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編集長ブログ

カルロス・ゴーン逮捕の衝撃

2018.11.20

社会

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昨日の号外にはびっくらこいた。さすがに。

20年程前、日産が経営危機に陥った。当時の社長は塙義一氏。

僕は親しい訳でもなかったが、何度かインタビューをしたことはあった。技術屋の辻義文氏からバトンタッチされた塙氏は、誠実な人柄。大ナタを振りかざすタイプではなかったが、ルノーとの資本業務提携を決めたことは、間違いではなかった。

当時は日産がダイムラーと提携するのではないかと言われていた。しかし、ダイムラーはクライスラーと合併した。後に塙氏は「ダイムラーと日産本体が組むという話は最初は本当にしていなかった。日産ディーゼルの株式を売却する話をしていただけ」と述懐している。しかし、その後日産の業績はますます悪化。本体との提携話もしなければならなくなったが、ダイムラーとの交渉も打ち切られた。フォードとの交渉も暗礁に乗り上げ、最後に残ったのはルノー。

世界的に勝ち組とは到底言えないフランス・ルノーとの提携で、負け組と言われた。

その後、ミシュランの社長も経験した若いカルロス・ゴーン氏が日産に乗り込んでくる。

そして、日産リバイバルプランと名を打ち、大幅な改革が始まった。

日本的な因習である「ケイレツ」を超え、関係会社の見直し、村山工場の閉鎖、大幅なリストラに取り組んだ。まだ日本的経営が主流だった当時の経済界からは、「コストカッター」として批判する声も沢山出たが、日産はV字回復していく。

経営者は結果だ。僕は間違っていなかったと思う。当時の日産役員に話を聞いたことがある。「いろいろ言われているが、ゴーン氏は立派だ。朝は真っ先に来て仕事をして、理論的に間違ったことは言わない。確かに厳しいけど、反論するほどのものではない。ただ、英語で詰められるので、それが大変で役員食堂ではなるべく話しかけられないようにしているが(笑)」と言っていた。

社員たちも総じてそのような意見だったように記憶している。

しかし、僕の持論はサラリーマン経営者は10年以上トップに君臨しては駄目だと思っている。権力は腐る。国の指導者だって、民主主義の国は期限付きがほとんどだ。悪い情報は上がらなくなるし、指示待ち、太鼓持ち、イエスマンがはびこる。

ゴーン氏もそうなったのだろう。40代での活躍も、長らく君臨する中で、自分のことしか考えなくなっていたとしか思えない報道の数々。

二桁を超える億の金を貰っておきながら、法律を冒してまで(まだ起訴されたわけではないが)誤魔化したいと思う神経が、庶民の僕にはわからない。ここまで自浄作用が働かなかった日産自身にも責任はあると思うが、何万人という従業員の生活を担うトップがこのような罪で逮捕されるとは恥ずべきことだ。

監査法人も含め、日産経営陣の責任も逃れられない。

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佐藤尊徳

株式会社損得舎
代表取締役社長/「政経電論」編集長

佐藤尊徳さとうそんとく

1967年11月26日生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部卒。1991年、経済界入社。創業者・佐藤正忠氏の随行秘書を務め、人脈の作り方を学びネットワークを広げる。雑誌「経済界」の編集長も務める。2013年、22年間勤めた経済界を退職し、株式会社損得舎を設立、電子雑誌「政経電論」を立ち上げ、現在に至る。著書に『やりぬく思考法 日本を変える情熱リーダー9人の”信念の貫き方”』(双葉社)。
Twitter:@SonsonSugar
ブログ:https://seikeidenron.jp/blog/sontokublog/

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