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編集長ブログ

イラン報復 本気でアメリカと事を構えようとは思っていないだろうが…

2020.01.08

政治

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「春」の嵐が吹き荒れる本日。1月上旬に雪山に雨が降るなんて、ほとんどない。これで、スキー場の雪は一旦解けて凍る。ガリガリのアイスバーンになってしまう。気候もおかしい。個人的にはこちらが気になるのだが、イランがイラクにある米軍の施設を攻撃した。

これはシーア派の英雄軍人スレイマニ氏殺害への報復である。この(トランプ大統領の)殺害動機がいまいちわからない。

当初トランプ大統領は「(彼が)邪悪な攻撃を画策していた」からなどと説明をしたが、それならその証拠を開示して、正当性を主張しなければならない。そうでないなら、12月31日に起きた在イラクの米大使館襲撃への報復とみられても仕方ない。イランの支援を受けた武装集団が襲ったとされるこの愚行は、人が一人死んでいるし許されるものではないが、その報復としてであれば、スレイマニ氏を殺害するのは筋が違う。

大統領選のある今年、弱腰であるところを見せたくなかったのか、トランプ大統領の行動は短絡的にしか見えない。武力で人心は掌握できない。粘り強く外交ルートを通じてイランと話し合いを続けるべきだった。

イランが核濃縮実験を再開し、核開発化に成功すれば対立するサウジやイスラエル(既に保有国と言われるが)などの中東諸国の核開発競争につながる。愚かである。

まだイランの攻撃の被害状況は詳しく出ていないが、おそらく人的被害はないのではないか。イランもそれを見越してメンツを保とうとしたと思う。本気でアメリカと戦争はしたくないだろう。経済制裁でマイナス成長が続くイランも、本気でアメリカと事を構えようとは思っていないだろうし、アメリカも戦争を起こして得なことはない。自国民が殺されたとなれば、アメリカも黙ってはいられないだろうが、あのトランプ氏が自制できる落としどころを作るのではないか。

イランも国内では政治も一枚岩とは言えない。今回の事で強硬派である最高指導者ハメネイ師らの発言力が益々大きくなることは間違いない。元々穏健派であるロウハニ大統領よりも、絶対的な存在である最高指導者のハメネイ師にも近いスレイマニ司令官を殺害されたのだから、イランも黙ってはいられない。

これが報復合戦にならないことを祈る。

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佐藤尊徳

株式会社損得舎
代表取締役社長/「政経電論」編集長

佐藤尊徳さとうそんとく

1967年11月26日生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部卒。1991年、経済界入社。創業者・佐藤正忠氏の随行秘書を務め、人脈の作り方を学びネットワークを広げる。雑誌「経済界」の編集長も務める。2013年、22年間勤めた経済界を退職し、株式会社損得舎を設立、電子雑誌「政経電論」を立ち上げ、現在に至る。著書に『やりぬく思考法 日本を変える情熱リーダー9人の”信念の貫き方”』(双葉社)。
Twitter:@SonsonSugar
ブログ:https://seikeidenron.jp/blog/sontokublog/

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