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遺伝子検査いでんしけんさ DNA検査、遺伝子診断

遺伝子疾患のリスクがわかる

血液、毛髪、皮膚などから細胞のサンプルを収集し、染色体の個々の遺伝子を調べ、変異体の遺伝子を持つことに伴う遺伝性疾患のリスクを測定する検査。

かつては、染色体の数が異常か、遺伝疾患につながる珍しい染色体を持つかを調べるものだったが、現在は、心臓病やがんなどの疾病に関するリスクを決定する複数の遺伝子を分析し、その結果、遺伝病になりやすいかがわかる。

遺伝子検査は、遺伝カウンセリングの一環として行われ、病院で遺伝カウンセラーや専門医の説明を受けたのち、合意のもと行われていたが、近年は、医療の専門家を経由しない「消費者向け (Direct to consumer/DTC)遺伝子診断」も登場。

DTCはネットで簡単に検査キットを購入でき、小さなブラシや綿棒で頬の内側をこすって採取した細胞や、唾液を送るだけで検査結果が届く。がんや生活習慣病のリスクが測定できるだけでなく、アレルギーやアルコール耐性を知ることもでき、さらには肥満の遺伝要因や運動能力に関する遺伝子の検査を通じて、ダイエットやスポーツに生かすこともできる。

自分の遺伝子データが社会貢献の一環になるかも

僕も遺伝子検査をしたことがあるんだよね。知り合いの会社が遺伝子検査のビジネスを始めたときに検査キットが送られてきた。遺伝子検査でどんなことが判明するのかも知らないまま、説明書に従ってサンプルを送ったら、検査結果が送られてきた。

結論から言うと、“未来が予見できる健康診断”という印象かな。肥満やがんになる確率がわかるわけだけど、健康診断で「肥満気味」とか言われるのとあまり変わらない気がする。「うちはがん家系」なんていうのも、昔から言われている話だしさ。でも、科学的に明確になるのは、スゴイと思うよ。

まだ遺伝子については研究が始まったばかりみたいなものでしょう。これからどんどんいろんなことがわかるようになっていくんだろうね。そのうち、生まれた瞬間「あなたは何歳で○○の病気にかかり、寿命は○○歳です」とか言われるのかね。

遺伝子検査で集められたデータは、創薬やそのほかの研究にも活用されると聞いているから、自分のことだけでなく、社会貢献の一環でもあるのかもしれないね、遺伝子検査を受けるのは。たくさんのデータが集まった方が、選択肢や可能性が広がるだろうから、機会があれば試してみては?

 2018.4.19更新

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