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2014.12.04

政治

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「投票率1%低下なら『若者1人13万円損』の試算」(日経新聞47面 2014年11月26日)

年齢別の投票率などについて研究する東北大の吉田浩教授の試算によると、20~49歳の投票率が1%低下すると若者世代が1人当たり年間約13万5千円の損失を被るそうです。

衆院選の20代の投票率は1967年の66.69%がピークで、前回(2012年)の投票率は37.89%と全体の59.32%を大きく下回っています。

ニュースが”わかる”尊徳編集長の解説

Q.投票率の低下が損失に繋がるとは、どういうことでしょうか?

A.票を入れる人を厚遇する、ということ。逆に言えば、表を入れない人を冷遇するということ。

 高齢者の方が高投票率なので、現状、自然と高齢者向けの政策が厚くなって、高齢者に配分される社会保障費などについて若年層の負担が大きくなっている。若年層の投票率が上がれば、政治も若者向けの政策を打ち出して、両者に支持を得られるようバランスよく配慮するはず。

 投票率で傾斜配分する政治家もひどいけど、投票する権利を行使しないことで、今の状況を招いた若者も悪い。こんな状況が続けば国が衰退していくだけだ。

Q.若者が被る損失(年間13万5千円)の行方はどこですか?

A.簡単に言うと、上記の通り、高投票の分野の人に配分される。

 選挙に通ることが政治家にとっての第一関門で、最大の難所。ということは、投票する人に配分を厚くするでしょ。だから、票を持った団体や組織が”既得権化”する。
 もっと若年層も政治に関心を持って投票しないと。

Q.若者に限らず、選挙率が上がると、国の制度は良くなると思いますか?

A.なるよ。

 ”大衆は賢”だからね。政治はその国の国民レベル以上にはならない。
 政治不信の元凶は国民自身。もっと関心を高くして、投票率も上げれば全体最適の政治になると確信する。
(佐藤尊徳)

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佐藤尊徳

株式会社損得舎
代表取締役社長/「政経電論」編集長

佐藤尊徳さとうそんとく

1967年11月26日生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部卒。1991年、経済界入社。創業者・佐藤正忠氏の随行秘書を務め、人脈の作り方を学びネットワークを広げる。雑誌「経済界」の編集長も務める。2013年、22年間勤めた経済界を退職し、株式会社損得舎を設立、電子雑誌「政経電論」を立ち上げ、現在に至る。著書に『やりぬく思考法 日本を変える情熱リーダー9人の”信念の貫き方”』(双葉社)。
Twitter:@SonsonSugar
ブログ:https://seikeidenron.jp/blog/sontokublog/

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