政府は「国家戦略特区」の経済効果を高めるために、ベンチャー企業の税制優遇(福岡市)、法人事業の地方税5年間ゼロ(大阪)法人税など特区の税制優遇を検討しています。
安倍政権が成長戦略の目玉のひとつとして掲げる「国家戦略特別区域法」は、産業の国際競争力を強化するために、限定地域において規制緩和することを定めた政策。第一弾として指定されたのは、東京圏、関西圏、新潟市、兵庫県養父市、福岡県福岡市、沖縄県の6地域で、雇用・労働、医療、教育、農業などを対象に規制緩和します。
一方で、税優遇拡大による財源確保の課題も残っています。
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Q.首都圏や関西圏だけでなく地方も特区に指定されているのですね。新潟市や兵庫県養父市などは、どのようにして決まったのでしょうか?
A.猟官運動です(笑)。決定権者に猛烈にアピールするんですよ。そして勝ち取る!
というか、大都市圏はもともと比較優位ではないですか。そもそも、特別区は競争条件に劣る都市こそ認めるべきでしょう。ということで、東京や大阪は別に特区でなくていいと思います。
Q.特区は実験的な意味合いがあると思うのですが、効果次第ではほかの地域にも適用されるようになりますか?
A.税収が増えたり、雇用が増えたりすれば当然規制撤廃されるべきです。
ほかの地域に適用する、というよりも、その規制をなくしてしまえばいいじゃないですか。もともと規制をしているのを実験的に取り払う試みなのですから、地域限定にする必要はありません。
全体最適でなくなることから、規制は掛けられているのですが、(特区で)規制を取り払った方が明らかに国民にとって有利に働けば、その規制がいらないということになるでしょう。(佐藤尊徳)
[参考:「特区で法人税優遇 創業5年 税率10%台」(日経新聞5面 2014年7月15日)]
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