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編集長ブログ

ソフトバンクとトヨタが新会社

2018.10.05

企業

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ソフトバンクとトヨタ自動車が新会社を作る。これは衝撃的だ、と思うようでは時代から取り残されている、ということなのだろう。

確かに20年前だったら、こんな組み合わせは想像もしえなかったかもしれない。

しかし、この時代は逆に単独での生き残りを図ろうという方がグローバルの世界を生き抜けない。自動運転技術には世界(アメリカ)のIT企業がこぞって参加している。グーグルも先頭を走っている。国内では日産自動車とDeNAが手を組んでいるし、その可能性は計り知れない。

20年程前は、孫さんとはよくお会いした。

まだ、ソフトバンクが店頭公開(今ではジャスダックに当たるか)で、箱崎に本社がある時代だった。

印象的なことが一つ。インターネットの黎明期で、まだ携帯電話もそんなに普及はしていなかった。僕は肩から掛けるショルダーフォン(今の携帯電話)を持たされてはいたが、充電は30分で切れるし、歩きながらかけると通話が途切れてしまうし、何よりも、秘書をしていたのですぐに呼び出されてはかなわないと、壊れてしまったと申告していた。

そんな私情はどうでもいいのだが、僕は当時電話回線でつながるインターネットの可能性もまだ理解していなかった。そんなときに、孫さんは目を輝かせながら、切々と僕にインターネットの可能性について語ってくれた。内容をほとんど記憶にとどめていなかったのは、今になっては悔やまれることだが。また、国営企業だったNTTに対して、「税金で作ったインフラを民間に開放しないのはおかしい」と、顔つきを変えながら言っていたことは、とてもよく覚えている。後にヤフーBBで、ブロードバンド回線市場に入り、ボーダフォンを買収して、携帯キャリア3強の一角に入る孫正義の片りんだった。

その時からトヨタ自動車は、世界のトヨタであり、ベンチャー企業のトップではあったが、ソフトバンクはまだまだトヨタと比較されるほどのものでもなかった。

今やソフトバンクは国内の時価総額で2位の会社。アメリカの携帯会社や、英国の半導体会社を傘下に入れるまでに成長している。トヨタ自動車と合弁会社を作ったところで驚くに値しない。

しかし、出資比率には少しびっくりした。ソフトバンクがごくわずかだが、過半数を握り、イニシアティブをとるということ。

トヨタ自動車の深謀遠慮だろう。この分野ではソフトバンクに優位性を認め、マジョリティは渡してお願いします、ということ。

さて、世界の開発競争が楽しみだ。

 

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佐藤尊徳

株式会社損得舎
代表取締役社長/「政経電論」編集長

佐藤尊徳さとうそんとく

1967年11月26日生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部卒。1991年、経済界入社。創業者・佐藤正忠氏の随行秘書を務め、人脈の作り方を学びネットワークを広げる。雑誌「経済界」の編集長も務める。2013年、22年間勤めた経済界を退職し、株式会社損得舎を設立、電子雑誌「政経電論」を立ち上げ、現在に至る。著書に『やりぬく思考法 日本を変える情熱リーダー9人の”信念の貫き方”』(双葉社)。
Twitter:@SonsonSugar
ブログ:https://seikeidenron.jp/blog/sontokublog/

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