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経済

金融庁 天上りの実態 「MOF担」復活で金融行政は変わるのか?

電子雑誌「政経電論」第2号掲載
2014年01月10日
読了時間: 04分52秒

みずほ銀行の暴力団関係者向け融資問題では、金融庁の検査官にみずほ銀行のコンプライアンス担当者が嘘の報告をしたことが発覚し、それを見抜けなかった金融庁検査の甘さが国会で指弾された。その金融庁検査局にメガバンク3行はじめ金融機関が多くの社員を出向(天上り)させていることはあまり知られていない。

天上り先は問題にならない?

2012年8月15日時点で、みずほと三井住友が各5人、三菱UFJは10人もの行員を検査局に出向させている。金融機関を検査する検査局に、検査を受ける側の金融機関の行員が天上ることの是非が問われかねない。
 民間企業から官公庁への出向については、2009年3月に閣議決定された「採用昇任等基本方針」の中で、「官民人事交流制度、任期付職員制度、休職制度等を積極的に活用し、『官から民』、『民から官』の双方向の人事交流により一層の拡充を図る」と明記されて以降、民間企業から大量の人材が中央官庁に天上っている。最大の受け入れ先は経済産業省の471人(2012年8月15日現在)で、その半数以上は意外にも特許庁(290人)で占められている。
「人材交流と言いながら、実際は予算の制約から思うように人員を増やせない中央官庁の労働力を補完する意味合いが濃い」(ある中央官庁幹部)というのが実態だ。しかし、優秀な人材を送り出す民間企業側も色気がないわけではない。「天上り先の重要情報を入手できるわけではないが、官僚の仕事の進め方や場の空気など、ちょっとした変化をいち早く知ることができるし、なにより官僚との人脈作りに役立つ」(出向企業幹部)と語る。数年とはいえ同じ釜の飯を食ったという経験は貴重というわけだ。
 なお、天上りには、「任期付き職員」「任期付き研究員」「官民交流法」「国家公務員への中途採用」「非常勤職員」の5つの制度があり、非常勤職員については出身企業との兼職も可能となっている。

人材交流は確かに必要だが

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