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編集長ブログ

税金は公平、中立に

2018.08.31

政治

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故石弘光先生はの財務省の部屋は、僕の記憶が正しければ、2階の片隅にあった。

本当に机がポツンと置いてあるだけで、秘書もいないし、居場所がそこにあるだけというものだった。

国民に(増税の)痛みを背負わせるのだからと政府税調の会長職の報酬は無給にしていた。ということで、場所さえ提供してもらえれば、あとは何も求めない、という姿勢を貫いていた。

話を昨日の続きに戻そう。

僕が頭にきたこととは、与党(特に公明党)は児童手当の拡充の為、足りない財源をたばこの値上げに求めた。当時、マイルドセブンが一箱270円だったが、一本一円の値上げで約1700億円の税収アップになる。またまた僕の記憶で大変恐縮だが二千数百億円必要だった財源の大半を賄える計算だ。

僕はたばこが値上げになることに怒っているのではない。本来、税とは「公平、中立」であるべきで受益者負担が原則だ。石先生もそのようにおっしゃっていた。目的税にするなら、その因果関係を明確に示すべきだ。道路特定財源(揮発油税など)は、そのほとんどが道路整備の為に使われていた。道路を主に使用するのは車だから、ガソリン代の半分くらいは税金だ(当時。現在はガソリン代が高騰しているため、約三分の一が税金。一リットル50円程度。そこに消費税も掛かるから、二重課税でおかしいと僕は常々主張しているが)。

それでも、この目的税はわかりやすい。しかし、2009年にはこれも一般財源かされてしまったが。これも腹が立つ。何故かと言うと、元々、揮発油税や自動車重量税などの税率は、道路整備を目的に暫定税率になっていて、本来の税率よりも大幅に高い。それは道路整備を前提に、時限立法であったはずだ。一般財源化するのであれば、一旦本則に戻すべきなのに、うやむやにしやがった。どうして国民は怒らないのだろうか。

さて、閑話休題。

話を元に戻そう。というか、児童手当について書いていたら、段々と腹が立ってきた。まだ長くなりそうだから、明日以降でも構わないだろうか。。。

 

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佐藤尊徳

株式会社損得舎
代表取締役社長/「政経電論」編集長

佐藤尊徳さとうそんとく

1967年11月26日生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部卒。1991年、経済界入社。創業者・佐藤正忠氏の随行秘書を務め、人脈の作り方を学びネットワークを広げる。雑誌「経済界」の編集長も務める。2013年、22年間勤めた経済界を退職し、株式会社損得舎を設立、電子雑誌「政経電論」を立ち上げ、現在に至る。著書に『やりぬく思考法 日本を変える情熱リーダー9人の”信念の貫き方”』(双葉社)。
Twitter:@SonsonSugar
ブログ:https://seikeidenron.jp/blog/sontokublog/

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