としてNASDAQ上場となっている。

アジアは値動きが荒いものの、新興国の成長にも期待

冒頭でも触れたように、証券会社の取扱状況から見て米国株以外の選択はアジア諸国にほぼ絞られてきます。どうしてもロシア株に投資したいならSBI証券、欧州株にこだわるなら大和証券やアイザワ証券を選ぶことになるでしょう。

アジアの新興国は経済成長が続いており、中長期的にはそのことが株価の推移に反映されています。短期的にはさまざまな要因に左右されて上下に激しい値動きを示しがちなのが新興国株の特徴ですが、多くの国々では長期的に上昇トレンドが続いているのです。

さて、新興国といえば、中国に次いで世界2位の人口を抱えるインドにも熱い期待を寄せたいところです。しかしながら、インド株を取り扱っている証券会社は国内に存在していません。

とはいえ、あきらめなくても大丈夫です。米国の株式市場には、インドを代表する企業のADRが上場しています。

◇ADR

American Depositary Receiptの略で、日本語に訳すと「米国預託証券」となる。国外で発行された株式を米国の預託銀行が取得し、その預かり証として発行された預託証券が米国株式市場に上場している。米国市場でインド企業のADRを買えば、インド株を取引した場合と同様の成果を期待できる。

また、米国市場にはさまざまな国々の株価指数に連動するETF(指数連動型上場投資信託)が上場しています。米国のように世界的に著名な企業が多ければまだしも、新興国の企業についてはよく知らないという人が大半のはずで、銘柄の選別がなかなか難しいのが実情ですが、ETFならばそれが不要です。

ETFを買っておけば、それぞれの国々の市場における平均的な値動きに連動したリターンを享受できるわけです。1つの国に絞るのが難しければ、複数の新興国の平均的な値動きを示す指数に連動するタイプも選べます。

ライター

大西洋平おおにし ようへい

明治大学政治経済学部経済学科を卒業後、就職情報誌を発行する出版社勤務などを経て独立。「ダイヤモンドZAi」をはじめとするマネー誌や、「週刊ダイヤモンド」、「プレジデント」、「週刊朝日」などの一般雑誌、オンラインメディアにおいて、金融・経済の分野を中心に執筆活動を続けている。竹中平蔵氏や堺屋太一氏をはじめとする識者、上場企業トップのインタビュー取材も多数手掛ける。

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