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[平将明の“言いたい放題”]

異次元の成長戦略~規制ゼロのフリーゾーン特区もつくる

電子雑誌「政経電論」第20号掲載
2017年01月10日
読了時間: 07分00秒

2016年12月、自民党は、日本経済成長に向けた提言「中間報告」を発表した。これによって、平議員が推してきた「規制改革」が政策に組み込まれることになりそうだ。TPPのとん挫によって行き詰まり感のあるアベノミクスだが、新たな展開が期待できるかもしれない。

平 将明プロフィール平 将明(たいら まさあき) 1967年2月21日生まれ。早稲田大学法学部卒。衆議院議員(4期)自由民主党 選挙区:東京4区(大田区)。サラリーマンを経て家業を継ぎ、経営者として働く傍らで公益社団法人「東京青年会議所」理事長を務める。2005年、初当選し政治家に。自民党経済産業部会長、衆議院決算行政監視委員会理事、経済産業大臣政務官、衆議院内閣委員会理事、内閣府副大臣(第3次安倍改造内閣)などを歴任。

自民党が本気で進める経済構造改革

2016年12月上旬、自民党の「経済構造改革に関する特命委員会(茂木委員長)」の事務局長代理として、日本経済成長に向けた提言「中間報告」を取りまとめました。最重要施策に挙げているのは2つ。「地域中核企業支援政策の新展開」と「第4次産業革命の社会実装による暮らしの向上」です。

「地域中核企業支援政策の新展開」というのは、「地域経済好循環エコシステム」の構築を目指すもので、まず初めに、ある地域において地域外への販売力があり、資材の多くを地域内で調達する企業など地域経済を引っ張る「地域未来牽引企業」(仮)を抽出、認定します。

私がこれまでに言ってきた地域経済分析システム「リーサス(RESAS)」で抽出した「コネクターハブ企業」や、経産省のいう「地域中核企業」や「地域商社」、地方創生のベストプラクティスの中心的役割を担う法人などが、この地域未来牽引企業のイメージです。地域経済好循環エコシステムの構築は、今までのような企業単体支援ではなく、地域未来牽引企業とその取引先・関連先を含む全体を生態系と捉え、応援し、エコシステム全体の価値を向上させることによって、地域経済を活性化することを目指します。

地域の中核的企業&取引先が経済を牽引

政府が抽出した地域未来牽引企業とその取引先群(エコシステム)には、「税制」「補助金」「金融」「規制緩和」「地方創生交付金」など支援を重点的に投入します。初年度は300社(プラス取引群)程度を対象にする予定です。

また、この「地域未来牽引企業」は毎年公表します。公表することで民間が自律的に動く(例えば地域金融機関がその生態系への融資を増やすなど)ことを促すことにもなります。また、3年間で2000社程度を目指しますが、「地域未来牽引企業2017」「地域未来牽引企業2018」というように毎年更新し、新陳代謝もしていくので、一度認定されても翌年認定されるとは限りません。認定されたという名誉ではなく、その年その年で地域経済に最も貢献するポテンシャルの高い企業群を抽出したいと思います。

これまでどちらかと言うと大企業が引っ張ってきたアベノミクスですが、これからは地域の中核的な企業とその取引先(中小企業)も加わって日本経済を強力に牽引していくことになります。以上を実施するためにまずは1月から始まる通常国会において「地域未来投資促進法」(仮)の成立に万全を期したいと思います。

ビッグデータで地域の"稼ぐ力"を向上させる

この施策のポイントは、地域経済分析システムであるリーサスなどから得られるビッグデータも活用して、地域内外の取引を"見える化"し、地域経済の成長に最も効果的な企業を抽出するということです。

これまでの「補助金」は、政府がメニューを作り、応募してきた企業が条件を満たしていれば出すというものでした。今回の政策は一番効果が高い企業を抽出して、そこを"フルパッケージ"で応援します。つまり、地域経済という"カラダ"の「ツボ」を的確に突くことによって最大の効果を狙うことができます。

実効性があることに加えて、将来性も重要です。現時点でコネクターハブ企業の役割を果たしていても、年々売上げを大きく落としているとしたら、実はその企業を応援することが地域経済の構造転換を阻むことにもなりかねません。データを基にトレンドをしっかり見ていくことが大事だと考えています。いずれにしても、地域未来牽引企業の選定基準と選考方法が重要です。議論を加速していきたいと思います。

もうひとつのポイントは、グローバル経済圏をローカル経済圏に組み込むということ。国内の需要だけを取り合っていたらゼロサムになってしまいます。日本にいながらにして外需を取り込む政策をしっかりとその生態系にビルドインしなければなりません。

初年度200~300社程度から始め、3年程度で2000社まで増やし、投資拡大1兆円、GDP5兆円の押し上げを目指すイメージです。

規制ゼロのフリーゾーン特区!?

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