立憲民主党新代表に泉健太氏(47) 衆院選の“左傾化”戻す?
2021.12.1
0コメント写真:つのだよしお/アフロ
立憲民主党の代表選が11月30日に行われ、泉健太政調会長が新代表に選出された。泉氏は4人の候補の中で最も若い47歳。これまで野党の中枢を担ってきた枝野幸男前代表ら民主党政権時代の幹部からの世代交代となるが、知名度は高いとは言えず、実力は未知数。衆院選で大きく議席を伸ばした日本維新の会が存在感を増すなか、新たな“党の顔”として野党第一党をどう立て直していくか手腕が問われる。
旧国民民主出身、中道・保守
「しっかりと国民のために働く政党として、これから全員の力で歩んでまいります。ぜひ、共に立ち上がりましょう」。泉健太新代表は決選投票終了直後、笑顔で意気込みを語った。
代表選は枝野氏が先の衆院選で議席を減らした責任を取って辞任したことを受けて行われた。泉氏と逢坂誠二氏、小川淳也元総務政務官、西村智奈美元厚生労働副大臣の4氏が立候補。国会議員140人に一人2ポイント、国政選挙の候補予定者6人に一人1ポイント、全国の地方議員1265人に143ポイント、党員・サポーター約10万人に143票が割り当てられ、1回目の投票では泉氏が189ポイント、逢坂氏が148ポイント、小川氏が133ポイント、西村氏が102ポイントを獲得した。
1位の泉氏が過半数に届かなかったため、2位の逢坂氏との決選投票を実施。国会議員と公認予定者、各都道府県の代表47人が投票し、泉氏が205ポイントを獲得し、128ポイントの逢坂氏を上回って新代表に選出された。
泉氏は京都3区選出の47歳。立命館大卒業後、福山哲郎前幹事長の秘書を経て2003年の衆院選で29歳にして初当選。民主党政権では内閣政務官に就任した。民進党、希望の党を経て、2018年には両党が合流してできた旧国民民主党に参加。2020年に旧国民民主と旧立憲民主などが合流したのを機に現在の立憲民主に参加した。旧国民民主を代表する形で代表選にも立候補したが、枝野氏に敗れて政調会長に就任していた。当選8回。
代表選で4候補の政策の違いはわかりにくかったが、旧国民民主出身の泉氏は中道・保守的な政策で知られる。2021年10月の衆院選では枝野前代表が共産党などとの共闘体制を組んだことから「左傾化した」と批判され、一部有権者の票が日本維新の会に流れたとみられるが、2022年夏に参院選を控えるなか、泉新代表がどのような政策を打ち出し、共産党などとの選挙区調整を進めていくかが注目だ。