長期政権のメリット&デメリット

2014.12.25

政治

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12月24日、第3次安倍内閣が発足しました。第3次内閣が発足するのは小泉政権以来のことで、任期いっぱい務めると計7年となり小泉政権を抜いて戦後3番目の長期政権になります。

■主な課題は下記のとおり。
・TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の締結
・基礎収支の黒字化向けた財政再建
・JA全中の撤廃による農協改革
・ホワイトカラー・エグゼンプションなど労働時間規制
原発再稼働
集団的自衛権の法整備などの安全保障

ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説

Q.小泉政権を除くと、ここ20年くらいは短期政権が多かったように思います。長期政権のメリットは何ですか?

A.そりゃ、じっくりと問題に取り組めることでしょ。

 長期政権、ということはそれなりに国民に支持されているということ。だから、党内もまとまるし、じっくりと政策を遂行しやすい。同じ党内でも反対派も賛成派もいるからね。

 時間を掛けないとできない政策もたくさんあるし、国民に人気がない政策もやり切らないといけない。短期政権では、人気取りになるような近視眼的なものしかできないよ。

Q.逆にデメリットはありますか?

A.権力は腐敗する。

 僕の尊敬する北川正恭元三重県知事が「期限付きの権力者であるべき」と言ってた。アメリカ大統領は1期4年の2期まで。韓国大統領は1期5年と期限が決まっている。

 期限があればそのなかで逆算してできるけど、長くやれば、周りは権力にへつらう茶坊主ばかりになり、苦言を呈す人がいなくなる。歴史を見ても独裁になってしまうことも多々ある。

 極端な話、ヒットラーやムッソリーニのように、間違った方向に行っても誰も止められなくなるっていうリスクはあるかもね。
(佐藤尊徳)

[参考:「長期政権へ経済優先 第3次安倍内閣 首相『戦後以来の大改革』、安保・会見の土台に」(日経新聞3面 2014年12月25日)]

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