編集長ブログ

内閣改造

2018.10.03

政治

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昨日第4次安倍政権で、内閣改造があった。

予想通りの布陣だ。予想通りとは、一人一人の名前を当てた訳ではない。

12人の初入閣のほとんど知らない人ばかり。それが予想通りだということだ。

重要閣僚の麻生(財務大臣)氏、菅(官房長官)氏などは留任。いち早く安倍支持を打ち出し、3選OKという自民党内規(今までは自民党総裁は2期まで)まで変えた二階幹事長は、長老支配と批判されようともやはり留任。

そんで初入閣の人達は、「こんな人達がいたんだ」と(僕が)思う人ばかり。しかも、各派閥から(石破派と石原派、参院竹下派を除く)、バランスよい人数を選んだ。論功行賞だと言われてるが、何が悪い。その通りだ。(僕はこれがベストな布陣だと思っているわけではなく、仕方なかったんだろうな、と思っているだけ)

前述したように、初入閣はほとんど僕が知らない人ばかりで、どちらかと言えば高齢な入閣待機組と言われてた人達。論功行賞以外の何かあるか?あとは取り敢えず、女性も入れとかなきゃいけないだろうと、参議院から片山さつき氏を入れたような気がする。

さすがに、総理に近い稲田朋美氏は、諸問題で防衛大臣を辞任したし、以前安倍内閣手、経産大臣を辞任した小渕氏は今回石破氏に票を投じたし、やはり自身に近い高市氏をまた閣僚にしたら、お友達内閣と批判されるだろうし、入閣待機組の不満が溜まる(ポストが一つ減るわけだから)。野田聖子氏とはもともとそりが合わないし、他に目立つ女性議員もいない。稲田氏はそれでも、答弁に立たない筆頭副幹事長で処遇したが。

とにかく大臣をやりたくて、猟官運動に邁進していたという片山氏を起用というのも、、、

知名度はあるが、人気があるとは全く思わないのだが、まあこれも僕がどうこういう問題ではないのだろう。

石破派はやはり徹底的に干された。法相に山下氏を起用したが、さすがに挙党一致と言っていたのだから、形の上では誰か入れないと格好がつかない。比較的若手(3期目)で、影響力もさほどではないと考えたのだろう。

政調会長は岸田氏を留任させた。最後まで総裁選出馬に揺れた岸田氏は、その度胸のなさから(これは僕の勝手な憶測)、安倍支持を打ち出し、禅譲に望みをかけた。巷では「もう次はない」というレッテルを貼られてしまい、勝負勘のなさを露呈してしまったが。(安倍支持表明が)遅きに失したという声もあったが、干すよりは取り込んでしまおうと考えたのだろう。

何が悪い、というのは、別に肩を持っている訳ではない。政治とはそういうものだ。だから、みんな勝ち馬に乗ってポストを勝ち取ろうとするのだ。あとは有権者が判断すればいい。きちんと仕事をして、国益の為に働いてくれるなら言うことはない。

大体、適材適所だと言っているが、そんな適材な人はいるものか?

誰を当てたところで、その分野の専門を学んで政治をやってきた訳ではないのだから(おそらくほとんどが)、あまり変わらない気がする。

僕が気になっていたのは、総務会長人事だった。

前総務会長の竹下氏は、石破氏を支持した。さすがに、党三役なのに、石破氏を支持した竹下氏は許せなかったのだろう。そのまま留任ということではなく、同じ竹下派(石破支持に回った参議院ではなく、衆議院)の加藤勝信氏を総務会長に起用した。竹下派への配慮というより、当てつけのような気がするが。

因みにこれは僕の主観であり、真意は別の所にあるのかもしれないが、見え方はこういうことだ。

繰り返しになるが、政治とはそういうものだ。人事は総理総裁の専権事項であり、力の源泉だ。間接民主主義で選ばれた以上、文句を言うのは筋違い。とはいえ、それを判断するのも国民で、投票行動に表す権利がある。

例えば、あれだけの問題を起した財務省のトップが減給だけで、そのまま留任とか、どう判断するかは有権者だ。

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佐藤尊徳

株式会社損得舎
代表取締役社長/「政経電論」編集長

佐藤尊徳さとうそんとく

1967年11月26日生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部卒。1991年、経済界入社。創業者・佐藤正忠氏の随行秘書を務め、人脈の作り方を学びネットワークを広げる。雑誌「経済界」の編集長も務める。2013年、22年間勤めた経済界を退職し、株式会社損得舎を設立、電子雑誌「政経電論」を立ち上げ、現在に至る。著書に『やりぬく思考法 日本を変える情熱リーダー9人の”信念の貫き方”』(双葉社)。
Twitter:@SonsonSugar
ブログ:https://seikeidenron.jp/blog/sontokublog/

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